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本編
一日目
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魔王を封印する旅は、いつもと変わらない、のんびりとした足取りで始まった。
「オスカーとこうやって一緒に出かけるのも、これが最後かもしれないね」
私は隣を歩くオスカーをしげしげと見つめながら、感慨深く呟いた。
「なんでだ?」
何処か期待に満ちた顔をしていたオスカーが、怪訝そうな顔で聞いてきた。
「魔王を封印したら、王都に行くんじゃないの?」
その昔、大魔法使いによって魔王は封印された。
強大すぎる魔王の力は、永続的に封印する事は出来なかったため、わざと綻びを作ったそうだ。
一世代に一度、封印は解かれ、魔王の魂は人の子に宿る。
魔王の魂に負けることのない、強靭な魂と肉体を持つ、まさに勇者と言える特別な子を選んで。
魔王の魂を宿した勇者は、成人を迎えると魔王城へ向かい、再び魔王を封印し直すのだ。
勇者であると言う事は、優秀さの証明でもある。
オスカーには魔王封印後、王都での華々しい生活が待っているはずだ。
「行くとしても、ニナと一緒だ」
「私が、行けるわけないでしょ」
オスカーと私は幼馴染どころか、一緒に育った仲だけど、残念ながら色々と差がついてしまっている。
見た目良し、能力良し、更に勇者のオスカーに対し、私ときたらどうだ。
男女どちらからもブスと罵られ、魔法使いの癖に魔力は最低値、将来性が全くない残念な人間なのだ。
最近は男の人に言い寄られることもあるけど、周りの女子から、胸が大きいだけだから調子に乗るなと釘を刺されている。
むしろ胸だけでも価値があって良かった。
「このままあの村にいて、何をするんだ?」
「このままだと、街のギルドに登録して冒険者、かな。冒険者になるような魔法使いは少ないから、何処かのパーティーには入れて貰えるでしょ」
「どんな扱いされるか、分かってないだろ」
オスカーが珍しく苛立たしげに呟いた。
「覚悟の上だよ」
使えない新入りが、雑用を押し付けられるのは仕方の無い事だ。
血の気の多い冒険者だと、鉄拳制裁もあるかもしれない。
「絶対、分かってない」
「私は大丈夫だから。それより、オスカーは王都に行ったらどうするつもりなの?」
「ニナが一緒じゃないなら、行かない」
私はため息をついた。オスカーの欠点を上げるとしたら、行き過ぎた私への依存だ。
オスカーのお母さんは七歳の時に流行病であっけなく亡くなってしまった。
同い年とは言え、オスカーにとって私は母親代わりなんだろう。とんだマザコンだ。
「私は十七歳になったら、おじさんに結婚して貰うつもりだったから、今はもうオスカーのお母さんみたいなものだよ。どこに居ても、私の心はオスカーを想っているから、元気に羽ばたいていきなさい」
「死んだ人間と、結婚できるわけないだろ」
オスカーが残酷な事実を告げる。
オスカーのお父さんは名の知れた冒険者だったけど、私達が十五歳の時、クエスト中に亡くなってしまった。
私はオスカー以上に悲しんだ。
おじさんが亡くなった事も勿論悲しかったけど、もうオスカーと家族になる事は出来ないと思うと、無性に悲しかった。
「とにかく、この旅が終わったら、オスカーはオスカーの道を進んでね。私は私で頑張って生きていくから」
頑張らないと人並みにも生きていけなさそうな自分が情けない。
「この旅が終わったら……」
落ち込む私は、オスカーの瞳が怪しく光っている事に気が付かなかった。
二人共無言のまま、私達は街道を行く。
高等学校は村から歩いて一時間ぐらいの街にあったから、私とオスカーは毎日一緒に街道を歩いた。
義務教育は十歳までだけど、私達はおじさんの意向で高等教育まで受ける事が出来た。
おじさんが亡くなってからも通うことが出来たのは、それだけの物を遺してくれたからだ。
私は落ちこぼれてしまって、成人したのに課程を修了する事が出来ずにいたけど、オスカーは魔王封印の旅に出るまでと言う約束で教える側にまわっていた。
何か考え事をしているオスカーの姿を、もう一度しげしげと見つめる。
黒髪に灰色の瞳、キレイな顔立ちは美人だったおばさんに似ているけど、鍛えられたその立ち姿は、どこかおじさんに似ていた。
こうやってオスカーの隣にいられるのも後僅かかと思うと、私の胸はチクリと痛んだ。
最初の村に着く頃には、オスカーはいつも通りのオスカーに戻っていた。
清廉潔白、爽やかさを絵に描いたような好青年のオスカーだ。
「昼食を食べたらまた直ぐ歩くことになる。ニナ、大丈夫か?」
「これぐらいで音を上げてたら、冒険者にはなれないよ」
魔法使いとしての行き先が、冒険者ぐらいしかないと自覚した時から、密かに体力作りに励んでいた。
魔王を封印する旅は、予定では一月もかからない。半月で魔王城まで行き、半月で家に帰るだけ。
魔王城と言っても、ただ魔王が眠る場所と言うだけで、ガッチガチに結界が張られているから、魔物なんて一匹もいない。
「魔王城の手前までは街道を歩くだけだから、旅行みたいなものだよね。じゃなきゃ私なんて足手まといで付いてこられなかったけど」
「俺が守るから、どこにだって連れていくさ」
お姫様じゃあるまいし、そこまでして連れて行く必要がない。
本当はこの旅の同行だって最初は断ったのだ。輝かしい勇者の旅は、もっと華やかなメンバーで行けばいい。
同行を望む人は男女問わずいっぱいいたけど、オスカーは私との二人旅に固執した。
「ねえ、オスカーは自分の中に魔王がいるって分かるの?」
「……今の状態が普通だったから、どうだろうな。魔王を封印したら、分かるのかもしれない」
私がのこのことオスカーに付いてきた理由はこれだ。
オスカーは魔王を封印した後、自分が変わってしまう事を恐れている。
何しろ産まれた時から魔王の魂と共にあったのだ。
それがなくなって、自分にどんな変化が起こるのか、見届けて欲しいと頼まれたのだ。
「オスカーなら、きっと大丈夫だよ」
私の無責任な発言に、オスカーは苦笑で答えた。
「もし大丈夫じゃなかったら、ニナに責任を取ってもらう」
「責任の取り方が分からないけど、任せといて」
いつものようにオスカーと軽口を叩き合いながら、私達はその日の宿を取る予定の村へと歩みを進めた。
「ニナ、宿は一室でいいか?」
オスカーは七歳の時から私の家で暮らしている。小さな雑貨店を営む我が家は、住むスペースも小さかった。
オスカーの部屋なんて用意出来る訳もなく、ずっと私達は同じ部屋で育った。今更部屋を分ける必要はないだろう。
「うん。その分晩御飯を奮発しよう」
国から資金が出ているとは言え、予算には限りがある。
宿代を浮かせば、その分食事が豪華になるならそちらの方がいい。
「ベッドも一つにした方が安くなる。デザートも付けられるけど、どうする?」
「オスカーが嫌じゃなかったら、デザート付きでお願いします」
流石に家ではベッドは分けていたけど、狭い部屋なので、ベッドはピッタリとくっついて並んでいた。
寒い日は特に、朝になったら抱き合って寝ていた、なんて事もしょっちゅうだった。
「ニナがいいなら、俺は構わない」
嬉しそうに笑うオスカーに釣られて、私も笑う。スポンサー付きの旅ってなんてステキなんだろう。
「流石にちょっと疲れたね」
美味しい食事にお風呂も済ませ、私はベッドに倒れ込んだ。二人用なので広さは十分だ。
「まだ旅は始まったばかりだ」
オスカーは私の隣に座ると、優しく頭を撫でてくれた。
私を寝かしつけるのが好きなのか、昔からオスカーは、すぐにこうやって寝かしつけてくる。
「あー、ダメ……瞬殺で、寝ちゃう……」
「明日も早い、今日は早く寝るといい。お休みニナ、また後で」
「お休み、オスカー……また、明日ね……」
私はオスカーの温もりを感じながら、幸せな眠りに落ちていった。
「オスカーとこうやって一緒に出かけるのも、これが最後かもしれないね」
私は隣を歩くオスカーをしげしげと見つめながら、感慨深く呟いた。
「なんでだ?」
何処か期待に満ちた顔をしていたオスカーが、怪訝そうな顔で聞いてきた。
「魔王を封印したら、王都に行くんじゃないの?」
その昔、大魔法使いによって魔王は封印された。
強大すぎる魔王の力は、永続的に封印する事は出来なかったため、わざと綻びを作ったそうだ。
一世代に一度、封印は解かれ、魔王の魂は人の子に宿る。
魔王の魂に負けることのない、強靭な魂と肉体を持つ、まさに勇者と言える特別な子を選んで。
魔王の魂を宿した勇者は、成人を迎えると魔王城へ向かい、再び魔王を封印し直すのだ。
勇者であると言う事は、優秀さの証明でもある。
オスカーには魔王封印後、王都での華々しい生活が待っているはずだ。
「行くとしても、ニナと一緒だ」
「私が、行けるわけないでしょ」
オスカーと私は幼馴染どころか、一緒に育った仲だけど、残念ながら色々と差がついてしまっている。
見た目良し、能力良し、更に勇者のオスカーに対し、私ときたらどうだ。
男女どちらからもブスと罵られ、魔法使いの癖に魔力は最低値、将来性が全くない残念な人間なのだ。
最近は男の人に言い寄られることもあるけど、周りの女子から、胸が大きいだけだから調子に乗るなと釘を刺されている。
むしろ胸だけでも価値があって良かった。
「このままあの村にいて、何をするんだ?」
「このままだと、街のギルドに登録して冒険者、かな。冒険者になるような魔法使いは少ないから、何処かのパーティーには入れて貰えるでしょ」
「どんな扱いされるか、分かってないだろ」
オスカーが珍しく苛立たしげに呟いた。
「覚悟の上だよ」
使えない新入りが、雑用を押し付けられるのは仕方の無い事だ。
血の気の多い冒険者だと、鉄拳制裁もあるかもしれない。
「絶対、分かってない」
「私は大丈夫だから。それより、オスカーは王都に行ったらどうするつもりなの?」
「ニナが一緒じゃないなら、行かない」
私はため息をついた。オスカーの欠点を上げるとしたら、行き過ぎた私への依存だ。
オスカーのお母さんは七歳の時に流行病であっけなく亡くなってしまった。
同い年とは言え、オスカーにとって私は母親代わりなんだろう。とんだマザコンだ。
「私は十七歳になったら、おじさんに結婚して貰うつもりだったから、今はもうオスカーのお母さんみたいなものだよ。どこに居ても、私の心はオスカーを想っているから、元気に羽ばたいていきなさい」
「死んだ人間と、結婚できるわけないだろ」
オスカーが残酷な事実を告げる。
オスカーのお父さんは名の知れた冒険者だったけど、私達が十五歳の時、クエスト中に亡くなってしまった。
私はオスカー以上に悲しんだ。
おじさんが亡くなった事も勿論悲しかったけど、もうオスカーと家族になる事は出来ないと思うと、無性に悲しかった。
「とにかく、この旅が終わったら、オスカーはオスカーの道を進んでね。私は私で頑張って生きていくから」
頑張らないと人並みにも生きていけなさそうな自分が情けない。
「この旅が終わったら……」
落ち込む私は、オスカーの瞳が怪しく光っている事に気が付かなかった。
二人共無言のまま、私達は街道を行く。
高等学校は村から歩いて一時間ぐらいの街にあったから、私とオスカーは毎日一緒に街道を歩いた。
義務教育は十歳までだけど、私達はおじさんの意向で高等教育まで受ける事が出来た。
おじさんが亡くなってからも通うことが出来たのは、それだけの物を遺してくれたからだ。
私は落ちこぼれてしまって、成人したのに課程を修了する事が出来ずにいたけど、オスカーは魔王封印の旅に出るまでと言う約束で教える側にまわっていた。
何か考え事をしているオスカーの姿を、もう一度しげしげと見つめる。
黒髪に灰色の瞳、キレイな顔立ちは美人だったおばさんに似ているけど、鍛えられたその立ち姿は、どこかおじさんに似ていた。
こうやってオスカーの隣にいられるのも後僅かかと思うと、私の胸はチクリと痛んだ。
最初の村に着く頃には、オスカーはいつも通りのオスカーに戻っていた。
清廉潔白、爽やかさを絵に描いたような好青年のオスカーだ。
「昼食を食べたらまた直ぐ歩くことになる。ニナ、大丈夫か?」
「これぐらいで音を上げてたら、冒険者にはなれないよ」
魔法使いとしての行き先が、冒険者ぐらいしかないと自覚した時から、密かに体力作りに励んでいた。
魔王を封印する旅は、予定では一月もかからない。半月で魔王城まで行き、半月で家に帰るだけ。
魔王城と言っても、ただ魔王が眠る場所と言うだけで、ガッチガチに結界が張られているから、魔物なんて一匹もいない。
「魔王城の手前までは街道を歩くだけだから、旅行みたいなものだよね。じゃなきゃ私なんて足手まといで付いてこられなかったけど」
「俺が守るから、どこにだって連れていくさ」
お姫様じゃあるまいし、そこまでして連れて行く必要がない。
本当はこの旅の同行だって最初は断ったのだ。輝かしい勇者の旅は、もっと華やかなメンバーで行けばいい。
同行を望む人は男女問わずいっぱいいたけど、オスカーは私との二人旅に固執した。
「ねえ、オスカーは自分の中に魔王がいるって分かるの?」
「……今の状態が普通だったから、どうだろうな。魔王を封印したら、分かるのかもしれない」
私がのこのことオスカーに付いてきた理由はこれだ。
オスカーは魔王を封印した後、自分が変わってしまう事を恐れている。
何しろ産まれた時から魔王の魂と共にあったのだ。
それがなくなって、自分にどんな変化が起こるのか、見届けて欲しいと頼まれたのだ。
「オスカーなら、きっと大丈夫だよ」
私の無責任な発言に、オスカーは苦笑で答えた。
「もし大丈夫じゃなかったら、ニナに責任を取ってもらう」
「責任の取り方が分からないけど、任せといて」
いつものようにオスカーと軽口を叩き合いながら、私達はその日の宿を取る予定の村へと歩みを進めた。
「ニナ、宿は一室でいいか?」
オスカーは七歳の時から私の家で暮らしている。小さな雑貨店を営む我が家は、住むスペースも小さかった。
オスカーの部屋なんて用意出来る訳もなく、ずっと私達は同じ部屋で育った。今更部屋を分ける必要はないだろう。
「うん。その分晩御飯を奮発しよう」
国から資金が出ているとは言え、予算には限りがある。
宿代を浮かせば、その分食事が豪華になるならそちらの方がいい。
「ベッドも一つにした方が安くなる。デザートも付けられるけど、どうする?」
「オスカーが嫌じゃなかったら、デザート付きでお願いします」
流石に家ではベッドは分けていたけど、狭い部屋なので、ベッドはピッタリとくっついて並んでいた。
寒い日は特に、朝になったら抱き合って寝ていた、なんて事もしょっちゅうだった。
「ニナがいいなら、俺は構わない」
嬉しそうに笑うオスカーに釣られて、私も笑う。スポンサー付きの旅ってなんてステキなんだろう。
「流石にちょっと疲れたね」
美味しい食事にお風呂も済ませ、私はベッドに倒れ込んだ。二人用なので広さは十分だ。
「まだ旅は始まったばかりだ」
オスカーは私の隣に座ると、優しく頭を撫でてくれた。
私を寝かしつけるのが好きなのか、昔からオスカーは、すぐにこうやって寝かしつけてくる。
「あー、ダメ……瞬殺で、寝ちゃう……」
「明日も早い、今日は早く寝るといい。お休みニナ、また後で」
「お休み、オスカー……また、明日ね……」
私はオスカーの温もりを感じながら、幸せな眠りに落ちていった。
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