16 / 84
第四章 ミナセ伯爵誕生
第十六話 情けは人の為ならず
しおりを挟む
第十六話 情けは人の為ならず
日本に帰りたい気持ちは消えないが一時的に忘れる事は出来る。
それから俺は気球の設計室で新しい気球の開発と設計を学者や技術者と一緒に行う日々が続いた。
同時に先日の木質パレットの件以来、フランツ宰相に日本の事を聞かれることが多くなった。
フランツ宰相は日本に大変興味を持っている。
今日も昼食時間に一緒に食事を食べながら質問を受けた。
「ハヤト殿、日本という国はどのような経済をしているのかな?」
「日本は昔は金銀銅に恵まれた国でしたが次第に無くなりました。特に他国との貿易で使われた銀を制限する為に自分の国で産物を作る事にしたのです」
「ふむ。ブレイメン公国も地下資源に恵まれているがいずれ無くなる。なら金のある間に新しい産物を作るとしよう。日本では何を作っていたのかな?」
ブレイメン公国に自動車とかはまだ早いだろうし。
そう考えた俺は江戸時代の経済を考える事にした。
「豊富な木材を使って紙はどうでしょう?紙は輸出にも使えますが本にして読み書きを教えたり情報を伝えたりと役立ちますよ」
「紙なら細々と作っているがどうしても高価になるのが頭の痛い所でな。本も貴族や裕福な農民の家にはあるが一般の農民には手に入らないほど効果でな」
「印刷機以前に紙が不足しているのか」
「印刷機とはなんですかな?」
俺が呟くとフランツ宰相が食事の手を止めて俺の言葉に聴き入っているのに気が付いた。
フランツ宰相もクリスに負けず劣らず愛国者でブレイメン公国を平和で豊かな国にしたがっている。
だから一気に財政が豊かになった今の間に金以外の産物を用意したいのだろう。
「印刷機とは大量の本を作る事ができる機械です。こちらはあとで設計図を提出しますがまずは紙を作りましょう。この二つがあれば農民にも本が手に入りますよ」
「だが農民は字が読めないのだ。日本では沢山の人が字を読めるのかな?」
「全国民の殆どが字を読めます」
「なんと。それなら国の全てが動き出しますな。法律や布告だけでなく医学や数学なども伝える事ができる」
フランツ宰相は本当に話が早くて助かる。
政治家はこうでなくっちゃ。
俺がフランツ宰相の聡明さに感心しながら食事をしているとクリスが乱入してきた。
「ハヤト!!私にも日本の話を聞かせてほしい!!」
クリスはどこで聞きつけたのかフランツ宰相と俺の昼食に割り込んできた。
いや嫌いなわけじゃないんだよ?
むしろ好奇心と知識欲のあるクリスは好きだし可愛いと思う。
ただね……。
「クリス殿、食事中に割り込んでくるなど王族にあるまじき行為ですぞ」
ほらやっぱりフランツ宰相も怒るよね?
ただこめかみを抑えながらも可愛い姪の事なのでかなり甘い。
フランツ宰相は控えていたメイドにクリスの分の昼食を用意するように指示している。
「だってハヤトが叔父上と話しているから。私も日本について聞きたい」
クリスは小さな子供のよう目をきらきらとさせながら俺に話をしてほしいと迫る。
こんなところも可愛くて俺は好きなんだ。
でも俺のためにフランツ宰相を怒らせるのは申し訳ないので助け船を出す事にした。
「じゃあクリスにも説明するから一緒に食事にしよう」
「うむ。そうこなくてはな」
クリスは無邪気に喜んでフランツ宰相の隣の席に座った。
それから俺はフランツ宰相にもした日本の説明を繰り返す。
クリスとフランツ宰相は日本について熱心に聞いてくれて、俺は食事をしながらそれに答えた。
昼食後の休憩も挟みフランツ宰相の政務時間ギリギリまで日本の話をする。
「ではハヤト殿。また明日もお願いしたい」
「ええ俺でよければ喜んで」
そう言って俺たちの昼食は終わった。
今日は日本について話しすぎたな。
後で質問された時に答えられるように日本の事をまとめないと。
「なあハヤト」
「何クリス?」
「私はもっと日本の話が聞きたい」
「それはいいけど最近やる事があるんだよ」
「やる事とはなんだ?」
「ブレイメン公国の文字の勉強」
ここに来てからそれほど時間が経っていなかったし、俺もすぐ日本に帰れると思っていたからブレイメン公国の文字書きができない。
学者たちに口頭で伝えてきたが限界がある。
先ほど紙の話が出て来たし印刷機も作りたいので設計図が必要だ。
「それなら私が文字の読み書きを教えよう」
「お姫様だから忙しいと思うけどいいのか?」
「時間は作る。それにハヤトの知識は軍事訓練より重要だからな。父上にもお願いしてみる」
クリスがこう言ってくれるのは助かる。
この世界の文字や数字を覚えるのは難しい。
これなら日本の知識を役立てる事が上手く出来そうだ。
「ありがとう」
俺は笑顔で感謝の意を伝える。
クリスも嬉しそうに笑顔を返してくれた。
「では早速今から始めるぞ」
「え?今から?」
「うむ。善は急げだ」
いや、クリスも暇じゃないだろうに。
俺はそう思ったがクリスの好意を無駄にするのも気が引ける。
それに日本への想いが強すぎて一人だと辛い。
クリスと一緒にブレイメン公国の為に尽くしていれば忘れられる。
だからクリスが一緒にいてくれるのはありがたい。
そう思った俺は大公に借りている自室に向かった。
クリスが手伝ってくれる事で俺の勉強も順調だ。
朝は研究室で気球の研究を行い、昼はフランツ宰相と今後のブレイメン公国について語り合う。
午後はクリスに文字書きを教わりながらブレイメン公国の事を聞いた。
そしてクリスと一緒に夕食を取り、それから自室に戻ってブレイメン語の勉強だ。
そんな日々が続くある日フランツ宰相から呼び出しを受けた。
俺は気球の設計図を書いていた手を止めて部屋を出た。
どこに行くのかわかっているので城の中を迷わず進む。
着いた場所はクリスぱぱんこと大公が執務を行う執務室だった。
執務室にはフランツ宰相と共に大公も待っていた。
もしかして気球開発で何か問題でも起こしたのだろうか?
そんな不安な気持ちのまま二人の言葉を待つ。
すると二人は俺の予想とは違う事を言ったのだ。
俺は二人の言葉を聞いて驚いた。
それは俺への叙勲だった。
つまり貴族にしてくれるという事だった。
「ハヤト殿の功績に報いるには足りないが受けて欲しい。同時に政治顧問を引き受けて欲しいのだ」
まずこの役職はフランツ宰相の強い推薦によるものらしい。
フランツ宰相は俺を自分の右腕として政治顧問に据えたいと考えている。
だからこの世界でまだ右も左もわからない俺への叙勲と言う事だ。
そしてもう一つ。
俺が元の世界に戻る事が難しい事をクリスが大公に伝えたからだそうだ。
この世界に骨を埋めても構わないと思えるほどブレイメン公国が気にいったら、これからも助けてほしいという願いの証でもあるらしい。
「我々はハヤト殿に感謝してもしきれない」
そう大公は俺に話しかける。
いつもの怖い王者の顔から優しくぎこちない笑顔に変わっている。
俺は大公のこの笑顔に弱い。
だから思わず頷いてしまった。
俺が頷いたのを見て大公は嬉しそうに頷く。
そしてフランツ宰相が話を続ける。
どうやら叙勲式は来月の建国記念日に行われるらしい。
そこで貴族や国民の前で俺に爵位を授与するそうだ。
俺なんかの為に申し訳ないと思うと同時に感謝の気持ちでいっぱいになった。
日本に帰りたい気持ちは消えないが一時的に忘れる事は出来る。
それから俺は気球の設計室で新しい気球の開発と設計を学者や技術者と一緒に行う日々が続いた。
同時に先日の木質パレットの件以来、フランツ宰相に日本の事を聞かれることが多くなった。
フランツ宰相は日本に大変興味を持っている。
今日も昼食時間に一緒に食事を食べながら質問を受けた。
「ハヤト殿、日本という国はどのような経済をしているのかな?」
「日本は昔は金銀銅に恵まれた国でしたが次第に無くなりました。特に他国との貿易で使われた銀を制限する為に自分の国で産物を作る事にしたのです」
「ふむ。ブレイメン公国も地下資源に恵まれているがいずれ無くなる。なら金のある間に新しい産物を作るとしよう。日本では何を作っていたのかな?」
ブレイメン公国に自動車とかはまだ早いだろうし。
そう考えた俺は江戸時代の経済を考える事にした。
「豊富な木材を使って紙はどうでしょう?紙は輸出にも使えますが本にして読み書きを教えたり情報を伝えたりと役立ちますよ」
「紙なら細々と作っているがどうしても高価になるのが頭の痛い所でな。本も貴族や裕福な農民の家にはあるが一般の農民には手に入らないほど効果でな」
「印刷機以前に紙が不足しているのか」
「印刷機とはなんですかな?」
俺が呟くとフランツ宰相が食事の手を止めて俺の言葉に聴き入っているのに気が付いた。
フランツ宰相もクリスに負けず劣らず愛国者でブレイメン公国を平和で豊かな国にしたがっている。
だから一気に財政が豊かになった今の間に金以外の産物を用意したいのだろう。
「印刷機とは大量の本を作る事ができる機械です。こちらはあとで設計図を提出しますがまずは紙を作りましょう。この二つがあれば農民にも本が手に入りますよ」
「だが農民は字が読めないのだ。日本では沢山の人が字を読めるのかな?」
「全国民の殆どが字を読めます」
「なんと。それなら国の全てが動き出しますな。法律や布告だけでなく医学や数学なども伝える事ができる」
フランツ宰相は本当に話が早くて助かる。
政治家はこうでなくっちゃ。
俺がフランツ宰相の聡明さに感心しながら食事をしているとクリスが乱入してきた。
「ハヤト!!私にも日本の話を聞かせてほしい!!」
クリスはどこで聞きつけたのかフランツ宰相と俺の昼食に割り込んできた。
いや嫌いなわけじゃないんだよ?
むしろ好奇心と知識欲のあるクリスは好きだし可愛いと思う。
ただね……。
「クリス殿、食事中に割り込んでくるなど王族にあるまじき行為ですぞ」
ほらやっぱりフランツ宰相も怒るよね?
ただこめかみを抑えながらも可愛い姪の事なのでかなり甘い。
フランツ宰相は控えていたメイドにクリスの分の昼食を用意するように指示している。
「だってハヤトが叔父上と話しているから。私も日本について聞きたい」
クリスは小さな子供のよう目をきらきらとさせながら俺に話をしてほしいと迫る。
こんなところも可愛くて俺は好きなんだ。
でも俺のためにフランツ宰相を怒らせるのは申し訳ないので助け船を出す事にした。
「じゃあクリスにも説明するから一緒に食事にしよう」
「うむ。そうこなくてはな」
クリスは無邪気に喜んでフランツ宰相の隣の席に座った。
それから俺はフランツ宰相にもした日本の説明を繰り返す。
クリスとフランツ宰相は日本について熱心に聞いてくれて、俺は食事をしながらそれに答えた。
昼食後の休憩も挟みフランツ宰相の政務時間ギリギリまで日本の話をする。
「ではハヤト殿。また明日もお願いしたい」
「ええ俺でよければ喜んで」
そう言って俺たちの昼食は終わった。
今日は日本について話しすぎたな。
後で質問された時に答えられるように日本の事をまとめないと。
「なあハヤト」
「何クリス?」
「私はもっと日本の話が聞きたい」
「それはいいけど最近やる事があるんだよ」
「やる事とはなんだ?」
「ブレイメン公国の文字の勉強」
ここに来てからそれほど時間が経っていなかったし、俺もすぐ日本に帰れると思っていたからブレイメン公国の文字書きができない。
学者たちに口頭で伝えてきたが限界がある。
先ほど紙の話が出て来たし印刷機も作りたいので設計図が必要だ。
「それなら私が文字の読み書きを教えよう」
「お姫様だから忙しいと思うけどいいのか?」
「時間は作る。それにハヤトの知識は軍事訓練より重要だからな。父上にもお願いしてみる」
クリスがこう言ってくれるのは助かる。
この世界の文字や数字を覚えるのは難しい。
これなら日本の知識を役立てる事が上手く出来そうだ。
「ありがとう」
俺は笑顔で感謝の意を伝える。
クリスも嬉しそうに笑顔を返してくれた。
「では早速今から始めるぞ」
「え?今から?」
「うむ。善は急げだ」
いや、クリスも暇じゃないだろうに。
俺はそう思ったがクリスの好意を無駄にするのも気が引ける。
それに日本への想いが強すぎて一人だと辛い。
クリスと一緒にブレイメン公国の為に尽くしていれば忘れられる。
だからクリスが一緒にいてくれるのはありがたい。
そう思った俺は大公に借りている自室に向かった。
クリスが手伝ってくれる事で俺の勉強も順調だ。
朝は研究室で気球の研究を行い、昼はフランツ宰相と今後のブレイメン公国について語り合う。
午後はクリスに文字書きを教わりながらブレイメン公国の事を聞いた。
そしてクリスと一緒に夕食を取り、それから自室に戻ってブレイメン語の勉強だ。
そんな日々が続くある日フランツ宰相から呼び出しを受けた。
俺は気球の設計図を書いていた手を止めて部屋を出た。
どこに行くのかわかっているので城の中を迷わず進む。
着いた場所はクリスぱぱんこと大公が執務を行う執務室だった。
執務室にはフランツ宰相と共に大公も待っていた。
もしかして気球開発で何か問題でも起こしたのだろうか?
そんな不安な気持ちのまま二人の言葉を待つ。
すると二人は俺の予想とは違う事を言ったのだ。
俺は二人の言葉を聞いて驚いた。
それは俺への叙勲だった。
つまり貴族にしてくれるという事だった。
「ハヤト殿の功績に報いるには足りないが受けて欲しい。同時に政治顧問を引き受けて欲しいのだ」
まずこの役職はフランツ宰相の強い推薦によるものらしい。
フランツ宰相は俺を自分の右腕として政治顧問に据えたいと考えている。
だからこの世界でまだ右も左もわからない俺への叙勲と言う事だ。
そしてもう一つ。
俺が元の世界に戻る事が難しい事をクリスが大公に伝えたからだそうだ。
この世界に骨を埋めても構わないと思えるほどブレイメン公国が気にいったら、これからも助けてほしいという願いの証でもあるらしい。
「我々はハヤト殿に感謝してもしきれない」
そう大公は俺に話しかける。
いつもの怖い王者の顔から優しくぎこちない笑顔に変わっている。
俺は大公のこの笑顔に弱い。
だから思わず頷いてしまった。
俺が頷いたのを見て大公は嬉しそうに頷く。
そしてフランツ宰相が話を続ける。
どうやら叙勲式は来月の建国記念日に行われるらしい。
そこで貴族や国民の前で俺に爵位を授与するそうだ。
俺なんかの為に申し訳ないと思うと同時に感謝の気持ちでいっぱいになった。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
日本VS異世界国家! ー政府が、自衛隊が、奮闘する。
スライム小説家
SF
令和5年3月6日、日本国は唐突に異世界へ転移してしまった。
地球の常識がなにもかも通用しない魔法と戦争だらけの異世界で日本国は生き延びていけるのか!?
異世界国家サバイバル、ここに爆誕!
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
NTRエロゲの世界に転移した俺、ヒロインの好感度は限界突破。レベルアップ出来ない俺はスキルを取得して無双する。~お前らNTRを狙いすぎだろ~
ぐうのすけ
ファンタジー
高校生で18才の【黒野 速人】はクラス転移で異世界に召喚される。
城に召喚され、ステータス確認で他の者はレア固有スキルを持つ中、速人の固有スキルは呪い扱いされ城を追い出された。
速人は気づく。
この世界、俺がやっていたエロゲ、プリンセストラップダンジョン学園・NTRと同じ世界だ!
この世界の攻略法を俺は知っている!
そして自分のステータスを見て気づく。
そうか、俺の固有スキルは大器晩成型の強スキルだ!
こうして速人は徐々に頭角を現し、ハーレムと大きな地位を築いていく。
一方速人を追放したクラスメートの勇者源氏朝陽はゲームの仕様を知らず、徐々に成長が止まり、落ちぶれていく。
そしてクラス1の美人【姫野 姫】にも逃げられ更に追い込まれる。
順調に強くなっていく中速人は気づく。
俺達が転移した事でゲームの歴史が変わっていく。
更にゲームオーバーを回避するためにヒロインを助けた事でヒロインの好感度が限界突破していく。
強くなり、ヒロインを救いつつ成り上がっていくお話。
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
カクヨムとアルファポリス同時掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる