5 / 52
5
しおりを挟む
王立学園、入学式の日。
フェリシアはずっと、この日が来るのが恐ろしかった。でも、それでいて、早く来てほしいというちぐはぐな思いも抱えていた。
あの乙女ゲームは、王立学園の入学式の日からはじまる。つまり今日、はじめて、ヒロインと対面することになる。
いっそ憎らしいほどに綺麗で、澄み渡った青空。降り注ぐ、眩しい朝の光の中。ハウエルズ公爵の屋敷まで、わざわざ迎えに来てくれたクライブ、イアンと共に馬車に揺られるフェリシアの鼓動が、徐々に早まっていく。
「……フェリシア?」
「は、はい」
クライブが「緊張しているの?」と訊ねてきた。少し、首を傾げながら。
それはそうだろう。学園に向かうだけで、これほど緊張する意味は、普通ならない。
──普通、なら。
今日から、世界が変わる。いまは優しいクライブも、イアンも。少しずつヒロインに惹かれていき、それに比例するように、フェリシアを嫌悪していく。
こんな風に気遣われることも、もう、ないのかもしれない。
馬車が緩やかに止まる。気付けばもう、王立学園の前だった。
馭者によって扉が開かれ、イアンが最初に馬車をおりる。続いてクライブがおり、すっと手を差し出してきた。
「わたしたちがいるから、なにも怖くないよ」
フェリシアの胸が、締め付けられたようにぎゅっと苦しくなる。
──なにより怖いのは、あなた。
情けないことに、もう、そんな存在になってしまっていた。
「行こう」
覚悟を決め、クライブの手を取る。
大丈夫。そのために、今日まで必死に、勉学と剣術に励んできたんだもの。
学園の敷地内に入る。とたんに、ざわっと空気が揺れた。
クライブと──おそらくはイアンの、二人の姿を見つけた女子生徒たちが、頬を染め、けれどそこは流石の貴族令嬢たちとでもいおうか。大きな声で騒ぐことはなく、遠目から、並んで歩く三人に注目する。
──と、そこに。
「まあ、見て。あの子の制服だけ、みなと違うわ」
黄色い声に混じる声に、フェリシアの耳がぴくりと動いた。
「ああ、三年ぶりの特待生でしょ?」
「特待生?」
「特待生制度で入った、特待生ってことよ。入学金、授業料が免除されるけど、その枠は毎年一人なのね。だから、平民がこぞって受けるらしいわ。すごーく優秀でないと、認められないみたいだけど」
「だから三年ぶり? じゃあ、とても優秀なのね」
「でもね。貴族の令息、令嬢ばかりだから、世界が違うことに耐えられず、辞める人もいるらしいわ」
「よく知ってるわね」
「私のお父様、学園の教師ですもの」
知らず足を止め、必死に令嬢たちの会話に意識を集中するフェリシア。クライブ、イアンが同じように足を止め、俯くフェリシアを不思議そうに見詰める。
(……みんなと違う制服。特待生。間違いない)
そんな令嬢たちの会話を、他にも聞いていた生徒がいたのだろう。
「あの子、平民らしいぜ」
「へえ、言われてみれば確かに。歩き方に、品がないかも」
などの、揶揄する声がちらほら。
(……入学式の日。ヒロインはまわりの貴族の子たちから馬鹿にされ、それを、クライブ殿下が庇う。それが、物語のはじまり)
どくん。どくん。
鼓動が早鐘を打つ。ついにはじまる。逃げられない。
(ヒロインは……ヒロインは、どこに)
顔を上げる。クライブたち以外に注目を集める視線を辿る。辿る。
──いた。
こちらに背を向けているので、顔は見えない。腰まで伸びた黒髪が、風に揺れている。
(ヒロインは黒髪、だったっけ……?)
覚えがない。そういえば、名も。そこでようやく、名前は自分でつけたこと。そして、ヒロインのギャラデザがなかったことに気付いた。
──え?
ヒロインが。黒髪の女性が、囲う視線に気付いたように、くるりと制服をひるがえし、こちらを振り返った。
その顔は。
「……佳奈?」
呟いた声は、驚くほど掠れていた。
凍り付いたように固まる。足が地面に張り付き、動けなくなる。
「……な、んで」
驚愕の声はフェリシアではなく、なんとクライブのものだった。
クライブの緑の瞳が、真っ直ぐに、ヒロイン──佳奈に注がれる。
「……い、いや」
無意識に吐露し、クライブに手を伸ばす。クライブはその手をするりとかわし、佳奈に向かって走っていった。
なんなんだろう、これは。どうして、ヒロインの顔が、佳奈そっくりなのか。
あれは、佳奈自身?
それとも、ただ似ているだけ?
(……また、佳奈に奪われる)
ヒロインに、なにもかも奪われる。その覚悟はしていた。でも、よりによって佳奈に──なんて。
フェリシアは伸ばした手を引っ込め、だらんと下げた。
「……イアン。わたしは先に行くと、クライブ殿下にお伝えください」
もっとも。わたしのことなど、もはや頭にはないかもしれませんが。
胸中で続け、ゆっくり歩き出した。そんなフェリシアの腕を、イアンが躊躇いがちに掴んできた。らしからぬ行動に「……どうしました?」と、僅かに目を丸くするフェリシア。
イアンが、いえ、とさっと目を逸らし、手を離した。フェリシアが苦笑する。
「クライブ殿下はお優しいから、好奇の目にさらされているあの女性を助けに行っただけ。そうでしょう?」
それがフェリシアの本音でないことぐらい、イアンは察するだろう。でも、そうですね、とイアンは肯定するはずだ。クライブのために。
そう、思っていたのだが──。
「……いいえ。実は私も、驚いています。あの女性は、あの方に、とてもよく似ていたから」
「あの、方?」
「はい。クライブ殿下の、一人目の、婚約者だったお方です」
まったくの初耳だったフェリシアが、言葉に詰まる。少し迷う素振りを見せながらも、イアンは続けた。
「リサ様は、陛下が決めたクライブ殿下の婚約者です。ですが、リサ様はクライブ殿下が十歳のときに亡くなられています」
「……そんな話、はじめて」
「ええ。公にはされていませんでしたから……リサ様は八歳のときに発症した病が原因で、大人にはなれないと医師に告げられていましたので」
イアンが辛そうに顔を歪める。
「陛下は、別の婚約者をとクライブ殿下に申し出ましたが、リサ様が亡くなると決まったわけではないと。リサ様と想い合っていたクライブ殿下は、頑としてその提案を受け入れませんでした。リサ様亡き後も、その傷が癒えるのに、数年を要しました」
「……そう、でしたか」
いろんなことが、同時に納得できた。どうして第一王子という立場の人が、十二歳になってから婚約者を探しはじめたのか。
なにより。どうして会ったばかりのヒロインに、あれほど惹かれ、愛するようになったのかも。
(……思い出した。なんで忘れていたんだろう。はじめは、亡き婚約者に似ているからって、それでクライブ殿下は)
「……あ」
声が、小さく漏れ出た。もう一つ、思い出してしまったからだ。
(……イアンも、クライブ殿下の一人目の婚約者を、密かに想っていたはず)
だからイアンも、ヒロインを──。
(でもどうして、佳奈なの……?)
駄目だ。もう、ぐちゃぐちゃだ。よりによってヒロインが。クライブやイアンから愛されるヒロインが、誰より嫌いな幼なじみの顔をしているなんて、絶望でしかなかった。
またあの日々が繰り返される。好きな人が佳奈に奪われていくのを、ただ見ているしかない人生。
(……そうだ。彩香のときも、わたしが悪いってよくまわりから非難されてたっけ。なんだ。わたし、役回りは一緒なんだわ)
ふっ。
乾いた笑いが一つ、漏れ出た。
フェリシアはずっと、この日が来るのが恐ろしかった。でも、それでいて、早く来てほしいというちぐはぐな思いも抱えていた。
あの乙女ゲームは、王立学園の入学式の日からはじまる。つまり今日、はじめて、ヒロインと対面することになる。
いっそ憎らしいほどに綺麗で、澄み渡った青空。降り注ぐ、眩しい朝の光の中。ハウエルズ公爵の屋敷まで、わざわざ迎えに来てくれたクライブ、イアンと共に馬車に揺られるフェリシアの鼓動が、徐々に早まっていく。
「……フェリシア?」
「は、はい」
クライブが「緊張しているの?」と訊ねてきた。少し、首を傾げながら。
それはそうだろう。学園に向かうだけで、これほど緊張する意味は、普通ならない。
──普通、なら。
今日から、世界が変わる。いまは優しいクライブも、イアンも。少しずつヒロインに惹かれていき、それに比例するように、フェリシアを嫌悪していく。
こんな風に気遣われることも、もう、ないのかもしれない。
馬車が緩やかに止まる。気付けばもう、王立学園の前だった。
馭者によって扉が開かれ、イアンが最初に馬車をおりる。続いてクライブがおり、すっと手を差し出してきた。
「わたしたちがいるから、なにも怖くないよ」
フェリシアの胸が、締め付けられたようにぎゅっと苦しくなる。
──なにより怖いのは、あなた。
情けないことに、もう、そんな存在になってしまっていた。
「行こう」
覚悟を決め、クライブの手を取る。
大丈夫。そのために、今日まで必死に、勉学と剣術に励んできたんだもの。
学園の敷地内に入る。とたんに、ざわっと空気が揺れた。
クライブと──おそらくはイアンの、二人の姿を見つけた女子生徒たちが、頬を染め、けれどそこは流石の貴族令嬢たちとでもいおうか。大きな声で騒ぐことはなく、遠目から、並んで歩く三人に注目する。
──と、そこに。
「まあ、見て。あの子の制服だけ、みなと違うわ」
黄色い声に混じる声に、フェリシアの耳がぴくりと動いた。
「ああ、三年ぶりの特待生でしょ?」
「特待生?」
「特待生制度で入った、特待生ってことよ。入学金、授業料が免除されるけど、その枠は毎年一人なのね。だから、平民がこぞって受けるらしいわ。すごーく優秀でないと、認められないみたいだけど」
「だから三年ぶり? じゃあ、とても優秀なのね」
「でもね。貴族の令息、令嬢ばかりだから、世界が違うことに耐えられず、辞める人もいるらしいわ」
「よく知ってるわね」
「私のお父様、学園の教師ですもの」
知らず足を止め、必死に令嬢たちの会話に意識を集中するフェリシア。クライブ、イアンが同じように足を止め、俯くフェリシアを不思議そうに見詰める。
(……みんなと違う制服。特待生。間違いない)
そんな令嬢たちの会話を、他にも聞いていた生徒がいたのだろう。
「あの子、平民らしいぜ」
「へえ、言われてみれば確かに。歩き方に、品がないかも」
などの、揶揄する声がちらほら。
(……入学式の日。ヒロインはまわりの貴族の子たちから馬鹿にされ、それを、クライブ殿下が庇う。それが、物語のはじまり)
どくん。どくん。
鼓動が早鐘を打つ。ついにはじまる。逃げられない。
(ヒロインは……ヒロインは、どこに)
顔を上げる。クライブたち以外に注目を集める視線を辿る。辿る。
──いた。
こちらに背を向けているので、顔は見えない。腰まで伸びた黒髪が、風に揺れている。
(ヒロインは黒髪、だったっけ……?)
覚えがない。そういえば、名も。そこでようやく、名前は自分でつけたこと。そして、ヒロインのギャラデザがなかったことに気付いた。
──え?
ヒロインが。黒髪の女性が、囲う視線に気付いたように、くるりと制服をひるがえし、こちらを振り返った。
その顔は。
「……佳奈?」
呟いた声は、驚くほど掠れていた。
凍り付いたように固まる。足が地面に張り付き、動けなくなる。
「……な、んで」
驚愕の声はフェリシアではなく、なんとクライブのものだった。
クライブの緑の瞳が、真っ直ぐに、ヒロイン──佳奈に注がれる。
「……い、いや」
無意識に吐露し、クライブに手を伸ばす。クライブはその手をするりとかわし、佳奈に向かって走っていった。
なんなんだろう、これは。どうして、ヒロインの顔が、佳奈そっくりなのか。
あれは、佳奈自身?
それとも、ただ似ているだけ?
(……また、佳奈に奪われる)
ヒロインに、なにもかも奪われる。その覚悟はしていた。でも、よりによって佳奈に──なんて。
フェリシアは伸ばした手を引っ込め、だらんと下げた。
「……イアン。わたしは先に行くと、クライブ殿下にお伝えください」
もっとも。わたしのことなど、もはや頭にはないかもしれませんが。
胸中で続け、ゆっくり歩き出した。そんなフェリシアの腕を、イアンが躊躇いがちに掴んできた。らしからぬ行動に「……どうしました?」と、僅かに目を丸くするフェリシア。
イアンが、いえ、とさっと目を逸らし、手を離した。フェリシアが苦笑する。
「クライブ殿下はお優しいから、好奇の目にさらされているあの女性を助けに行っただけ。そうでしょう?」
それがフェリシアの本音でないことぐらい、イアンは察するだろう。でも、そうですね、とイアンは肯定するはずだ。クライブのために。
そう、思っていたのだが──。
「……いいえ。実は私も、驚いています。あの女性は、あの方に、とてもよく似ていたから」
「あの、方?」
「はい。クライブ殿下の、一人目の、婚約者だったお方です」
まったくの初耳だったフェリシアが、言葉に詰まる。少し迷う素振りを見せながらも、イアンは続けた。
「リサ様は、陛下が決めたクライブ殿下の婚約者です。ですが、リサ様はクライブ殿下が十歳のときに亡くなられています」
「……そんな話、はじめて」
「ええ。公にはされていませんでしたから……リサ様は八歳のときに発症した病が原因で、大人にはなれないと医師に告げられていましたので」
イアンが辛そうに顔を歪める。
「陛下は、別の婚約者をとクライブ殿下に申し出ましたが、リサ様が亡くなると決まったわけではないと。リサ様と想い合っていたクライブ殿下は、頑としてその提案を受け入れませんでした。リサ様亡き後も、その傷が癒えるのに、数年を要しました」
「……そう、でしたか」
いろんなことが、同時に納得できた。どうして第一王子という立場の人が、十二歳になってから婚約者を探しはじめたのか。
なにより。どうして会ったばかりのヒロインに、あれほど惹かれ、愛するようになったのかも。
(……思い出した。なんで忘れていたんだろう。はじめは、亡き婚約者に似ているからって、それでクライブ殿下は)
「……あ」
声が、小さく漏れ出た。もう一つ、思い出してしまったからだ。
(……イアンも、クライブ殿下の一人目の婚約者を、密かに想っていたはず)
だからイアンも、ヒロインを──。
(でもどうして、佳奈なの……?)
駄目だ。もう、ぐちゃぐちゃだ。よりによってヒロインが。クライブやイアンから愛されるヒロインが、誰より嫌いな幼なじみの顔をしているなんて、絶望でしかなかった。
またあの日々が繰り返される。好きな人が佳奈に奪われていくのを、ただ見ているしかない人生。
(……そうだ。彩香のときも、わたしが悪いってよくまわりから非難されてたっけ。なんだ。わたし、役回りは一緒なんだわ)
ふっ。
乾いた笑いが一つ、漏れ出た。
262
お気に入りに追加
2,194
あなたにおすすめの小説
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
そろそろ前世は忘れませんか。旦那様?
氷雨そら
恋愛
結婚式で私のベールをめくった瞬間、旦那様は固まった。たぶん、旦那様は記憶を取り戻してしまったのだ。前世の私の名前を呼んでしまったのがその証拠。
そしておそらく旦那様は理解した。
私が前世にこっぴどく裏切った旦那様の幼馴染だってこと。
――――でも、それだって理由はある。
前世、旦那様は15歳のあの日、魔力の才能を開花した。そして私が開花したのは、相手の魔力を奪う魔眼だった。
しかも、その魔眼を今世まで持ち越しで受け継いでしまっている。
「どれだけ俺を弄んだら気が済むの」とか「悪い女」という癖に、旦那様は私を離してくれない。
そして二人で眠った次の朝から、なぜかかつての幼馴染のように、冷酷だった旦那様は豹変した。私を溺愛する人間へと。
お願い旦那様。もう前世のことは忘れてください!
かつての幼馴染は、今度こそ絶対幸せになる。そんな幼馴染推しによる幼馴染推しのための物語。
小説家になろうにも掲載しています。
この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが
「君以外を愛する気は無い」と婚約者様が溺愛し始めたので、異世界から聖女が来ても大丈夫なようです。
海空里和
恋愛
婚約者のアシュリー第二王子にべた惚れなステラは、彼のために努力を重ね、剣も魔法もトップクラス。彼にも隠すことなく、重い恋心をぶつけてきた。
アシュリーも、そんなステラの愛を静かに受け止めていた。
しかし、この国は20年に一度聖女を召喚し、皇太子と結婚をする。アシュリーは、この国の皇太子。
「たとえ聖女様にだって、アシュリー様は渡さない!」
聖女と勝負してでも彼を渡さないと思う一方、ステラはアシュリーに切り捨てられる覚悟をしていた。そんなステラに、彼が告げたのは意外な言葉で………。
※本編は全7話で完結します。
※こんなお話が書いてみたくて、勢いで書き上げたので、設定が緩めです。
婚約破棄してくださって結構です
二位関りをん
恋愛
伯爵家の令嬢イヴには同じく伯爵家令息のバトラーという婚約者がいる。しかしバトラーにはユミアという子爵令嬢がいつもべったりくっついており、イヴよりもユミアを優先している。そんなイヴを公爵家次期当主のコーディが優しく包み込む……。
※表紙にはAIピクターズで生成した画像を使用しています
【完結】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
殿下が恋をしたいと言うのでさせてみる事にしました。婚約者候補からは外れますね
さこの
恋愛
恋がしたい。
ウィルフレッド殿下が言った…
それではどうぞ、美しい恋をしてください。
婚約者候補から外れるようにと同じく婚約者候補のマドレーヌ様が話をつけてくださりました!
話の視点が回毎に変わることがあります。
緩い設定です。二十話程です。
本編+番外編の別視点
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる