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第10章 僕とボクの行き違い
第69話 二人で一人
しおりを挟む 正しい制服の着用方法
まず制服のサイズだが、くるぶしが隠れる長さの物を選ぼう。
袖がダブっとしているのは、手元を見られにくくするためです。
攻撃用ロットは腰のベルトにさしましょう。
ダブっとした袖は、攻撃用ロットを隠すのにも効果的です。
足元は歩きやすいピタッとした長いブーツをはきましょう。サンダルは脱げたりして危険だし、足元を狙われると危険だから止めましょう。
ブーツの色は必ず黒にしましょう。
全体的に黒なのに足元だけ色が入る‥差し色とか洒落っ気出してる場合ではありません。
全体が黒だから、どこかに色を入れるとそれだけ目立って攻撃の的になりかねません。絶対に止めましょう。
行動は夜にするとより効果的です。
闇に紛れて、全く見えなくなります。
全く見えなくなるようにするためには、フードを目深にかぶり、ダブっとした袖で手首を隠し(左右それぞれ反対側の袖の中にいれると目立たなくなるでしょう。
制服に何故かついている、絶対に遊び半分で書いたとしか思えない説明書きを見て絶句する。
‥もしかして本気で書いたのか?
まさかな。そんなわけない。
おやっさんを振り向くとおやっさんは‥苦笑いしていた。
「これを書いた奴、俺の先輩なんだけど‥そういう奴だった」
そういう? どういうやつだ?
面白半分にこういうやつかくタイプ? それとも‥厨二なやつ??
「暗殺者っぽいっていうの? ‥とにかくダークな奴だった」
ああ‥暗殺者。
暗殺者は、こんな丈の長い動きにくい服は着ないよ。
僕はちょっと絶句して‥もう一度おやっさんを見た。
おやっさんは‥苦笑いしてるけど‥呆れたっていうより‥どこか懐かしそうな顔。
許してやってくれ、そういうやつなんだ。‥みたいな顔。
僕はそれ以上何かを言うのは止めた。
「わあああああ! 地獄からのお迎えが見える!(それも集団で!! ) 俺は死ぬのか?! それとも、もう死んでいるのか?? 」
「助けてくれ! 俺は悪くない! 俺はただこいつらに命令されて‥! 」
「何だと貴様! 裏切るつもりか!? 」
「ああ! 死神様、これからは心を入れ替えますから何卒地獄に送るのだけは‥! 」
「神様‥私が何をしたっていうんですか‥! 」
僕たちの登場と共に、その場は阿鼻叫喚の地獄絵図となる‥。
きっとそれが、僕たちを見た人の正しい感想だろう。
絶対に、「正義の味方が来てくれた! 」とは思わないだろう。
彼らが浮かべる表情は、ヒーローが来てくれたことに対する歓喜の表情なんかじゃない。絶望だとか畏怖だとかそういった表情だ。
いや‥考え過ぎか?
溺れる者は藁をもつかむ。‥苦しい時現れたなら、きっとどんな奴でも「助かった! 有難い! 」ってなるに違いない‥。
‥ちょっと前向きなこと考えてみるか‥
「わあ! 黒いヒーローが集団で来てくれた! 黒いお揃いかっこいい! 渋い! カラフルレンジャーとは違う落ち着きがある! 」
「お顔を隠すのはヒーローの基本だよね! レンジャーもんも絶対顔見せないしね! 間違いなくヒーローだよね!! 」
‥すみません。自分で言っておきながら自分で意味が解りません。
いいさ‥そういう表舞台の願望は持ったことない。‥きっとこれからも持つことはないだろう。
よい子の皆には「もうキラッキラでまごうことない正義の味方」を夢見て欲しい。
筋骨隆々、笑顔もさわやかで、発想も健全。‥そんなヒーローに助けを求め、更に言うなら「そういうヒーローになりたい! 」って夢見てもらいたい。
例えばザッカさんやシークさんみたいなね。
そっか‥僕はアンバーsideのダーク属性なんだ‥。
黒装束(もはや制服だとは思えない)に着替える仲間たちを見ながら、そんなことを思い‥なんだか「悲しくないのに」涙が流れた。
いいさ。
正義の味方になんてなれなくても、悪人に(地獄への)引導を渡す役目を担えればいい。
それは、きっと僕たちにしか出来ないし、裏方としてこれ以上ない重要な役割だ。
きっと一生、目の前で感謝する人を見ることは出来なくても、だ。
まず制服のサイズだが、くるぶしが隠れる長さの物を選ぼう。
袖がダブっとしているのは、手元を見られにくくするためです。
攻撃用ロットは腰のベルトにさしましょう。
ダブっとした袖は、攻撃用ロットを隠すのにも効果的です。
足元は歩きやすいピタッとした長いブーツをはきましょう。サンダルは脱げたりして危険だし、足元を狙われると危険だから止めましょう。
ブーツの色は必ず黒にしましょう。
全体的に黒なのに足元だけ色が入る‥差し色とか洒落っ気出してる場合ではありません。
全体が黒だから、どこかに色を入れるとそれだけ目立って攻撃の的になりかねません。絶対に止めましょう。
行動は夜にするとより効果的です。
闇に紛れて、全く見えなくなります。
全く見えなくなるようにするためには、フードを目深にかぶり、ダブっとした袖で手首を隠し(左右それぞれ反対側の袖の中にいれると目立たなくなるでしょう。
制服に何故かついている、絶対に遊び半分で書いたとしか思えない説明書きを見て絶句する。
‥もしかして本気で書いたのか?
まさかな。そんなわけない。
おやっさんを振り向くとおやっさんは‥苦笑いしていた。
「これを書いた奴、俺の先輩なんだけど‥そういう奴だった」
そういう? どういうやつだ?
面白半分にこういうやつかくタイプ? それとも‥厨二なやつ??
「暗殺者っぽいっていうの? ‥とにかくダークな奴だった」
ああ‥暗殺者。
暗殺者は、こんな丈の長い動きにくい服は着ないよ。
僕はちょっと絶句して‥もう一度おやっさんを見た。
おやっさんは‥苦笑いしてるけど‥呆れたっていうより‥どこか懐かしそうな顔。
許してやってくれ、そういうやつなんだ。‥みたいな顔。
僕はそれ以上何かを言うのは止めた。
「わあああああ! 地獄からのお迎えが見える!(それも集団で!! ) 俺は死ぬのか?! それとも、もう死んでいるのか?? 」
「助けてくれ! 俺は悪くない! 俺はただこいつらに命令されて‥! 」
「何だと貴様! 裏切るつもりか!? 」
「ああ! 死神様、これからは心を入れ替えますから何卒地獄に送るのだけは‥! 」
「神様‥私が何をしたっていうんですか‥! 」
僕たちの登場と共に、その場は阿鼻叫喚の地獄絵図となる‥。
きっとそれが、僕たちを見た人の正しい感想だろう。
絶対に、「正義の味方が来てくれた! 」とは思わないだろう。
彼らが浮かべる表情は、ヒーローが来てくれたことに対する歓喜の表情なんかじゃない。絶望だとか畏怖だとかそういった表情だ。
いや‥考え過ぎか?
溺れる者は藁をもつかむ。‥苦しい時現れたなら、きっとどんな奴でも「助かった! 有難い! 」ってなるに違いない‥。
‥ちょっと前向きなこと考えてみるか‥
「わあ! 黒いヒーローが集団で来てくれた! 黒いお揃いかっこいい! 渋い! カラフルレンジャーとは違う落ち着きがある! 」
「お顔を隠すのはヒーローの基本だよね! レンジャーもんも絶対顔見せないしね! 間違いなくヒーローだよね!! 」
‥すみません。自分で言っておきながら自分で意味が解りません。
いいさ‥そういう表舞台の願望は持ったことない。‥きっとこれからも持つことはないだろう。
よい子の皆には「もうキラッキラでまごうことない正義の味方」を夢見て欲しい。
筋骨隆々、笑顔もさわやかで、発想も健全。‥そんなヒーローに助けを求め、更に言うなら「そういうヒーローになりたい! 」って夢見てもらいたい。
例えばザッカさんやシークさんみたいなね。
そっか‥僕はアンバーsideのダーク属性なんだ‥。
黒装束(もはや制服だとは思えない)に着替える仲間たちを見ながら、そんなことを思い‥なんだか「悲しくないのに」涙が流れた。
いいさ。
正義の味方になんてなれなくても、悪人に(地獄への)引導を渡す役目を担えればいい。
それは、きっと僕たちにしか出来ないし、裏方としてこれ以上ない重要な役割だ。
きっと一生、目の前で感謝する人を見ることは出来なくても、だ。
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