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その後8
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今日は竜一さんは遅くなると聞いていて、一人で簡単に夕飯を済ませてしまおうとして、ふと、唐突に思い出した。
「あれ、今朝飲んだっけ?」
アラームを止めた記憶はある。夜中、トイレに行きたくなって目が覚めてしまったせいか、朝起きたら眠かった。あー、だめだ、だめだ。もう起きなきゃ。布団から這い出て、着替えて、コーヒーを淹れて飲んで、竜一さんが起き出して……
戸棚からピルケースを取り出す。7個×4列のピルシート。月曜から飲み始め、今日は金曜日で本来なら飲みかけの列は残り2個のところ、今朝飲み忘れたから3個、のはずが4個残っている。
ざわざわっと背中に何かが這い上がる。
いつから!? さすがに月曜始まりがずれていれば気がつく。月曜は確かに1個目を飲んだ。それなら、火水木のいずれかと今日。というか、昨夜もその前もしたけどゴムしてない。いや、彼はちゃんと着けようとしてくれたけど、私が、なぜか無性に直に触れて欲しくて要らないと言った。
ぎくりと胸が軋む。いつ? 昨日の朝はどうした? あまりに慣れてしまって当たり前になりすぎて、アラームを止め錠剤を飲み込むまでの動作が流れるように1つの仕草のようになってしまって、いちいち記憶してない。
コップに水を汲み、2錠まとめて口に放り込む。コップの水とともに飲み干し、よれよれとリビングに戻りソファに沈み込む。
いつ? いや、いつ飲み忘れていたって同じだ。彼とはほぼ毎晩肌を重ねる。昨夜に至ってはどうしても直に触れて欲しくて自分からお願いした。これじゃまるで、妊娠をネタに結婚を迫る確信犯の女みたいだ。吐き気がする。
いやだ、そんなあざとい人間になんてなりたくない。
つい最近、子供について、結婚について二人で話し合ったばかりだ。
いや、避妊しなかったからって、必ずしもできるとは限らない。そもそも排卵されたとは限らない。でも、生理前にムラムラするのは排卵が起き、妊娠しやすいと体は知っているから性欲が高まる、無意識に本能としてそうなってるという。ということは、たった1日飲み忘れただけでホルモンの供給が止まったと察知して、排卵が起きたの? どんだけ私の体はせっかちなの?
いやいやいや…仮に排卵が起きたとしても、着床するとも、受精するとも限らない。お互いそろそろいい年だ。10代20代と違って確率はそう高くない。うっかりの飲み忘れでできちゃうほど簡単じゃない、いやしかし、望んでいない人にほど渇望して止まない人の欲しいものを手に入れてしまうものだ。
ぐるぐると目まぐるしく頭の中で考えが駆け巡る。あと残り2個、この列を飲みきれば、次の列は偽薬で消退出血が起きる。起きなければ……そこで検査薬を使ってみればいい。それから考えればいい。でも、その時になって今更言うの? でも何もなければただの人騒がせ。今、まだ何もわからない状態でグダグダ考えるのは、先日話し合ったはずの内容に納得が行ってないの? 話し足りてないから? でも、あれ以上何を話せと言うのか、今までなんと考えてきたか、揺れる気持ちと決意とさらけ出した。どうしてその考えに至ったのか、子供の頃から受けてきた周りの人々からの影響、自分の性格、歩んできた道のり、環境。
「翠、……翠!」
軽く肩を揺すられ、ハッと目が覚めた。眠っていた、いつの間にか考えている間に眠ってしまっていたらしい。夢、だったらいいのに。いいの? いや、現実だ。さっき飲み干した水を汲んだコップが、竜一さんの背中越しにキッチンのカウンターに放置されているのが見える。
寝起きでぼーっとしていると思われたのか、竜一さんはソファの隣に座ると、私を抱きかかえおでこにキスを落とす。
「ただいま。早めに切り上げたと思ったんだけど、待たせすぎちゃった?」
時計を見れば、22時ちょっと過ぎ。いったい私は何時間寝ていたんだ? 何時間考え込んでいたんだ?
「おかえりなさい。なんか、疲れちゃってうたた寝しちゃいました。」
「仕事、忙しかった?」
「ん……」
忙しくはない、早く帰って来て、だから、考えすぎるほどの時間があった。
「翠、夕飯は?」
「あ……えと、済んでます。」
「そか。お風呂は、まだみたいだね。先入っておいでよ。」
「はい」
食事を作った形跡も食べた形跡も、残り香もないから質問したのだろう。でも、自分の体の感覚を探ってみてもお腹が空いていておかしくないのに、全く食欲もないし空腹感もない。
クッキリしわのついてしまった服を脱ぎ、洗濯カゴに放り込み浴室に入った。湯を溜めつつ、ゆっくりメイクを落とし、体と髪を洗う。髪をまとめ、まだ腰までしか湯が溜まっていない浴槽に座り込んだ。
湯船の縁に置いてあるトレーからエッセンシャルオイルを取り、数滴ずつ落とす。ローズウッドにゼラニウム、ラベンダーとローズマリーの瓶を手に取って、ふと躊躇した。いや、まだ気にするには早すぎる。そもそも湯船に数滴落としたり芳香浴くらいなら気にする必要はないともいう。でも躊躇したってことは無意識下で止めた方がいいって思ってるから、覆水盆に返らず。注いだ後に戻すことはできない。迷ったなら、こう言う時は止めておこう。別にローズマリーのエッセンシャルオイルを落とさないと風呂に浸かれない訳でも、ラベンダーがないとリラックスできなくなる訳でもない。湯をぐるぐるかき混ぜる。ふわりと香りが立ち上る。
湯船に寄りかかり、浴室の天井を眺める。ゆっくり目を閉じる。視覚を遮断したせいか、嗅覚が敏感になったように感じる。いつもと違うエッセンシャルオイルの配合、スパイシーなローズマリーが無いせいか、ローズウッドの甘さが、ラベンダーの華やかさが無いせいでゼラニウムの草っぽさが強調されているように感じる。落ち着かない。
芳香浴くらいでどうにかなるくらいなら、ハナからどうにもならない。それくらいでウダウダグダグダ考える方がよっぽど良く無い。ラベンダーを1滴落とし、湯をかき混ぜる。いつもの香りに少し近づく。レモングラスをさらにもう1滴。いつもと少し違う爽やかさが増す。ほうっと息をつき、香りを楽しむ。肩近くまで湯が上がってきたので、止める。
脱衣所のドアが開く音がする。ガラス戸をノックされ、声をかけられる。
「翠、そろそろ俺も入っていい?」
「どうぞ。私は、そろそろ出ます。」
バスタオルを巻きつけて脱衣所に立つと、竜一さんが不思議そうな顔をする。
「…いつもと違うね。……レモンっぽい?」
「正解。レモングラス落としてみました。」
「そっか」
バスタオルごと私をそっと抱きしめると、首筋に顔を近づけられ、キスをされる。ヘアクリップを外すと、用意してあったタオルを頭に被せられ髪を拭われる。すっと目を細め、見つめられる。
無性に落ち着かなく、ドキドキする。まるで失敗がバレて怒られるのを恐れる子供の気分だ。
「翠……」
「…はい」
指先が震える。タオルで撫でるように頭を拭かれる。
「お願いがあるんだけど…」
「なんでしょう?」
最後の審判を待つ罪人の気分。
「疲れてるところ、悪いんだけど、簡単なのでいいんだ、翠の作ったスープ飲みたい。作ってくれない?」
「あ、はい。」
緊張して損した。何のことは無い。どっと緊張が解け、髪の水気を吸い取る程度で、またヘアクリップでまとめ、服を着てキッチンに立つ。
小鍋に水を入れ火にかける。沸くまでの間に卵を溶きほぐし、水溶き片栗粉を少量加える。鍋に鶏ガラスープの素、金胡麻、乾燥カットわかめにネギを入れ、わかめが開く頃ちょうど湯も沸き、ぐるぐるかき混ぜながら卵を糸のように垂らす。醤油を数滴落とし味を見る。竜一さんが風呂から上がる気配がする。ごま油を数滴落として出来上がり。
スープボウルとスプーンを用意し、鍋の中身を移し替えたところで竜一さんがリビングにやってくる。
「いい香り~。ありがとう。」
「どういたしまして。」
竜一さんは一匙ずつゆっくりスープを食べる。
「おいしい……」
「ありがとう」
「こんな短時間で、こんな美味しいの本当に作ってもらえると思わなかった、ありがとう。」
「スープの素使ってますから、インスタントみたいなもんですよ?」
「そうかな? この卵、舌触りが良い。何かしてるでしょ? 最後にゴマ捻ってたり、一手間を惜しまないから、翠の料理はどれも美味い。」
スープの素に乾物、鍋に放り込んで温めただけ、インスタントスープと大差ないのに、美味しそうに食べてくれるのを向かいに座って眺める。
髪を乾かしに席を外し戻ってくると、すでに食器は洗われ、水切りラックに乗っていた。
のんびり過ごす週末の夜。
まだ、彼は知らなくていい。
「あれ、今朝飲んだっけ?」
アラームを止めた記憶はある。夜中、トイレに行きたくなって目が覚めてしまったせいか、朝起きたら眠かった。あー、だめだ、だめだ。もう起きなきゃ。布団から這い出て、着替えて、コーヒーを淹れて飲んで、竜一さんが起き出して……
戸棚からピルケースを取り出す。7個×4列のピルシート。月曜から飲み始め、今日は金曜日で本来なら飲みかけの列は残り2個のところ、今朝飲み忘れたから3個、のはずが4個残っている。
ざわざわっと背中に何かが這い上がる。
いつから!? さすがに月曜始まりがずれていれば気がつく。月曜は確かに1個目を飲んだ。それなら、火水木のいずれかと今日。というか、昨夜もその前もしたけどゴムしてない。いや、彼はちゃんと着けようとしてくれたけど、私が、なぜか無性に直に触れて欲しくて要らないと言った。
ぎくりと胸が軋む。いつ? 昨日の朝はどうした? あまりに慣れてしまって当たり前になりすぎて、アラームを止め錠剤を飲み込むまでの動作が流れるように1つの仕草のようになってしまって、いちいち記憶してない。
コップに水を汲み、2錠まとめて口に放り込む。コップの水とともに飲み干し、よれよれとリビングに戻りソファに沈み込む。
いつ? いや、いつ飲み忘れていたって同じだ。彼とはほぼ毎晩肌を重ねる。昨夜に至ってはどうしても直に触れて欲しくて自分からお願いした。これじゃまるで、妊娠をネタに結婚を迫る確信犯の女みたいだ。吐き気がする。
いやだ、そんなあざとい人間になんてなりたくない。
つい最近、子供について、結婚について二人で話し合ったばかりだ。
いや、避妊しなかったからって、必ずしもできるとは限らない。そもそも排卵されたとは限らない。でも、生理前にムラムラするのは排卵が起き、妊娠しやすいと体は知っているから性欲が高まる、無意識に本能としてそうなってるという。ということは、たった1日飲み忘れただけでホルモンの供給が止まったと察知して、排卵が起きたの? どんだけ私の体はせっかちなの?
いやいやいや…仮に排卵が起きたとしても、着床するとも、受精するとも限らない。お互いそろそろいい年だ。10代20代と違って確率はそう高くない。うっかりの飲み忘れでできちゃうほど簡単じゃない、いやしかし、望んでいない人にほど渇望して止まない人の欲しいものを手に入れてしまうものだ。
ぐるぐると目まぐるしく頭の中で考えが駆け巡る。あと残り2個、この列を飲みきれば、次の列は偽薬で消退出血が起きる。起きなければ……そこで検査薬を使ってみればいい。それから考えればいい。でも、その時になって今更言うの? でも何もなければただの人騒がせ。今、まだ何もわからない状態でグダグダ考えるのは、先日話し合ったはずの内容に納得が行ってないの? 話し足りてないから? でも、あれ以上何を話せと言うのか、今までなんと考えてきたか、揺れる気持ちと決意とさらけ出した。どうしてその考えに至ったのか、子供の頃から受けてきた周りの人々からの影響、自分の性格、歩んできた道のり、環境。
「翠、……翠!」
軽く肩を揺すられ、ハッと目が覚めた。眠っていた、いつの間にか考えている間に眠ってしまっていたらしい。夢、だったらいいのに。いいの? いや、現実だ。さっき飲み干した水を汲んだコップが、竜一さんの背中越しにキッチンのカウンターに放置されているのが見える。
寝起きでぼーっとしていると思われたのか、竜一さんはソファの隣に座ると、私を抱きかかえおでこにキスを落とす。
「ただいま。早めに切り上げたと思ったんだけど、待たせすぎちゃった?」
時計を見れば、22時ちょっと過ぎ。いったい私は何時間寝ていたんだ? 何時間考え込んでいたんだ?
「おかえりなさい。なんか、疲れちゃってうたた寝しちゃいました。」
「仕事、忙しかった?」
「ん……」
忙しくはない、早く帰って来て、だから、考えすぎるほどの時間があった。
「翠、夕飯は?」
「あ……えと、済んでます。」
「そか。お風呂は、まだみたいだね。先入っておいでよ。」
「はい」
食事を作った形跡も食べた形跡も、残り香もないから質問したのだろう。でも、自分の体の感覚を探ってみてもお腹が空いていておかしくないのに、全く食欲もないし空腹感もない。
クッキリしわのついてしまった服を脱ぎ、洗濯カゴに放り込み浴室に入った。湯を溜めつつ、ゆっくりメイクを落とし、体と髪を洗う。髪をまとめ、まだ腰までしか湯が溜まっていない浴槽に座り込んだ。
湯船の縁に置いてあるトレーからエッセンシャルオイルを取り、数滴ずつ落とす。ローズウッドにゼラニウム、ラベンダーとローズマリーの瓶を手に取って、ふと躊躇した。いや、まだ気にするには早すぎる。そもそも湯船に数滴落としたり芳香浴くらいなら気にする必要はないともいう。でも躊躇したってことは無意識下で止めた方がいいって思ってるから、覆水盆に返らず。注いだ後に戻すことはできない。迷ったなら、こう言う時は止めておこう。別にローズマリーのエッセンシャルオイルを落とさないと風呂に浸かれない訳でも、ラベンダーがないとリラックスできなくなる訳でもない。湯をぐるぐるかき混ぜる。ふわりと香りが立ち上る。
湯船に寄りかかり、浴室の天井を眺める。ゆっくり目を閉じる。視覚を遮断したせいか、嗅覚が敏感になったように感じる。いつもと違うエッセンシャルオイルの配合、スパイシーなローズマリーが無いせいか、ローズウッドの甘さが、ラベンダーの華やかさが無いせいでゼラニウムの草っぽさが強調されているように感じる。落ち着かない。
芳香浴くらいでどうにかなるくらいなら、ハナからどうにもならない。それくらいでウダウダグダグダ考える方がよっぽど良く無い。ラベンダーを1滴落とし、湯をかき混ぜる。いつもの香りに少し近づく。レモングラスをさらにもう1滴。いつもと少し違う爽やかさが増す。ほうっと息をつき、香りを楽しむ。肩近くまで湯が上がってきたので、止める。
脱衣所のドアが開く音がする。ガラス戸をノックされ、声をかけられる。
「翠、そろそろ俺も入っていい?」
「どうぞ。私は、そろそろ出ます。」
バスタオルを巻きつけて脱衣所に立つと、竜一さんが不思議そうな顔をする。
「…いつもと違うね。……レモンっぽい?」
「正解。レモングラス落としてみました。」
「そっか」
バスタオルごと私をそっと抱きしめると、首筋に顔を近づけられ、キスをされる。ヘアクリップを外すと、用意してあったタオルを頭に被せられ髪を拭われる。すっと目を細め、見つめられる。
無性に落ち着かなく、ドキドキする。まるで失敗がバレて怒られるのを恐れる子供の気分だ。
「翠……」
「…はい」
指先が震える。タオルで撫でるように頭を拭かれる。
「お願いがあるんだけど…」
「なんでしょう?」
最後の審判を待つ罪人の気分。
「疲れてるところ、悪いんだけど、簡単なのでいいんだ、翠の作ったスープ飲みたい。作ってくれない?」
「あ、はい。」
緊張して損した。何のことは無い。どっと緊張が解け、髪の水気を吸い取る程度で、またヘアクリップでまとめ、服を着てキッチンに立つ。
小鍋に水を入れ火にかける。沸くまでの間に卵を溶きほぐし、水溶き片栗粉を少量加える。鍋に鶏ガラスープの素、金胡麻、乾燥カットわかめにネギを入れ、わかめが開く頃ちょうど湯も沸き、ぐるぐるかき混ぜながら卵を糸のように垂らす。醤油を数滴落とし味を見る。竜一さんが風呂から上がる気配がする。ごま油を数滴落として出来上がり。
スープボウルとスプーンを用意し、鍋の中身を移し替えたところで竜一さんがリビングにやってくる。
「いい香り~。ありがとう。」
「どういたしまして。」
竜一さんは一匙ずつゆっくりスープを食べる。
「おいしい……」
「ありがとう」
「こんな短時間で、こんな美味しいの本当に作ってもらえると思わなかった、ありがとう。」
「スープの素使ってますから、インスタントみたいなもんですよ?」
「そうかな? この卵、舌触りが良い。何かしてるでしょ? 最後にゴマ捻ってたり、一手間を惜しまないから、翠の料理はどれも美味い。」
スープの素に乾物、鍋に放り込んで温めただけ、インスタントスープと大差ないのに、美味しそうに食べてくれるのを向かいに座って眺める。
髪を乾かしに席を外し戻ってくると、すでに食器は洗われ、水切りラックに乗っていた。
のんびり過ごす週末の夜。
まだ、彼は知らなくていい。
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