【完結】熱血くんと嫌味なアイツ【改稿版】

雫川サラ

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53. 熱く蕩ける肌**

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 そうっとベッドに横たえて、上から覆いかぶさるように覗き込む。もう、逃げ場のない体勢だけれど、東堂の顔には怯えも拒絶も見られない。代わりに、挑発するような眼差しで、艶然と将吾を見上げている。こちらの出方を楽しんでいるようにさえ見えて、その余裕が悔しかった。
「ッ、ふ……ぅぁ、」
 その綺麗な顔を乱したくて、感じるところを探していく。女の子とは全く違う、薄くて硬い体なのに、むしゃぶりつきたくなるほどそそられる。皮膚の薄いところは感じやすいと聞いたことがある気がして、鎖骨の下、腋の下と舌を這わせる。その度に東堂は体を震わせ、熱い吐息をこぼした。
 ——ここ、も感じんのかな……。
 胸の真ん中に、桜色に色づいた小さな突起。誘われるように、口に含んだ。
「や、ぁ、あッ……!」
 今までとは明らかに違う、色を含んだ声。上目遣いに見上げれば、泣き出しそうに眉を寄せて薄く口を開いた東堂の顔があった。その凶悪なまでのエロさに、将吾の中の何かが弾け飛ぶ。舌で転がし、もう片方は指で撫でて、こねて、突いて。東堂は必死で声を堪えようとしているようだけれど、それでも堪えきれずに上がる声が甘くていやらしくて、将吾は夢中になった。
「小野、ッ……も、しつこいッ……」
 とうとう泣きが入って、将吾がようやく我に返る。散々弄られてすっかり紅く硬く尖ったそこは濡れて光り、見てはいけないもののように淫猥な光景だった。
 ——あ。
 ふと視線を下へ向けた時に視界に入った、ふっくらとした盛り上がり。東堂のそこはしっかり反応していた。どくん、と将吾の中で熱が脈打つ。
「こっちも……脱がせて、いい?」
 腰に触れて、囁くように聞く。東堂が小さく頷くのを確認して、将吾はハーフパンツのゴムに手をかけた。触れただけでひくりと震えるそこを、下着ごとずるりと下ろして露わにする。
 ゴクリ、と自分が唾を飲む音がやたら大きく響いた気がした。何も身につけていない姿になった東堂は、信じられないほど綺麗で、それでいて血が沸騰しそうなほど生々しいエロティックさがある。こんなものが、この世にはあるんだなと、意識の片隅で将吾は思った。
 いよいよだ、と緊張する。
 これまでにしたことのないこと。ベッドサイドに置いておいたローションを手に取り、東堂の腰の下にバスタオルを敷く。
 足をそっと開かせれば、なめらかな陰影を描く太腿の奥にひっそりとそこが姿を現した。
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