101回目の婚約破棄ループとなりそこないの辺境伯

ロザリア・ルーヴィスは、百一回目の婚約破棄で、今までの婚約破棄人生を百一回繰り返していたことを思い出した。
どうして忘れていたのか、どうして繰り返しているのか分からない。
婚約破棄をされたロザリアは、その後すぐに死んで、また同じ学園生活から婚約破棄までを繰り返している。
せっかく思い出したのだから、できれば今回は幸せになりたい。
今までの婚約破棄人生でロザリアに優しくしてくれたロザリアの家族と、それから家族以外で唯一ロザリアに優しかったミューエ辺境伯家の長男、レイン・ミューエと一緒に。
ロザリアは、邪神の力を身に受けているレインが、ロザリアを邪神の贄にささげることを知っている。
レインを救うために、邪神を封印しなければいけない。レインがロザリアを贄にするのは、いつも決まって夜だった。
それなら、日没までに全てを済ませれば良い。
そうすればきっと、レインと幸せになることができるだろう。ついでに世界も救われるかもしれない。
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