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第3章
2. 私を認めていない人達
しおりを挟むフリード殿下と婚約する事は、世間には非公表でも内々で決定している為、放課後はお妃教育を受ける日々が再び始まった。
ニコラス殿下の婚約者だった1年の間にもお妃教育は受けてきたけれど、まだ途中でもあったし、更に王太子妃となると私にはまだまだ足りない事だらけだった。
今日の勉強を終えて帰ろうと迎えの馬車を待っていたらフリード殿下がやって来た。
「フィー、ちょうど良かった」
「どうしました?」
「あぁ、さっき無事にリリア嬢とロベルトの再婚約が整った」
「……! そうですか!!」
良かった!! 本当に良かった!!
「結婚は、元々の予定と変わらず学院を卒業してすぐするそうだ」
「わぁ、リリアの花嫁姿は可愛いだろうなぁ……」
私がリリアの花嫁姿を想像してうっとりしていると、殿下に突然手を取られた。
「?」
「……俺も早くフィーと結婚したい」
そう言って、殿下は私の手の甲にチュッと口付けを落とす。
「……!!」
「ははは、やっぱりフィーのその顔は可愛いな」
殿下は真っ赤になった私の顔を見てからかうように笑う。
「か、からかわないでください!!」
「からかってないぞ? 俺はいつでも本気だ」
「もう!」
殿下の言葉と行動は、私の心臓に悪すぎる。
ドキドキが止まらないまま、顔をあげたら殿下が真剣な顔をしていた。
「あと、ニコラスとセレン嬢の事を世間にも公表する日が決まった」
「……そう、ですか……」
「…………大丈夫か?」
殿下は心配そうな顔と声で尋ねてくる。
学院でも今、二人の事は色々噂になっている。
私が婚約破棄を言い渡され投獄された夜会に参加していた人もいたし、その後、フリード殿下が二人を断罪したパーティーに参加していた人もいる。
全ての事情を知っている人と、断片的にしか事情を知らない人がいるせいで学院内も社交界も混乱しているようだった。
だから、早く公表するに越したことはない。
(また、あれやこれや言われるのかしら)
学院ではみんな私の事を見ながら、あからさまにヒソヒソ言っている。
今まで流れた悪評のせいで私は周囲には悪女と認識されているらしく、私のせいで二人は追放されたのでは? と言う声が最も多い。
ただし、私に何かされるのが怖いのか小さな嫌がらせや絡んでくるは人はいなくなったけど。
「大丈夫ですよ? ……私はこんなくだらない噂を吹き飛ばせる魅力的な女性なのでしょう?」
私はニッコリ笑ってそう言った。
ここまで来たら、私の事をそう言ってくれる殿下や家族を信じて本当の私を皆にも世間にも知ってもらう以外の方法は無いのだから。
……自分の魅力とか言われても実のところよく分からないけれど。
そんな私の言葉に、殿下は目を瞬かせつられて笑った。
「あぁ、そうだな。フィーは俺が惚れた最高で魅力的な女性だからな」
「ふふ、ありがとうございます」
私が笑ってお礼を伝えると殿下も優しく微笑んでくれた。
「……そう言えば、俺達の婚約の話はユーベルに伝えたのか?」
「はい、手紙で」
シスコン気味のお兄様なので、早めに知らせておこうとお父様に言われて報告の手紙を送っていた。
「それで……返事は来たのか?」
あら? 殿下がどことなく怯えているように見えるのは気の所為?
「すぐに来ましたよ!」
「……な、何て言ってたんだ?」
「“非常に非常に腹ただしい事この上無いが、スフィアがどうしてもと望んでる事なら仕方ないが認めてやろう。だが、弟のように浮気したら許さん”」
「……とんでもなく上から目線だな」
「本当に兄が申し訳ございません」
本来は婚約するのにお兄様の許可は必要ないのだけれど、どうにか認めては貰えたらしい。
「そう言えば、ニコラスの時は?」
「え?」
「ニコラスの時はユーベルは何て言ってたんだ?」
「……!」
その質問に私は分かりやすく固まった。
……答えてもいいのかしら?
「……フィーがそんな顔するって事はとんでもない事を言ってたんだな?」
「…………」
私の口からは言えない! 察して!!
「大方、闇討ちにでもしてやりたい、とかそんな所か?」
「……」
「ならば、渋々だが認めて貰えた俺はマシなのか……」
お兄様はニコラス殿下と私の婚約が決まった時、荒れた。荒れに荒れた。心から納得いかなかったらしい。
闇討ちどころか、本気で暗……とんでもない事を企んでたかも。
だから、フリード殿下との話を伝えた時もどうなるのかとドキドキしたのだけれど……
「おそらく、お兄様は私の気持ちに気付いていたんだと思います」
「え?」
「だから、私が好きでもないニコラス殿下と婚約したのが許せなかったのだと思います」
「……つまり、今回ユーベルが俺の事を認めたのは、フィーが俺を想ってくれてるから?」
「ではないかと……」
私がそこまで言ったら殿下にギュッと抱き締められた。
「フィーが俺の事を……か。夢じゃないんだな」
「夢じゃないですよ」
ふふふ、と抱き合いながら見つめ合って笑い合う私達。
自然とお互いの顔が近付いて唇が重なろうとした時───
「フリード殿下! ここに居られましたか!!」
突然、私達に割って入る声とこちらに近付いてくる足音が聞こえて来た。
驚いて慌てて身体と繋いでいた手を離す。
「…………」
ちょっと殿下は不機嫌な顔をしている。
……邪魔されたからよね……コホンッ
「何の用だ? シーギス侯爵」
声の主は財務を担当しているシーギス侯爵だったらしい。
それと、一緒にいる女性は……
「何の用もなにも、今日はお話があると以前から伝えていたではありませんか!?」
「……そちらの女性は」
殿下が明らかに不機嫌な顔で、侯爵の後ろに控えている女性をチラリと見る。
「殿下も昔から何度かお会いした事があるでしょう。私の娘、ミレーナです」
「ご無沙汰しております。シーギス侯爵家の長女ミレーナです。再び、こうして殿下にお会い出来て光栄ですわ」
シーギス侯爵令嬢ミレーナ様は、そっと腰を落とし淑女の挨拶をする。その所作はとても優雅でさすが高位貴族の令嬢といった様子だった。
「シーギス侯爵。今日のお前の話とやらにその娘は関係あるのか?」
「い、いえ……ただ娘が久しぶりに王宮に行きたいと言うものですから連れて来ただけでして!」
「そうか。なら、ゆるりと見学していくといい。シーギス侯爵令嬢」
殿下が、目は全く笑っていない笑顔を浮かべて言う。
「は、はい……」
「シーギス侯爵、先に執務室に行っていろ。俺もすぐに行く」
「かしこまりました。行くぞ、ミレーナ!」
「えぇ、お父様」
そう言ってシーギス侯爵とミレーナ様は足早に去って行く。
そしてその時、ミレーナ様と私の目が一瞬だけ合った。
「……!」
私は思わず肩を震わす。
一瞬だったので確証は持てないけれど、ミレーナ様は私に対して憎悪のこもった目を向けた。
「………」
「フィー……悪い」
殿下に謝罪された。
……二人から私の存在は見えていたにも関わらず、あからさまの無視だった。
私に対して一切の挨拶も無かったというのは……
まぁ、そういう事なのだろう。
「フリードが謝る事ではないです」
「それでも!」
「シーギス侯爵は、私をフリードの相手とは認めていないのですね?」
「……フィーと俺の婚約に異を唱えるヤツらの筆頭だな」
「やっぱり……あぁ、そう言えば、ミレーナ様は確かリリアとロベルトが婚約解消を迫られた時に、ロベルトの新しい婚約者として宛てがわれた令嬢では?」
あの騒動の時、リリア達は婚約解消だけでなく、ロベルトには新しく別の縁談の話を持ちかけられていた。
その相手だった令嬢。つまり今、彼女に婚約者は……いない。
「……その通りだ。だが、その話も流れただろう? だから侯爵は……」
殿下はそこで言葉を切ったけど言いたい事は伝わってきた。
私も同じ事を考えたから。
私の事を認めない侯爵は、自分の娘を王太子妃にしたいのだろう。
その為に、今日は娘を引き合わせようとわざわざ連れて来た。
私達の婚約発表を正式に行う前に、と必死なのが分かる。
「…………」
「フィー」
顎に手をかけられ、自然と俯いていた顔を上げる形になった。
チュッ
軽く唇が触れるだけのキスをする。
「大丈夫だ。誰が何を言って来ても俺の妃になるのは、フィーだけだ」
「……はい」
もう一度唇が触れてくる。
「愛してるよ、フィー」
「私もです……」
大丈夫、私はもうフリード殿下から離れたりしないし、彼を諦めたりもしない。
彼の隣を歩いていくと決めたのだから。
私を馬車に乗せ見送った後、殿下は執務室に戻って行った。
これからシーギス侯爵と話をするのだろう。
✧✧✧✧✧✧
「……さて? シーギス侯爵。話とは何だ?」
フィーを見送り、執務室に戻った俺は侯爵の話とやらを聞く事にした。
まぁ、話とやらの大体の予想はついているが。
「もちろん、殿下の婚約についてです」
「また、その話か」
ここまでくると、もうため息しか出ない。
「殿下!! ランバルド公爵令嬢は、学院で下級生に嫌がらせを行うような非道な令嬢なんですぞ!? 王太子妃、未来の王妃にはふさわしくありません! 今からでも遅くはありません! 我が娘をお選び下さい!」
「………………」
俺は白けた目で侯爵を見るが、侯爵は怯むこと無く話を続ける。
「我が娘も学院で、ランバルド公爵令嬢が嫌がらせを行う様子を何度も目撃したと常々言っているのですぞ!」
ここまで来るとむしろ笑えてくる。
やってもいない事の目撃情報とはいったい何だ?
「シーギス侯爵。残念ながら、それは俺の知っている情報とは違うようだ」
「そんなはずは……! 殿下は娘が嘘をついていると!?」
「誰が何と言おうと俺の婚約者になるのは、ランバルド公爵令嬢だけだ。これには陛下の許可もおりている」
「殿……」
「何度も言わせるな。話がそれだけならもう用はないな? 娘共々さっさとお引き取り願おうか」
シーギス侯爵は、まだ何か言いたそうな顔をしたまま悔しそうな顔をして部屋から出ていく。
当たり前だが納得していないのだろう。
「アンバー。そこにいるか?」
「はっ! ここに」
アンバーは音もなく現れる。
「シーギス侯爵の娘、ミレーナを徹底的に調べろ」
「かしこまりました」
アンバーは優秀な密偵なので、すぐ情報を集めてくるだろう。
学院でフィーがしてもいない嫌がらせの数々を、さもフィーが行ったかのように広まっていったあの噂。
セレン元男爵令嬢とその友人達がせっせと広めていたあの噂は何故、あんなにも上手く広がっていったのか。
それには、周りをすんなり信じ込ませるような巧みな話術や手法があった。
しかし正直、あの令嬢にそこまでの頭があったとは思えない。
そうなると……裏でセレン元男爵令嬢を操っていた人間がいるはずだ。
実際、断罪の時にセレン元男爵令嬢は“あの人のアドバイスが”と口にしていた事から間違いないだろう。
そして、その人物は─……
「シーギス侯爵令嬢が1番怪しいんだよな……」
シーギス侯爵令嬢は昔から頻繁に王宮に顔を出す令嬢だった。
身分も侯爵令嬢なので、もちろん俺やニコラスの婚約者候補の1人でもあった。
……確か俺のミミズ事件の最初の被害者でもあったな。
そんなシーギス侯爵令嬢は昔からニコラスではなく、俺を狙ってる様子を見せていた。
本来ならライバルになるはずの他の令嬢達を言葉巧みに自分の仲間に引き入れ、自分こそが俺の妃に相応しいのだと、いつも分かりやすく主張していた。
そのせいか彼女を支持する人間も多い。
しかし、その裏で自分に従わない人間に対しては、かなり陰険な事をしているようでもあり……
簡単な調査では、なかなかその尻尾を掴ませないと来ている。
だから、アンバーに動いてもらう。
シーギス侯爵令嬢のあの言葉巧みな話術のアドバイスをセレン元男爵令嬢は受けたんだと俺は睨んでる。
同じ学院に通っていたのだ。どこかで出会っても不思議は無い。
「フィーを蹴落とし、陥れたい二人の思惑が重なったのか……チッ」
いまだに俺の事を諦める様子を見せないシーギス侯爵令嬢は、これからフィーに何か仕掛けてくる可能性が高い。彼女は学院ではフィーの一つ下の学年に在籍しているから尚更だ。
「学院内でフィーを守れないのが痛いな……」
学院内では王族以外、護衛は付けられない。
正式な婚約者であれば、無理やり押し通す事も出来たかもしれないが、フィーと俺の婚約はまだ未公表。
──この心配が杞憂で終わり、何も起きなければいいんだが。
俺はそう願わずにはいられなかった。
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