属国の姫は嫁いだ先の帝国で、若き皇帝に虐められたい ~皇子様の献身と孤独な姫君~

束原ミヤコ

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番外編

はじめてのご奉仕 5

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 一生懸命ジークハルト様の猛々しいものに舌を這わせようとするのだけれど、私の秘所に顔を埋めたジークハルト様が花芯を舐り、わりひらかれた花弁の合間を啜るせいで、どうしても気持ち良くなってしまって、うまくいかない。

 性急な快楽に体がついて行かずに逃げたくなってしまう。
 腰を浮かせようとするけれど両手でしっかり押さえつけられていて、動くことができない。

「……っ、ふぁ、あ……っ、じーく、さま、ゃ、だぁ……っ、なめちゃ、や、……っ、わたくし、できない……っ」

 じゅるじゅるとはしたない音をたてて、ぬかるんだ私の入り口が吸われている。
 ――恥ずかしい。
 なんとかジークハルト様のご自身をちろちろと嘗めたけれど、唇からすぐに吐息と共に喘ぎ声が漏れてしまうせいで、ままならない。
 手で触れてみようと思ったのに、力が入らなくてただ添えるだけになってしまう。

「ゃ、あ、あっ、……あぁ、ぁ、だめ、だめ……っ」

 舌が狭い入り口を開くようにして、私の中を舐り始める。
 体の内側を嘗められるというのは、指で触れられる以上に変な感じがする。

 気持ち良いのにぞわぞわして、泣き叫びたくなってしまう。
 体の力がくたりと抜けて、私はただジークハルト様の下腹部に顔を埋めながら、喘ぐことしかできない。

 私が気持ち良くしてさしあげたいと思っていたのに、これではいつもと同じだ。

「……じーくさま、わたくし、して、さしあげたい、のに……っ」

「十分可愛いよ、ティア」

「そうじゃなくてぇ……っ」

 違うの、可愛い姿を見せたかったとかではないのよ。
 今日はゆっくり横になっていて頂いて、私が全て行おうと思っていたのに。
 でも、まぁ良いのかしら。
 ジークハルト様が喜んでくださるのなら、なんでも良い気がしてきた。
 私は働かない頭で考える。
 結局私は、ジークハルト様にしていただくことならなんでも良いのだと。

「じーくさま、吸ったら、そんな……っ、いく、ぃくの、ふ、ぁあ、ああぁ……っ」

 花弁の上にある小さな突起を強く吸われて、私は背中を弓なりに反らせながら達した。
 私の視界には、ジークハルト様の先ほどよりも大きくなり反り返ったご自身がある。

 ちゃんとできなかったのに、それははち切れそうなほどに怒張していて、苦しそうにみえる。
 一緒に果てたかったのに、私がうまくできなかったせいでと、少し悲しくなる。

 けれどそれ以上に私に触れてくださることで、それから、私の拙い愛撫で大きくなった昂ぶりが、愛おしくて、私は先端にちゅ、と軽く口づけた。

「ティア」

 噛み殺したような声で、名前を呼ばれる。
 達したばかりで力の入らない私の体を、ジークハルト様は膝の上に抱えるようにして、向き合う形で抱きしめてくださる。

「……わたくし、ジーク様に、私の口で、果てて頂きたかったのに……」

 私はジークハルト様の体に自分の体を凭れさせながら、不満げに言った。
 知識はあるけれど経験はない私は、好奇心が結構旺盛な方だと思う。

 だから、――それがどんな感じなのか、最後までしてみたかった。
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