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第11話 希望のヒカリ
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第11話 希望のヒカリ
生きながら魚の餌にされた少年幹部アスタロトの絶叫を聞いたあとカレンの子供は気絶したレッドバスターカレンのそばに立ち、凌辱と屈辱と望まぬ出産に心折れて意識のない愛しい母親の美しい髪をなでる。
(AI・マシロさん。お母さんの記憶を消して書き直してください)
カレンの子供はAI・マシロに話しかける。
AI・マシロは何故自分の事をこの子は知っているのだろうかと訝しんだのだが、この子はカレンと同様自分と魂で繋がっているのだろうと考えた。
先ほどの言動を見るとこの子は明らかにカレンがどのような凌辱や暴力を受けたのか知っていて、カレンの胎内にいた時にカレンと魂の接続を果たしたのだとすれば納得がいく。
これが少年幹部アスタロトが予期できなかった要素であり、計算だけで物を見てきた少年幹部アスタロトには理解できなかったのだろう。
(どうして私にそんな事を頼むのですか?)
(わたしはもうすぐ寿命で死にます。その前にこの工場を完全に破壊してから死ぬ事にします。この工場はお母さんが破壊した。そういう記憶に書き直してください)
赤子から既にカレンと似た年齢まで成長したカレンの子供は成長速度が速すぎてすぐに寿命が尽きてしまうのだろう。
これではカレンを孕み袋にするという計画は意味を成さない。
すぐ死ぬ戦闘員になど価値はない。
(あなたはそれでいいのですか?カレンさんに直接お別れをしなくてもいいのですか?)
AI・マシロの言葉にカレンの子供は悲しそうに笑う。
(望まない怪人の子供を産まされた。そんな記憶はまだ少女のお母さんには辛すぎるでしょう。お母さんにはもっと幸せな子供。愛する男性との子供を産んでほしいです。わたしも女です。そのくらいはわかります)
(てっきり両性具有か性別がないと思っていました)
(わたしも娘だと意識してるだけで本当の女性ではないと思いますよ)
そういってカレンの娘とAI・マシロは笑いあう。
この子は女性としてのカレンの望みを知っている。
レッドバスターカレンとして悪と戦うだけで恋も知らず、愛する男性に巡り合う前に凌辱された。
本来の雛月カレンはそのような人生を歩む必要は無かったのだ。
悪の組織ダークネスシャドーが世界征服など行わず、カレンが雛月博士の一人娘ではなく只の市民でいられたら今頃恋の一つくらいはしていたかもしれない。
(わかりました。記憶の書き換えは行っておきますがあなたの魂を一部いただきます)
そう言ってAI・マシロはカレンの子供の脳波データを記録した。
科学的に言えば脳波データだが解明されていないデータであり魂のデータとも言える。
人の魂はどこにあって何で出来ているのか。
それはいまだに解明されていない。
(非科学的ですがこのデータを受け継ぐ子はあなたの魂を受け継ぐ子になると思います)
(AI・マシロさんはロマンチストですね)
(AIに対してロマンチストという評価は酷い侮辱だと思いますよ。ですが今は奇跡を信じたいです)
そう言って笑いあった後、カレンの子供はレッドバスターカレンに口移しで爆乳解除薬を飲ませた。
解除薬を飲んだレッドバスターカレンは爆乳化されたおっぱいが元に戻り強制発情された身体から媚薬ガスの成分が消えていく。
AI・マシロはレッドバスターカレンの全身をスキャンして欠損箇所の修復を行う。
如何に死なないとはいえあまりに酷い欠損箇所の多さにAI・マシロは作業に忙殺される。
AI・マシロが最後に見たのは破壊されていく怪人製造工場とカレンの娘の悲しそうな背中だった。
数日後、雛月カレンはAI・マシロと一緒に朝食を食べていた。
あの時受けた身体の傷は癒えカレンは外見上問題なく過ごしている。
強制出産させられた記憶はすっかり消去され思い出す事はないだろう。
「あのあとボク記憶がないんだよね。本当にボクがあの工場を破壊したの?」
(本当ですよ。凌辱のショックが大きすぎて記憶が不確かになっているんでしょう)
「何か納得いかないなあ」
う~んって頭を捻るカレン。
AI・マシロはカレンが馬鹿でよかったと思っていた。
正義感にあふれた少女にあの記憶は辛すぎる。
(カレン。試みにお聞きしますが子供は好きですか?)
「勿論大好きだよ♪」
(そうですか。カレンが女の子を産んだとしたらどんな名前を付けたいですか?)
「ちょ、ちょっと待ってよ!!いきなり何聞いてくるのさ。ボクまだ好きな人もいないんだよ」
(いまはまだそうですがカレンは素敵な人ですからね。きっとカレンの事を好きな人は多いと思いますよ)
「そ、そうかなあ。だといいけど」
(なんでしたらカレンの事を女性として好きな男性を全員お聞きになりますか?)
「そんな事できるの?」
(できますよ。お聞きになりますか?)
「う~ん……今はいいや。知らないほうがいいと思うし、知っちゃったらレッドバスターになって戦えなくなる」
ボクを好きな人の事を知ってしまったら今後襲い来る凌辱に心が折れるかもしれない。
AI・マシロの発言だとボクを好きな人が複数いるようだ。
もし平和な世界が訪れたら誰かを愛し生きていける。
そんな世界を一日でも早く取り戻したいとボクは思う。
「ボクが名づけるとしたらヒカリかな雛月ヒカリ」
(どうしてヒカリなんですか?)
「だってボクが結婚できるって事はこの世界が平和になって希望の光に溢れてるって事でしょ?希望の光にかけてヒカリ。変かな?」
(いえとても良い名前だと思います。では記録しておきましょう)
「記録って?」
(何でもありません)
AI・マシロは思う。
この記憶を持つ子はヒカリと名付けられて今度こそ本当に愛されて生まれてくるのだと。
この子はきっとあの子の生まれ変わりになる。
科学的根拠はまるでないが、正義の味方の物語に奇跡は付き物だと昔から決まっている
そう納得したいAI・マシロだった。
生きながら魚の餌にされた少年幹部アスタロトの絶叫を聞いたあとカレンの子供は気絶したレッドバスターカレンのそばに立ち、凌辱と屈辱と望まぬ出産に心折れて意識のない愛しい母親の美しい髪をなでる。
(AI・マシロさん。お母さんの記憶を消して書き直してください)
カレンの子供はAI・マシロに話しかける。
AI・マシロは何故自分の事をこの子は知っているのだろうかと訝しんだのだが、この子はカレンと同様自分と魂で繋がっているのだろうと考えた。
先ほどの言動を見るとこの子は明らかにカレンがどのような凌辱や暴力を受けたのか知っていて、カレンの胎内にいた時にカレンと魂の接続を果たしたのだとすれば納得がいく。
これが少年幹部アスタロトが予期できなかった要素であり、計算だけで物を見てきた少年幹部アスタロトには理解できなかったのだろう。
(どうして私にそんな事を頼むのですか?)
(わたしはもうすぐ寿命で死にます。その前にこの工場を完全に破壊してから死ぬ事にします。この工場はお母さんが破壊した。そういう記憶に書き直してください)
赤子から既にカレンと似た年齢まで成長したカレンの子供は成長速度が速すぎてすぐに寿命が尽きてしまうのだろう。
これではカレンを孕み袋にするという計画は意味を成さない。
すぐ死ぬ戦闘員になど価値はない。
(あなたはそれでいいのですか?カレンさんに直接お別れをしなくてもいいのですか?)
AI・マシロの言葉にカレンの子供は悲しそうに笑う。
(望まない怪人の子供を産まされた。そんな記憶はまだ少女のお母さんには辛すぎるでしょう。お母さんにはもっと幸せな子供。愛する男性との子供を産んでほしいです。わたしも女です。そのくらいはわかります)
(てっきり両性具有か性別がないと思っていました)
(わたしも娘だと意識してるだけで本当の女性ではないと思いますよ)
そういってカレンの娘とAI・マシロは笑いあう。
この子は女性としてのカレンの望みを知っている。
レッドバスターカレンとして悪と戦うだけで恋も知らず、愛する男性に巡り合う前に凌辱された。
本来の雛月カレンはそのような人生を歩む必要は無かったのだ。
悪の組織ダークネスシャドーが世界征服など行わず、カレンが雛月博士の一人娘ではなく只の市民でいられたら今頃恋の一つくらいはしていたかもしれない。
(わかりました。記憶の書き換えは行っておきますがあなたの魂を一部いただきます)
そう言ってAI・マシロはカレンの子供の脳波データを記録した。
科学的に言えば脳波データだが解明されていないデータであり魂のデータとも言える。
人の魂はどこにあって何で出来ているのか。
それはいまだに解明されていない。
(非科学的ですがこのデータを受け継ぐ子はあなたの魂を受け継ぐ子になると思います)
(AI・マシロさんはロマンチストですね)
(AIに対してロマンチストという評価は酷い侮辱だと思いますよ。ですが今は奇跡を信じたいです)
そう言って笑いあった後、カレンの子供はレッドバスターカレンに口移しで爆乳解除薬を飲ませた。
解除薬を飲んだレッドバスターカレンは爆乳化されたおっぱいが元に戻り強制発情された身体から媚薬ガスの成分が消えていく。
AI・マシロはレッドバスターカレンの全身をスキャンして欠損箇所の修復を行う。
如何に死なないとはいえあまりに酷い欠損箇所の多さにAI・マシロは作業に忙殺される。
AI・マシロが最後に見たのは破壊されていく怪人製造工場とカレンの娘の悲しそうな背中だった。
数日後、雛月カレンはAI・マシロと一緒に朝食を食べていた。
あの時受けた身体の傷は癒えカレンは外見上問題なく過ごしている。
強制出産させられた記憶はすっかり消去され思い出す事はないだろう。
「あのあとボク記憶がないんだよね。本当にボクがあの工場を破壊したの?」
(本当ですよ。凌辱のショックが大きすぎて記憶が不確かになっているんでしょう)
「何か納得いかないなあ」
う~んって頭を捻るカレン。
AI・マシロはカレンが馬鹿でよかったと思っていた。
正義感にあふれた少女にあの記憶は辛すぎる。
(カレン。試みにお聞きしますが子供は好きですか?)
「勿論大好きだよ♪」
(そうですか。カレンが女の子を産んだとしたらどんな名前を付けたいですか?)
「ちょ、ちょっと待ってよ!!いきなり何聞いてくるのさ。ボクまだ好きな人もいないんだよ」
(いまはまだそうですがカレンは素敵な人ですからね。きっとカレンの事を好きな人は多いと思いますよ)
「そ、そうかなあ。だといいけど」
(なんでしたらカレンの事を女性として好きな男性を全員お聞きになりますか?)
「そんな事できるの?」
(できますよ。お聞きになりますか?)
「う~ん……今はいいや。知らないほうがいいと思うし、知っちゃったらレッドバスターになって戦えなくなる」
ボクを好きな人の事を知ってしまったら今後襲い来る凌辱に心が折れるかもしれない。
AI・マシロの発言だとボクを好きな人が複数いるようだ。
もし平和な世界が訪れたら誰かを愛し生きていける。
そんな世界を一日でも早く取り戻したいとボクは思う。
「ボクが名づけるとしたらヒカリかな雛月ヒカリ」
(どうしてヒカリなんですか?)
「だってボクが結婚できるって事はこの世界が平和になって希望の光に溢れてるって事でしょ?希望の光にかけてヒカリ。変かな?」
(いえとても良い名前だと思います。では記録しておきましょう)
「記録って?」
(何でもありません)
AI・マシロは思う。
この記憶を持つ子はヒカリと名付けられて今度こそ本当に愛されて生まれてくるのだと。
この子はきっとあの子の生まれ変わりになる。
科学的根拠はまるでないが、正義の味方の物語に奇跡は付き物だと昔から決まっている
そう納得したいAI・マシロだった。
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