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第二話
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目の前の男の人は、ゆっくりと立ち上がると私に近づき、いきり立ったそれをずぶりと……
なんて事は無く、深く大きく息を吸ってから立ち上がると壁際に向かった。
「約束を破ってしまい、すまない」
壁を確認しながら、男の人が謝ってきた。
「やく、そく?」
壁を撫でる手をぼんやりと見つめながら、働かない頭で尋ねる。
「見ないと、言ったのに……」
申し訳無さそうに呟かれた言葉に、私の方が申し訳無くなってしまう。
なぜなら、壁なんかより私の身体を撫で回して欲しいと思ってしまっていたから。
「こちらこそ、すみません」
私が謝ると、男の人がくすりと笑った。
「さっきもこんなやり取りをしたな。騒がれて罵られてもおかしくない状況なのに、君は冷静だ」
壁をとんとん叩きながら男の人は私を見ないで語りかける。
「それは、あなたが冷静だから……」
「そうでも、ない」
男の人はゆっくりと元いた場所に戻ると、一瞬だけ私に顔を向けた。
「椅子が消えてる。君は、消える所を見たか?」
すぐに椅子があった場所に視線を戻してしまい、残念に思ってしまった。
椅子なんて、ずっと男の人を見つめていて、全く見ていなかった。
「……すみません」
「君は、謝ってばかりだな」
低くて優しい声にドキドキしてしまうのは、快感に曝され続けたからだけだろうか。
「ざっと見た限り、この部屋に継ぎ目らしい物は全くなかった。どうやって俺達を中に入れたんだろう」
椅子が消えた事も含めて、やはり人智を超えた存在が関わっている様に思えた。
「アブダクション……」
「アブダクション?」
男の人の呟きに、オウム返ししてしまう。
「誘拐を意味する英語なんだが、宇宙人による誘拐事件を、そう言ったりするんだ」
「宇宙人、ですか」
「いや、ふと思い出しただけで、そうと決まった訳じゃない」
宇宙人と言われれば、この訳の分からない状況もなんだかしっくりきた。
「私達、これからどうなるんでしょうか」
「何かしらの意図はあるみたいだから、ずっとこのままでは無い、と思いたいな」
「意図、ですか……」
裸の男女を閉じ込めて、時折快感に晒す。
あまり、その先は考えたくない。
「その手錠を、確かめてもいいか?」
暫くの沈黙の後、男の人が顔を背けたまま聞いてきた。
次から次へと私に快感を流し込んでいた手枷は、今は大人しくなっている。
下手に触ってまたビリビリ来ないだろうか。
「君の身体には触れないし、極力見ない様にするから」
私の戸惑いを、男の人は別の意味に取ったようだ。
「いえ、大丈夫です。見てくだっ、あっ……んんっ……やあっ……」
だめだ、もうビリビリと快感が流れる度に、勝手に腰が動いてしまう。
「あっ、ああんっ……うっ、んっ……ああっ……」
「すまない、少し触らせてもらう」
男の人がそんな事を言いながら、私に近づいて来たので、つい、期待に満ちた眼差しを向けてしまった。
腰を振りながら男の人を見ていると、視線は手枷から外れることなく、伸ばした手で手枷を掴んだ。
「なっ!……くっ……はあっ……」
男の人は手枷に触れた瞬間、びくりと身体を強張らせ、悩まし気に吐息を漏らした。
手枷から手を離すと、呆然とした顔でそのまま私を見つめる。
「んんっ……はっ、あっ……」
ビリビリが収まり、見られてもいるので、私は何とか腰の動きを自制する。
「こんな、その……大丈夫なのか?」
「……大丈夫なわけ、ないです……あなたこそ、大丈夫ですか?」
手枷に触れた男の人も、強制的に快感を味合わされたんだろう。
足の間の物が、今までよりも元気になっている。
「大丈夫……とは、言い難い、な……」
二人の熱っぽい視線が絡まる。
それでも、男の人は私に手を出してこなかった。
この人はどこまで真面目なんだろう。
それとも、それだけ私とはしたく無いと言う事なんだろうか。
「私の事は気にせず、してください」
男の人の真意は測りかねたけど、手足が自由なんだから、一人ですればいいと思った。
「いいのか?」
男の人の問いかけに、私は視線を外す。
「どうぞ。でも、んっ……」
見えない所でやってくださいと言おうとしたら、男の人に後ろから抱きすくめられてしまった。
「あの、一人でしてくださいと、言ったつもりだったんですが」
お尻に硬いものが当たり、私は戸惑いを口にする。
「紛らわしいな」
少し怒ったような声で言うと、私から離れようとして、再びきつく抱きしめた。
「だめだ、もう、我慢できそうにない……」
「んっ……」
耳元で呟かれた言葉に、私の口から吐息が漏れる。
私だって、とっくに我慢できないでいた。
「あのっ、恋人は、いませんか?」
こんな時でも、そんな事を気にしてしまう自分が嫌になる。
いると言われても、先に進められたら我慢できないくせに。
「いない。一年ぐらい前に振られたきりだ」
男の人はそう言うと、私の胸を優しく揉んだ。
「あっ……」
手枷からもたらされる快感に比べたら、ささやかな快感なはずなのに、私の身体はびくりと大きく反応してしまった。
「君はどうなんだ?」
やわやわと胸を揉みながら、男の人は耳元で囁く。
「恋人なんて、んっ……いない、ああっ……です……」
「そうか……」
嬉しそうに呟くと、男の人は私の乳首を両手で摘んだ。
「あっ、ああっ……ああっ……」
切ないぐらい硬くなっていた乳首を、扱くように揉まれて、腰が揺れてしまう。
「君を、抱きたい」
優しくて甘い声に、私は泣きそうになる。
「あっ、んっ……あまり、優しく、んっ……しないで、くれるなら……」
「それは、激しいのが好きと言う事か?」
男の人の動きが止まり、私は慌てて首を降った。
「……優しくされたら、好きに、なっちゃう、から……」
勘違いして、すぐにのぼせてしまう。
もう、そんなのは嫌だ。
「困ったな……」
男の人の手が下へと向かう。
「そんな事を言われたら、優しくするしかないじゃないか」
「あっ、やっ……はあっ……ああっ……」
男の人の太めの指が、既にぬるついている割れ目をゆっくりとなぞる。
「君に、好かれたい」
耳元で囁かれた声に答える様に、私はイッてしまった。
「俺は、カトウ ジョウだ。君の名前も、教えて欲しい」
「はっ、あっ……な、まえ?」
ゆっくりと指を抜き差しされながら、そう言えば名前も言って無かった事に気が付く。
名前も知らない人と、こんな事をしていたのかと思うと、不思議な気持ちになった。
「ふっ、あっ……佐藤、千紗です……ああっ、んっ……」
「チサ……」
耳元で甘く囁かれ、溶けてしまいそうになる。
「カトウ、さんっ……」
「……そこは、ジョウにしておこうか。大丈夫の丈だ」
笑いながらそう言うと、丈さんは私の耳に噛りついた。
「ひうっ……丈、さん?」
「チサ、キスがしたい」
丈さんは耳元で囁くと、くるりと私の向きを変えた。
暫く見つめ合っていたら、丈さんが片方の口の端を上げて笑った。
「かわいいな」
そんな事を、言わないで欲しい。
そんな優しい瞳で、見ないで欲しい。
どうしようもなく、好きになってしまう。
「んっ……あのっ……」
私はどうしていいか分からなくて、困惑の表情を浮かべる。
「チサが、俺を好きになってくれたら、嬉しい」
丈さんは、鼻がくっつきそうな位置で囁く。
「俺は、チサが好きだ」
「ふっ、あっ……私も、好き……んんっ……」
丈さんは優しく笑うと、深いキスをした。
「んっ、んんっ……はあっ……丈、さん……」
キスをしながら、胸を揉んだり中を指でかき混ぜたりされて、私はもうどうしようもなく丈さんを求めていた。
手枷から快感が流れ込む事はなく、丈さんに触れられる快感だけに溺れていた。
「このまま……挿れてもいいか?」
丈さんが硬い物を押し当てながら聞いてきた。
何もつけずにするなんて、駄目だと分かっていても、もう止められなかった。
「お願い、します……」
頷きながらそう言うと、丈さんは口の端を上げて笑った。
「やはり、チサは変わってる」
言いながらゆっくりと、私の中に丈さんの物を埋めていった。
「うっ、ふっ……あっ……んんっ……」
「きつい、な……大丈夫か?」
大きく息を吐きながら、丈さんに聞かれる。
久し振りだし、そんなに経験がある訳では無いけど、身体中が満たされる喜びに震えていた。
「んっ……気持ち……いい、です……」
「俺もだ……ああ、本当に……好きだ、チサ」
ゆっくりと腰を動かしながら、丈さんは何度も優しくキスをした。
信じても、いいだろうか。
また、傷付いたりしないだろうか。
キスの合間に丈さんを見つめると、やはり口の端だけを上げて笑った。
丈さんの癖なんだろう。
釣り目がちの顔に、何だかよく似合っている。
「丈さんっ、ああっ……丈さんっ……」
不安や心配は消えないけれど、私はひたすら丈さんを求めた。
「大丈夫だ、チサ……」
激しく腰を打ち付けあい、今までに無い快感が私を襲う。
「あっ、ああっ……やっ、いやあっ、あああっ!」
「くっ、チサ……出る……」
私がガクガクと腰を揺らして達すると、丈さんは私から引き抜いて、お腹にかけるように出した。
「うっ、ふっ……丈さんっ、丈さんっ……」
気持ちの昂ぶりが抑えられずに、私の目からは涙が溢れる。
「ゆっくり、息を吸うんだ。大丈夫。大丈夫だ、チサ」
丈さんは頭を撫でて、私を落ち着かせてくれる。
「丈さん……好き……」
私の記憶は、そこで途切れた。
なんて事は無く、深く大きく息を吸ってから立ち上がると壁際に向かった。
「約束を破ってしまい、すまない」
壁を確認しながら、男の人が謝ってきた。
「やく、そく?」
壁を撫でる手をぼんやりと見つめながら、働かない頭で尋ねる。
「見ないと、言ったのに……」
申し訳無さそうに呟かれた言葉に、私の方が申し訳無くなってしまう。
なぜなら、壁なんかより私の身体を撫で回して欲しいと思ってしまっていたから。
「こちらこそ、すみません」
私が謝ると、男の人がくすりと笑った。
「さっきもこんなやり取りをしたな。騒がれて罵られてもおかしくない状況なのに、君は冷静だ」
壁をとんとん叩きながら男の人は私を見ないで語りかける。
「それは、あなたが冷静だから……」
「そうでも、ない」
男の人はゆっくりと元いた場所に戻ると、一瞬だけ私に顔を向けた。
「椅子が消えてる。君は、消える所を見たか?」
すぐに椅子があった場所に視線を戻してしまい、残念に思ってしまった。
椅子なんて、ずっと男の人を見つめていて、全く見ていなかった。
「……すみません」
「君は、謝ってばかりだな」
低くて優しい声にドキドキしてしまうのは、快感に曝され続けたからだけだろうか。
「ざっと見た限り、この部屋に継ぎ目らしい物は全くなかった。どうやって俺達を中に入れたんだろう」
椅子が消えた事も含めて、やはり人智を超えた存在が関わっている様に思えた。
「アブダクション……」
「アブダクション?」
男の人の呟きに、オウム返ししてしまう。
「誘拐を意味する英語なんだが、宇宙人による誘拐事件を、そう言ったりするんだ」
「宇宙人、ですか」
「いや、ふと思い出しただけで、そうと決まった訳じゃない」
宇宙人と言われれば、この訳の分からない状況もなんだかしっくりきた。
「私達、これからどうなるんでしょうか」
「何かしらの意図はあるみたいだから、ずっとこのままでは無い、と思いたいな」
「意図、ですか……」
裸の男女を閉じ込めて、時折快感に晒す。
あまり、その先は考えたくない。
「その手錠を、確かめてもいいか?」
暫くの沈黙の後、男の人が顔を背けたまま聞いてきた。
次から次へと私に快感を流し込んでいた手枷は、今は大人しくなっている。
下手に触ってまたビリビリ来ないだろうか。
「君の身体には触れないし、極力見ない様にするから」
私の戸惑いを、男の人は別の意味に取ったようだ。
「いえ、大丈夫です。見てくだっ、あっ……んんっ……やあっ……」
だめだ、もうビリビリと快感が流れる度に、勝手に腰が動いてしまう。
「あっ、ああんっ……うっ、んっ……ああっ……」
「すまない、少し触らせてもらう」
男の人がそんな事を言いながら、私に近づいて来たので、つい、期待に満ちた眼差しを向けてしまった。
腰を振りながら男の人を見ていると、視線は手枷から外れることなく、伸ばした手で手枷を掴んだ。
「なっ!……くっ……はあっ……」
男の人は手枷に触れた瞬間、びくりと身体を強張らせ、悩まし気に吐息を漏らした。
手枷から手を離すと、呆然とした顔でそのまま私を見つめる。
「んんっ……はっ、あっ……」
ビリビリが収まり、見られてもいるので、私は何とか腰の動きを自制する。
「こんな、その……大丈夫なのか?」
「……大丈夫なわけ、ないです……あなたこそ、大丈夫ですか?」
手枷に触れた男の人も、強制的に快感を味合わされたんだろう。
足の間の物が、今までよりも元気になっている。
「大丈夫……とは、言い難い、な……」
二人の熱っぽい視線が絡まる。
それでも、男の人は私に手を出してこなかった。
この人はどこまで真面目なんだろう。
それとも、それだけ私とはしたく無いと言う事なんだろうか。
「私の事は気にせず、してください」
男の人の真意は測りかねたけど、手足が自由なんだから、一人ですればいいと思った。
「いいのか?」
男の人の問いかけに、私は視線を外す。
「どうぞ。でも、んっ……」
見えない所でやってくださいと言おうとしたら、男の人に後ろから抱きすくめられてしまった。
「あの、一人でしてくださいと、言ったつもりだったんですが」
お尻に硬いものが当たり、私は戸惑いを口にする。
「紛らわしいな」
少し怒ったような声で言うと、私から離れようとして、再びきつく抱きしめた。
「だめだ、もう、我慢できそうにない……」
「んっ……」
耳元で呟かれた言葉に、私の口から吐息が漏れる。
私だって、とっくに我慢できないでいた。
「あのっ、恋人は、いませんか?」
こんな時でも、そんな事を気にしてしまう自分が嫌になる。
いると言われても、先に進められたら我慢できないくせに。
「いない。一年ぐらい前に振られたきりだ」
男の人はそう言うと、私の胸を優しく揉んだ。
「あっ……」
手枷からもたらされる快感に比べたら、ささやかな快感なはずなのに、私の身体はびくりと大きく反応してしまった。
「君はどうなんだ?」
やわやわと胸を揉みながら、男の人は耳元で囁く。
「恋人なんて、んっ……いない、ああっ……です……」
「そうか……」
嬉しそうに呟くと、男の人は私の乳首を両手で摘んだ。
「あっ、ああっ……ああっ……」
切ないぐらい硬くなっていた乳首を、扱くように揉まれて、腰が揺れてしまう。
「君を、抱きたい」
優しくて甘い声に、私は泣きそうになる。
「あっ、んっ……あまり、優しく、んっ……しないで、くれるなら……」
「それは、激しいのが好きと言う事か?」
男の人の動きが止まり、私は慌てて首を降った。
「……優しくされたら、好きに、なっちゃう、から……」
勘違いして、すぐにのぼせてしまう。
もう、そんなのは嫌だ。
「困ったな……」
男の人の手が下へと向かう。
「そんな事を言われたら、優しくするしかないじゃないか」
「あっ、やっ……はあっ……ああっ……」
男の人の太めの指が、既にぬるついている割れ目をゆっくりとなぞる。
「君に、好かれたい」
耳元で囁かれた声に答える様に、私はイッてしまった。
「俺は、カトウ ジョウだ。君の名前も、教えて欲しい」
「はっ、あっ……な、まえ?」
ゆっくりと指を抜き差しされながら、そう言えば名前も言って無かった事に気が付く。
名前も知らない人と、こんな事をしていたのかと思うと、不思議な気持ちになった。
「ふっ、あっ……佐藤、千紗です……ああっ、んっ……」
「チサ……」
耳元で甘く囁かれ、溶けてしまいそうになる。
「カトウ、さんっ……」
「……そこは、ジョウにしておこうか。大丈夫の丈だ」
笑いながらそう言うと、丈さんは私の耳に噛りついた。
「ひうっ……丈、さん?」
「チサ、キスがしたい」
丈さんは耳元で囁くと、くるりと私の向きを変えた。
暫く見つめ合っていたら、丈さんが片方の口の端を上げて笑った。
「かわいいな」
そんな事を、言わないで欲しい。
そんな優しい瞳で、見ないで欲しい。
どうしようもなく、好きになってしまう。
「んっ……あのっ……」
私はどうしていいか分からなくて、困惑の表情を浮かべる。
「チサが、俺を好きになってくれたら、嬉しい」
丈さんは、鼻がくっつきそうな位置で囁く。
「俺は、チサが好きだ」
「ふっ、あっ……私も、好き……んんっ……」
丈さんは優しく笑うと、深いキスをした。
「んっ、んんっ……はあっ……丈、さん……」
キスをしながら、胸を揉んだり中を指でかき混ぜたりされて、私はもうどうしようもなく丈さんを求めていた。
手枷から快感が流れ込む事はなく、丈さんに触れられる快感だけに溺れていた。
「このまま……挿れてもいいか?」
丈さんが硬い物を押し当てながら聞いてきた。
何もつけずにするなんて、駄目だと分かっていても、もう止められなかった。
「お願い、します……」
頷きながらそう言うと、丈さんは口の端を上げて笑った。
「やはり、チサは変わってる」
言いながらゆっくりと、私の中に丈さんの物を埋めていった。
「うっ、ふっ……あっ……んんっ……」
「きつい、な……大丈夫か?」
大きく息を吐きながら、丈さんに聞かれる。
久し振りだし、そんなに経験がある訳では無いけど、身体中が満たされる喜びに震えていた。
「んっ……気持ち……いい、です……」
「俺もだ……ああ、本当に……好きだ、チサ」
ゆっくりと腰を動かしながら、丈さんは何度も優しくキスをした。
信じても、いいだろうか。
また、傷付いたりしないだろうか。
キスの合間に丈さんを見つめると、やはり口の端だけを上げて笑った。
丈さんの癖なんだろう。
釣り目がちの顔に、何だかよく似合っている。
「丈さんっ、ああっ……丈さんっ……」
不安や心配は消えないけれど、私はひたすら丈さんを求めた。
「大丈夫だ、チサ……」
激しく腰を打ち付けあい、今までに無い快感が私を襲う。
「あっ、ああっ……やっ、いやあっ、あああっ!」
「くっ、チサ……出る……」
私がガクガクと腰を揺らして達すると、丈さんは私から引き抜いて、お腹にかけるように出した。
「うっ、ふっ……丈さんっ、丈さんっ……」
気持ちの昂ぶりが抑えられずに、私の目からは涙が溢れる。
「ゆっくり、息を吸うんだ。大丈夫。大丈夫だ、チサ」
丈さんは頭を撫でて、私を落ち着かせてくれる。
「丈さん……好き……」
私の記憶は、そこで途切れた。
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