最後まで一気読みしました、スカッとしてたのしかったです！

でも1個だけ、気になったのが、地味令嬢は伯爵家では？ここでは公爵となっていたので……勘違いでしたらすみません。

ラストに向けて各キャラクターがキャラクター設定どおりに動かず、シナリオの操り人形となって消化不良っぽい気がします。
まずグレイソン殿下の臣籍降下はレイズン殿下に男児が生まれてからでないと無理な気がします。即座に平民落ち希望なんてイミフです。貴族社会のしがらみをネタに使っているのに「貴賤結婚OK!」をエンディングにしてしまったら、キャラの葛藤が無駄…それこそクロエと駆け落ちすれば良いだけなので、それ以前の積み重ねが台無しです。
そしてクロエの除籍＆平民落ちをグレイソン殿下が放置するのも意味不明です。伯爵家から引き剝がすなら王族として求婚すれば伯爵家は拒めないので一番楽ですし。ブレイズリ伯爵家から絶縁させるのが目的なら、殿下のキャラ的に他の貴族家への養子縁組まで準備してるはずかと。グレイソン殿下の破滅型＆腹黒キャラが、エンディング～エピローグで単なる低能我儘ガキになってしまいました。
一方で除籍され平民になったクロエですが、王太子夫妻と親しく王兄の妃確定、こんなチートキャラは養子縁組で取り込もうとする貴族家が続出するはず。アビゲイル嬢も実家のセグラー公爵家を使おうとして…レイズン殿下から「義妹を侍女にするの？」と突っ込まれたりとか。
落としどころとしては出番がザマァされるだけなハウンド侯爵家当主夫妻でしょうか。婚約時代からクロエを気に入ってた当主夫妻が身分ロンダリングに手を貸し、クロエ・ハウンド侯爵令嬢とするパターンです。「クロエ嬢の部屋はもう用意してるし、クロエ嬢を娘と呼びたかった」「殿下は王族から逃げても臣籍降下で公爵位は賜る、そうなると平民の身分で殿下に嫁しては殿下もクロエも苦労する」で説得。
断罪からレイズン殿下の結婚まで2年、そこからクロエの結婚まで1年は開けないと無理でしょうから、3年ほどクロエが住む場所も必要ですしね。可愛がって貰ってる夫人から「クロエの部屋はそのまま残しておくから殿下と喧嘩したら何時でも戻っておいで」「はい」で焦るグレイソン殿下も面白いかと。
このハウンド家養女ルートですと、嫡男を失ったハウンド侯爵家に対してグレイソン公爵家からクロエの意向で次男を養子に…とか有りそうです。もちろん腹黒グレイソン公爵は実弟の治世に向けて王家派の侯爵家ゲット、クロエは侯爵夫妻への義理と恩返しです。次世代ストーリー的には面白いかも

ジョバンニがクロエを好きというのが読み直しても信じられなくてジョバンニ視点を期待して読んでたけどなかった…

面白い作品をありがとうございました！！