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 ルナリア、我が儘を言う 2

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 レーヴェ様の指先が、慎重に私の腰から大腿に触れる。
 ゆっくりふわふわのネグリジェをたくしあげられて、ショーツに触れた。
 クロッチの部分がぐっしょりと濡れてしまっているのにすぐに気づいたのだろう、レーヴェ様は私から体を離すと、じっと私を見つめた。

「ルーナ、ここ、濡れてる。ぐしょぐしょに、濡れてる」

「……っ、はい、……レーヴェ様が、夢の中で私に、……たくさん、する、から」

「夢の中の私は、君に何をしたの? ここ、たくさん触ってくれた?」

「ん……っ」

 長い指先が私の陰核に、ショーツの上から弾くように触れる。
 かりかりと引っ掻くようにされて、私はびくびくと体を震わせた。

「あ、あ……っ」

「ルーナ、もう我慢、できない。ひどいこと、しないから。気持ち良いことしか、しない。怖いこともしない。ルーナに、ちゃんと確認をとってからにするから……だから、良い?」

「うん……っ、レーヴェ様、して、ください……」

「ルーナ……ルーナ……私も、ずっと触れたかった。やっぱり、足りない。君に触れたい。たくさん、奥深くまで……毎日、君を可愛がりたい。愛しているよ、ルーナ」

 顔中に口づけが降って、耳や目尻や唇に、ちゅ、ちゅ、と、音を立てて口付けられる。
 可愛らしい仕草とは対照的に、不埒な指先が私の腰を撫でて、双丘を掴むようにしながら触れていく。

 合わさった唇から舌が入り込んでくるのを、私も自分のそれを差し出して、絡める。
 ぬちぬちと舌を絡めるだけで脳髄がじんと痺れて、とろりと愛液が滴り落ちた。

「ん、んぅ、ん……っ」

 片手が私の胸を弄って、ネグリジェと下着の上から乳首を摘んで擦り上げる。
 頭が、ふわふわする。
 気持ち良くて、それ以上に、幸せ。
 求めていただけるのが、愛していただけるのが、我儘を、聞いていただけるのが。
 すごく、嬉しい。

「ルーナ……朝から、こんなふうにして、大丈夫? 嫌ではない?」

「嫌じゃ、ないです……レーヴェ様、遠慮、なさらないで……私、レーヴェ様の、好きなように、されたい……」

「……これは、何かの幻なのではないかな……丸二日の禁欲で、私はいやらしいルーナの幻を見ているのでは……」

「幻じゃ、ないです。……レーヴェ様、私も、レーヴェ様に触れたい」

 一生懸命我慢してくださっていたレーヴェ様が、愛しい。
 怒ってしまった前よりも、今の方が、ずっとレーヴェ様を側に感じる。
 私は手を伸ばすと、レーヴェ様の寝衣の下の昂りに触れた。

 恥ずかしいけれど──でも。夫婦にとって、大切なことだって、図書室の本には書いてあったもの。
 それは布の上からでも熱を持っているのがすぐわかって、硬くて、熱い。
 そっと手を上下に動かすと、レーヴェ様は切なげに眉を寄せた。

「……ルーナ、それは、まずい。どこで覚えたの? 私は、教えていないよ」

「本に、書いてあって……私も、レーヴェ様に、喜んでいただきたい、です」

「……ずっと我慢していて、そんなふうにされたら、……私は、本当に我慢ができなくなってしまう」

 レーヴェ様の頬が薄く上気していて、瞳が潤んでいる。
 男性だけれどとても綺麗なレーヴェ様のその顔が艶やかで、なんだか胸が、苦しいくらいに高鳴った。

「レーヴェ様、私、お口で……」

「今は……だめ。私が、ルーナを気持ち良くするから。そうしたら、ルーナの中で果てたい。何度も、君の中に私の子種を注ぎたい。口でされたら、とても耐えられない」

 レーヴェ様は昂りに触れていた私の手を、そっと退かした。
 それから、私の首筋や、胸に唇を落として、吸い付いて、赤い跡を散らした。

 ネグリジェがはだけて、胸が露わになる。立ち上がった乳首を舌先でちろちろ舐められて、私はシーツを掴みながら、体を捩った。

「……ん、ぁ、あぁ……っ、あ、あ……」

 閉じた瞼から、涙が溢れる。
 レーヴェ様と一緒にいると、欲しいものをすぐに与えてもらえるから。
 なんだか、すごく、貪欲になってしまいそうな気がする。

「ルーナ……あぁ、可愛い、なんて、可愛いんだろう……二日ぶりのルーナも最高に可愛い……」

「レーヴェさま……レーヴェさまも、素敵、です……大好き……」

 側にいたのに、我慢していたせいかしら。
 触れ合う肌が、舌が、何か特別なもののように感じられる。

 愛しさで、胸がいっぱいになる。
 私の下着の上から布ごしに、触れるレーヴェ様の熱さを感じて、腰が勝手に揺れた。


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