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その後1
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「行ってくる。体辛いだろうから、寝てていいよ。好きなだけここにいてくれていい。」
ぼんやり、半開きにしか開けられない目で目の前にいる男性を眺めた。髪を撫でられ、額にキスを落とすと気配が遠ざかった。
どのくらい経ったのか、数分しか経っていないのか、スマホのアラームが鳴る。枕元に手を伸ばし、何か違うと感じる。手に取ったスマホは間違いなく自分のもので、でもその向こう側に見えている枕が違う。空気が違う光の具合が違う、部屋が違う。さっきの人は、竜一さんだ。
昨夜どうしたのか、なぜここにいるのかも覚えてる、そして今、私がまずしなければならないこともわかっている。のろのろと、くらくらする頭で部屋を見渡し、自分のカバンを見つける。ゆっくり這い上がり体を起こす、もそもそ歩き出し全身が筋肉痛であることに気がつく、ずぅうんと腰が重いのは、内側の筋肉が筋肉痛なのだろう。ポーチからPTPシートを取り出し、枕元のペットボトルの水で1錠嚥み下す。
力尽きてまたベッドに横たわる。
ふと、外の空気が喧騒が賑やかな楽しげな雰囲気であることに気がついた。スマホの時計を見れば、12時過ぎ。世間は昼休みの時間帯なのだろう。時間の感覚が曖昧だ。
くらくらする頭でそろそろ起きなきゃと思う。目をつむればズーンと何か沈み込むような感覚、ハッと気がつく。時計を見ればさらにかなり時間は経過している。まずい、と思いシャワーを借りに行く。
シャワーを浴びようやく覚醒してきた頭で、でもまだ体は重くて、ゆっくり支度をしているうちに、空模様が怪しいことに気がつく。ベッドを整え、着ていた服はどうしよう、バスタオルと一緒に洗濯カゴに入れて……洗濯させるの!? うーん、と思っていると雷鳴が轟き、窓ガラスに叩きつけるように、雨が降ってきてしまった。
「…はあっ…」
仕方ない。この、夕立より早い時間帯に降るいわゆる、ゲリラ豪雨。やたらと蒸し暑い日、雲が分厚くなって生ぬるい風が強くなって雷鳴が轟いて、これだけはっきりわかりやすい予兆があって、なんでゲリラなんだかさっぱりわからない。と一人でツッコミを入れる。2~3時間もあれば収まるかとソファに腰掛けて、ウェブ小説を読んでいるうちにまた眠りに落ちた。
気がつけば外は薄暗く、時間の経過に愕然とする。かすかに玄関の方でガチャガチャと音がし、ゆっくりと体を起こし見に行くと竜一さんが帰ってきたところだった。
「ただいま。」
「…お帰りなさい。」
帰りそびれてしまった。でも竜一さんが満面の笑みを浮かべて、私に抱きつく。ぎゅううっと苦しいくらい強く抱きしめる。
「…本物だよな。嬉しい。翠がいる。俺、熱中症で頭いかれたわけじゃねえよな。」
「本物です。昼過ぎようやく起きられて、シャワー借りて出ようと思ったら集中豪雨がきて、止むまで待ってるうちウトウトしちゃって…」
「でも、鍵どうするつもりだったの?」
「……忘れてました。」
「結果オーライだ、はい、合鍵」
「ありがとうございます」
その晩はさすがにそれほど激しくはなく、翌日は昼過ぎに乾いた洗濯物を取り込むだけの余裕はあった。でも、炎天下の一番暑さのキツイ時間帯に出てしまい、駅までの照り返しのまぶしい道をくらくらしながら歩いた。
自宅に帰り、ダメになった食材をうんざりしながら捨て、ついでに明日はごみ収集の日だからとあれもこれもといらないものを捨てた。汗だく、埃まみれになったのをさっぱりさせ、竜一さんに今日は自宅に戻ったとメールを送った。返信には週末のデートのお誘いがあった。
週末夕方の待ち合わせに、どうせ週末いっぱいまた竜一さんの部屋にいるだろうと思って、着替えと化粧品を持って大きめのバッグで向かった。夜はあまり食べられない、食べたくないと言ったら、少量で満足でき、でも新鮮な野菜をたっぷり食べられる創作和食のお店に連れてきてくれた。
とても美味しかったので、自分が食べたぶんは是非払いたいと思ったのに、止められた。
「ここ、俺の知り合いの店なんだよ。」
「そうなんですか? じゃあ、とっても美味しかったって伝えてください。でも、それとお支払いは関係ないでしょ?」
「見栄はらせろよ。」
「…わかりました。ごちそうさまです。」
帰り際、駅の通路の壁に貼られていた美術展のポスターを翠が興味深げに眺めていた。
「明日、それ見に行く?」
「え? 竜一さんも興味あります?」
「いや、どうだろう…」
俺もポスターを眺める。案内文や小さく写る写真を見ているうち、ちょっと面白そうだなと思えてきた。
「そうだな、見てみたい。」
「うん! じゃあ、行きましょう。」
パッと、嬉しそうに翠が笑った。周りまでパッと明るくなった気がした。それだけで明日がものすごく楽しみになった。明日はどれを着て行こうかなと大きなバッグから着替えを取り出しているのを見て、待ちきれずに彼女を抱いた。ちょっと気もそぞろな彼女に、何に対してかわからないヤキモチを焼いた。
「翠、明日楽しみなのはわかったけど、今は俺としてるんだろ」
「ん、ごめんなさい……っ」
彼女の息が上がって来たところで、動きを止める。彼女が俺を見る。またゆっくり腰を揺らし彼女のイイところを擦る。甘い吐息が洩れ始める。中が脈打つようにうごめき、腰がビクビク跳ねる。肌が紅潮し始め、体温と息が上がってくる。イク直前で動きを止める。
「他のこと考えてんな。俺だけを見てろ。」
「ん…」
「他のこと考えてんじゃ、イかせてやらないよ。」
また腰を動かし、直前でピタリと腰を止める。
「あ…」
彼女がすがるような目をする。ゾクゾクする。彼女の中でますます張り詰めるのがわかる。
「ん?」
「竜一さん…」
「なに?」
「止めないで…」
「何を?」
「…! 意地悪っ…ああん」
可愛くて思わず奥を突いた。
「もっと欲しい?」
「ん…もっと、して…」
「じゃあ、俺にされてることだけ感じてろ。」
「はい…っん…ぁ」
「可愛い…いっぱいイかせてやるよ」
自分で仕向けておきながら可愛いおねだりに、暴走した。彼女がイッた後も一息も入れさせず自分がイクまで無心で腰を振り、彼女は可愛い声を上げ続けた。こんな勝手なセックス、嫌われないか、でももっとして、と言ったのは彼女で、いっぱいイかせてやるって、本当にそうしただけだ。両手足を投げ出し、無防備すぎる状態のまま眠ってしまった翠を眺める。鎖骨から谷間に流れる汗を拭う。汗でぐっしょり濡れている顔から首筋をタオルで押さえてやると、ゆっくり目を開けポーッとしてる。
「少し激しかった?」
「ん…すごく気持ちよかった」
「俺も、すごく気持ちよかったよ」
ゴロンと寝返りを打ち、俺の首に腕を回し抱きついてくる。あれくらい激しいのはOKなんだ。彼女の許容ラインを探る。
「良すぎて、どうにかなりそうだった。」
「俺はどうにかさせたかったんだけど?」
「え…」
「もう一回したいけど、明日に響くから我慢するよ。」
「竜一さん、大好き…」
煽ってるって、自覚あるのかな、もうっ
「竜一さん、お風呂入りたいです。」
「一緒に入る?」
「…しないですよね?」
「翠が煽らなければ…」
当たり前のように、抱き上げられ風呂に連れて行ってもらう。俺も、それを当たり前に思ってたけど、自分で歩く気なかったのか。湯船で翠を抱えながらふと今更思いつく。
当たり前のように後ろから竜一さんが抱きつくように湯船に浸かる。首筋にそっと指が添い、後れ毛をまとめた髪になで付ける。優しい仕草に思わずうっとりして、反対側の肩にもたれた。
「翠、可愛い…」
「もう、竜一さん、そう言ってくださるの嬉しいですけど、私竜一さんより年上ですよ?」
「知ってる。」
「もういい歳の、おばさんですよ?」
「そしたら、俺もおっさんだ。男が惚れた女を可愛いって思うの、当たり前だろ?」
「……」
こんなあけすけに、いや最中のたわごと…じゃなくて、睦言だ。睦言であっても竜一さんの場合はこういう時にもだ。こんな何度も好きだ愛してる、可愛いって言ってくれた人はいなかった。だから嬉しいと思ってしまう、嬉しいと思うことを何度もしてくれる人に心奪われるのは当たり前で…。
その言葉を受け取る正当な理由を見つけようと、必死に頭の中で屁理屈をこねる。くすぐったい。
振り向いたら柔和な印象を与える茶の瞳がとろりと細められ、優しく頭を撫で額にキスを落とされた。
ぼんやり、半開きにしか開けられない目で目の前にいる男性を眺めた。髪を撫でられ、額にキスを落とすと気配が遠ざかった。
どのくらい経ったのか、数分しか経っていないのか、スマホのアラームが鳴る。枕元に手を伸ばし、何か違うと感じる。手に取ったスマホは間違いなく自分のもので、でもその向こう側に見えている枕が違う。空気が違う光の具合が違う、部屋が違う。さっきの人は、竜一さんだ。
昨夜どうしたのか、なぜここにいるのかも覚えてる、そして今、私がまずしなければならないこともわかっている。のろのろと、くらくらする頭で部屋を見渡し、自分のカバンを見つける。ゆっくり這い上がり体を起こす、もそもそ歩き出し全身が筋肉痛であることに気がつく、ずぅうんと腰が重いのは、内側の筋肉が筋肉痛なのだろう。ポーチからPTPシートを取り出し、枕元のペットボトルの水で1錠嚥み下す。
力尽きてまたベッドに横たわる。
ふと、外の空気が喧騒が賑やかな楽しげな雰囲気であることに気がついた。スマホの時計を見れば、12時過ぎ。世間は昼休みの時間帯なのだろう。時間の感覚が曖昧だ。
くらくらする頭でそろそろ起きなきゃと思う。目をつむればズーンと何か沈み込むような感覚、ハッと気がつく。時計を見ればさらにかなり時間は経過している。まずい、と思いシャワーを借りに行く。
シャワーを浴びようやく覚醒してきた頭で、でもまだ体は重くて、ゆっくり支度をしているうちに、空模様が怪しいことに気がつく。ベッドを整え、着ていた服はどうしよう、バスタオルと一緒に洗濯カゴに入れて……洗濯させるの!? うーん、と思っていると雷鳴が轟き、窓ガラスに叩きつけるように、雨が降ってきてしまった。
「…はあっ…」
仕方ない。この、夕立より早い時間帯に降るいわゆる、ゲリラ豪雨。やたらと蒸し暑い日、雲が分厚くなって生ぬるい風が強くなって雷鳴が轟いて、これだけはっきりわかりやすい予兆があって、なんでゲリラなんだかさっぱりわからない。と一人でツッコミを入れる。2~3時間もあれば収まるかとソファに腰掛けて、ウェブ小説を読んでいるうちにまた眠りに落ちた。
気がつけば外は薄暗く、時間の経過に愕然とする。かすかに玄関の方でガチャガチャと音がし、ゆっくりと体を起こし見に行くと竜一さんが帰ってきたところだった。
「ただいま。」
「…お帰りなさい。」
帰りそびれてしまった。でも竜一さんが満面の笑みを浮かべて、私に抱きつく。ぎゅううっと苦しいくらい強く抱きしめる。
「…本物だよな。嬉しい。翠がいる。俺、熱中症で頭いかれたわけじゃねえよな。」
「本物です。昼過ぎようやく起きられて、シャワー借りて出ようと思ったら集中豪雨がきて、止むまで待ってるうちウトウトしちゃって…」
「でも、鍵どうするつもりだったの?」
「……忘れてました。」
「結果オーライだ、はい、合鍵」
「ありがとうございます」
その晩はさすがにそれほど激しくはなく、翌日は昼過ぎに乾いた洗濯物を取り込むだけの余裕はあった。でも、炎天下の一番暑さのキツイ時間帯に出てしまい、駅までの照り返しのまぶしい道をくらくらしながら歩いた。
自宅に帰り、ダメになった食材をうんざりしながら捨て、ついでに明日はごみ収集の日だからとあれもこれもといらないものを捨てた。汗だく、埃まみれになったのをさっぱりさせ、竜一さんに今日は自宅に戻ったとメールを送った。返信には週末のデートのお誘いがあった。
週末夕方の待ち合わせに、どうせ週末いっぱいまた竜一さんの部屋にいるだろうと思って、着替えと化粧品を持って大きめのバッグで向かった。夜はあまり食べられない、食べたくないと言ったら、少量で満足でき、でも新鮮な野菜をたっぷり食べられる創作和食のお店に連れてきてくれた。
とても美味しかったので、自分が食べたぶんは是非払いたいと思ったのに、止められた。
「ここ、俺の知り合いの店なんだよ。」
「そうなんですか? じゃあ、とっても美味しかったって伝えてください。でも、それとお支払いは関係ないでしょ?」
「見栄はらせろよ。」
「…わかりました。ごちそうさまです。」
帰り際、駅の通路の壁に貼られていた美術展のポスターを翠が興味深げに眺めていた。
「明日、それ見に行く?」
「え? 竜一さんも興味あります?」
「いや、どうだろう…」
俺もポスターを眺める。案内文や小さく写る写真を見ているうち、ちょっと面白そうだなと思えてきた。
「そうだな、見てみたい。」
「うん! じゃあ、行きましょう。」
パッと、嬉しそうに翠が笑った。周りまでパッと明るくなった気がした。それだけで明日がものすごく楽しみになった。明日はどれを着て行こうかなと大きなバッグから着替えを取り出しているのを見て、待ちきれずに彼女を抱いた。ちょっと気もそぞろな彼女に、何に対してかわからないヤキモチを焼いた。
「翠、明日楽しみなのはわかったけど、今は俺としてるんだろ」
「ん、ごめんなさい……っ」
彼女の息が上がって来たところで、動きを止める。彼女が俺を見る。またゆっくり腰を揺らし彼女のイイところを擦る。甘い吐息が洩れ始める。中が脈打つようにうごめき、腰がビクビク跳ねる。肌が紅潮し始め、体温と息が上がってくる。イク直前で動きを止める。
「他のこと考えてんな。俺だけを見てろ。」
「ん…」
「他のこと考えてんじゃ、イかせてやらないよ。」
また腰を動かし、直前でピタリと腰を止める。
「あ…」
彼女がすがるような目をする。ゾクゾクする。彼女の中でますます張り詰めるのがわかる。
「ん?」
「竜一さん…」
「なに?」
「止めないで…」
「何を?」
「…! 意地悪っ…ああん」
可愛くて思わず奥を突いた。
「もっと欲しい?」
「ん…もっと、して…」
「じゃあ、俺にされてることだけ感じてろ。」
「はい…っん…ぁ」
「可愛い…いっぱいイかせてやるよ」
自分で仕向けておきながら可愛いおねだりに、暴走した。彼女がイッた後も一息も入れさせず自分がイクまで無心で腰を振り、彼女は可愛い声を上げ続けた。こんな勝手なセックス、嫌われないか、でももっとして、と言ったのは彼女で、いっぱいイかせてやるって、本当にそうしただけだ。両手足を投げ出し、無防備すぎる状態のまま眠ってしまった翠を眺める。鎖骨から谷間に流れる汗を拭う。汗でぐっしょり濡れている顔から首筋をタオルで押さえてやると、ゆっくり目を開けポーッとしてる。
「少し激しかった?」
「ん…すごく気持ちよかった」
「俺も、すごく気持ちよかったよ」
ゴロンと寝返りを打ち、俺の首に腕を回し抱きついてくる。あれくらい激しいのはOKなんだ。彼女の許容ラインを探る。
「良すぎて、どうにかなりそうだった。」
「俺はどうにかさせたかったんだけど?」
「え…」
「もう一回したいけど、明日に響くから我慢するよ。」
「竜一さん、大好き…」
煽ってるって、自覚あるのかな、もうっ
「竜一さん、お風呂入りたいです。」
「一緒に入る?」
「…しないですよね?」
「翠が煽らなければ…」
当たり前のように、抱き上げられ風呂に連れて行ってもらう。俺も、それを当たり前に思ってたけど、自分で歩く気なかったのか。湯船で翠を抱えながらふと今更思いつく。
当たり前のように後ろから竜一さんが抱きつくように湯船に浸かる。首筋にそっと指が添い、後れ毛をまとめた髪になで付ける。優しい仕草に思わずうっとりして、反対側の肩にもたれた。
「翠、可愛い…」
「もう、竜一さん、そう言ってくださるの嬉しいですけど、私竜一さんより年上ですよ?」
「知ってる。」
「もういい歳の、おばさんですよ?」
「そしたら、俺もおっさんだ。男が惚れた女を可愛いって思うの、当たり前だろ?」
「……」
こんなあけすけに、いや最中のたわごと…じゃなくて、睦言だ。睦言であっても竜一さんの場合はこういう時にもだ。こんな何度も好きだ愛してる、可愛いって言ってくれた人はいなかった。だから嬉しいと思ってしまう、嬉しいと思うことを何度もしてくれる人に心奪われるのは当たり前で…。
その言葉を受け取る正当な理由を見つけようと、必死に頭の中で屁理屈をこねる。くすぐったい。
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