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属国の姫は皇帝に虐められたい
堕ちる夜 1
しおりを挟む太い骨のあるごつごつした長い指が、私の中を撫でている。
襞に包まれた狭い花茎をじゅずじゅずとかき回し、二本の指で押し広げられる。
感触を楽しむように、馴染の楽器の弦を爪弾くように、指が私の中でばらばらと動き回った。
「あ、あ……ひぅうう……っ、じーくさま、だめ、やっ、やああ……っ」
浅い場所にある膨らみが、ぐちぐちと押し込まれる。
気持ち良くて逃げたくて、力の入らない足でベッドを蹴った。
枕元に並んでいるクッションに体が沈む。頭の下にあるそれを掴むけれど、指に力がまるで入らない。
片手で腰を押さえつけられていて、抵抗することも逃げることもできなかった。
「ティア。私に、委ねて」
「……っ、ゃ、だめ、じーくさま、わたくし、もう、くる、きちゃ……っ」
舌先が充血して赤く染まった花芽にくすぐるようにして触れる。
じゅぶじゅぶと指で浅いところを幾度も押し込まれながら、優しく残酷に花芽を舐られて、私は弓なりに背中を逸らせた。
腰が浮いたせいで、ジークハルト様の唇にその場所を押し付けるようにしてしまう。
はしたなくて、恥ずかしくて、変になるぐらいに気持ち良い。
「あ、ああ、ひっ、あぁぁ……っ」
ぷしゅ、と透明な雫が勢いよく迸る。
こらえようとしたのにできなくて、容赦なく指で膣壁を刺激されて、あとからあとから雫があふれてしまう。
多幸感が胸に満ちて、雫を滴らせながら私はぼんやりと、焦点の定まらない瞳で天井を見上げていた。
はあはあと大きく息をつくたびに、むき出しの胸が上下する。
いやらしくて恥ずかしい姿をしていると思うのに、指先一本動かすことも億劫だった。
「沢山出たな、ティア。縛らずとも、あなたは気持ち良くなれるのだな。良かった」
「……っ、ん、……んぅ」
嬉しそうな声音でジークハルト様は言って、私の花芽や臍に続く薄い下腹部や、脇腹に愛し気に口づけを落とす。
私は意識を濁らせながら、その感触を感じていた。
優しい触れ方が気持ち良い。
ジークハルト様は、私を縛らなくても十分凄いことをしてくれているような気がしたけれど、私が知らないだけでこれは――結構普通なのかもしれない。
つまり、初夜は初心な私に遠慮してくださっていたことだ。
今のジークハルト様が本来だとしたら、毎回このようにされるのだと思うと、怖いような気さえする。
ジークハルト様の赤い瞳が嬉しそうに私を見下ろしている。
乱されるばかりで息も絶え絶えな私と違い、興奮などしていないような冷静さと余裕が感じられて、ぞくぞくと背筋に悪寒ににた何かがはしった。
「ティア、もっと乱れて欲しい。私であなたを満たしたい。……幸い、まだ時間はある。明日の朝までずっと、あなたを可愛がることができる」
私の髪やこめかみに口づけながら、ジークハルト様がどこまでも優しい声で言った。
明日の朝まで――
私は目を見開く。体にぞわりとした快楽がはしり、想像するだけで酷く興奮した。
そんなに可愛がって下さるだなんて。
嬉しい。
私は焦点がぼやけた夢を見るような瞳でジークハルト様を見上げた。
「涎が垂れるほどに嬉しいのだな、ティア。あなたが喜ぶと、私も幸せを感じる」
ジークハルト様は嬉しそうに笑いながら、私の秘所へと再び手を這わせた。
感触を確かめるようにぐるりと指でかき回し、引き抜いた指にねばつく液体を私に見せつけるようにして嘗める。
「ティア、あなたの蕩けたいやらしい花は、もっと欲しいと言っているようだ」
ジークハルト様が私の両足を徐に高く持ち上げる。
顔の横に膝がつくぐらいに抱えあげられて、あまりの姿勢に私は目を見開いた。
多く開かれた秘所が、隠すこともできずにランプの明りの下にさらけだされてしまっている。
ゆるく心地よい触れ合いに安堵していたのに、こんな格好――
恥ずかしい。
これは酷いことではないのだろうか。もうなんだか、良く分からない。
「……っ、じーくさま、もう、そこいや……っ、なめたら、だめ、だめだから……」
ぬちゃりと、再び舌が開かれた花弁の中心を無遠慮に舐め始める。
姿勢のせいで、ジークハルト様の秀麗な顔と、私のあられもない姿と、ぬらぬらと蠢く赤い舌が見えてしまう。
いつもは隠れていて見えない場所がぱっくりと開き、色づいて肥大した花芽が舌先でちろちろと嬲られる光景に、新しい涙がとめどなくあふれてくる。
胎の奥がきゅうきゅうと切なく疼いた。
「あ、あぅぅ……っ、も、やだ、いく、吸わないで、ぃゃああっ」
強く吸われて、舌先でこりこり圧迫されると、全身がわななき、戻って来れなくなるような絶頂感に支配される。
唇を閉じることができず、はくはくと息をついた。
口角から唾液がこぼれる。
涙と唾液でひどい顔をしているように思う。
意識が朦朧とする。何度も敏感な場所を吸われる度に、私は無理やり高みにのぼらされて、気持ち良いのに苦しくて、幸せで、泣きじゃくることしかできない。
泉のように溢れる愛液を丁寧に舐め取り、ジークハルト様は私の臍の下を手のひらで撫でたり押したりする。
胎の奥が揺らされるような感覚に、さらに深く落ちていくような快楽が全身を駆け巡り、抱え上げられた足が跳ねる。
「じーくさま、わたくし……っ、だめ、やっ、やっ、あぁ……っ」
「ティア、……ここを私の子種で満たしたい。良いか?」
私の下腹部を撫でながら、ジークハルト様が掠れた声で言った。
余裕がありそうに見えたのだけれど、興奮してくださっているのが感じられて嬉しい。
私だけじゃなく、ジークハルト様にも好くなって欲しい。
翻弄されるばかりでなにもできないけれど、せめて私の体で、ジークハルト様を悦ばせてさしあげたい。
それに、もう、限界だった。
私も、ジークハルト様が欲しい。
猛った大きな陰茎で、激しく中を貫かれたい。
ひとつに、なりたい。
「して、くださ……っ、たくさん、欲し……っ」
抱え上げられていた両足がおろされて、私はベッド上で体を弛緩させた。
既にどろどろでぐちゃぐちゃになっているのに、まだ夜はあけそうになかった。
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