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第一章 人柱の少女
陽だまりの中で
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「病を撒くなんて、この恩知らず」
「化け物に身売りした阿婆擦れめ」
「その髪の色、前々から気味が悪いと思ってたのよ」
騒がしい声と一緒に、石が飛んでくる。
「すまない……、お前が生きてると分かってから、皆が家に押し寄せてきて……、こうでもしないと、その、もう収まりがつかなくて……、本当にすまない……」
お父様が、傍で何かブツブツ呟いてる。
「あんたって、男なら本当になんでもいいのね! 気色悪い!」
お義姉様が、金切り声で喚いている。
「仕方ないだろう、八重。これはあの姦婦の子なんだから」
お義母さまが、ゆっくりと近づいてくる。
「八重の許婚を寝とったあげく、あの森の化け物と通じて病を撒かせて、さぞ楽しかっただろうね?」
ああ、この人、玉葉様が病を撒いたと思ってるんだ。
それは、ちゃんと否定しなきゃ。
「玉葉様は……、そんなこと、してません……」
「黙りな!」
ドカッ
「うっ……」
つま先がお腹にめり込む。
最近、ようやく痛まなくなってきたのにな……。
「本当にお前らは! 親子揃って私を馬鹿にして!」
ドカッ
メリッ
ミシッ
「うっ……、ぐっ……」
身体中から、鈍い音がする。
こめかみからは、ぬるぬるした何かが流れ続ける。
視界がだんだんぼやけていく。
身体中が痛い。
それでも、これだけは聞かなくちゃ……。
「あの……、お母様の……、体は……」
「はっ? 何を言ってるんだい。あんな女、とうに地獄に落としてやったよ!」
……え?
「小間使いにしてもいいから子供だけは見逃してくれって言われたから、それだけは聞いてやったってのに……、あの女、お前の乳離れが済んでも自分で死なないんだから」
この人、何を言ってるんだろう……。
「だから、この私がわざわざ手を下してやったんだ」
……。
「骸をバラすのは骨が折れたけど、村の奴らもあの女を気味悪がってたからね。頼んだら、喜んで引き受けてくれたよ」
……ああ、なんで。
「肥溜めに捨ててやったから、もう骨も腐っちまったはずさ」
なんで、私は。
「安心しな、お前もすぐに同じ場所に捨ててやるよ。ほら、あんたたち、この阿婆擦れを懲らしめてやりな」
「はい」
「おう」
「まかせとけ」
こんな人たちの、ために。
「なあ、お前……、やっぱりやめないか……?」
「はぁ!? 今さら、情でも移ったのかい!」
「いや……、そうじゃなくて……、こんなことが、ばれたら……」
「骸が見つからなきゃ、バレるもんか! あの化け物たちがきたって、知らぬ存ぜぬで通せばいいんだよ!」
こんな人たち、なんて。
「そう……、だな……」
「そうだよ! まったく……」
みんな、死んじゃえばよかったのに。
「さあ、さっさと片付けちまうよ」
でも、私の方が先に死んじゃうんだろうな。
……もう、いいや。
なんだか、すごく疲れたから。
「覚悟しな!」
月に照らされて、沢山の鋤や鍬の先が光ってる。
せめて、玉葉様に勝手に抜け出したこと謝りたかったな……。
ザッザッザッザッ
……?
なんだか、たくさんの足音がする。
「そこまでだ。この下臈ども」
この声は、文車さん……?
「明、遅くなって悪かった。傷は……よし、このくらいなら、なんとかなる。よく耐えたな」
「うっ……」
こめかみに指が触れて、ぬるぬるしたなにかの流れが止まった。
「痛い……、よな。悪い、もう少しだけ我慢してくれ」
いつもより丁寧に、頭が撫でられる。
なんだか痛みが少しだけ、和らいだ気がする……。
「なんだい、お前は……」
「うるせーよ、いま取り込み中だ。話しかけんな、クソババア」
「な、この無礼も……きゃぁぁぁあっ!?」
ザッザッザッザッ
ザッザッザッザッ
ザッザッザッザッ
足音がどんどん増えていく。
ザッザッザッザッ
ブチッ
「ぎゃ……」
ザッザッザッザッ
ゴリッ
「ぐぇっ……」
ザッザッザッザッ
カシャッ
「ごっ……」
ザッザッザッザッ
足音に混じって、なにか別の音も聞こえる。
「ふふ、百鬼夜行をするだなんて、久しぶりだね」
どこかから、玉葉様の声も聞こえてきた。
「……なに楽しんでるんですか。こんなときに」
「ごめんごめん。それで、明の様子は?」
「命に別状はないですよ」
「よかったぁ。さあ、明、もう大丈夫だよ」
ぼやけた視界のなかに、細められた金色の目が浮かんでる。
「ぎょくよ……、さま……?」
「うん、そうだよ」
「な、んで……、ここに……」
「明の姿が見えなくなったから、すぐに足跡を追いかけたんだ。まったく、暴れ箒に変装なんかさせて……すごく、心配したんだから」
「ごめん……、なさい……」
「よしよし、ちゃんと謝れていい子だね。ご褒美に、お願いごとを叶えてあげようかな」
私の……、願いごと?
でも、それだと……。
「大丈夫。明は何も気にしなくていいんだよ。あ、でも、帰ったら勝手に抜け出したお仕置きはするからね」
「は、い……」
身体が甘い香りに包まれて、痛みが消えていく。
「さあ、今は眠っていなさい」
「わかり……、ました……」
優しく頭をなでられ、まぶたが重くなる。
パキッ
クシャッ
ブチッ
「ぎゃああぁ゛ぁあ゛ああ!」
メキッ
ズルッ
ビチャリ
なんだか、まだ辺りが騒がしい……。
目が覚めたら、全部終わって……、お屋敷に戻れてるといいな……。
※※※
それから、どのくらい眠ってたのかは分からない。気がついたら、寝巻きを着て布団の中にいた。
寝屋の中には、朝日が差し込んで……
「おはよう、明」
……傍には、微笑んだ玉葉様が座ってる。
「よく眠れたかな?」
「……はい」
「ふふ、よかった。傷はちゃんと塞いで、打ち身になってるところには膏薬を貼って、痛み止めは飲ませてあるけど、痛むようならすぐに教えてね」
「ありがとう、ございます。今のところ、痛みはないです」
「なら、安心したよ。それじゃあ、勝手に出ていったお仕置きについて話そうか」
「はい……」
言いつけを守らずに出ていって、不必要な心配をかけて……
パキッ
クシャッ
ブチッ
メキッ
ズルッ
ビチャリ
……多分、ものすごくお手を煩わせてしまった。
「勝手なことをした明には、罰として……」
罰としてここから出ていけ、と言われるのかもしれない。
それでも、仕方がない、か。
「……村でのことを全部忘れて、ずっとここにいること」
「はい、分かりまし……、え?」
今、なんて……?
「ふふ、さすがに戸惑うよね。でも、村のことは忘れてもらわないと、ちょっとだけ都合が悪くてさ」
玉葉様の顔に、苦笑いが浮かんだ。
でも、気になるのはそこじゃなくて……。
「あの……、まだここに置いてもらえるんですか?」
「うん、罰だからね。明が出ていきたいって言っても、許してあげないよ」
「……」
まだ、ここに居られる……。
「どう? 恐ろしい罰でしょ?」
「いえ……、少しも……」
「……ふふっ、明はいい子だね」
穏やかな微笑みとともに、優しく頭が撫でられる。
なんだか、また眠たくなってきたな……、でも、置いていただけるなら、ちゃんとお役にたたないと……。
「それじゃあ、罰は決まったし、今はゆっくり休んでいなさい。もう、怖いものは来ないからね」
「はい……」
「おやすみ、明。よい夢を」
「ん……」
柔らかな唇が額に触れ、まぶたがゆっくりと閉じていく。
「やっぱり、手放したくないなぁ……、ちゃんと辻褄の合う新しい記憶を考えないと……、本当の僕を見ても……、怖がらないように……」
なぜか寂しそうな玉葉様の声が、聞こえた気がした。
「化け物に身売りした阿婆擦れめ」
「その髪の色、前々から気味が悪いと思ってたのよ」
騒がしい声と一緒に、石が飛んでくる。
「すまない……、お前が生きてると分かってから、皆が家に押し寄せてきて……、こうでもしないと、その、もう収まりがつかなくて……、本当にすまない……」
お父様が、傍で何かブツブツ呟いてる。
「あんたって、男なら本当になんでもいいのね! 気色悪い!」
お義姉様が、金切り声で喚いている。
「仕方ないだろう、八重。これはあの姦婦の子なんだから」
お義母さまが、ゆっくりと近づいてくる。
「八重の許婚を寝とったあげく、あの森の化け物と通じて病を撒かせて、さぞ楽しかっただろうね?」
ああ、この人、玉葉様が病を撒いたと思ってるんだ。
それは、ちゃんと否定しなきゃ。
「玉葉様は……、そんなこと、してません……」
「黙りな!」
ドカッ
「うっ……」
つま先がお腹にめり込む。
最近、ようやく痛まなくなってきたのにな……。
「本当にお前らは! 親子揃って私を馬鹿にして!」
ドカッ
メリッ
ミシッ
「うっ……、ぐっ……」
身体中から、鈍い音がする。
こめかみからは、ぬるぬるした何かが流れ続ける。
視界がだんだんぼやけていく。
身体中が痛い。
それでも、これだけは聞かなくちゃ……。
「あの……、お母様の……、体は……」
「はっ? 何を言ってるんだい。あんな女、とうに地獄に落としてやったよ!」
……え?
「小間使いにしてもいいから子供だけは見逃してくれって言われたから、それだけは聞いてやったってのに……、あの女、お前の乳離れが済んでも自分で死なないんだから」
この人、何を言ってるんだろう……。
「だから、この私がわざわざ手を下してやったんだ」
……。
「骸をバラすのは骨が折れたけど、村の奴らもあの女を気味悪がってたからね。頼んだら、喜んで引き受けてくれたよ」
……ああ、なんで。
「肥溜めに捨ててやったから、もう骨も腐っちまったはずさ」
なんで、私は。
「安心しな、お前もすぐに同じ場所に捨ててやるよ。ほら、あんたたち、この阿婆擦れを懲らしめてやりな」
「はい」
「おう」
「まかせとけ」
こんな人たちの、ために。
「なあ、お前……、やっぱりやめないか……?」
「はぁ!? 今さら、情でも移ったのかい!」
「いや……、そうじゃなくて……、こんなことが、ばれたら……」
「骸が見つからなきゃ、バレるもんか! あの化け物たちがきたって、知らぬ存ぜぬで通せばいいんだよ!」
こんな人たち、なんて。
「そう……、だな……」
「そうだよ! まったく……」
みんな、死んじゃえばよかったのに。
「さあ、さっさと片付けちまうよ」
でも、私の方が先に死んじゃうんだろうな。
……もう、いいや。
なんだか、すごく疲れたから。
「覚悟しな!」
月に照らされて、沢山の鋤や鍬の先が光ってる。
せめて、玉葉様に勝手に抜け出したこと謝りたかったな……。
ザッザッザッザッ
……?
なんだか、たくさんの足音がする。
「そこまでだ。この下臈ども」
この声は、文車さん……?
「明、遅くなって悪かった。傷は……よし、このくらいなら、なんとかなる。よく耐えたな」
「うっ……」
こめかみに指が触れて、ぬるぬるしたなにかの流れが止まった。
「痛い……、よな。悪い、もう少しだけ我慢してくれ」
いつもより丁寧に、頭が撫でられる。
なんだか痛みが少しだけ、和らいだ気がする……。
「なんだい、お前は……」
「うるせーよ、いま取り込み中だ。話しかけんな、クソババア」
「な、この無礼も……きゃぁぁぁあっ!?」
ザッザッザッザッ
ザッザッザッザッ
ザッザッザッザッ
足音がどんどん増えていく。
ザッザッザッザッ
ブチッ
「ぎゃ……」
ザッザッザッザッ
ゴリッ
「ぐぇっ……」
ザッザッザッザッ
カシャッ
「ごっ……」
ザッザッザッザッ
足音に混じって、なにか別の音も聞こえる。
「ふふ、百鬼夜行をするだなんて、久しぶりだね」
どこかから、玉葉様の声も聞こえてきた。
「……なに楽しんでるんですか。こんなときに」
「ごめんごめん。それで、明の様子は?」
「命に別状はないですよ」
「よかったぁ。さあ、明、もう大丈夫だよ」
ぼやけた視界のなかに、細められた金色の目が浮かんでる。
「ぎょくよ……、さま……?」
「うん、そうだよ」
「な、んで……、ここに……」
「明の姿が見えなくなったから、すぐに足跡を追いかけたんだ。まったく、暴れ箒に変装なんかさせて……すごく、心配したんだから」
「ごめん……、なさい……」
「よしよし、ちゃんと謝れていい子だね。ご褒美に、お願いごとを叶えてあげようかな」
私の……、願いごと?
でも、それだと……。
「大丈夫。明は何も気にしなくていいんだよ。あ、でも、帰ったら勝手に抜け出したお仕置きはするからね」
「は、い……」
身体が甘い香りに包まれて、痛みが消えていく。
「さあ、今は眠っていなさい」
「わかり……、ました……」
優しく頭をなでられ、まぶたが重くなる。
パキッ
クシャッ
ブチッ
「ぎゃああぁ゛ぁあ゛ああ!」
メキッ
ズルッ
ビチャリ
なんだか、まだ辺りが騒がしい……。
目が覚めたら、全部終わって……、お屋敷に戻れてるといいな……。
※※※
それから、どのくらい眠ってたのかは分からない。気がついたら、寝巻きを着て布団の中にいた。
寝屋の中には、朝日が差し込んで……
「おはよう、明」
……傍には、微笑んだ玉葉様が座ってる。
「よく眠れたかな?」
「……はい」
「ふふ、よかった。傷はちゃんと塞いで、打ち身になってるところには膏薬を貼って、痛み止めは飲ませてあるけど、痛むようならすぐに教えてね」
「ありがとう、ございます。今のところ、痛みはないです」
「なら、安心したよ。それじゃあ、勝手に出ていったお仕置きについて話そうか」
「はい……」
言いつけを守らずに出ていって、不必要な心配をかけて……
パキッ
クシャッ
ブチッ
メキッ
ズルッ
ビチャリ
……多分、ものすごくお手を煩わせてしまった。
「勝手なことをした明には、罰として……」
罰としてここから出ていけ、と言われるのかもしれない。
それでも、仕方がない、か。
「……村でのことを全部忘れて、ずっとここにいること」
「はい、分かりまし……、え?」
今、なんて……?
「ふふ、さすがに戸惑うよね。でも、村のことは忘れてもらわないと、ちょっとだけ都合が悪くてさ」
玉葉様の顔に、苦笑いが浮かんだ。
でも、気になるのはそこじゃなくて……。
「あの……、まだここに置いてもらえるんですか?」
「うん、罰だからね。明が出ていきたいって言っても、許してあげないよ」
「……」
まだ、ここに居られる……。
「どう? 恐ろしい罰でしょ?」
「いえ……、少しも……」
「……ふふっ、明はいい子だね」
穏やかな微笑みとともに、優しく頭が撫でられる。
なんだか、また眠たくなってきたな……、でも、置いていただけるなら、ちゃんとお役にたたないと……。
「それじゃあ、罰は決まったし、今はゆっくり休んでいなさい。もう、怖いものは来ないからね」
「はい……」
「おやすみ、明。よい夢を」
「ん……」
柔らかな唇が額に触れ、まぶたがゆっくりと閉じていく。
「やっぱり、手放したくないなぁ……、ちゃんと辻褄の合う新しい記憶を考えないと……、本当の僕を見ても……、怖がらないように……」
なぜか寂しそうな玉葉様の声が、聞こえた気がした。
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