ラッキー以外取り柄のない僕と呪われたイケメン

 ちょっとした幸運——例えば、一夜漬けで張ったテストのヤマが全部当たるだとか、遅刻しそうな時にバスが数分遅れて出発してくれるだとか。そういう小さなラッキーに恵まれている僕は、それ以外に取り立てて優れたものを持たない。

 さて、運が良い人間がいれば悪い人間ももちろん存在する。僕が出会ったイケメンの彼もその一人だ。

 これは、呪われているかのような不幸体質の美形と、ちょっと神に気にかけてもらっているレベルのラッキー平凡ボーイが恋に落ちる話だ。
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