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24. 時戻りに隠された秘密と真相③
しおりを挟む──私が生きている未来。
レインヴァルト様は自分の事よりも私の事を願ってまた時を戻していた。
「……だけど、またしても俺は……無力だった」
レインヴァルト様は、そのまま酷く辛そうな顔で項垂れた。
そんな顔をするという事はやはり、前回……3度目の人生もレインヴァルト様が思うようにはいかなかった事を示している。
それもそのはず。私は冤罪を着せられて婚約破棄された。処刑では無かったけれど。
「どうしてなんだろうな……無理だった。全然抗えなかった……前回の反省を活かして動こうとしても結局、何故か阻まれるんだ。そして、向かえた結末は同じで、フィオーラの冤罪を決定づけただけだった。ただ唯一、変える事が出来たのはあの女と自分が入学式に会わないようにする事くらいだった……」
そう言われて、前回の人生では入学式に迷っていたメイリン男爵令嬢に声をかけていたのはロイ様だった事を思い出す。
「このままフィオーラを牢屋に入れたのでは、過去2度の人生と同じ道になってしまう。だから、あの時俺は……」
「その場で国外追放を言い渡したのですか?」
だから、前回だけは処分が違ったのね。
ようやく繋がった気がした。
「そうだ。ここまで追い詰めてしまったからには、俺からもこの国からも離れて生きていって欲しかった。そうすれば今度こそフィオーラは死なずに生きていける、そう思ったんだ」
その言葉にはどこまでも私に生きていて欲しいと願っているレインヴァルト様の想いが溢れている気がした。
「…………本当は俺が自分の手でフィオーラを幸せにしたいと思ってたけど、どう考えても二度もフィオーラを追い詰めた俺にはそんな資格は無いし、もう無理だと分かっていたからせめて……」
「……!」
自分の手で私を幸せにしたいと思っていた、という言葉に胸が痛んだ。
あの時のレインヴァルト様はどんな想いであの処分の言葉を告げたのだろう。
冷たく見えた目はこうせざるを得なかった事と、それを顔に出せないレインヴァルト様の葛藤と苦悩の現れだったのだろうか?
「国外追放だけど、身一つで追い出す訳にはいかない。フィオーラには絶対に生きていって欲しかったから。だからその為に、生活していくのに困らない準備と手筈を裏から手を回して整えたんだ……」
「……あ」
ここでようやく思い至った。
国外追放なのに、随分恵まれているな、と思った理由を。
レインヴァルト様が裏から助けてくれていたんだ……
「だけど、まさか流行病で亡くなるとは思ってもみなかった」
「…………それは私もです」
「フィオーラの死の知らせを聞いて、俺の側でなくてもいいから、ただ生きていって欲しい。それすらも叶わないのかと俺は絶望した」
レインヴァルト様がギュッと私を強く抱き締める。
この人はどこまでもどこまでも私が生きる事を願ってくれていたのか。
「そして、俺は最後の力を使う事にした。どうしてもフィオーラに生きて欲しいその想いだけで。最後は根本的に変えないとダメだと悟った。だから、またもや父上の反対を押し切って最大の3年分戻す事にしたんだ。どうなるかはもはや、賭けに近かったけどな」
だから、今世は学園の入学前に戻っていたのね。
ようやく、不思議だった今世の始まりが分かった。
「あの女だけじゃない。ロイやハリクスも、俺の側に近づける訳にはいかなかった。入学前まで時を戻せば、あいつらの側近候補としての任命は阻止出来るし、公爵への対策も必要だ。そして、お前が命を落とす事になった流行病。あの対策をしなくては、どこにいてもまたお前が死んでしまう可能性が高い。その為の対策をする時間も欲しかったんだ」
そこで、私はハッと気付く。
「レインヴァルト様が、流行病に対して積極的に取り組んでいたのは……」
「フィオーラ、お前を死なせない為だ」
「…………あの時言っていた流行病にかかった大切な人って」
「決まってるだろ? フィオーラ、全部お前の事だ」
バカみたい。私は自分の事を言われてるなんて気付きもしなかった。
そして、更にもう1つ気付いた。
「……私があのお祭りに行きたかった事、あのお店のスイーツが好きだった事を誰も知らないはずなのに、レインヴァルト様が知っていたのは……」
「フィオーラは、誰にも言ってなかったみてぇだけど、日記には記してただろ? 本当の気持ち。本当に好きな物。全部書いてあった。俺はどうしても今世でそれを経験させてやりたかった」
そこまで聞いて私の涙腺はとうとう崩壊した。
ポロポロと涙が溢れて止まらない。
「フィオーラ!?」
レインヴァルト様の慌てた声が聞こえる。
だけど、私の涙は留まる事を知らない。
正直、頭の中はぐちゃぐちゃだ。
前回の病死はともかく、私は殺される必要も無いのに二度も殺された。
レインヴァルト様を責めるべきなのかもしれない。貴方のせいだと。
だけど、私は彼だけを責められない。
原因が何であれ、最初の人生での私が罪を犯した事は間違いようもない事実だ。
2度目、3度目は冤罪だったけど、その時の私は全てを諦めて抗おうともしなかった。
向き合う事も闘う事もしないで楽な方へ逃げたのは私。
辛い経験をしたのだから仕方ない。それを言い訳にして。
だから私は、知らない内に与えられていたやり直しのチャンスを自ら棒に振ってしまっていた。
……私が何か行動していたら、見えない力に抗おうとしていたら……どちらも未来は変わっていたのかもしれないのに。
そして始まった4度目の人生。
レインヴァルト様が3年巻き戻した事で、これまでと違う事ばかり起きていて翻弄された。
……それは、レインヴァルト様が必死に未来を変えようとしていたから。
私が死んでしまう未来を。
「こ、根本的な部分から変えるために、私に素の態度を見せるようにもしたのですか?」
「あぁ。そうでもしないと、お前は俺に壁を作ったままだと思ったからな。それに俺も変わりたかった。変わらなくちゃいけなかった……」
「……では、私からの婚約解消の申し出を頑なに拒否し続けたのは……どうしてですか?」
私の事が好きだから。
レインヴァルト様はそう告げてくれていたけれど、理由はそれだけじゃないと思った。
だって、3度目の彼は自分から離れた所で生きていく事を願ってくれていた。
私を自分の元に縛り付けようと思っていなかった。
それならば、時間に余裕のあった今世は早々に私との婚約を解消してさっさと解放してしまった方が、今のこの事態も起きず、この先起こるかもしれない陰謀にだって巻き込まれずに済むはずなのに──
そんな私の言葉にレインヴァルト様は少しだけ動揺し、どこか戸惑う様子を見せながらも口を開く。
「2度目、3度目の人生を経て、婚約を解消だろうと破棄だろうと、とにかく俺の婚約者では無くなった方がフィオーラには危険だと感じたんだ……」
「……どういう意味ですか?」
私は首を傾げる。
よく分からない。婚約者で無くなった方が危険?
「うまく言えないんだが……俺の婚約者という肩書きが消えた時に、フィオーラが死ぬという運命が確定する。そんな気がしてならなかったんだよ…………あくまでも推測だし正しいかは分かんねぇんだけどな……」
「え?」
そう言ってレインヴァルト様は俯く。その顔はとても暗かった。
「だから、婚約解消を受け入れるのが怖かった……受け入れてしまったら、フィオーラが死んでしまう気がしたんだ。だから、お前には悪いと思ったが、どうしても了承は出来なかった……」
「……」
「どちらにせよ、フィオーラがこのまま俺の婚約者で居続けると、3年生に進級した際に過去と同じ事が起きるだろうという事は分かってた……それだって危険な事に変わりはない。それでも……俺は……」
それはあくまでもレインヴァルト様の推測に過ぎないそうだけど。
でも、魔法使いの不思議な力を持つレインヴァルト様のことだ。
何度も私の死の運命に抗おうとしてきた事で感じた何かなのかも、とも思った。
「だけど、本当はそんな事は建前でしかなくて……俺が側にいる事でとにかく今度こそお前を守りたかったからだ…………フィオーラの事を好きな気持ちは消せなかったから」
「……! いつから、私の事を……」
聞いていいのかな? と思いつつ口にしてしまった。
その言葉にレインヴァルト様はどこか気まずそうな顔をして、少しだけ目が泳いだけど、すぐに真剣な面持ちになって言った。
「…………最初にお前を失った時、だろうな。失ってから気付くなんて本当に大馬鹿だが。好きでもない女の為に時を戻すなんて大きな決断するわけねぇだろ?」
「レインヴァルト様……」
「本当は、全部話して、それで、もしも万が一お前が俺の事を許してくれたなら、俺の気持ちを伝えようと思ってたんだ……きっと受け入れては貰えないと思っていたけど」
そう口にするレインヴァルト様は辛そうだった。
資格が無いと言っていた意味がようやく分かった気がした。
「でも我慢出来なかった。4度目のお前と過ごす時間はとても楽しくて想いはどんどん積もっていったから。だから、あの時はもう告わずにはいられなかった」
「…………」
「好きだよ、フィオーラ。ずっと好きだった」
「…………」
私の頭の中で今までの事が駆け巡る。
レインヴァルト様に一目惚れした事、いつもどこか壁があって悲しかった事、私に向けた事のない顔でメイリン男爵令嬢と話していた姿、冷たく婚約破棄を告げる姿……
過去は消えない。何度時が戻っても、例え他の人の中では全て無かった事になっていても、私の中では消える事は無い。
辛かった。苦しんだ。何で私が? そう思った。
真実を語られた今だってその気持ちは消えない。
レインヴァルト様の中でも私が記憶を維持している事は想定外だったのだから相当悩んだんだと思う。
私に憎まれても嫌われても、それでも、レインヴァルト様は抗おうとしてくれた。
助けようとしてくれた。
そして今世は、あんな風に私を翻弄しながら本当は何を想っていたの?
「……全てが解決した後に、もう絶対に大丈夫だって確信が持てるようになった時、フィオーラが俺との婚約解消を望むなら、今度こそ俺は受け入れるよ」
「え!」
その言葉に私は驚いた。
驚いてそれ以上の言葉が発せなかった。
ここ最近の私は、もうそれを口にしていなかったと言うのに、今更?
「それでも……俺はこの先の人生をお前と生きていきたい。こんな間違えてばかりで追い詰めて、散々お前を苦しめた馬鹿で最低な俺だけど。虫が良すぎるのも分かっているけど……それでも、この先の人生を……俺と一緒に生きてくれないか?」
私の目を真剣に見つめて愛の言葉を伝えてくれるレインヴァルト様の瞳に嘘は無い。
過去の私なら、信じられなかったかもしれない。
だけど、今の私には……今のレインヴァルト様と過ごした時間のある私には信じられる、そう素直に思えた。思えてしまった。
私も貴方が好きです────だから、ずっと一緒に生きていきたいです───
そう伝えたいのにうまく言葉が出て来ない。
ただただ涙ばかり溢れてくる。
そんな私の頬に流れる涙の跡を指で拭いながら、レインヴァルト様の顔がそっと近付いてきた。
「……!」
私は自然と目を閉じた。
これからされるであろう事を予感したように。
私が受け入れようと目を閉じたその瞬間、私の頬に触れているレインヴァルト様の手がピクリと動揺したように感じたけれど、それはほんの一瞬で。
そっと私の唇に暖かくて柔らかいものが触れる。
それは、人生を数度も繰り返しているレインヴァルト様と私の初めての口付けだった。
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