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山に向かって、ジェイクと並んで村の坂道を歩く。
お店が建ち並ぶ通りは、まだ朝早い時間なので人通りは少なく、自然と口数も少なくなる。
黙々と歩いていくと、雑貨屋が見えてきた。ジェイクがご執心の看板娘、ステファニーがいるお店だ。
先日、雑貨屋の前を通りがかった時に、私は見てしまった。
窓ガラス越しだから何を話しているのかは分からなかったけど、ステファニーの言葉にジェイクが頬を染めていた。
私に向けられる不機嫌そうな顔とは全く違う、照れたような顔に、あーと思った。
正直面白くなくて、そう思うことにも、あーと思った。
父さんが倒れた時私は十四歳で、魔法薬師になる勉強はしていたけど、まだまだ基礎的なことが分かるかどうかな状態だった。
父さんとの別れがいつくるか分からない中、私は必死に勉強した。家事や看病、お店の事を手伝いながらの勉強だったから、遊んでいる暇なんて無かった。
元々少なかった友達とも疎遠になり、気がつけば一番身近な存在が、いつも無愛想なジェイクと言う状態だった。
ジェイクは無愛想ではあるけれど、今日みたいに困った時はいつも助けてくれたし、いて欲しいと思う時、いつも側にいてくれた。
それはおじさんおばさんに言われての事なのかもしれないけど、私は嬉しかった。
ステファニーに向けられた、恋する顔を見てようやく自覚した。
どうやら私は、ジェイクの事が好きらしい。
雑貨屋の前を通り過ぎる時、ジェイクがお店の方を向いた。
釣られて私も見ると、窓ガラスに映るジェイクの口元が少し綻んでいた。
あー。
ため息のような心の声は、これで何度目だろう。
ジェイクも年頃だもんねー。青春だねー。うまくいくといいねー。と言うか、ひょっとしてもう付き合ってるのかなー。
そんな事を考えていると、ジェイクに名前を呼ばれた。
「もう直ぐ、誕生日だな」
「誰の?」
心の中がもやもやして、今は誰の誕生日も祝う気になれなかった。ちょっと棘のある言い方になってしまったかもしれない。
「誰って、エレノアに決まってるだろ」
困惑するジェイクに申し訳なく思った。ジェイクにはジェイクの人生があるんだから、八つ当たりしても仕方ない。
「まだ一月も先だよ。それにしても、ジェイクって人の誕生日ちゃんと覚えていて偉いね」
「別に、みんな覚えてる訳じゃない」
「でも、私の誕生日は毎年覚えていてくれるよ?」
「……まあな」
「他に祝ってくれる人なんていないから、結構嬉しかったんだよね」
「そうなのか」
「今年もありがとう」
「いや、今年は……」
「うん、もうおめでたいような年でもないしね。プレゼントはいらないよ」
途中で言い淀むジェイクに代わって、私が言葉を続けた。
ついでに買っただけだとか言って、いつも誕生日にはお菓子やお肉やパンとか、山のようにくれていたけど、ステファニーといい感じの今、余計なお金を使っている場合ではないだろう。
「いらないって、なんだよ」
「これでも最近はお店も順調なんだよ。食べる物にはもう困ってないから」
魔法薬は作る人によって仕上がりが大きく変わる。お客さんはお店ではなく、人につく商売だ。
父さんが死んで、私の名前だけで切り盛りするようになった頃は全然お客さんが来なくて、かなりの貧乏暮らしだった。
「ジェイクが販路を広めてくれたおかげだよ。本当にありがとう」
街の冒険者には認められるようになった頃、ジェイクがクエストのついでだと言って他の街に魔法薬を売りに行ってくれた。
後から知った事だけど、最初はなかなか売れなくて、ジェイクが自分で買い取ってギルドに無償提供してくれていたらしい。
そこから徐々に売れるようになって、今では定期的に依頼が来るまでになった。
「そうじゃなくて……」
「何度も断られているけど、売上の一部をジェイクに納める話、いつでも言ってくれればそうするからね。なんだったら遡って支払うし」
「そんな必要はないって、いつも言ってるだろ」
「でも、これから何かと入り用でしょ?」
「これから?何かあるのか?」
「それは、ほら」
私と同い年のジェイクだってもういい年だ。お付き合いの先に結婚と言う話も普通にあるだろう。
「とにかく、私はジェイクには凄く感謝してるの。ジェイクあっての私だと思ってるぐらい」
何となく、結婚の話はしたくなくて話を逸らすと、ジェイクはむすっとした顔で私を睨んできた。
「俺が好きでやった事だから、気にするな」
「好き?」
とてもそんな顔には見えなくて、ジェイクの顔をじっと見つめてしまった。
「よその街とは言え、ギルドに顔を売れて都合がよかったんだよ。別にエレノアのためにやった事じゃない」
「そうなんだ」
顔を背けて不機嫌そうな声で告げられた事実に、少しだけ寂しく思ってしまった。
私のためにがんばってくれたと勘違いしていた。
「でも、私が助かったのは事実だから、ありがとう」
「違う、本当は……」
「待って!」
話している内に私達は山の中に入っていて、ジェイクの後ろでアオトカゲが動くのが見えた。
ジェイクを退かしつつ、腰袋からナイフを取り出し柄を掴む。
そのまま回転をかけながら前方に投げると、運良く木に縫い付けるようにアオトカゲを刺すことができた。
「凄いな」
感心するように呟くジェイクを残して、アオトカゲの元へ急ぐ。
激しく暴れるアオトカゲを手で押さえ、素早くナイフを引き抜くと、柄の先で頭を潰した。
革袋に入れてリュックに詰めるまでを、ジェイクは何も言わないで見ていた。
「いつも上手くいく訳じゃないんだけどね。ほら、買うと高いから」
魔法薬の主原料は薬草だけど、種類によっては動物由来の原料もつかう。
普段はお店で買って済ませているけど、山で見かけたら手に入れたくて、あれこれ試している内にナイフ投げが上手くなってしまった。
女子として、トカゲを殺す姿を見られた事がちょっと恥ずかしくて、私は誤魔化すように山の奥へ向かった。
「じゃあ、私はこの辺で薬草取ってるから」
護衛と言っても、警戒すべきは人だけだ。別にぴったりくっついて貰わなくても大丈夫だろう。
ジェイクもそう考えているのか、私とは少し距離を取って自分でも薬草を探してくれているようだった。
そう言えば、クエストから帰ってくると、途中で見つけたからと言って、よく薬草を持って帰ってくれていたな。
口では自分のためと言っているけど、ジェイクは根が優しいんだろう。
かっこよくて冒険者としても優秀で、おまけに優しくて。ステファニーだって、きっとジェイクの事が好きなはずだ。
だって、お店で頬を染めるジェイクを見て、ステファニーも嬉しそうな顔で飛び跳ねるように喜んでいた。
ジェイクも無愛想なのは私に対してだけで、好きな子の前では愛想良かったりするのかな。
ステファニーは茶色の巻き毛がよく似合う小柄な子で、雑貨屋の看板娘だけあっていつもお洒落でお化粧も程よい感じで、お客さんに合わせた接客とか商品の目利きとか、若いながら商売の才能もあって、その上性格も明るく裏表がなくて。うん、好きにならない理由がない。
それに引き換え私はどうだ。
山に行くから仕方ないとは言え、男物のズボンにやたらポケットのついた長袖の上着。
日に焼けると火傷したみたいになっちゃうから、帽子の下にタオルを被り、完全に木こりのおじさんな格好だ。女性で例えるなら、きのこ取りに行くお婆ちゃんだ。
あー。
私は脳内でため息をつきながら、薬草をぶちぶちと引き抜いた。
お店が建ち並ぶ通りは、まだ朝早い時間なので人通りは少なく、自然と口数も少なくなる。
黙々と歩いていくと、雑貨屋が見えてきた。ジェイクがご執心の看板娘、ステファニーがいるお店だ。
先日、雑貨屋の前を通りがかった時に、私は見てしまった。
窓ガラス越しだから何を話しているのかは分からなかったけど、ステファニーの言葉にジェイクが頬を染めていた。
私に向けられる不機嫌そうな顔とは全く違う、照れたような顔に、あーと思った。
正直面白くなくて、そう思うことにも、あーと思った。
父さんが倒れた時私は十四歳で、魔法薬師になる勉強はしていたけど、まだまだ基礎的なことが分かるかどうかな状態だった。
父さんとの別れがいつくるか分からない中、私は必死に勉強した。家事や看病、お店の事を手伝いながらの勉強だったから、遊んでいる暇なんて無かった。
元々少なかった友達とも疎遠になり、気がつけば一番身近な存在が、いつも無愛想なジェイクと言う状態だった。
ジェイクは無愛想ではあるけれど、今日みたいに困った時はいつも助けてくれたし、いて欲しいと思う時、いつも側にいてくれた。
それはおじさんおばさんに言われての事なのかもしれないけど、私は嬉しかった。
ステファニーに向けられた、恋する顔を見てようやく自覚した。
どうやら私は、ジェイクの事が好きらしい。
雑貨屋の前を通り過ぎる時、ジェイクがお店の方を向いた。
釣られて私も見ると、窓ガラスに映るジェイクの口元が少し綻んでいた。
あー。
ため息のような心の声は、これで何度目だろう。
ジェイクも年頃だもんねー。青春だねー。うまくいくといいねー。と言うか、ひょっとしてもう付き合ってるのかなー。
そんな事を考えていると、ジェイクに名前を呼ばれた。
「もう直ぐ、誕生日だな」
「誰の?」
心の中がもやもやして、今は誰の誕生日も祝う気になれなかった。ちょっと棘のある言い方になってしまったかもしれない。
「誰って、エレノアに決まってるだろ」
困惑するジェイクに申し訳なく思った。ジェイクにはジェイクの人生があるんだから、八つ当たりしても仕方ない。
「まだ一月も先だよ。それにしても、ジェイクって人の誕生日ちゃんと覚えていて偉いね」
「別に、みんな覚えてる訳じゃない」
「でも、私の誕生日は毎年覚えていてくれるよ?」
「……まあな」
「他に祝ってくれる人なんていないから、結構嬉しかったんだよね」
「そうなのか」
「今年もありがとう」
「いや、今年は……」
「うん、もうおめでたいような年でもないしね。プレゼントはいらないよ」
途中で言い淀むジェイクに代わって、私が言葉を続けた。
ついでに買っただけだとか言って、いつも誕生日にはお菓子やお肉やパンとか、山のようにくれていたけど、ステファニーといい感じの今、余計なお金を使っている場合ではないだろう。
「いらないって、なんだよ」
「これでも最近はお店も順調なんだよ。食べる物にはもう困ってないから」
魔法薬は作る人によって仕上がりが大きく変わる。お客さんはお店ではなく、人につく商売だ。
父さんが死んで、私の名前だけで切り盛りするようになった頃は全然お客さんが来なくて、かなりの貧乏暮らしだった。
「ジェイクが販路を広めてくれたおかげだよ。本当にありがとう」
街の冒険者には認められるようになった頃、ジェイクがクエストのついでだと言って他の街に魔法薬を売りに行ってくれた。
後から知った事だけど、最初はなかなか売れなくて、ジェイクが自分で買い取ってギルドに無償提供してくれていたらしい。
そこから徐々に売れるようになって、今では定期的に依頼が来るまでになった。
「そうじゃなくて……」
「何度も断られているけど、売上の一部をジェイクに納める話、いつでも言ってくれればそうするからね。なんだったら遡って支払うし」
「そんな必要はないって、いつも言ってるだろ」
「でも、これから何かと入り用でしょ?」
「これから?何かあるのか?」
「それは、ほら」
私と同い年のジェイクだってもういい年だ。お付き合いの先に結婚と言う話も普通にあるだろう。
「とにかく、私はジェイクには凄く感謝してるの。ジェイクあっての私だと思ってるぐらい」
何となく、結婚の話はしたくなくて話を逸らすと、ジェイクはむすっとした顔で私を睨んできた。
「俺が好きでやった事だから、気にするな」
「好き?」
とてもそんな顔には見えなくて、ジェイクの顔をじっと見つめてしまった。
「よその街とは言え、ギルドに顔を売れて都合がよかったんだよ。別にエレノアのためにやった事じゃない」
「そうなんだ」
顔を背けて不機嫌そうな声で告げられた事実に、少しだけ寂しく思ってしまった。
私のためにがんばってくれたと勘違いしていた。
「でも、私が助かったのは事実だから、ありがとう」
「違う、本当は……」
「待って!」
話している内に私達は山の中に入っていて、ジェイクの後ろでアオトカゲが動くのが見えた。
ジェイクを退かしつつ、腰袋からナイフを取り出し柄を掴む。
そのまま回転をかけながら前方に投げると、運良く木に縫い付けるようにアオトカゲを刺すことができた。
「凄いな」
感心するように呟くジェイクを残して、アオトカゲの元へ急ぐ。
激しく暴れるアオトカゲを手で押さえ、素早くナイフを引き抜くと、柄の先で頭を潰した。
革袋に入れてリュックに詰めるまでを、ジェイクは何も言わないで見ていた。
「いつも上手くいく訳じゃないんだけどね。ほら、買うと高いから」
魔法薬の主原料は薬草だけど、種類によっては動物由来の原料もつかう。
普段はお店で買って済ませているけど、山で見かけたら手に入れたくて、あれこれ試している内にナイフ投げが上手くなってしまった。
女子として、トカゲを殺す姿を見られた事がちょっと恥ずかしくて、私は誤魔化すように山の奥へ向かった。
「じゃあ、私はこの辺で薬草取ってるから」
護衛と言っても、警戒すべきは人だけだ。別にぴったりくっついて貰わなくても大丈夫だろう。
ジェイクもそう考えているのか、私とは少し距離を取って自分でも薬草を探してくれているようだった。
そう言えば、クエストから帰ってくると、途中で見つけたからと言って、よく薬草を持って帰ってくれていたな。
口では自分のためと言っているけど、ジェイクは根が優しいんだろう。
かっこよくて冒険者としても優秀で、おまけに優しくて。ステファニーだって、きっとジェイクの事が好きなはずだ。
だって、お店で頬を染めるジェイクを見て、ステファニーも嬉しそうな顔で飛び跳ねるように喜んでいた。
ジェイクも無愛想なのは私に対してだけで、好きな子の前では愛想良かったりするのかな。
ステファニーは茶色の巻き毛がよく似合う小柄な子で、雑貨屋の看板娘だけあっていつもお洒落でお化粧も程よい感じで、お客さんに合わせた接客とか商品の目利きとか、若いながら商売の才能もあって、その上性格も明るく裏表がなくて。うん、好きにならない理由がない。
それに引き換え私はどうだ。
山に行くから仕方ないとは言え、男物のズボンにやたらポケットのついた長袖の上着。
日に焼けると火傷したみたいになっちゃうから、帽子の下にタオルを被り、完全に木こりのおじさんな格好だ。女性で例えるなら、きのこ取りに行くお婆ちゃんだ。
あー。
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