1 / 7
第1話 プロローグ
しおりを挟む
神崎美羽はバラに囲まれた庭園でたたずんでいた。
彼女はこの状況が理解できないのだ。
「あぁ、目が覚めたかいミウ」
「あのあなたは誰でしょうか?」
「あぁ、私は創造神だよ。
君はね死んだんだ、理解できるかい?」
この金髪金眼のイケメンさんが創造神?
たしかに、私は病気で苦しんでいた。
それも、世界に症例が私しかいない病気でだ。
でも、この状況は病床で読んでいた異世界ものの定番だろう。
「あの私は異世界転移ですか、異世界転生ですか?」
「おぉ、そこまでわかっているとは話が早くて助かるね。
君は転生させようと思う。
転生前になにか希望や願いはあるかい」
「それなら、私が死んで空いたお父さんとお母さんの心の穴を埋めてください」
「なに……それは本気かい……チートが欲しいとかは?」
「いえ、それよりも私のことを愛してくれた二人をよろしくお願いします」
「ごめんね、それはできない。
それはミウという人間が生きた証であり、
ミウという人間が最後に両親に残したものを消してしまう行為だ。
神として、その心の領分をむやみに改変することは許されない行為なんだ」
「そうですか。それは残念です」
「だが私は決めたよミウ。君を神界に招き入れよう」
「はい?」
「私は君を神様にすると決めたんだよ」
あれ、異世界に転生すると思ったら神界に転生?
これって、かなり特殊な展開じゃなかったか。
それよりもお父さんとお母さんを悲しませたことが心残りだ。
「あの、それでどのような手続きがあるのでしょう」
「いや、ミウは何もしなくていい。
転生させたら、異世界の神界で目覚めさせるから安心してくれ」
創造神は、優しくミウの頭を撫でて眠らせるのだった。
ここはどこだろう。
あぁ創造神がいるということは神界だろう。
ミウは上半身を起こし、周りを見渡す。
一面、綺麗な花畑である。
(これなら、神界というよりも天国ぽいなぁ)
「目覚めた調子はどうだいミウ」
「はい、大丈夫です」
「ミウには、この神界でのルールをまず教えなくてはな。
まず一つ、他を害してはいけない。
二つ、力を乱用してはいけない。
三つ、常に皆仲良くすること。
四つ、仕事をすること
五つ、神同士は敬語で話さないこと。
簡単なルールだろうミウ。できるかい?」
「あの仕事とは何ですか?」
「だから敬語はダメだよ。
仕事とは私なら万物の創造。
水の神ならすべての水の管理、
火の神ならすべての火の管理、
生命の神ならすべての生命の管理などだね」
「なるほど、ということは私は何をすればいい?」
「それは、ミウは何の神になったかだ。
ミウは愛の神になったんだ。
といっても愛の神は特に管理系の仕事がない、
なぜならば愛は心の領域だから、
下手に何かされると許されない行為をしたとして、
罰を与えなければいけなくなる。」
「あのそれは、何もするなということ?」
「いや、ミウには仕事を与えよう。
それは神たちと愛し合い、
彼らの重責によりすり減った心を癒してほしいんだ。
まぁ、君の見た目は僕の好みにしたけどね」
なにそれ、彼氏いないイコール年齢の私に、
他の神と愛し合えと。
無理じゃないかなそれ?
私、逃げるよそれ?
あと見た目、変えられたんだ。
「あぁ、ちなみに逃げたら天使たちが地獄の果てまで追いかけるから悪しからず」
あれ私、脅されてない?
これ、逃げられないやつだ……
「あのちなみに今の私って、どういう見た目ですか?」
「そうだね、黒髪黒眼の18歳くらいの美少女かな。
私の好み通りに出来て、満足している」
「それで、さっそく帰ろうか」
「どこにですか」
「どこって私の神殿だよ。
君のことは私が責任を持って養うからね」
「あの、それって好みの娘をお持ち帰りしているだけじゃ……」
「……まぁ、いいじゃないか帰ろう」
創造神が手を叩くと、一瞬で視界が変わり目の前には巨大な神殿が建っていた。
「ミウ、わたしの名前を教えるのを忘れていた。エルデス・エインフィリアス。それが、創造神たるわたしの名前だ」
彼女はこの状況が理解できないのだ。
「あぁ、目が覚めたかいミウ」
「あのあなたは誰でしょうか?」
「あぁ、私は創造神だよ。
君はね死んだんだ、理解できるかい?」
この金髪金眼のイケメンさんが創造神?
たしかに、私は病気で苦しんでいた。
それも、世界に症例が私しかいない病気でだ。
でも、この状況は病床で読んでいた異世界ものの定番だろう。
「あの私は異世界転移ですか、異世界転生ですか?」
「おぉ、そこまでわかっているとは話が早くて助かるね。
君は転生させようと思う。
転生前になにか希望や願いはあるかい」
「それなら、私が死んで空いたお父さんとお母さんの心の穴を埋めてください」
「なに……それは本気かい……チートが欲しいとかは?」
「いえ、それよりも私のことを愛してくれた二人をよろしくお願いします」
「ごめんね、それはできない。
それはミウという人間が生きた証であり、
ミウという人間が最後に両親に残したものを消してしまう行為だ。
神として、その心の領分をむやみに改変することは許されない行為なんだ」
「そうですか。それは残念です」
「だが私は決めたよミウ。君を神界に招き入れよう」
「はい?」
「私は君を神様にすると決めたんだよ」
あれ、異世界に転生すると思ったら神界に転生?
これって、かなり特殊な展開じゃなかったか。
それよりもお父さんとお母さんを悲しませたことが心残りだ。
「あの、それでどのような手続きがあるのでしょう」
「いや、ミウは何もしなくていい。
転生させたら、異世界の神界で目覚めさせるから安心してくれ」
創造神は、優しくミウの頭を撫でて眠らせるのだった。
ここはどこだろう。
あぁ創造神がいるということは神界だろう。
ミウは上半身を起こし、周りを見渡す。
一面、綺麗な花畑である。
(これなら、神界というよりも天国ぽいなぁ)
「目覚めた調子はどうだいミウ」
「はい、大丈夫です」
「ミウには、この神界でのルールをまず教えなくてはな。
まず一つ、他を害してはいけない。
二つ、力を乱用してはいけない。
三つ、常に皆仲良くすること。
四つ、仕事をすること
五つ、神同士は敬語で話さないこと。
簡単なルールだろうミウ。できるかい?」
「あの仕事とは何ですか?」
「だから敬語はダメだよ。
仕事とは私なら万物の創造。
水の神ならすべての水の管理、
火の神ならすべての火の管理、
生命の神ならすべての生命の管理などだね」
「なるほど、ということは私は何をすればいい?」
「それは、ミウは何の神になったかだ。
ミウは愛の神になったんだ。
といっても愛の神は特に管理系の仕事がない、
なぜならば愛は心の領域だから、
下手に何かされると許されない行為をしたとして、
罰を与えなければいけなくなる。」
「あのそれは、何もするなということ?」
「いや、ミウには仕事を与えよう。
それは神たちと愛し合い、
彼らの重責によりすり減った心を癒してほしいんだ。
まぁ、君の見た目は僕の好みにしたけどね」
なにそれ、彼氏いないイコール年齢の私に、
他の神と愛し合えと。
無理じゃないかなそれ?
私、逃げるよそれ?
あと見た目、変えられたんだ。
「あぁ、ちなみに逃げたら天使たちが地獄の果てまで追いかけるから悪しからず」
あれ私、脅されてない?
これ、逃げられないやつだ……
「あのちなみに今の私って、どういう見た目ですか?」
「そうだね、黒髪黒眼の18歳くらいの美少女かな。
私の好み通りに出来て、満足している」
「それで、さっそく帰ろうか」
「どこにですか」
「どこって私の神殿だよ。
君のことは私が責任を持って養うからね」
「あの、それって好みの娘をお持ち帰りしているだけじゃ……」
「……まぁ、いいじゃないか帰ろう」
創造神が手を叩くと、一瞬で視界が変わり目の前には巨大な神殿が建っていた。
「ミウ、わたしの名前を教えるのを忘れていた。エルデス・エインフィリアス。それが、創造神たるわたしの名前だ」
0
お気に入りに追加
65
あなたにおすすめの小説
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
皆で異世界転移したら、私だけがハブかれてイケメンに囲まれた
愛丸 リナ
恋愛
少女は綺麗過ぎた。
整った顔、透き通るような金髪ロングと薄茶と灰色のオッドアイ……彼女はハーフだった。
最初は「可愛い」「綺麗」って言われてたよ?
でも、それは大きくなるにつれ、言われなくなってきて……いじめの対象になっちゃった。
クラス一斉に異世界へ転移した時、彼女だけは「醜女(しこめ)だから」と国外追放を言い渡されて……
たった一人で途方に暮れていた時、“彼ら”は現れた
それが後々あんな事になるなんて、その時の彼女は何も知らない
______________________________
ATTENTION
自己満小説満載
一話ずつ、出来上がり次第投稿
急亀更新急チーター更新だったり、不定期更新だったりする
文章が変な時があります
恋愛に発展するのはいつになるのかは、まだ未定
以上の事が大丈夫な方のみ、ゆっくりしていってください
女性の少ない異世界に生まれ変わったら
Azuki
恋愛
高校に登校している途中、道路に飛び出した子供を助ける形でトラックに轢かれてそのまま意識を失った私。
目を覚ますと、私はベッドに寝ていて、目の前にも周りにもイケメン、イケメン、イケメンだらけーーー!?
なんと私は幼女に生まれ変わっており、しかもお嬢様だった!!
ーーやった〜!勝ち組人生来た〜〜〜!!!
そう、心の中で思いっきり歓喜していた私だけど、この世界はとんでもない世界で・・・!?
これは、女性が圧倒的に少ない異世界に転生した私が、家族や周りから溺愛されながら様々な問題を解決して、更に溺愛されていく物語。
私が美女??美醜逆転世界に転移した私
鍋
恋愛
私の名前は如月美夕。
27才入浴剤のメーカーの商品開発室に勤める会社員。
私は都内で独り暮らし。
風邪を拗らせ自宅で寝ていたら異世界転移したらしい。
転移した世界は美醜逆転??
こんな地味な丸顔が絶世の美女。
私の好みど真ん中のイケメンが、醜男らしい。
このお話は転生した女性が優秀な宰相補佐官(醜男/イケメン)に囲い込まれるお話です。
※ゆるゆるな設定です
※ご都合主義
※感想欄はほとんど公開してます。
美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
獣人の里の仕置き小屋
真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。
獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。
今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。
仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。
最愛の番~300年後の未来は一妻多夫の逆ハーレム!!? イケメン旦那様たちに溺愛されまくる~
ちえり
恋愛
幼い頃から可愛い幼馴染と比較されてきて、自分に自信がない高坂 栞(コウサカシオリ)17歳。
ある日、学校帰りに事故に巻き込まれ目が覚めると300年後の時が経ち、女性だけ死に至る病の流行や、年々女子の出生率の低下で女は2割ほどしか存在しない世界になっていた。
一妻多夫が認められ、女性はフェロモンだして男性を虜にするのだが、栞のフェロモンは世の男性を虜にできるほどの力を持つ『α+』(アルファプラス)に認定されてイケメン達が栞に番を結んでもらおうと近寄ってくる。
目が覚めたばかりなのに、旦那候補が5人もいて初めて会うのに溺愛されまくる。さらに、自分と番になりたい男性がまだまだいっぱいいるの!!?
「恋愛経験0の私にはイケメンに愛されるなんてハードすぎるよ~」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる