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30. 追いつめる者と追いつめられる者
しおりを挟む私が絶望した顔を見せた事に満足したのか、ロイ様は狂ったように笑いだした。
「はははは! いいねぇ、その顔!」
「……っ」
「あ、もしかして助けが来るかもとか思ってる? それは無理だよ。この場所は僕とメイリンだけの知ってる場所だから」
「え……」
何処かの教室だと思ったけれど違ったのだろうか?
「あーあ、本当はこの場所でメイリン以外には触れたくないんだけどなぁ……でも、仕方ないよね?」
ロイ様は本気だ。本気で私を……
「……私は貴方なんかに汚されたりしないわ!」
ゲシッ
「っ!?」
私は足で思いっ切りロイ様を蹴り上げた。
足蹴りとか絶対淑女がする事ではないけれど、今はそんな事を言っている場合では無い。
思わぬ私の反撃にロイ様は一瞬怯んだものの、すぐに体勢を立て直し更にギリギリと力を入れて手首を掴んでくる。
「はぁ……思ったよりじゃじゃ馬なんだねぇ。アイツも君みたいな女のどこがいいんだろうねぇ? 僕には全く分からないよ」
そう言いながら、無理やり自分の方へと私を引き寄せようとする。
「嫌! これ以上触らないで!!」
──私がそう叫んだ時、
「そんな事、お前は一生分からなくていい!! その汚い手を離せ、ロイ!!」
バーンッと 勢いよく入口の扉が蹴破られた。
そこに立っていたのは……
「なっ! レインヴァルト!?」
「……レインヴァルト……様……?」
一瞬、私は幻でも見ているのかと思った。
だけど間違いなく、レインヴァルト様だった。
「……っ! どうしてここが分かった!? ここは使われてない旧校舎の空き教室だぞ?建物の存在は知られていないし、たとえ知っていても近づく奴なんていない……それに、校舎の入口には鍵だって掛けたはずだっ!!」
ロイ様がレインヴァルト様を睨みながら叫んだ。
どこに連れ込まれたのかと思っていたけど、旧校舎……そんな場所があったのね。
あの学園の隅にあった古びれた建物……の事?
怪しすぎて近付いた事も無かったし近付こうとも思わなかった。
「生憎だが、あの女とお前の逢い引きの場所であった旧校舎を俺は知っていてね。もちろん鍵の在処も知っていた」
「何っ!?」
ロイ様が、まさかという顔をして驚く。
「そもそも、あの女がここで逢い引きしていたのはお前だけじゃない。そんな事も知らなかったのか?」
「……は? まさか……」
メイリン男爵令嬢は、ここにロイ様達をそれぞれ連れ込んでいたのだろう。
だけど、ロイ様は盲目的に自分だけだと思っていたみたいだ。
「監視からお前の姿が消えたと報告を受けた。どうも学園に向かっているようだ、と。まさか変装してまで侵入するとはな。昔から悪知恵だけは働くようだ」
レインヴァルト様はそう言いながらロイ様を睨む。
「そして同時にフィオーラの行方も分からなくなった。俺と帰るはずなのに待ち合わせ場所に現れなかったからな。しかし、ロイ。放課後だからと油断したな? 何かを抱えて学園の隅に向かうお前の目撃情報がしっかりあったんだよ!」
「……チッ!」
ロイ様が舌打ちをする。
私の手首を掴んでいる手にはますます痛いくらいの力が入れられた。
「……痛っ!」
私のその小さな悲鳴をレインヴァルト様は聞き逃さなかった。
「さぁ、その汚い手を離せ! 俺のフィオーラに触れるな!」
レインヴァルト様はそう怒鳴りながら近付いて来て、勢いよく私とロイ様を引き離したと思ったら、そのまま思いっ切りロイ様を蹴り飛ばした。
「……ゔッ」
私の時と違ってロイ様は後ろに吹き飛ぶ。
レインヴァルト様はすかさずそのまま私を自分の腕の中に抱き寄せた。
いつもの温もりを感じて私は思わず全身の力が抜けそうになった。
だけど、レインヴァルト様はそんな私をしっかり支えてくれた。
「ち、畜生! あと……少しだったのに!!」
ロイ様がその場に蹲りながら悔しそうに嘆く。
反撃をする素振りは感じなかった。
「ロイは昔から俺に勝った事がないんだ」
「……え?」
私の疑問を感じ取ったのかレインヴァルト様が耳元でそう囁いた。
「勉強も武術も、な。だから今、俺に殴り掛かりたくても敵わない事が分かってる。だから、あぁして動けずにただ嘆いてる」
「……」
私の前では横暴に振舞っていたけれど、ロイ様はレインヴァルト様の前では完全に小物だった。
「ロイ」
「……」
レインヴァルト様の呼び掛けに、ビクリと肩を揺らすロイ様。
その姿に先程までの勢いは無い。
「このまま大人しく退学を受け入れて領地に下がっていればこんな事にはならなかったのにな。お前も……叔父上も」
「……? どういう意味だ?」
レインヴァルト様の言葉にロイ様が眉を寄せる。
父親であるフェンディ公爵の名前が出たからかもしれない。
「……フィオーラを拐って怖がらせた事、その穢れた手でフィオーラに触れた事。この手で何度殺しても殺したりないと思っているが……お前は自らの手で最後の幕引きをする事になったようだな。父親、諸共な!」
「な、に……?」
「お前のその馬鹿げた行動によって、叔父上……フェンディ公爵を今の地位から完全に引きずり降ろす」
「!?」
レインヴァルト様のその言葉にロイ様が驚愕の表情を見せる。
「何を驚いている? お前、こんな事をしてただで済むと思ったのか? お前自身の処罰はもちろん、父である公爵も処罰を受けるのは当然だろう?」
「……っ」
「糾弾する証拠は揃ってはいた。宰相の地位から失脚しても、こっちが困らないだけの根回しも済んである。ただ、どうしても決定打として追いつめるものが足りなかったんだーーだが、それをお前がたった今、引き起こしたんだよ、ロイ」
その言葉にロイ様は真っ青になって震えながら言った。
「父上が……失脚? 何故だ……」
彼自身は父親である公爵の王位簒奪の野望は知らなかったのかもしれない。
だけど、そんな事は関係ない。ロイ様は取り返しのつかない罪を犯した。
それだけだ。
「そうか。ずっと僕らはお前の掌の上で踊らされてたのか…………ふっ! だけどな、お前はフィオーラ嬢をこのまま妃に出来ると思ってるのか?」
「何?」
ロイ様は最後の反撃とばかりに顔を上げその言葉をぶつけた。
レインヴァルト様の眉がピクリと反応する。
「フィオーラ嬢は、お前が来るまでの時間はずっと俺とこの場所で2人っきりでいたんだぞ? すでに俺に汚された後だとは思わないのか?」
「思うわけないだろ」
レインヴァルト様は一瞬たりとも躊躇うこと無くそう返した。
そして、私をギュッと抱き締めながら言った。
「フィオーラの着衣に乱れが無いのは突入した時に確認済みだ」
「だ、だが! おまえ以外の男と2人で密室にいた事は事実だ! 僕や父上を裁くならその事が公になるんだぞ!!」
「……!」
ロイ様のその言葉に私は息を呑んだ。
噂の怖さを私達はよく知っている。
「ならばロイ。お前はフィオーラを汚したのか? …………メイリンを裏切って」
「まさか! まだだったさ。お前に邪魔されたからな! 僕には……僕の心はメイリンだけだ!!」
レインヴァルト様の挑発にロイ様は大声で怒鳴った。
メイリン男爵令嬢の名前が出たからか、ロイ様はより大声になっていた。
その言葉を聞いて、レインヴァルト様が待ってました、とばかりに笑った。
「その言葉が聞けてよかったよーーーー入れ!」
「なっ!?」
レインヴァルト様のその言葉を合図に、教室の中に学園の衛兵、それとレインヴァルト様の護衛がなだれ込むように入って来た。
そして、ロイ様を拘束する。
「俺が1人で来ると思ったか? そんな訳ないだろう。随分と甘く見られたもんだ」
「……」
「ここの者達が証人となる。他にもいるぞ。教室の外も見てみろ」
レインヴァルト様の言葉に教室の外に視線を向けると、学園の生徒が数人集まっていた。
「ロイがおかしな行動をしていると報告してくれた者達だ」
「なっ!?」
ロイ様は更に顔を青くする。さっきの自分の発言を思い出したのかもしれない。
「お前は更に罪を重ねたな。これはもう領地に下がらせるだけの処罰では済まない。覚悟しておくんだな!」
「…………ち、畜生……!!」
ロイ様はそう嘆きながら連行されて行った。
「……」
「……フィオーラ? 大丈夫……か?」
レインヴァルト様が私を抱き締めたまま、心配そうに確認してくる。
「……大丈夫……です。レインヴァルト様が来てくれましたから」
そうは言ったものの、レインヴァルト様に抱き止められているから立っていられる。
今、離れられたら私は床に崩れ落ちる自信があった。
それくらい足も身体も震えていた。
「……手首が青くなっている。医務室に行くぞ?」
そう言われて自分の手首を見ると、ずっとロイ様に掴まれていたからか色が変わっていた。
私が頷くとレインヴァルト様は私を横抱きにして抱える。
前にもこうして運ばれたわね、と思いながら旧校舎の教室を出た。
あの時と違って恥ずかしさは無かった。
****
「フィオーラ」
「レインヴァルト様……」
手首の治療を終えベッドの上に座っている私の元にレインヴァルト様が近付いて来る。
「大丈夫か?」
「えぇ、その内消えるから心配いらないそうです」
「良かった……」
私が手首を見せながら言うと、レインヴァルト様はホッと安心したように笑った。
「あの……」
「うん?」
「よろしいのですか? 急いで王宮に戻らなくて」
ロイ様の事、公爵の事、色々やる事があるはずだ。
「大丈夫だ。ロイの連行と同時に無事に叔父上も拘束したと報告を受けている。それに今は……フィオーラを一人にはしておけねぇ」
「レインヴァルト様……」
私が安心したように微笑むと、レインヴァルト様は「フィオーラ……」と小さな声で私の名前を呼び、そっと頬に触れようと手を伸ばす。
だけど、もう少しで触れるという直前に何故か躊躇い手を引っ込めてしまった。
「あの……?」
私が訝しげに問いかけると、レインヴァルト様が目に見えてオロオロしだした。
「そ、その、未遂とは言え……男に襲われかけたわけだろ……? 俺に触れられるの嫌じゃないか……?」
「……」
どうやら襲われかけた私が怖がるのを気にして躊躇ったらしい。
「……です」
「うん?」
私の声が小さすぎて聞き取れなかったレインヴァルト様が首を傾げながら聞き返す。
だから、私は声を張り上げた。
「そんなの! レインヴァルト様が触れてくれない方が嫌です!!」
「!!」
私がそう言った瞬間、レインヴァルト様はやや強引に私を引き寄せ、覆い被さるように唇を重ねて来た。
「…………!?」
そして、そのままの勢いでベッドの上に押し倒された。
「えっ!? レ、レインヴァルト……さ………………んんっ!?」
驚いた私の声は再びレインヴァルト様の唇で塞がれてしまい声にならなかった。
こ、この体勢はちょっと……よろしくない気が……
そう思ったけれど、レインヴァルト様が口付けを止めて起き上がる気配は無い。
そのまま、唇だけでなく額に瞼に頬に……レインヴァルト様は沢山のキスの雨を降らせた。
──どれくらいそうしていただろう?
「……った……」
ようやくレインヴァルト様が唇を離したと思ったら、そう小さな声で呟いた。
「……間に合って……良かった……」
「レインヴァルト様?」
「もっと早く助けられなくてごめん…………怖い思いをさせてごめん……」
レインヴァルト様の目からは涙が溢れていて、その涙が私の頬にポタポタと落ちてくる。
(この人は私が傷つく度に自分を責めるのね……)
私はそっと手を伸ばしてレインヴァルト様の涙を拭いながら、そっと頬に触れる。
「フィオーラ?」
「私を助けに来てくれて、ありがとうございます」
レインヴァルト様はフルフルと首を横に振る。
「俺が甘かった。追いつめられたアイツらが何かするかもしれない、ともっと警戒するべきだったんだ!」
「それでも、ですよ」
油断していたのは私も同じ。だからそんなに自分を責めないで欲しい。
「私にこうして触れていいのはレインヴァルト様だけです」
「フィオーラ?」
「私がこんな風に触れるのもレインヴァルト様だけです」
私が笑顔でそう伝えると、レインヴァルト様は一瞬だけ驚いた顔をしたけれど、すぐに泣き笑いの顔になった。
「……俺がこうして触れるのも、そして、俺に触れていいのもフィオーラだけだ……」
そう言いながらレインヴァルト様の顔が再び近付いて、私達の唇が重なる。
騒ぎを聞いて慌てて様子を見に来た先生が医務室にやって来るまで、
そのまま私達は静かにお互いを抱き締め合っていた。
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