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浴室での熱い一時に、すっかりのぼせてしまった私は、食卓に座ってジェイクが料理を出してくれるのを待っていた。
長らく一人暮らしをしていたジェイクは、一通り家事ができる。
やれる方がやればいいと、積極的に家事を引き受けてくれていた。
「今日も美味そうだな」
キッチンからパンとスープ、焼いたお肉を運びながら、ジェイクは嬉しそうに言った。
「お肉を焼いてくれたのはジェイクでしょ」
「俺はこんな洒落たソースは作れない」
「野菜を刻んで炒めただけだよ」
「俺は塩コショウしかできないからな」
ジェイクは料理を並べ終わると、座る私に軽くキスをしてから席についた。
前はいつも無愛想だったから、あまりの変わり様に、いまだにびっくりしてしまう。
「なんだよ。変な顔して」
簡単に祈りを捧げると、ジェイクがお肉にかぶりつきながら聞いてきた。
「前はなんであんなに無愛想だったのかなって思って」
「だから、恥ずかしかったんだよ」
照れ隠しなのか、ジェイクはぶっきらぼうに答えた。やっぱりこっちのジェイクの方が見慣れていて落ち着く。
「それに、一度態度に出したら、歯止めが効かなくなる自覚はあったんだ。ちょっと前までエレノアは大変そうだったから、邪魔になりたくなかった」
「邪魔ではないけど、それどころじゃなかったのはあるかな。告白されても考える気にもなれなかったし」
「何?」
お店を軌道に乗せるために必死だった頃を思い出しながら言うと、ジェイクの顔が険しくなった。
「告白って、誰からされたんだよ」
「え……誰って、精肉店のシオンとか、きこりのショーンさんとか、冒険者のギルさんとか、かなあ」
私が思い出しながら言うと、ジェイクは歯噛みする様な顔で唸っていた。
「ジェイクだって、いっぱい告白されたでしょ?」
「俺はいいんだよ。ずっとエレノア一筋だから」
「そう言うものなの?」
「まあ、昔の事はいいか。今は恋人なんだし、これからもずっと一緒なんだし」
ずっと一緒と言われると、やっぱり嬉しくて私は幸せな気持ちでジェイクを見つめた。
「もう仕事には慣れた?」
食事を終え、お茶を出しながら聞くと、ジェイクはあちあち言いながら「ああ」と答えた。
「事務仕事も結構楽しい」
「本当に冒険者を辞めて良かったの?」
街に帰ってきてすぐ、ジェイクは冒険者を辞めてギルドで働きだした。
危険が少なくなって私は嬉しいけど、私のせいでやりたい事が出来ないでいるんじゃないか気になっていた。
「前も言っただろ。俺は別に冒険者になりたくてなった訳じゃないって」
「でも、評価もされて人気もあったのに」
「子供の頃、エレノアとよく山に行っただろ?おじさんからエレノアを守ってくれって言われて、俺もエレノアを守りたいと思った。そのために強くなろうとして、オヤジに付いて回っている内に気がついたら冒険者になってただけだよ」
「本当にそれだけ?」
「冒険者だったら、魔法薬屋に出入りしてもおかしくないし、他所の街に魔法薬を売りに行くにも、冒険者の方が都合が良かったってのもある」
「それって……」
「俺はエレノアのために生きてきたと言っても過言じゃない」
得意気に言うジェイクに、私は何も言えないでじっとジェイクを見つめた。
「うわ、ひょっとして気持ち悪かったか?言うんじゃなかった」
「違うよ。ジェイクはそんなに大事に思ってくれているのに、私は何も返せてないなって」
慌てて否定すると、ジェイクは優しく笑って私の手を握った。
「俺にはエレノアがいて、エレノアには俺がいる。それだけで、これ以上の幸せはない」
「うん、私も、凄く幸せ」
泣いてしまいそうになりながら答えると、ジェイクは私の頭を優しく撫でてくれた。
「おじさんに、頼まれていたんだ」
「いつの話?」
「亡くなる少し前に俺を呼んだだろ?」
「ああ、そう言えばそんな事あったね」
「エレノアは寂しがり屋なのに、私の前ではいつも我慢してしまう。私にはエレノアの孤独を埋めてあげる事はできないから、後は君に託すよって」
「父さんがそんな事を……」
「まあ、君には無理かもしれないけどね、とも言われたけどな」
「父さんらしいね」
父さんは私への当たりが強いジェイクの事を、あまり良く思っていなかった。
だからジェイクを呼んだ時は驚いたけど、そんな話をしていたとは思わなかった。
「だから、俺の前では我慢するなよ。俺はエレノアのために生きてきたし、これからだってずっとそうなんだから」
「嬉しいけど、自分のために生きてくれていいんだよ?」
「俺がそうしたいんだから、いいんだよ」
「ええと、うん、ありがとう」
ジェイクって、こんな人だったかなと思いながら、私は笑顔をジェイクに向けた。
私の知らなかったジェイクを知るたび、もっとジェイクの事が好きになった。
それが無性に、嬉しかった。
夜になると、私達は同じベッドでくっつき合って眠った。
私が使っていたベッドは一人用で狭いと言う事もあるけど、ジェイクが私を抱きしめて離さなかった。
「ジェイク、ちょっと苦しい」
「ああ、悪い」
ジェイクが腕の力を緩めると、私はジェイクをぎゅっと抱きしめた。
抱きしめられて苦しくなるなら、私が抱きしめてしまえばいい。
「エレノア」
「何?」
「いや、ちゃんといるなと思って、呼んだだけだ」
「ちゃんといるよ。だって、ずっと一緒なんでしょ?」
「そうだな。でも、あの時、何か一つでも欠けていたら、エレノアはここにいなかったかもしれないと思うと、ちょっと不安になる」
「そうだね……」
あの事件の時、私が置き手紙を残さなければ、誕生日が近くなければ、ジェイクが来てくれなければ、私は今もあの屋敷にいただろう。
「私も、こうやってジェイクの温もりを感じる度、本当は全然知らない人と抱き合っていて、これは媚薬に狂った私が見ている幸せな夢なのかもなって、思ったりする」
「……怖い事言うなよ。エレノアを抱きしめるのも、キスするのも、あと……色々するのも、俺だけだからな」
ジェイクはそう言うと、私の唇にキスをした。優しくて、甘くて、蕩けるようなキスだった。
「こんな愛情のこもったキスは、俺にしか出来ないだろ?」
「うん、そうだね」
怒った様に言うジェイクがなんだか面白くて、私はくすくす笑いながら答えた。
「ジェイク」
私はジェイクの名前を、精一杯心を込めて呼ぶと、その顔をじっと見つめた。
「好き」
そのまま顔を近づけてそっとキスをする。
「お休みなさい」
気持ちを込めたキスって、なんだかちょっと恥ずかしなと思いながら、顔を隠す様におでこをジェイクの胸板に押し付けた。
「そんな可愛いキスをしておきながら、そのまま寝られると思うなよ」
ぐいっと私の顎を持ち上げ、それだけ言うと、ジェイクは私にキスをしてきた。
「んっ……ん、んっ……」
舌を差し込み、絡みつかせるような舌遣いに、鼻から息が漏れてしまう。
「エレノア」
私の顔を見つめて、許可を取るように名前を呼ぶので、私はキスでそれに答えた。
「もう、離さない。何があっても」
私の寝巻きを脱がせながら、耳元でそれだけ囁くと、ジェイクは私の身体に手を這わせた。
そこにあるのを確かめるような手付きに、私もジェイクの身体に手を伸ばす。
心も身体も、とても近くにジェイクを感じられて、私の不安や心配をすっかり吹き飛ばしていった。
「生きていると嫌な事ばかり」
頭の中で響いた女の人の声を、以前の私は否定する事ができなかった。
でも、もうその声に引っ張られてしまう事はないだろう。
嫌な事もいい事も、私と共に受け止めてくれる、あなたが側にいてくれるから。
長らく一人暮らしをしていたジェイクは、一通り家事ができる。
やれる方がやればいいと、積極的に家事を引き受けてくれていた。
「今日も美味そうだな」
キッチンからパンとスープ、焼いたお肉を運びながら、ジェイクは嬉しそうに言った。
「お肉を焼いてくれたのはジェイクでしょ」
「俺はこんな洒落たソースは作れない」
「野菜を刻んで炒めただけだよ」
「俺は塩コショウしかできないからな」
ジェイクは料理を並べ終わると、座る私に軽くキスをしてから席についた。
前はいつも無愛想だったから、あまりの変わり様に、いまだにびっくりしてしまう。
「なんだよ。変な顔して」
簡単に祈りを捧げると、ジェイクがお肉にかぶりつきながら聞いてきた。
「前はなんであんなに無愛想だったのかなって思って」
「だから、恥ずかしかったんだよ」
照れ隠しなのか、ジェイクはぶっきらぼうに答えた。やっぱりこっちのジェイクの方が見慣れていて落ち着く。
「それに、一度態度に出したら、歯止めが効かなくなる自覚はあったんだ。ちょっと前までエレノアは大変そうだったから、邪魔になりたくなかった」
「邪魔ではないけど、それどころじゃなかったのはあるかな。告白されても考える気にもなれなかったし」
「何?」
お店を軌道に乗せるために必死だった頃を思い出しながら言うと、ジェイクの顔が険しくなった。
「告白って、誰からされたんだよ」
「え……誰って、精肉店のシオンとか、きこりのショーンさんとか、冒険者のギルさんとか、かなあ」
私が思い出しながら言うと、ジェイクは歯噛みする様な顔で唸っていた。
「ジェイクだって、いっぱい告白されたでしょ?」
「俺はいいんだよ。ずっとエレノア一筋だから」
「そう言うものなの?」
「まあ、昔の事はいいか。今は恋人なんだし、これからもずっと一緒なんだし」
ずっと一緒と言われると、やっぱり嬉しくて私は幸せな気持ちでジェイクを見つめた。
「もう仕事には慣れた?」
食事を終え、お茶を出しながら聞くと、ジェイクはあちあち言いながら「ああ」と答えた。
「事務仕事も結構楽しい」
「本当に冒険者を辞めて良かったの?」
街に帰ってきてすぐ、ジェイクは冒険者を辞めてギルドで働きだした。
危険が少なくなって私は嬉しいけど、私のせいでやりたい事が出来ないでいるんじゃないか気になっていた。
「前も言っただろ。俺は別に冒険者になりたくてなった訳じゃないって」
「でも、評価もされて人気もあったのに」
「子供の頃、エレノアとよく山に行っただろ?おじさんからエレノアを守ってくれって言われて、俺もエレノアを守りたいと思った。そのために強くなろうとして、オヤジに付いて回っている内に気がついたら冒険者になってただけだよ」
「本当にそれだけ?」
「冒険者だったら、魔法薬屋に出入りしてもおかしくないし、他所の街に魔法薬を売りに行くにも、冒険者の方が都合が良かったってのもある」
「それって……」
「俺はエレノアのために生きてきたと言っても過言じゃない」
得意気に言うジェイクに、私は何も言えないでじっとジェイクを見つめた。
「うわ、ひょっとして気持ち悪かったか?言うんじゃなかった」
「違うよ。ジェイクはそんなに大事に思ってくれているのに、私は何も返せてないなって」
慌てて否定すると、ジェイクは優しく笑って私の手を握った。
「俺にはエレノアがいて、エレノアには俺がいる。それだけで、これ以上の幸せはない」
「うん、私も、凄く幸せ」
泣いてしまいそうになりながら答えると、ジェイクは私の頭を優しく撫でてくれた。
「おじさんに、頼まれていたんだ」
「いつの話?」
「亡くなる少し前に俺を呼んだだろ?」
「ああ、そう言えばそんな事あったね」
「エレノアは寂しがり屋なのに、私の前ではいつも我慢してしまう。私にはエレノアの孤独を埋めてあげる事はできないから、後は君に託すよって」
「父さんがそんな事を……」
「まあ、君には無理かもしれないけどね、とも言われたけどな」
「父さんらしいね」
父さんは私への当たりが強いジェイクの事を、あまり良く思っていなかった。
だからジェイクを呼んだ時は驚いたけど、そんな話をしていたとは思わなかった。
「だから、俺の前では我慢するなよ。俺はエレノアのために生きてきたし、これからだってずっとそうなんだから」
「嬉しいけど、自分のために生きてくれていいんだよ?」
「俺がそうしたいんだから、いいんだよ」
「ええと、うん、ありがとう」
ジェイクって、こんな人だったかなと思いながら、私は笑顔をジェイクに向けた。
私の知らなかったジェイクを知るたび、もっとジェイクの事が好きになった。
それが無性に、嬉しかった。
夜になると、私達は同じベッドでくっつき合って眠った。
私が使っていたベッドは一人用で狭いと言う事もあるけど、ジェイクが私を抱きしめて離さなかった。
「ジェイク、ちょっと苦しい」
「ああ、悪い」
ジェイクが腕の力を緩めると、私はジェイクをぎゅっと抱きしめた。
抱きしめられて苦しくなるなら、私が抱きしめてしまえばいい。
「エレノア」
「何?」
「いや、ちゃんといるなと思って、呼んだだけだ」
「ちゃんといるよ。だって、ずっと一緒なんでしょ?」
「そうだな。でも、あの時、何か一つでも欠けていたら、エレノアはここにいなかったかもしれないと思うと、ちょっと不安になる」
「そうだね……」
あの事件の時、私が置き手紙を残さなければ、誕生日が近くなければ、ジェイクが来てくれなければ、私は今もあの屋敷にいただろう。
「私も、こうやってジェイクの温もりを感じる度、本当は全然知らない人と抱き合っていて、これは媚薬に狂った私が見ている幸せな夢なのかもなって、思ったりする」
「……怖い事言うなよ。エレノアを抱きしめるのも、キスするのも、あと……色々するのも、俺だけだからな」
ジェイクはそう言うと、私の唇にキスをした。優しくて、甘くて、蕩けるようなキスだった。
「こんな愛情のこもったキスは、俺にしか出来ないだろ?」
「うん、そうだね」
怒った様に言うジェイクがなんだか面白くて、私はくすくす笑いながら答えた。
「ジェイク」
私はジェイクの名前を、精一杯心を込めて呼ぶと、その顔をじっと見つめた。
「好き」
そのまま顔を近づけてそっとキスをする。
「お休みなさい」
気持ちを込めたキスって、なんだかちょっと恥ずかしなと思いながら、顔を隠す様におでこをジェイクの胸板に押し付けた。
「そんな可愛いキスをしておきながら、そのまま寝られると思うなよ」
ぐいっと私の顎を持ち上げ、それだけ言うと、ジェイクは私にキスをしてきた。
「んっ……ん、んっ……」
舌を差し込み、絡みつかせるような舌遣いに、鼻から息が漏れてしまう。
「エレノア」
私の顔を見つめて、許可を取るように名前を呼ぶので、私はキスでそれに答えた。
「もう、離さない。何があっても」
私の寝巻きを脱がせながら、耳元でそれだけ囁くと、ジェイクは私の身体に手を這わせた。
そこにあるのを確かめるような手付きに、私もジェイクの身体に手を伸ばす。
心も身体も、とても近くにジェイクを感じられて、私の不安や心配をすっかり吹き飛ばしていった。
「生きていると嫌な事ばかり」
頭の中で響いた女の人の声を、以前の私は否定する事ができなかった。
でも、もうその声に引っ張られてしまう事はないだろう。
嫌な事もいい事も、私と共に受け止めてくれる、あなたが側にいてくれるから。
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