20 / 97
耳と尻尾がはえる男
しおりを挟む私の中に、レーヴェ様の舌が入り込んで舐めている。
嫌悪感からの鳥肌とは違うぞわぞわする何かが、皮膚の裏側を這い回っているみたいだ。
すごく、いけないことをされている気がする。
「ふ、ぁ、……っ、あぁ、あ……っ」
「ん……ルーナ、甘くて、美味しい……ルーナの中、狭くて、あつくて、ぬるぬるしてる。ここに、もうすぐ入ることができるのだね……」
ちゅぷりと私の中から舌が引き抜かれて、かわりに長くてしなやかな指が入ってくる。
爪の硬さや、骨の硬さが、膣壁を通して伝わってくる。
まだ誰にも触れられたことのない場所を、長い指が優しく広げていく。
恥骨の裏側を押し上げたり、そっと撫でたりされると、最初は違和感だけだったのに、だんだん体が蕩けていく。
体温が上がり、体がしっとりと汗で濡れる。
「ん、ん……っ」
「ねぇ、ルーナ。ここで、行き止まり。……つまりこれが、噂に聞いた……いや、噂には聞いていないか。私は、世間的には性とは無縁な麗しの神官長なのだし……」
自覚があるのね、レーヴェ様……。
確かにレーヴェ様、黙っていれば清廉潔白な麗しい神官長様に見えるものね。
先ほど、私の胸の模造品を掲げて喜んでいたのは、何かの幻じゃないのかしらって思うもの。
「うん。書物で読んだのだよ。これが、処女膜……!」
「い、言わなくて、良いですから……っ」
「ルーナ、健気に閉じていて、可愛い……ここに私を埋めて、これから破ると思うと、なんと勿体無いんだろう……なんとか、このまま、処女膜を残しつつもルーナを犯すことはできないものだろうか……」
「うぅ……」
レーヴェ様が何を言っているのかわからないわ……。
ぐじゅぐじゅ私の秘所からははしたない音がひっきりなしに聞こえていて、浅いところを撫でるようにされると、先ほど感じた排泄感が舞い戻ってくる。
逃げ出したいぐらいに気持ちよくて、でも一番奥を触られると、圧迫感もあって、頭も体も混乱する。
だから、レーヴェ様の言葉がよくわからないのかしら。
私、初めてだから。
それに、あまり褥のことについて詳しくもないし。褥の作法よりも、造花の作り方についての方が詳しいものね。
そのせいで、レーヴェ様の知識についていけていないのね、きっと。
『レーヴェ。お前の選んだ花嫁は、素直で愛らしい。我の血を受ける神子を産むにふさわしい』
空中に浮いたまま私を覗き込んでいたヴェルニア様が口を開いた。
その声も、レーヴェ様にどことなく似ている。
少し低く、厳かで落ち着いた声音だ。
「ルーナは可愛いでしょう、ヴェルニア。私のことが好きだから、こんなに、気持ちよくなってくれているんだって。なんて可愛いんだろうね。たまらなく、愛しくて、ぐちゃぐちゃにしたくなるよね」
「は、ぅう……ぁ、ああ、ゃあああっ、れ、ゔぇさま、私、きちゃ……っ、あ、あっ、あ……!」
膣壁を素早く指の腹で押し上げるようにされると、レーヴェ様にさんざん舐られた小さな突起が切なくなる。
お腹の奥に力が入って、腰ががくがくと揺れる。
「ふぁ、あああ……っ」
頭が真っ白になって、私の秘所から再び透明な液体が噴き出した。
「あっ、ああ……っ」
私、また……あれを。
自分の体が、自分の体じゃないみたいだ。
粗相をしているようで、情けなくて恥ずかしいのに、とめることができない。
「レーヴェ様、私、また……っ」
「なんて、可愛くていやらしい花嫁なんだろう、ルーナ。はじめてなのに、こんなに気持ち良くなってくれて、何度も潮を吹いてくれるなんて、私は嬉しいよ」
「恥ずかしいの、レーヴェさま、ヴェルニアさまも……見ないで、お願い……」
「可愛いルーナのことを、私は隅々まで見たいから、駄目だよ。それに、ヴェルニアにも見せてあげないとね。ルーナの可愛いところ」
「やだぁ……」
「ルーナがあんまり可愛いから……私は、今、すごく興奮していてね。ヴェルニアも喜んでいる。……あぁ、もうすぐ、呪縛が解ける」
「レーヴェ様……?」
レーヴェ様は歓喜に震える声で言った。
恐る恐る目を開いてレーヴェ様を見ると、レーヴェ様は長い法衣をバサリと床に落とした。
余計なお肉の一切ついていない、均整の取れた体が顕になる。
すごく細身というわけではなくて、胸板も、腹筋も、しっかりと隆起している。
25
お気に入りに追加
2,131
あなたにおすすめの小説

白い結婚は無理でした(涙)
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。
明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。
白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。
どうぞよろしくお願いいたします。

ある辺境伯の後悔
だましだまし
恋愛
妻セディナを愛する辺境伯ルブラン・レイナーラ。
父親似だが目元が妻によく似た長女と
目元は自分譲りだが母親似の長男。
愛する妻と妻の容姿を受け継いだ可愛い子供たちに囲まれ彼は誰よりも幸せだと思っていた。
愛しい妻が次女を産んで亡くなるまでは…。

忙しい男
菅井群青
恋愛
付き合っていた彼氏に別れを告げた。忙しいという彼を信じていたけれど、私から別れを告げる前に……きっと私は半分捨てられていたんだ。
「私のことなんてもうなんとも思ってないくせに」
「お前は一体俺の何を見て言ってる──お前は、俺を知らな過ぎる」
すれ違う想いはどうしてこうも上手くいかないのか。いつだって思うことはただ一つ、愛おしいという気持ちだ。
※ハッピーエンドです
かなりやきもきさせてしまうと思います。
どうか温かい目でみてやってくださいね。
※本編完結しました(2019/07/15)
スピンオフ &番外編
【泣く背中】 菊田夫妻のストーリーを追加しました(2019/08/19)
改稿 (2020/01/01)
本編のみカクヨムさんでも公開しました。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!
子持ちの私は、夫に駆け落ちされました
月山 歩
恋愛
産まれたばかりの赤子を抱いた私は、砦に働きに行ったきり、帰って来ない夫を心配して、鍛錬場を訪れた。すると、夫の上司は夫が仕事中に駆け落ちしていなくなったことを教えてくれた。食べる物がなく、フラフラだった私は、その場で意識を失った。赤子を抱いた私を気の毒に思った公爵家でお世話になることに。

誰でもイイけど、お前は無いわw
猫枕
恋愛
ラウラ25歳。真面目に勉強や仕事に取り組んでいたら、いつの間にか嫁き遅れになっていた。
同い年の幼馴染みランディーとは昔から犬猿の仲なのだが、ランディーの母に拝み倒されて見合いをすることに。
見合いの場でランディーは予想通りの失礼な発言を連発した挙げ句、
「結婚相手に夢なんて持ってないけど、いくら誰でも良いったってオマエは無いわww」
と言われてしまう。

私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる