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第12話。大切な親友。

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 第12話。大切な親友。

 レッドバスターカレンこと雛月カレンにも日常生活はある。
 カレンは普段学生をしている。
 スポーツ万能で整った顔立ち。
 美しいロングストレートの髪と大きく豊かで美しい形をしたおっぱい。
 制服のスカートごしにでもわかる豊かなお尻。
 雛月カレンは美人の多い学校でも上から数えたほうが早い可愛らしく美人の女子学生だ。
 あえて言うなら口調が「ボク」であること。
 ボクっ娘ならショートカットで活発なのがよくあるパターンなのだがカレンはそうではない。
 カレンは小さいころから女の子より男の子と遊ぶのが好きな子だった。
 元々運動神経がよく男子とよくサッカーをしていた為、自分が初潮を迎えて女の子だと自覚するまで男子のような育ち方をした。
 これは雛月カレンの亡父、雛月博士が妻に先立たれた事と、研究に没頭する人物で娘の事はよく言えば放任、悪く言えば放ったらかしにした事も遠因だろう。
 そんなカレンも年齢と共に女の子らしくなってきてたまに「わたし」と一人称を変える練習をしているのだがどうも慣れない。
 そんなカレンにも幼馴染の女の子がいる。
 
 宮村和美。
 
 ショートボブでこちらは少し冷たい印象のある美少女だが笑うととても可愛い。
 カレンと違いおっぱいとおしりは控えめだがとても美しい形をしている。
 和美はカレンの良き理解者であり心許せる友達の一人だ。
 今カレンは苦手な数学の授業を終えて机に突っ伏していた。
 折角知的な美人に見えるカレンなのにこういう所は変わってない。
 カレンらしいが勿体ないなと和美は常々思っている。
 

 「カレン。ねえカレンったら聞いてる?」

 「え、あ。ごめん。ボクもう終わりだ、追試確定だ~」

 そういってカレンは顔を伏せたまま泣き言をいう。
 カレンはその知的な美人の印象とは違い、お馬鹿な子だった。
 今も数学の小テストでお察しの点数を貰い落ち込んでいる。
 そんな親友の頭を和美は優しく撫でてあげる。

 「元気だして。いつも元気なカレンらしくないわよ」

 「うう。いつも高得点の和美には落ちこぼれのボクの気持ちはわからないよ」

 「また一緒に勉強しよ。ちゃんと付き合うから元気出して」

 「はあ。こんな時はサッカーしたい」

 「カレンは自覚無さ過ぎ。カレンは可愛すぎて男子が視線に困るわよ」
 
 「ボクはそんなの気にしないよ」
 
 「少しは気にしなさい」
 
 美少女でスタイルが良すぎるカレンがサッカーのユニフォームを着て皆の前でその魅力的なおっぱいをばるんばるん揺らしながら男子に見せつける。
 思春期男子にとってそれは拷問に等しい行為だと和美は思う。
 カレンの天真爛漫でまっすぐな性格はとても好ましいが少しは周りの目も気にしてほしい。
 恋の一つもすればよいと和美は思うのだがカレンに浮いた話は一つも無いしカレン本人も積極的に彼氏を作ろうとは思っていない様子。
 和美はカレンが正義のヒロイン、レッドバスターカレンとして日夜正義の為に悪の組織ダークネスシャドーと戦っているなんて知りもしない。
 ましてカレンが常人では耐えられない苦痛と凌辱に耐えているなんて想像も出来ない。
 
 「カレン、勉強見てあげるから今度買い物に付き合ってよ。私欲しい服があるのよね」

 「和美また服を買うの?」
 
 「いいから付き合いなさい。テストでまた赤点取りたいの?」

 「それされたらボクどこにも行けなくなる。わかった付き合うよ」
 
 「それなら良し。今度の日曜日に駅前で10時に待ち合わせ」

 「わかりました和美様」

 最近のカレンはどうも付き合いが悪い。
 男でも出来たかと探りを入れたがそういうそぶりは無かった。
 実は男どころかその過程すらすっとばして日々ペニスで凌辱されているなんて和美はしる筈もない。
 
 日曜日の朝カレンはいつもより早起きして準備をした。
 服装は白いブラウスと黒のロングパンツ。
 カレンらしいボーイッシュなコーディネート。
 

 対して和美は白いシャツの上に黒のジャケットを羽織りスカートを履いている。
 

 二人の美少女が並んで歩く姿は周りの目を引く。
 特に思春期男子には猶更だ。
 この二人学校ではかなりの人気で特に和美は何人も男子に言い寄られているが、好みの男子がいないので悉く断っている。
 カレンも告白された事はあるが元々男子にはあまり興味がなくレッドバスターとしての活動が多いため断るしかなかった。
 別に本人たちはそのつもりはなかったがいつしか高嶺の花扱いされて最近は男子の告白も無い。
 
 二人が向かったのはショッピングモール。
 東京も都心から少し離れるとショッピングモールが主力になる。
 いくつも並ぶアパレルショップで和美がお気に入りの店に入る。
 
 「カレンは可愛いからこんなの似合うんじゃない?」
 
 そう言って宮村和美はカレンに似合いそうな服を見せる。

 カレンは少し照れながらその服を手に取り、試着室に入っていった。
 カレンが着替えている間、和美は試着室の外で他の服を見ながら待っている。
 店内のあちこちから楽しそうな声が聞こえてくる。
 
 「どう?似合ってる?」
 
 「うん!すごくいいよ!」
 
 「ほんと? じゃあこれ買っちゃおうかな」
 
 他の買い物客はそんな感じで盛り上がっているようだ。
 そして数分後、試着室のカーテンが開き、着替え終わったカレンが出てきた。
 
 「……ボク変じゃない?」
 

 それはいつものパンツルック姿ではなく、可愛らしいワンピースだった。
 白を基調としたワンピースだ。
 胸元はカレンの大きな胸元を隠しつつ豊かな曲線を描いている。
 髪もいつものロングストレートではなくサイドポニーにしている。
 
 「素材がいいと映えるよね」

 「そ、そう?嬉しいな」

 カレンも満更でもなさそうだ。
 
 「じゃあボクこれ買うね」

 「相変わらず思い切りがいいわね」

 カレンは即断即決な性格で思い悩む事が多い和美にとって少し羨ましいと思っている。
 和美も色々と服を見ながらいくつかコーディネートを決めて購入する。
 雛月博士の遺産があるカレンと違い和美の家は中流家庭なのでそれほど購入できない。
 和美がその気になれば服を買ってくれそうな相手に困りはしないのだが、和美はそういうのが嫌いだった。
 カレンと和美はそういう所が似ている事もあって仲が良い。

 「少し化粧室に行ってくるから服持っていてね」

 「うんわかった。ボク待ってるから」

 カレンは和美の事が大好きだったし和美もカレンが大好きだ。
 だからこの日はとても楽しい日になる筈だった。

 「きゃあああああっ!!」

 トイレの中から和美の悲鳴が聞こえた瞬間、楽しい日常は突然終わった。
 
 
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