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じつは似たモン同士だったオレらは。
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いつもと立場は逆で、いろいろ道具なんかを持ち込んで今、風呂場には大智がいる。なんかオレが命令したみたいになっちまったけど、これまでの流れから考えれば妥当な条件だった、と思いながらも実は悩んでいた。
なんかあやしげな道具がこれまでにいくつも出てきていたが、その品質と安全性を、大智は自分の身をもって確かめていたという──あいつらしい、どこか間の抜けた気遣いのようにも思うけど、でも嬉しくないといえばウソになる。
それから、あいつは事実を口にした。大智自身も、本当のところは童貞であると。
たしかに言われてみれば「誰かと付き合っている」みたいな噂そのものは聞いたことがないな。どこぞのクラスの女子が大智に告ったとか、誰それが大智を好きだとかは聞いたことがあるが、まあ女子人気は相当なものだったようだ。
あいつは身長も高く体格もいいし、何より顔も大人びて整っている。つまり「イケメン」とかいう存在であって、ただ「カワイイ」だの「弟に欲しい」だのと無礼きわまりない言葉を浴びせ続けられる高校生活だったオレとは別の世界線の存在なんだ。
……さて話を戻そう。なにしろ元々はバスケ強豪校でも「なんでもなかった」うちの学校をインターハイ出場まで押し上げたのはあいつ自身の選手としてのフィジカルと技術の圧倒的高さと、後輩への指導力から来ているらしい。主将ではなく副主将だったのも、主将としての雑多な業務からは解放されて指導と練習に打ち込むためだったようだし。
つまりあいつだって部活に相当なレベルで打ち込んでいたわけで。もちろん生徒会執行部のオレもそれなりに忙しく、しかも正直いえばけっこうなガリ勉だったので互いに時間なんてなかった。
だから童貞でも不思議でも何でもないんだからね──と中途半端にボケてみる。まあ、あいつに関しては実際のところどうだったのかは予測にすぎない。
……しかし、待つだけの立場というのも何だか落ち着かなかった。いつもならパンイチみたいな半裸で待ち構えている大智に身体を──というかケツを預ける立場だったからな。今回、べつにオレは特になにかをする立場じゃなくて、いわば「見てるだけ」ということになる。だからべつに半裸である必要なんてどこにもないわけで。
なので、なんとなく外出時に着るようなパーカーを羽織ってみたが「なんか違う感」が強くてやめた。だから普段、勉強なんかをするときに愛用している上下グレー、キルト生地のルームウェアでデスクに腰かけて、内容はさっぱり頭には入ってこないが物理の参考書を読んでいる。
すると階下でドアの開閉音などがして、続いて階段をゆっくり上がってくる足音がする。うちの家族は全員が小柄なので、大智の動く気配はすごく独特だった。
「秋介、入るぞ?」
返事を待たず開かれたドア、頭をぶつけないようにかがみ込んで入ってきた大智が身につけているのは白のマイクロボクサーのみで、ただバスタオルを肩にかけている。しかしこいつの下着にはバリエーションがないな。せめてカラーバリエーションくらいは変えたらどうなんだ。
大智は新しく購入した、例の大きめなアナルプラグを手に取って、また部屋の外へ出ていく。なんか「60分急速充電対応!」とか書いてあったけど、まだそんなに経ってないぞ、せいぜい45分くらいだ。
それからすぐに戻ってきた。たぶん新品だから軽く洗ってきたんだろう。凶悪なサイズに見えるそれは濡れて艶めいているが、大智のデカい手の内にあるとなんかそこまで大きいわけでもないような錯覚に陥ってしまう。
「準備できたぜ、秋介。どこでヤればいい? 床か?」
「いやいや、いいよベッド使えよ。おまえスポーツ推薦なんだし、身体に変なダメージとかムリすんなよな」
よくよく考えたら、これまでオレにやってきた一連のケツ開拓については大智自身もやっていたはずで、そういえば大丈夫なんだろうか。運動量も当たりも強い激しいスポーツだし、なんか急に心配になってきたぞ。
「うん、なんか心配してくれてんのか? やさしいな秋介は」
どこかうれしそうな視線をこちらに向けながら、バスタオルは雑に床に放り投げる。そういえば過去に見たコイツの部屋はけっこう散らかってたのを覚えている。いまもそうなんだろう、こういう挙動からも予測できる。
それからベッドに乗り上げて、上半身だけをやや起こした状態。オレが乗っても特になんの問題もない、それなりに頑丈なベッドがまるで悲鳴のような軋みをあげる。
「おまえはただ見てるだけ、でいいからな──?」
大智はそうとだけ言って下着も脱いだ。それからプラグとローションを手に取る。
シーツだけが張ってあるベッド上で大智はその右手にドロっとローションを落として、それをまずは自身のちんこの下奥──ケツに忍ばせた。少しだけ苦しそうに顔をゆがめているのは、すぐに指で奥までをかき回して滑らせているからだろうか。
まだ大智は反応していない。それなのに──オレは勃ちはじめていた。大智からは見えないように隠していたけど。正直なところオレは、こいつの裸にやたらと弱い。筋肉フェチなのかな、自覚はないけど。
それから大智は手を抜いてもう一度ローションを手に取ると、今度はそれをプラグの先端部、挿入部分全体に塗った。ひとつめのペニスリングを引っ張って、さすがに半勃ちになりつつあるちんこの根本に嵌めて、ふたつめの大きめのリングを思いきり引っ張って睾丸全体を収めた。大智の場合、ちんこもタマも規格外にデカいのでかなりキツそうに見える。なんとかそこまでは、という段階になって大智はオレに向かって何かを投げて手渡してくる。
危なげなくキャッチした手の平には、楕円形をしたプラスチックの物体。パソコンなんかによくついている電源アイコンがあるので、たぶんリモコンだろう。
「おれがプラグ、ケツに入れたらあとはおまえが操作してくれ。いちおうそこにマニュアルあるけど、どうせ読んだってたいしたことは書いてねーよ。こういうヤツはな」
え。オレがいじるのか──!?
「それだと何か『安全に使えるんだっていう証明』じゃなくて、オレがおまえを攻めるみてーな……なんかのプレイみてえな」
「うっせーよ、おれが自分で操作してひとりで勝手に喘ぐとか、そっちのほうが余計に羞恥プレイっぽくて恥ずかしいだろ!」
「あ、まあそうかもな……」
ギラついたその目と勢いに押されてオレは素直にリモコンを握りしめた。大智はというと、ひときわ深く呼吸をすると目を閉ざして、「その瞬間」だけひくりと全身を震わせた。
「もう奥まで入ったのか……?」
あのデカい物体が、いまの一瞬だけで──?
「ああ、入ってんよ。なんだよ見てみるか?」
大智は不敵に笑って見せる。奥までかどうかは見えないが、完全な装着状態になっているのはここからも見えた。
「いや、いいわ……遠慮しとく」
さて、どうすりゃいいんだろ。オレはマヌケにもまだ、参考書を開いたデスクに腰かけたままだ。その姿勢で大智のほうを向いているというだけで。そういや大智のほうのプラグの電源は入ってるのだろうか。
あたりまえだが、そんなのは電源を入れてみればわかることだ。こういうのはだいたいそうだろうから、電源ボタンを長押しする。青いLEDランプが点灯したが、しかし特に反応がなかった。あれ、オレなんか間違ったか? やっぱり本体のほうの電源が入ってないとか。
リモコンをよく見ると、電源のほかにふたつの小さいアイコンがある。その片方にタップしてみた。
「ん、ァ──ッ!」
ベッドに仰向になって、両肘をついて上半身を支えていた大智がビクリと反応して天井を仰ぎ見る。やや控えめに震動音が聞こえてきていて、どうやらちゃんと動作しているらしい。全身がきれいに、鍛え上がった筋肉に鎧われている大智の、のけぞって喉仏を突き出しているような恰好、肢体がひどくエロかった。
自然とオレは席を立つ。もっといろんな角度から大智を見てみたかった。ベッド脇、すぐそこにデカい勃起が見える位置から大智を見下ろす。
バキバキに割れた腹筋がヒクついている、ちんこはペニスバンドに引っ張られて真上を向いた状態だった。やや赤らんだ大智の顔は上を向いたままだが、視線はオレに寄越してくる。まるで何かを促しているような目をしていた。
そういえばリモコンのもうひとつのボタン、これは何の機能なのか──マジで取説を見ていないのでよくわかっていないが、そちらも押してみる──すると、震動する先端部分が上下動を始めたようだった。同時に一定リズムで異音がする。
大智は顔を歪めている──たぶん声を押し殺してるんだろう。もう完勃ちしてるモンだと思っていた勃起がさらに大きさを増して先走りに濡れている。オレは床に落ちているパッケージ裏の説明書きをちらっと見たが、そこには「陰茎・睾丸・会陰部・肛門・前立腺の5点、同時超刺激!」みたいなことが書いてある。どうやらふたつめのボタンは前立腺を押したり叩いたりする機能らしかった。
視線を戻すと大智はやや腰を浮かせていて、なんとなくその刺激から逃れようとしているようにも見えた。
「……秋介、なんでおまえが勃ってんだよ、しかも先走り染みて来てんぞ──?」
オレがしばらく、大智が快感に翻弄されて必死に耐えている姿に見入っていると、大智に指摘されたようにオレのちんこは部屋着を突き上げていて、先端はうすく先走りに染まっている──それを恥ずかしいと思う余裕もなかった。とてもじゃないが平常心ではいられない──なぜかオレの息まで荒くなっていた。
リモコンの、それぞれのボタンをもう一度タップしてみる。心なしか震動強度が上がり、プラグの動作音が強くなったようだ。大智の仰け反りがさらに強まり、顔は真上よりも後ろを向いている。まるで「セックスでもしているかのように」腰を突き上げる動作が加わり、全身がたまに痙攣するようにヒクつくと筋肉が強調されて浮かび上がる、どうしようもなくエロい。
ほとんど無意識的に、オレはボタンをさらにタップしていた。どうやら両肘で半身を起こした状態を維持するのも限界のようで、ついに大智は全身をベッド上に投げ出した。その両腕は、太い両腿を掴んでいる。
「ぅあ、ッく、てめーけっこう楽しんでんじゃねーか、秋介……」
「エロいよ、おまえ。マジで見てるだけでなんかヤベェんだけど」
もともとオレは淡白なほうだ、オナニーはするけど週に一度くらいだしオカズに動画とかは見ない。想像だけで何とかするタイプだった。そんなオレにしてみると目の前の光景は突き抜けてエロかった。なんでかこのタイミングで、オレは大智のことがけっこう本気で好きなんだなぁって思い知らされる。
だって、強烈な快感に身を捩らせる姿に心拍は加速して、目の前のでけー勃起を何ならオレの手で扱いてやりたい。フェラしたい──それから、コイツに思いきり抱かれたい。
「ぅオ、ぁ、秋介──すげぇクるわコレ、わりとすぐイッちまいそう……ッ」
「前立腺って……当たってるのか? おまえも感じるタイプなんか?」
「ッく……るせぇ、そんな余裕ねぇ──ンッ!」
勃起が跳ねるようになった、足のつま先の指が反り上がり、まるで「その先」を求めるかのようにして腰を何度も浮かせては突き上げる。オレの思考回路も白熱して限界だ、気づけば下着以外をすべて脱ぎ捨ててオレは、大智にしがみつくようにして抱きついていた。
一瞬だけ驚きと、それから困惑を表情に浮かべた大智だが、オレの下着ごしに互いの勃起をすり合わせて、太い両腕はオレの背中をいつもより力強く抱き寄せる。それからキスをした──ただ合わせるだけのものだったが、互いにそれで余計に息は荒くなる。
大智の勃起からオレのちんこまで伝わってくる震動。それから陰嚢あたりの震動はよりダイレクトにオレのモノまで巻き込み始める。なんかマズい──マジでオレは、大智の痴態をじっと観察してただけで、もうかなり追い込まれてたっぽい。
「た、大智。悪ィ、なんかオレ、すげえイキそう……かも」
「ォあっ、おまえのせい、でおれも、もう限界だッ──ゥッく!」
重なり合っていた大智の勃起の、さらなる膨張が感じ取れた、同時にオレも限界が近いのを感じる。
こいつの射精の激しさは前から知っていたが今回が一番かもしれない。ぶびゅ、ぶびゅーとかすさまじい噴出音とともに吐き出される精液の奔流はオレのヘソあたりに強く刺さるようにして当たってくる。そんな中で、それこそ聞いたこともない「ブツッ」という音が数回した。するとバンドで固定されていたはずの大智の勃起は自由に暴れ始めて、オレの下着だとか胸のあたりだとかそれこそ、そこら中に白濁をまき散らす。
オレ自身の射精感も、これまで感じた中では最も強く長いものだった。下着の中を満たすが素材ゆえにすぐ、外へと染み出し溢れ出しては大智の精液と合流してるみたいだった。互いに荒い呼吸のままで、ただ抱き合う腕だけはしっかりと解けることもなく──。
大智の射精はまだ勢力を弱めながらも続いていたが、オレは途中なんとなく感じていた違和感の正体にようやく気づいた。どこかのタイミングで大智を犯していたはずの電動プラグは完全に抜けてしまっていて、オレと大智の身体の狭間で暴れまわった挙句にベッド下に落ちてなお震えていた。
ようやく射精の終わった様子の大智の腕をタップして解き、オレは立ち上がると床で暴れているプラグを手に取った。それから、同じく床に落ちていたリモコンの電源を切る。するとようやく部屋に静寂が戻った。
「なぁ、大智──これ……」
まだ荒い息の大智は、オレが手に取ったモノを見ると一瞬だけ真顔になり、それから爆笑した。
「なんだコレ、バンドも連結部も切れちまってんじゃねーか! 不良品かよっ!!」
「いやー、なんかこれはさ、ちょっと『お客様のサイズではご利用になれません』みたいな感じだったんじゃねーのか──!?」
行為の最中は互いにかなりガチで、今までで一番じゃねーかなってくらいには興奮してたんだけどな。
この結末にオレらはけっこう長いこと、バカみてーにただひたすら笑っていた。
なんかあやしげな道具がこれまでにいくつも出てきていたが、その品質と安全性を、大智は自分の身をもって確かめていたという──あいつらしい、どこか間の抜けた気遣いのようにも思うけど、でも嬉しくないといえばウソになる。
それから、あいつは事実を口にした。大智自身も、本当のところは童貞であると。
たしかに言われてみれば「誰かと付き合っている」みたいな噂そのものは聞いたことがないな。どこぞのクラスの女子が大智に告ったとか、誰それが大智を好きだとかは聞いたことがあるが、まあ女子人気は相当なものだったようだ。
あいつは身長も高く体格もいいし、何より顔も大人びて整っている。つまり「イケメン」とかいう存在であって、ただ「カワイイ」だの「弟に欲しい」だのと無礼きわまりない言葉を浴びせ続けられる高校生活だったオレとは別の世界線の存在なんだ。
……さて話を戻そう。なにしろ元々はバスケ強豪校でも「なんでもなかった」うちの学校をインターハイ出場まで押し上げたのはあいつ自身の選手としてのフィジカルと技術の圧倒的高さと、後輩への指導力から来ているらしい。主将ではなく副主将だったのも、主将としての雑多な業務からは解放されて指導と練習に打ち込むためだったようだし。
つまりあいつだって部活に相当なレベルで打ち込んでいたわけで。もちろん生徒会執行部のオレもそれなりに忙しく、しかも正直いえばけっこうなガリ勉だったので互いに時間なんてなかった。
だから童貞でも不思議でも何でもないんだからね──と中途半端にボケてみる。まあ、あいつに関しては実際のところどうだったのかは予測にすぎない。
……しかし、待つだけの立場というのも何だか落ち着かなかった。いつもならパンイチみたいな半裸で待ち構えている大智に身体を──というかケツを預ける立場だったからな。今回、べつにオレは特になにかをする立場じゃなくて、いわば「見てるだけ」ということになる。だからべつに半裸である必要なんてどこにもないわけで。
なので、なんとなく外出時に着るようなパーカーを羽織ってみたが「なんか違う感」が強くてやめた。だから普段、勉強なんかをするときに愛用している上下グレー、キルト生地のルームウェアでデスクに腰かけて、内容はさっぱり頭には入ってこないが物理の参考書を読んでいる。
すると階下でドアの開閉音などがして、続いて階段をゆっくり上がってくる足音がする。うちの家族は全員が小柄なので、大智の動く気配はすごく独特だった。
「秋介、入るぞ?」
返事を待たず開かれたドア、頭をぶつけないようにかがみ込んで入ってきた大智が身につけているのは白のマイクロボクサーのみで、ただバスタオルを肩にかけている。しかしこいつの下着にはバリエーションがないな。せめてカラーバリエーションくらいは変えたらどうなんだ。
大智は新しく購入した、例の大きめなアナルプラグを手に取って、また部屋の外へ出ていく。なんか「60分急速充電対応!」とか書いてあったけど、まだそんなに経ってないぞ、せいぜい45分くらいだ。
それからすぐに戻ってきた。たぶん新品だから軽く洗ってきたんだろう。凶悪なサイズに見えるそれは濡れて艶めいているが、大智のデカい手の内にあるとなんかそこまで大きいわけでもないような錯覚に陥ってしまう。
「準備できたぜ、秋介。どこでヤればいい? 床か?」
「いやいや、いいよベッド使えよ。おまえスポーツ推薦なんだし、身体に変なダメージとかムリすんなよな」
よくよく考えたら、これまでオレにやってきた一連のケツ開拓については大智自身もやっていたはずで、そういえば大丈夫なんだろうか。運動量も当たりも強い激しいスポーツだし、なんか急に心配になってきたぞ。
「うん、なんか心配してくれてんのか? やさしいな秋介は」
どこかうれしそうな視線をこちらに向けながら、バスタオルは雑に床に放り投げる。そういえば過去に見たコイツの部屋はけっこう散らかってたのを覚えている。いまもそうなんだろう、こういう挙動からも予測できる。
それからベッドに乗り上げて、上半身だけをやや起こした状態。オレが乗っても特になんの問題もない、それなりに頑丈なベッドがまるで悲鳴のような軋みをあげる。
「おまえはただ見てるだけ、でいいからな──?」
大智はそうとだけ言って下着も脱いだ。それからプラグとローションを手に取る。
シーツだけが張ってあるベッド上で大智はその右手にドロっとローションを落として、それをまずは自身のちんこの下奥──ケツに忍ばせた。少しだけ苦しそうに顔をゆがめているのは、すぐに指で奥までをかき回して滑らせているからだろうか。
まだ大智は反応していない。それなのに──オレは勃ちはじめていた。大智からは見えないように隠していたけど。正直なところオレは、こいつの裸にやたらと弱い。筋肉フェチなのかな、自覚はないけど。
それから大智は手を抜いてもう一度ローションを手に取ると、今度はそれをプラグの先端部、挿入部分全体に塗った。ひとつめのペニスリングを引っ張って、さすがに半勃ちになりつつあるちんこの根本に嵌めて、ふたつめの大きめのリングを思いきり引っ張って睾丸全体を収めた。大智の場合、ちんこもタマも規格外にデカいのでかなりキツそうに見える。なんとかそこまでは、という段階になって大智はオレに向かって何かを投げて手渡してくる。
危なげなくキャッチした手の平には、楕円形をしたプラスチックの物体。パソコンなんかによくついている電源アイコンがあるので、たぶんリモコンだろう。
「おれがプラグ、ケツに入れたらあとはおまえが操作してくれ。いちおうそこにマニュアルあるけど、どうせ読んだってたいしたことは書いてねーよ。こういうヤツはな」
え。オレがいじるのか──!?
「それだと何か『安全に使えるんだっていう証明』じゃなくて、オレがおまえを攻めるみてーな……なんかのプレイみてえな」
「うっせーよ、おれが自分で操作してひとりで勝手に喘ぐとか、そっちのほうが余計に羞恥プレイっぽくて恥ずかしいだろ!」
「あ、まあそうかもな……」
ギラついたその目と勢いに押されてオレは素直にリモコンを握りしめた。大智はというと、ひときわ深く呼吸をすると目を閉ざして、「その瞬間」だけひくりと全身を震わせた。
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「いや、いいわ……遠慮しとく」
さて、どうすりゃいいんだろ。オレはマヌケにもまだ、参考書を開いたデスクに腰かけたままだ。その姿勢で大智のほうを向いているというだけで。そういや大智のほうのプラグの電源は入ってるのだろうか。
あたりまえだが、そんなのは電源を入れてみればわかることだ。こういうのはだいたいそうだろうから、電源ボタンを長押しする。青いLEDランプが点灯したが、しかし特に反応がなかった。あれ、オレなんか間違ったか? やっぱり本体のほうの電源が入ってないとか。
リモコンをよく見ると、電源のほかにふたつの小さいアイコンがある。その片方にタップしてみた。
「ん、ァ──ッ!」
ベッドに仰向になって、両肘をついて上半身を支えていた大智がビクリと反応して天井を仰ぎ見る。やや控えめに震動音が聞こえてきていて、どうやらちゃんと動作しているらしい。全身がきれいに、鍛え上がった筋肉に鎧われている大智の、のけぞって喉仏を突き出しているような恰好、肢体がひどくエロかった。
自然とオレは席を立つ。もっといろんな角度から大智を見てみたかった。ベッド脇、すぐそこにデカい勃起が見える位置から大智を見下ろす。
バキバキに割れた腹筋がヒクついている、ちんこはペニスバンドに引っ張られて真上を向いた状態だった。やや赤らんだ大智の顔は上を向いたままだが、視線はオレに寄越してくる。まるで何かを促しているような目をしていた。
そういえばリモコンのもうひとつのボタン、これは何の機能なのか──マジで取説を見ていないのでよくわかっていないが、そちらも押してみる──すると、震動する先端部分が上下動を始めたようだった。同時に一定リズムで異音がする。
大智は顔を歪めている──たぶん声を押し殺してるんだろう。もう完勃ちしてるモンだと思っていた勃起がさらに大きさを増して先走りに濡れている。オレは床に落ちているパッケージ裏の説明書きをちらっと見たが、そこには「陰茎・睾丸・会陰部・肛門・前立腺の5点、同時超刺激!」みたいなことが書いてある。どうやらふたつめのボタンは前立腺を押したり叩いたりする機能らしかった。
視線を戻すと大智はやや腰を浮かせていて、なんとなくその刺激から逃れようとしているようにも見えた。
「……秋介、なんでおまえが勃ってんだよ、しかも先走り染みて来てんぞ──?」
オレがしばらく、大智が快感に翻弄されて必死に耐えている姿に見入っていると、大智に指摘されたようにオレのちんこは部屋着を突き上げていて、先端はうすく先走りに染まっている──それを恥ずかしいと思う余裕もなかった。とてもじゃないが平常心ではいられない──なぜかオレの息まで荒くなっていた。
リモコンの、それぞれのボタンをもう一度タップしてみる。心なしか震動強度が上がり、プラグの動作音が強くなったようだ。大智の仰け反りがさらに強まり、顔は真上よりも後ろを向いている。まるで「セックスでもしているかのように」腰を突き上げる動作が加わり、全身がたまに痙攣するようにヒクつくと筋肉が強調されて浮かび上がる、どうしようもなくエロい。
ほとんど無意識的に、オレはボタンをさらにタップしていた。どうやら両肘で半身を起こした状態を維持するのも限界のようで、ついに大智は全身をベッド上に投げ出した。その両腕は、太い両腿を掴んでいる。
「ぅあ、ッく、てめーけっこう楽しんでんじゃねーか、秋介……」
「エロいよ、おまえ。マジで見てるだけでなんかヤベェんだけど」
もともとオレは淡白なほうだ、オナニーはするけど週に一度くらいだしオカズに動画とかは見ない。想像だけで何とかするタイプだった。そんなオレにしてみると目の前の光景は突き抜けてエロかった。なんでかこのタイミングで、オレは大智のことがけっこう本気で好きなんだなぁって思い知らされる。
だって、強烈な快感に身を捩らせる姿に心拍は加速して、目の前のでけー勃起を何ならオレの手で扱いてやりたい。フェラしたい──それから、コイツに思いきり抱かれたい。
「ぅオ、ぁ、秋介──すげぇクるわコレ、わりとすぐイッちまいそう……ッ」
「前立腺って……当たってるのか? おまえも感じるタイプなんか?」
「ッく……るせぇ、そんな余裕ねぇ──ンッ!」
勃起が跳ねるようになった、足のつま先の指が反り上がり、まるで「その先」を求めるかのようにして腰を何度も浮かせては突き上げる。オレの思考回路も白熱して限界だ、気づけば下着以外をすべて脱ぎ捨ててオレは、大智にしがみつくようにして抱きついていた。
一瞬だけ驚きと、それから困惑を表情に浮かべた大智だが、オレの下着ごしに互いの勃起をすり合わせて、太い両腕はオレの背中をいつもより力強く抱き寄せる。それからキスをした──ただ合わせるだけのものだったが、互いにそれで余計に息は荒くなる。
大智の勃起からオレのちんこまで伝わってくる震動。それから陰嚢あたりの震動はよりダイレクトにオレのモノまで巻き込み始める。なんかマズい──マジでオレは、大智の痴態をじっと観察してただけで、もうかなり追い込まれてたっぽい。
「た、大智。悪ィ、なんかオレ、すげえイキそう……かも」
「ォあっ、おまえのせい、でおれも、もう限界だッ──ゥッく!」
重なり合っていた大智の勃起の、さらなる膨張が感じ取れた、同時にオレも限界が近いのを感じる。
こいつの射精の激しさは前から知っていたが今回が一番かもしれない。ぶびゅ、ぶびゅーとかすさまじい噴出音とともに吐き出される精液の奔流はオレのヘソあたりに強く刺さるようにして当たってくる。そんな中で、それこそ聞いたこともない「ブツッ」という音が数回した。するとバンドで固定されていたはずの大智の勃起は自由に暴れ始めて、オレの下着だとか胸のあたりだとかそれこそ、そこら中に白濁をまき散らす。
オレ自身の射精感も、これまで感じた中では最も強く長いものだった。下着の中を満たすが素材ゆえにすぐ、外へと染み出し溢れ出しては大智の精液と合流してるみたいだった。互いに荒い呼吸のままで、ただ抱き合う腕だけはしっかりと解けることもなく──。
大智の射精はまだ勢力を弱めながらも続いていたが、オレは途中なんとなく感じていた違和感の正体にようやく気づいた。どこかのタイミングで大智を犯していたはずの電動プラグは完全に抜けてしまっていて、オレと大智の身体の狭間で暴れまわった挙句にベッド下に落ちてなお震えていた。
ようやく射精の終わった様子の大智の腕をタップして解き、オレは立ち上がると床で暴れているプラグを手に取った。それから、同じく床に落ちていたリモコンの電源を切る。するとようやく部屋に静寂が戻った。
「なぁ、大智──これ……」
まだ荒い息の大智は、オレが手に取ったモノを見ると一瞬だけ真顔になり、それから爆笑した。
「なんだコレ、バンドも連結部も切れちまってんじゃねーか! 不良品かよっ!!」
「いやー、なんかこれはさ、ちょっと『お客様のサイズではご利用になれません』みたいな感じだったんじゃねーのか──!?」
行為の最中は互いにかなりガチで、今までで一番じゃねーかなってくらいには興奮してたんだけどな。
この結末にオレらはけっこう長いこと、バカみてーにただひたすら笑っていた。
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ザボン
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バスケ推薦で入学した目白台学園大学、1年は寮に入らないといけないらしい。そこで教育係の2年、3年のセンパイ達に色々と教育されていく。本当にこんなこと、必要なの?
◇◇◇
辛かった寮生活、やっと2年に進級し出られると思ったら1年の教育係。1年間耐え抜いた辱しめを新1年へしっかりと教育しないと!
目白台学園大二軍バスケ部寮を中心に展開される青春エロストーリー
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