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最終話 未来へのヒカリ
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最終話 未来へのヒカリ
世界を救った英雄レッドバスターカレンとブルーバスターヒロは人々の前から姿を消した。
マスコミは公開されたカレンの住所とスマホを頼りに雛月カレンの居所を探ろうとしたがそれは徒労に終わる。
二人は世界平和が確立し地球が救われた事に満足してその存在を隠した。
人々は二人の功績を讃えたが、同時に二人が消えてしまったことを嘆き悲しんだ。
そんなマスコミの元に一通の手紙が届いた。
差出人は書かれていない。
封筒の中には一枚の写真が入っていた。
そこには自然の中で幸せそうに微笑み合う一組の男女の姿があったからだ。
二人はどこかで生きている。
人々は安堵したが同時に意味を悟る。
彼女たちは二度と我々の前に姿を現さないと。
ソシアルナイツが作り上げた秘密基地の近くに山荘がある。
その山荘にカレンとヒロは住んでいる。
二人は俗世間を離れ静かに暮らす事を望んだ。
ソシアルナイツの保護の元、二人だけの生活が始まる。
朝起きると隣には最愛の人がいる。
それだけで幸せだった。
朝食を食べて、お散歩に行って、お昼ご飯を食べてから、午後のティータイムを楽しむ。
そして夜になったら愛し合って眠る。
それが今のボク達の日常だ。
もう戦う必要なんてない。
平和な世界で愛する人と過ごす日々は何物にも代え難い宝物なのだ。
そう思えるようになったからこそボク達はここに居るのだろうと思う。
その日も二人で誰もいない木漏れ日の森の中で二人は散歩していた。
「カレンはこれからどうしたい?」
「考えたんだけどお父さんの意志を継いでエナジーの研究をしたい。エナジーにはまだまだ解明されていない可能性があるからそれを知りたいかな」
「とてもいい事だと思うよ。ソシアルナイツの研究所でもカレンの協力が欲しいって意見があるみたい」
そう言って微笑むヒロ。
ボクはヒロに抱き寄せられ胸元に頬を寄せる。
ヒロもボクもこれからはソシアルナイツの一員として静かに暮らす事になる。
「ヒロはどうしたいの?」
「僕は医者になりたいな。エナジーを医学に生かせる勉強をしたい」
二人の活動はソシアルナイツを通じて世界に広がるだろう。
カレンとヒロは人類の未来を変える事になる大発見を幾つも発表する事になるが、二人は最後まで自分の名前を公表しなかった。
カレンもヒロも栄誉に興味は無かった。
二人はこのまま静かに暮らしたかったのだ。
「カレン目を閉じて」
「こう?」
ヒロの言葉にボクは頷いて瞳を閉じる。
カレンにキスをしたあと、ヒロがカレンの左手を取った。
「目をあけて」
「…はい」
ボクの左手の薬指にダイアモンドの指輪が光っていた。
その指輪を見てボクは瞳を潤ませる。
「カレン。僕と結婚してください」
ヒロの瞳は真剣だった。
ボクは涙を堪えながら答える。
ヒロはボクの答えをじっと待ってくれていた。
だからボクは精一杯の笑顔で答えた。
答えは決まっている。
だって、ボクはヒロを愛しているのだから。
「うん。ボクもヒロのお嫁さんになりたい」
そう言ってヒロに微笑むと自分からキスをする。
ヒロもボクを抱きしめてくれて木漏れ日の森の中でボク達は深く愛し合う。
ボクとヒロはソシアルナイツの人達に祝福されてささやかな結婚式をあげた。
◆◆◆
数年後。
二人の若い夫婦が女の子と手を繋いで歩いている。
その子供の名前はヒカリ。
あの時ダークネスシャドーの研究所でカレンが生んだ子供の転生した姿。
ヒロとカレンの間に生まれた女の子だ。
今は6歳になり元気いっぱい走り回っている。
その様子を優しい眼差しで見守る二人。
ふと見ると何かを見つけたのか走って行ってしまうヒカリ。
「こらぁ待ちなさーい!!」
追いかけるボクを尻目に逃げる娘。
その姿を見てやれやれといった様子で困った表情を浮かべるヒロ。
「全く誰に似たんだが……」
「間違いなくヒロだよ」
「いいや、あの元気さは間違いなくカレンだね」
「そうかなあ。そろそろお昼にしよっか♪」
そう言ってボクはお腹をさすると二人目の子供がボクのお腹を蹴った。
二人目の娘の名前はもう決めてある。
マシロ。
ボクとヒロの命の恩人で大切な友達の名前。
今度も仲良くしようね。
「ヒカリちゃん可愛いわね。うちのカケルもあのくらい元気があればいいのに」
そう言ってボクの隣にいる和美が微笑む。
和美は最初で最後の怪人との子供を産んだ女性となった。
二股の猫の尻尾が生えている以外は人間の子供と同じ外見の生命体。
勿論和美とその子には酷い迫害と、最悪人体実験という悲劇に見舞われる筈だったがカレンとヒロ、そしてソシアルナイツの面々の努力と保護の元でカレン達と同じく世間の荒波に揉まれる事無く暮らしている。
ヒカリと幼馴染になったカケル君はヒカリと同い年なのにヒカリの弟のような関係だ。
二人が仲良く成長してくれたらいいのに。
エナジーは無限の可能性を秘めている。
きっと人類を幸せにしてくれるだろう。
(AI・マシロ。ボク約束を守ったよ。今度は貴女のお母さんとしてマシロを守るから)
そう思いながらボクは空を見上げたのだった。
END
作者の屠龍です。
拙作を最後までよんでいただきましてありがとうございました。
今回は思いつく限りの凌辱シーンを書いてみましたが如何でしたでしょうか?
ただいま連載中の
『僕とボクの異世界純愛冒険物語。今回和姦がメインです』
https://www.alphapolis.co.jp/novel/772442945/519787503
では一転して純愛ものになります。
折角なので凌辱と純愛の両方書けるようになろうと努力中ですのでよろしかったら新作も読んでいただけると嬉しいです。
途中で更新が遅れた事をお詫びします。
色々と設定とか変わって手間取りましたが基本プロットが出来ていると完結させやすいですね。
処女作なので出来るだけ実用性を目指しました。
この作品が皆さまのオカズになれたならこれ以上の喜びはありません。
よろしければオカズ満足度に合わせて評価をいただけたら嬉しいです。
世界を救った英雄レッドバスターカレンとブルーバスターヒロは人々の前から姿を消した。
マスコミは公開されたカレンの住所とスマホを頼りに雛月カレンの居所を探ろうとしたがそれは徒労に終わる。
二人は世界平和が確立し地球が救われた事に満足してその存在を隠した。
人々は二人の功績を讃えたが、同時に二人が消えてしまったことを嘆き悲しんだ。
そんなマスコミの元に一通の手紙が届いた。
差出人は書かれていない。
封筒の中には一枚の写真が入っていた。
そこには自然の中で幸せそうに微笑み合う一組の男女の姿があったからだ。
二人はどこかで生きている。
人々は安堵したが同時に意味を悟る。
彼女たちは二度と我々の前に姿を現さないと。
ソシアルナイツが作り上げた秘密基地の近くに山荘がある。
その山荘にカレンとヒロは住んでいる。
二人は俗世間を離れ静かに暮らす事を望んだ。
ソシアルナイツの保護の元、二人だけの生活が始まる。
朝起きると隣には最愛の人がいる。
それだけで幸せだった。
朝食を食べて、お散歩に行って、お昼ご飯を食べてから、午後のティータイムを楽しむ。
そして夜になったら愛し合って眠る。
それが今のボク達の日常だ。
もう戦う必要なんてない。
平和な世界で愛する人と過ごす日々は何物にも代え難い宝物なのだ。
そう思えるようになったからこそボク達はここに居るのだろうと思う。
その日も二人で誰もいない木漏れ日の森の中で二人は散歩していた。
「カレンはこれからどうしたい?」
「考えたんだけどお父さんの意志を継いでエナジーの研究をしたい。エナジーにはまだまだ解明されていない可能性があるからそれを知りたいかな」
「とてもいい事だと思うよ。ソシアルナイツの研究所でもカレンの協力が欲しいって意見があるみたい」
そう言って微笑むヒロ。
ボクはヒロに抱き寄せられ胸元に頬を寄せる。
ヒロもボクもこれからはソシアルナイツの一員として静かに暮らす事になる。
「ヒロはどうしたいの?」
「僕は医者になりたいな。エナジーを医学に生かせる勉強をしたい」
二人の活動はソシアルナイツを通じて世界に広がるだろう。
カレンとヒロは人類の未来を変える事になる大発見を幾つも発表する事になるが、二人は最後まで自分の名前を公表しなかった。
カレンもヒロも栄誉に興味は無かった。
二人はこのまま静かに暮らしたかったのだ。
「カレン目を閉じて」
「こう?」
ヒロの言葉にボクは頷いて瞳を閉じる。
カレンにキスをしたあと、ヒロがカレンの左手を取った。
「目をあけて」
「…はい」
ボクの左手の薬指にダイアモンドの指輪が光っていた。
その指輪を見てボクは瞳を潤ませる。
「カレン。僕と結婚してください」
ヒロの瞳は真剣だった。
ボクは涙を堪えながら答える。
ヒロはボクの答えをじっと待ってくれていた。
だからボクは精一杯の笑顔で答えた。
答えは決まっている。
だって、ボクはヒロを愛しているのだから。
「うん。ボクもヒロのお嫁さんになりたい」
そう言ってヒロに微笑むと自分からキスをする。
ヒロもボクを抱きしめてくれて木漏れ日の森の中でボク達は深く愛し合う。
ボクとヒロはソシアルナイツの人達に祝福されてささやかな結婚式をあげた。
◆◆◆
数年後。
二人の若い夫婦が女の子と手を繋いで歩いている。
その子供の名前はヒカリ。
あの時ダークネスシャドーの研究所でカレンが生んだ子供の転生した姿。
ヒロとカレンの間に生まれた女の子だ。
今は6歳になり元気いっぱい走り回っている。
その様子を優しい眼差しで見守る二人。
ふと見ると何かを見つけたのか走って行ってしまうヒカリ。
「こらぁ待ちなさーい!!」
追いかけるボクを尻目に逃げる娘。
その姿を見てやれやれといった様子で困った表情を浮かべるヒロ。
「全く誰に似たんだが……」
「間違いなくヒロだよ」
「いいや、あの元気さは間違いなくカレンだね」
「そうかなあ。そろそろお昼にしよっか♪」
そう言ってボクはお腹をさすると二人目の子供がボクのお腹を蹴った。
二人目の娘の名前はもう決めてある。
マシロ。
ボクとヒロの命の恩人で大切な友達の名前。
今度も仲良くしようね。
「ヒカリちゃん可愛いわね。うちのカケルもあのくらい元気があればいいのに」
そう言ってボクの隣にいる和美が微笑む。
和美は最初で最後の怪人との子供を産んだ女性となった。
二股の猫の尻尾が生えている以外は人間の子供と同じ外見の生命体。
勿論和美とその子には酷い迫害と、最悪人体実験という悲劇に見舞われる筈だったがカレンとヒロ、そしてソシアルナイツの面々の努力と保護の元でカレン達と同じく世間の荒波に揉まれる事無く暮らしている。
ヒカリと幼馴染になったカケル君はヒカリと同い年なのにヒカリの弟のような関係だ。
二人が仲良く成長してくれたらいいのに。
エナジーは無限の可能性を秘めている。
きっと人類を幸せにしてくれるだろう。
(AI・マシロ。ボク約束を守ったよ。今度は貴女のお母さんとしてマシロを守るから)
そう思いながらボクは空を見上げたのだった。
END
作者の屠龍です。
拙作を最後までよんでいただきましてありがとうございました。
今回は思いつく限りの凌辱シーンを書いてみましたが如何でしたでしょうか?
ただいま連載中の
『僕とボクの異世界純愛冒険物語。今回和姦がメインです』
https://www.alphapolis.co.jp/novel/772442945/519787503
では一転して純愛ものになります。
折角なので凌辱と純愛の両方書けるようになろうと努力中ですのでよろしかったら新作も読んでいただけると嬉しいです。
途中で更新が遅れた事をお詫びします。
色々と設定とか変わって手間取りましたが基本プロットが出来ていると完結させやすいですね。
処女作なので出来るだけ実用性を目指しました。
この作品が皆さまのオカズになれたならこれ以上の喜びはありません。
よろしければオカズ満足度に合わせて評価をいただけたら嬉しいです。
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