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EP1:アルス・エルジール 7
しおりを挟むお話しを続けながら、アルス様は艶やかな吐息を吐いた。先程よりも頬が上気していてとても色っぽい。
指先はぐちゅぐちゅと私の中をかきまわしている。
違和感が次第に薄れて、柔らかい肉を開くようにしてなかのひだを指の腹でぐちぐちと触れられると、胎の底がじくじくと甘く疼いた。
「ぁ、あ、殿下、なか、だめ、ゃん、ぁあっ」
「良く躾けられているな、レティ。少し触れただけでこれほど蜜をあふれさせるとはな。私以外の男なら、誰でも良かったのか? それほどまでに、私を嫌っていたのか」
「違っ、違います、そんなこと、なくて、ゆび、やだぁ、わたし、っ、あ、あ!」
恥骨の裏側の浅い場所を、小刻みに抉るようにされて、私は腰を揺らめかせた。
体が熱い。頭がぼんやりしてくる。
アルス様の苛立ちに呼応するようにして、私を拘束していた蔦が伸びる。
それは私の胸や腹に食い込むようにして、私を縛り上げた。
締め上げられているせいで制服がきつく体にまとわりついている。
それなりに大きな胸が強調されて、胸の突起の形まではっきりわかる。
うぅ、恥ずかしい。
恥ずかしいのに、どうしようもなく気持ち良い。
「殿下、わたし、恋人なんていません……っ、いないの、だから」
「今更、信用できない。それに、どうでもよいことだ。お前の体が清らかかどうかは、お前の中を私で満たせば、すぐにわかる」
「だめ、だめです、ってばぁ……っ、私、婚約者ではないのに、ゆび、やめ、っ、きちゃう、なんか、きちゃうから……っ」
アルス様は私が嫌がると一層嬉しそうに目を細めて、軽く唇を舌で舐めた。
すでに愛液で濡れそぼっている私の中の浅い場所を、二本の指で何度も押し上げるようにされる。
それと同時に、花芯の薄皮をもう片方の手で剥くと、剥き出しになった私の赤く腫れた突起に舌を這わせた。
「あっ、あぁあ、だめ、やだぁ、ぃや、あっ、でちゃ、なんか、でちゃうから、やっ、あああっ」
体をびりびりと、快楽が走る。
泣き出したくなるほどに気持ちよくて、頭が真っ白になる。
気持ち良い。全部、気持ち良い。
奥歯を噛んで声をおさえようとしたけれど、声を抑える前に新しい快楽の波に襲われて、とてもできそうになかった。
「殿下、も、だめだから、きちゃう、くるの……!」
「名を呼べ、レティ」
「っ、あるす、さま、アルス様……っ」
哀れなぐらいに泣きじゃくりながら、私はアルス様を呼んだ。
もう何が何だかわからない。
全身を硬らせながら、私はどうしようもない排泄感に耐えきれずに、透明な液体をぷしゅぷしゅと、何度も迸らせた。
「ひっ、ぁう、うう、酷いよぉ……、私、こんなの……」
「ずいぶん、たくさん漏らしたな、レティ。ソファがびしょ濡れだ。十七にもなって、漏らすとはな」
アルス様が酷いことをそれはもう嬉しそうに言うので、私は泣いた。
ひどい。全体的に、私のせいなんだけど。
本当は両手で顔を隠してさめざめ泣きたかったけれど、両手は拘束されているからもちろんできない。
アルス様の魔法で形作られた棘のない薔薇の茎のような植物の蔦が、するすると私の制服に包まれた両胸を包み込む。蔦の先端が服の隙間から中へと入ってくる。少しだけヒヤリと冷たく、魔力の気配がする。
「ふぅ、ぅ、ゃだ、もう嫌なの、アルス様、ゃあっ」
「その愛らしい顔を、誰に見せた? 誰が一番お前を淫らに泣かせた? お前は、私のことを褥も知らない木偶だとでも思っていたのだろう。もっと、良くしてやろうな」
思ってないし、考えたこともなかったのよ。
アルス様、私のことを勘違いしてるわよ。
私はちょっと珍妙な魔法が使えるだけの、王妃教育のお陰で無表情が身についた口数の少ない女というだけなのに。
あと魔力があることを隠しているとか、見た目が妖艶とか、それぐらいしか特徴がないのよ。
どうして噂を鵜呑みにした挙句、勝手に有る事無い事想像して怒っていらっしゃるのかしら。
ええと。まぁ、セディについては、怒られても仕方ないかなとも思うけれど。
あと、私がアルス様の欲望を大爆発させたこともごめんなさい、なんだけれど。
「ぁる、っ、さまぁ……、胸、やだ、これ、何……っ」
皮膚の上を這っていた蔦が、私の両方の胸の突起にきゅっと巻きついた。
くりくりとしごかれて、私は体を捩らせる。
開きっぱなしの足の間の美肉はぱっくり開かれていて、全てをアルス様に晒してしまっているのが恥ずかしく、居た堪れない。
アルス様は私のはしたなく溢れた液体を指で掬うと、ぺろりと赤い舌でなめとった。
「良い姿だ、レティ。お前の下の口が、物欲しそうにひくついている」
「違う、違うの、見ないで、アルス様……恥ずかしいよぉ、見たら、やだぁ……っ」
私、なんて姿を晒しているの。
溢れた液体で臀部のほうまでびしょ濡れだし、制服も多分大惨事だし。
泣きじゃくる私をアルス様はとても嬉しそうに見つめている。泣きじゃくる女の子を見て喜ぶとか、悪魔よねやっぱり。
嫌がる私に構わずに、伸びた蔦は私の乳房を包み込み、すっかり立ちあがった胸の突起をこりこりと刺激し続ける。
「レティ、私の、レティ。どうして私は躊躇っていたのだろうな。最初から、お前を欲望のままに犯していれば良かった」
「っ、アルスさま、どうして……っ、だって、婚約、破棄だって、言ったのに」
「まだ理解できないのか、レティ。私には選択権が無い。この国の王太子など、国の傀儡にしか過ぎない。精霊の加護を受けたより強い子を成すための装置のようなものだ。お前には魔力がなく、ユエルには大精霊の加護がある。それだけの話だった」
アルス様は淡々とそう言った。
その表情からは感情を読み取ることができない。いつもの、鉄面皮のアルス様に見える。
けれど、それを言い終えると、アルス様は口元に嗜虐的な笑みを浮かべた。
「今までは、な」
「今までは……?」
「あぁ。お前には想い人がいるのだろう。それが執事の男でも、他の男でも誰でも良いが、……だとしたら、私ではなくその男の元へ行ったほうが、お前にとっては幸せだろうと考えた。どのみち、私がお前を手に入れたところで、立場からは逃れられない。それに私は側妃を作らないと決めている」
「じゃ、じゃあ、余計にだめです……! これ以上は、もう……」
アルス様は私の蜜口に指を差し入れると、ぐるりと掻き回した。
十分に潤っているその場所は、抵抗もなく簡単に指を飲み込んだ。
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