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アレンとアイ ☆
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「んっ……ふっ……あの、アレ、んんっ……」
汗を流したらと言ったのに、アレンは部屋に着くなり私を壁に押し当ててキスをした。
舌が差し込まれ、口中を動き回る。
「どうせまた汗をかくなら、少しぐらいいいだろう」
「ふ、あっ……」
言いながら首筋をなめ上げられ、私の身体はビクリと反応してしまう。
「アイ……」
見つめながら私の名を呼ぶと、アレンはまた私にキスをして、スカートの中に手を入れてきた。
「んんっ……あっ、んっ……ふっ……」
キスをしながら手は太ももを撫で回し、時折いたずらするように割れ目に触った。
「ほんと、すぐトロトロになるんだな」
「やあっ……あっ……だ、め……」
下着をずり降ろされて、直接割れ目をなぞられると、くちゅくちゅと恥ずかしい音が鳴った。
「はっ、あっ……ああっ……」
そのまま指を入れられて抜き差しされると、私の身体はビクビクと大きく跳ねた。
「俺の所に来たという事は、俺のものにしていいんだな」
ゆっくりと指を動かしながら、アレンは私の耳元で囁く。
「私には、何もないけど……アレンが欲しいなら……んんっ……全部、貰って……」
「何もない、か……」
「うっ、くっ……ああっ……」
クリトリスを強く押されて、私は軽くイッてしまう。
「なら、俺でアイの全てを満たしてやる」
そう言うとアレンは指の動きを速めて、深いキスをした。
「ふっ、んっ……ん、んっ……んんっ、んーっ」
ビクリと私の身体が大きく震えると、アレンは口づけを止めて私の顔をじっと見つめた。
「だから、アイは俺のものだ」
「……うん」
涙で滲む瞳で見つめ返すと、アレンは少しだけ笑ってから、またキスをした。
ワイルドで肉食系な、素敵なキスだった。
アレンが泊まっていた部屋はお風呂付きだった。
お城のやんごとない客室と違って広くはないけど、思いが通じ合った今なら、二人で入るのに広さは必要ない。
「アイの調子っぱずれの歌も好きだった」
狭い浴槽に後ろから抱きしめられて入っていると、アレンがポツリと呟いた。
「やっぱり、それも覚えてるんだね」
一人の時のように気を抜かしていた私は、何かと言うと適当な歌を歌っていた。
なんでもっと、呪いが解けた後のことを考えなかったんだろう。
「アイの事なら何でも覚えてる。俺の物を触りながら、他の男のモノを思い出していた事もな」
「な、なんでそんな事まで……」
「ロゼッタと話してただろ」
「意外としっかり聞こえてたんだ……え、じゃあ、ロゼッタのないなーってセリフは?」
「なんだそれ」
良かった、ヒソヒソ話してたから、そこは聞かれて無かったようだ。
「じゃあ殿下にキスさせようとしたのも?」
「とんでも無い事考えるなと呆れてた」
「私がしたキスも?」
「赤い顔でされる子供みたいなキスも、たまにはいいもんだな」
「アレンのアレを見て思わず咥えようとしちゃったのとか」
「正直ちょっと期待した」
やっぱり全部見られて聞かれて覚えられている。
今までの行いを思い出して逃げ出したい気持ちになったけど、アレンは後ろからしっかりと私を抱きしめていて、逃してくれなさそうだった。
「きっと、俺が一番アイの事を知っている」
耳元で囁かれた言葉に後ろを振り返ると、アレンは嬉しそうに微笑んでいた。
「じゃあ、私にもアレンの事、いっぱい教えて」
私もそう言いながらアレンに微笑みかけると、アレンの爽やかな笑顔が急に、なんだか悪そうな笑顔に変わった。
「ああ、ベッドの上でたっぷり教えてやるよ」
「だから、そう言う意味で言ってない」
「気にするな」
抱き上げられるついでにキスで口を塞がれると、私はもうそれ以上何も言えなかった。
「あっ、やっ……だめっ、やあっ……ひあっ……」
お風呂から出てベッドに行くと、アレンは私の足の間に顔を埋めて、割れ目に舌を這わせた。
次から次へと溢れ出る愛液を啜られて、頭が真っ白になる。
何度となくイカされて、私の身体は蕩けきっていた。
「アイ……」
アレンは顔を上げると口元をグイッと腕で拭い、ギラつく視線を私に落とした。
悪そうに薄く笑う表情も合わせて、私の胸はときめいてしまう。そのままめちゃくちゃに貪り尽くされたかった。
「アレン……アレン……」
私は腕を伸ばしてアレンを求める。
「アイは、可愛いな」
「あうっ、あっ……」
アレンは私に覆いかぶさると、硬くて大きなそれを私に押し当ててきた。
私のお腹を撫でながら、口の奥で呪文を唱える。
「我ながら、今日までよく我慢できたと思う」
「ふっ、くっ……ああっ……」
アレンのものが、ゆっくりと私の中に入ってくる。圧迫感が堪らない。
「うっ、あっ……アレ、ン……」
「アイ……」
奥まで入ると、アレンは目を細めて私を見つめた。
「アイだけは、誰にも渡さない」
そう言うとアレンは腰を動かしだした。最初はゆっくりだった動きも、次第に早くなる。
「あっ、ああっ……やっ、ああんっ……ああっ……」
「ア、イ……俺、の……くっ……」
激しい動きに、私はもう何も考えられずに、ひたすら快感に身を任せた。
「アレ、ンッ……あっ、んっ……ああっ、あっ……」
アレンの腰がビクビクと打ち付けられる。
熱いものが中に注がれ、私のアソコも搾り取るようにヒクヒクと蠢いた。
アレンの震える身体が愛おしくて、私はアレンの背中に腕を回すと、そっとその背中を撫でた。
「はあっ……」
アレンは私の中から自身のものを引き抜くと、仰向けに寝転がった。
「挿れると、余裕が無くなる……」
「私は、凄く、気持ち良かった」
蕩けた顔のままアレンを見つめると、アレンはまじまじと私の顔を見てため息をついた。
「そんな事言えないぐらい、快楽漬けにしたかったんだけどな」
「え、遠慮します」
何だか恐ろしい発言に、私はじりじりとアレンから距離を取った。
「逃げるなよ」
あっさりと捕まって抱きしめられ、ゴシゴシと頬ずりをされた。
「な、何?」
「……イザムバードに、こうされて喜んでいた」
「ああ、あの、別に頬ずりが好きな訳では無くて、ほら、無精髭が……」
「俺だって髭ぐらい生えてる」
頬ずりと言うより、顔をグリグリと押し付けられたけど、アレンのほっぺはスベスベだった。
「そんな事しなくても、私はアレンのものだよ。アレンで、満たしてくれるんでしょ?」
私の言葉に、アレンは私を抱きしめ、コツンと頭を合わせてきた。
「ああ、もう空っぽだと、俺の隣で泣かせはしない」
「気付いてたんだ」
アレンと二人でいる時、私はよくアレンの隣に座って元の世界の話をしていた。
ポロポロと抜け落ちていく元の世界の記憶が悲しくて、このまま私の中に何も残らないんじゃないかと恐ろしくて、気がつけば私の目からは勝手に涙が溢れていた。
正面を向くアレンには見えていないと思っていたけど、しっかり気付かれていたようだ。
「声が震えていたし、ずっと一緒にいれば分かる」
「あー、なんか、凄く恥ずかしい」
本当に、アレンには私の全てを曝け出してしまっていた。
「すまなかった」
手で顔を覆って恥ずかしさに耐えていると、アレンがポツリと呟いた。
「何が?」
「アイと別れてから、色々考えたんだ。俺は、アイが泣いているのに気付いていながら、何もしなかった」
「それは、出来なかったんだから仕方ないよ」
「さっさと呪いを解けば良かったんだ。それなのに俺は、現実から逃げる事を優先していた」
「私は返事のないアレンだったから、元の世界の事も話せたんだと思う。話すことで、だいぶ救われていたよ」
実際はしっかり聞かれていて、今恥ずかしい思いをしてるんだけど。
「そもそも、俺が直ぐに呪いを解いていたら、アイはこの世界に来ることも無かったんだ……」
アレンは後悔が滲む声で、もう一度すまなかったと謝ってくれた。
ロゼッタも殿下もアレンも、皆が責任を感じて胸を痛めてくれている。
それが嬉しくて、申し訳ない。
「もうすっかり元の世界の記憶は無いから、ここに来たことは悲しくないよ。むしろ皆に会えて嬉しいぐらい」
私が笑いかけると、アレンは黙って続く言葉を待ってくれた。
アレンには、私の思いは伝わってしまっている。
「ただ、無くした記憶を思うと、ちょっと悲しい」
私の言葉に、アレンは私をしっかりと抱きしめてくれた。
「記憶なんて無くても、アイはアイだ」
それだけ耳元で囁くと、アレンは真剣な顔でじっと私を見つめた。
「アイネイアス。俺にとっては女神そのものだ」
驚いて何も言えないでいると、アレンは無言で私に背を向けた。
少しだけ顔が赤くなっていたように見えたから、照れているのかもしれない。
「ありがとう」
私はアレンの背中に額を付けて、感謝の気持ちを伝えた。
アレンの言葉で、私はようやくアイになれたような気がした。
「とにかく、もう泣かせないから」
アレンは私を抱きしめると、どこか怒ったような声で呟いた。多分照れ隠しなんだろう。
「うん。アレンでいっぱいにしてね」
「ああ、嫌と言う程いっぱいにしてやる」
アレンはそう言うと私を押し倒してきた。
「え、あの、そう言う意味で言った訳では……」
「気にするな」
悪そうに薄く笑うと、アレンは私の身体に手を這わせた。
もう、アレンは壊れた勇者なんかじゃないし、私も湧いて出ただけの存在ではない。
アレンとアイとして、幸せに暮らしていけたらいいなと、何度となく続く行為の合間に、そんな事を思った。
汗を流したらと言ったのに、アレンは部屋に着くなり私を壁に押し当ててキスをした。
舌が差し込まれ、口中を動き回る。
「どうせまた汗をかくなら、少しぐらいいいだろう」
「ふ、あっ……」
言いながら首筋をなめ上げられ、私の身体はビクリと反応してしまう。
「アイ……」
見つめながら私の名を呼ぶと、アレンはまた私にキスをして、スカートの中に手を入れてきた。
「んんっ……あっ、んっ……ふっ……」
キスをしながら手は太ももを撫で回し、時折いたずらするように割れ目に触った。
「ほんと、すぐトロトロになるんだな」
「やあっ……あっ……だ、め……」
下着をずり降ろされて、直接割れ目をなぞられると、くちゅくちゅと恥ずかしい音が鳴った。
「はっ、あっ……ああっ……」
そのまま指を入れられて抜き差しされると、私の身体はビクビクと大きく跳ねた。
「俺の所に来たという事は、俺のものにしていいんだな」
ゆっくりと指を動かしながら、アレンは私の耳元で囁く。
「私には、何もないけど……アレンが欲しいなら……んんっ……全部、貰って……」
「何もない、か……」
「うっ、くっ……ああっ……」
クリトリスを強く押されて、私は軽くイッてしまう。
「なら、俺でアイの全てを満たしてやる」
そう言うとアレンは指の動きを速めて、深いキスをした。
「ふっ、んっ……ん、んっ……んんっ、んーっ」
ビクリと私の身体が大きく震えると、アレンは口づけを止めて私の顔をじっと見つめた。
「だから、アイは俺のものだ」
「……うん」
涙で滲む瞳で見つめ返すと、アレンは少しだけ笑ってから、またキスをした。
ワイルドで肉食系な、素敵なキスだった。
アレンが泊まっていた部屋はお風呂付きだった。
お城のやんごとない客室と違って広くはないけど、思いが通じ合った今なら、二人で入るのに広さは必要ない。
「アイの調子っぱずれの歌も好きだった」
狭い浴槽に後ろから抱きしめられて入っていると、アレンがポツリと呟いた。
「やっぱり、それも覚えてるんだね」
一人の時のように気を抜かしていた私は、何かと言うと適当な歌を歌っていた。
なんでもっと、呪いが解けた後のことを考えなかったんだろう。
「アイの事なら何でも覚えてる。俺の物を触りながら、他の男のモノを思い出していた事もな」
「な、なんでそんな事まで……」
「ロゼッタと話してただろ」
「意外としっかり聞こえてたんだ……え、じゃあ、ロゼッタのないなーってセリフは?」
「なんだそれ」
良かった、ヒソヒソ話してたから、そこは聞かれて無かったようだ。
「じゃあ殿下にキスさせようとしたのも?」
「とんでも無い事考えるなと呆れてた」
「私がしたキスも?」
「赤い顔でされる子供みたいなキスも、たまにはいいもんだな」
「アレンのアレを見て思わず咥えようとしちゃったのとか」
「正直ちょっと期待した」
やっぱり全部見られて聞かれて覚えられている。
今までの行いを思い出して逃げ出したい気持ちになったけど、アレンは後ろからしっかりと私を抱きしめていて、逃してくれなさそうだった。
「きっと、俺が一番アイの事を知っている」
耳元で囁かれた言葉に後ろを振り返ると、アレンは嬉しそうに微笑んでいた。
「じゃあ、私にもアレンの事、いっぱい教えて」
私もそう言いながらアレンに微笑みかけると、アレンの爽やかな笑顔が急に、なんだか悪そうな笑顔に変わった。
「ああ、ベッドの上でたっぷり教えてやるよ」
「だから、そう言う意味で言ってない」
「気にするな」
抱き上げられるついでにキスで口を塞がれると、私はもうそれ以上何も言えなかった。
「あっ、やっ……だめっ、やあっ……ひあっ……」
お風呂から出てベッドに行くと、アレンは私の足の間に顔を埋めて、割れ目に舌を這わせた。
次から次へと溢れ出る愛液を啜られて、頭が真っ白になる。
何度となくイカされて、私の身体は蕩けきっていた。
「アイ……」
アレンは顔を上げると口元をグイッと腕で拭い、ギラつく視線を私に落とした。
悪そうに薄く笑う表情も合わせて、私の胸はときめいてしまう。そのままめちゃくちゃに貪り尽くされたかった。
「アレン……アレン……」
私は腕を伸ばしてアレンを求める。
「アイは、可愛いな」
「あうっ、あっ……」
アレンは私に覆いかぶさると、硬くて大きなそれを私に押し当ててきた。
私のお腹を撫でながら、口の奥で呪文を唱える。
「我ながら、今日までよく我慢できたと思う」
「ふっ、くっ……ああっ……」
アレンのものが、ゆっくりと私の中に入ってくる。圧迫感が堪らない。
「うっ、あっ……アレ、ン……」
「アイ……」
奥まで入ると、アレンは目を細めて私を見つめた。
「アイだけは、誰にも渡さない」
そう言うとアレンは腰を動かしだした。最初はゆっくりだった動きも、次第に早くなる。
「あっ、ああっ……やっ、ああんっ……ああっ……」
「ア、イ……俺、の……くっ……」
激しい動きに、私はもう何も考えられずに、ひたすら快感に身を任せた。
「アレ、ンッ……あっ、んっ……ああっ、あっ……」
アレンの腰がビクビクと打ち付けられる。
熱いものが中に注がれ、私のアソコも搾り取るようにヒクヒクと蠢いた。
アレンの震える身体が愛おしくて、私はアレンの背中に腕を回すと、そっとその背中を撫でた。
「はあっ……」
アレンは私の中から自身のものを引き抜くと、仰向けに寝転がった。
「挿れると、余裕が無くなる……」
「私は、凄く、気持ち良かった」
蕩けた顔のままアレンを見つめると、アレンはまじまじと私の顔を見てため息をついた。
「そんな事言えないぐらい、快楽漬けにしたかったんだけどな」
「え、遠慮します」
何だか恐ろしい発言に、私はじりじりとアレンから距離を取った。
「逃げるなよ」
あっさりと捕まって抱きしめられ、ゴシゴシと頬ずりをされた。
「な、何?」
「……イザムバードに、こうされて喜んでいた」
「ああ、あの、別に頬ずりが好きな訳では無くて、ほら、無精髭が……」
「俺だって髭ぐらい生えてる」
頬ずりと言うより、顔をグリグリと押し付けられたけど、アレンのほっぺはスベスベだった。
「そんな事しなくても、私はアレンのものだよ。アレンで、満たしてくれるんでしょ?」
私の言葉に、アレンは私を抱きしめ、コツンと頭を合わせてきた。
「ああ、もう空っぽだと、俺の隣で泣かせはしない」
「気付いてたんだ」
アレンと二人でいる時、私はよくアレンの隣に座って元の世界の話をしていた。
ポロポロと抜け落ちていく元の世界の記憶が悲しくて、このまま私の中に何も残らないんじゃないかと恐ろしくて、気がつけば私の目からは勝手に涙が溢れていた。
正面を向くアレンには見えていないと思っていたけど、しっかり気付かれていたようだ。
「声が震えていたし、ずっと一緒にいれば分かる」
「あー、なんか、凄く恥ずかしい」
本当に、アレンには私の全てを曝け出してしまっていた。
「すまなかった」
手で顔を覆って恥ずかしさに耐えていると、アレンがポツリと呟いた。
「何が?」
「アイと別れてから、色々考えたんだ。俺は、アイが泣いているのに気付いていながら、何もしなかった」
「それは、出来なかったんだから仕方ないよ」
「さっさと呪いを解けば良かったんだ。それなのに俺は、現実から逃げる事を優先していた」
「私は返事のないアレンだったから、元の世界の事も話せたんだと思う。話すことで、だいぶ救われていたよ」
実際はしっかり聞かれていて、今恥ずかしい思いをしてるんだけど。
「そもそも、俺が直ぐに呪いを解いていたら、アイはこの世界に来ることも無かったんだ……」
アレンは後悔が滲む声で、もう一度すまなかったと謝ってくれた。
ロゼッタも殿下もアレンも、皆が責任を感じて胸を痛めてくれている。
それが嬉しくて、申し訳ない。
「もうすっかり元の世界の記憶は無いから、ここに来たことは悲しくないよ。むしろ皆に会えて嬉しいぐらい」
私が笑いかけると、アレンは黙って続く言葉を待ってくれた。
アレンには、私の思いは伝わってしまっている。
「ただ、無くした記憶を思うと、ちょっと悲しい」
私の言葉に、アレンは私をしっかりと抱きしめてくれた。
「記憶なんて無くても、アイはアイだ」
それだけ耳元で囁くと、アレンは真剣な顔でじっと私を見つめた。
「アイネイアス。俺にとっては女神そのものだ」
驚いて何も言えないでいると、アレンは無言で私に背を向けた。
少しだけ顔が赤くなっていたように見えたから、照れているのかもしれない。
「ありがとう」
私はアレンの背中に額を付けて、感謝の気持ちを伝えた。
アレンの言葉で、私はようやくアイになれたような気がした。
「とにかく、もう泣かせないから」
アレンは私を抱きしめると、どこか怒ったような声で呟いた。多分照れ隠しなんだろう。
「うん。アレンでいっぱいにしてね」
「ああ、嫌と言う程いっぱいにしてやる」
アレンはそう言うと私を押し倒してきた。
「え、あの、そう言う意味で言った訳では……」
「気にするな」
悪そうに薄く笑うと、アレンは私の身体に手を這わせた。
もう、アレンは壊れた勇者なんかじゃないし、私も湧いて出ただけの存在ではない。
アレンとアイとして、幸せに暮らしていけたらいいなと、何度となく続く行為の合間に、そんな事を思った。
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