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第一章 シマシマな日常
ビュンビュン
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バッタ屋さんの面々の元を後にしたシーマ一行を抱え、ヴィヴィアンは赤い空の中を風を切りながら飛び続けていた。
眼下に広がる暗緑色の林に囲まれた馬車道が猛スピードで過ぎ去って行くのを見て、ヒゲをなびかせたシーマが耳を伏せながらうわずった声を上げる。
「は、はつ江、モロコシ、怖くないか!?」
シーマの問いかけに、モロコシは丸みを帯びた小さな耳をピコピコと動かして答える。
「ぼくは平気だよー。はつ江おばあちゃんは大丈夫ー?」
「私かい?景色が良くて楽しいだぁよ!それよりも、シマちゃんは平気かい?」
「べ、べ別に、ボクはこのくらいなんてことな……うわぁ!?」
うわずった声でシーマが強がっていると、それまで馬車道に沿って飛んでいたヴィヴィアンが急に旋回し、林の上空を飛び出した。
驚いて声を上げてしまったシーマに、はつ江がにっこりと笑いながらシワと節が目立つ手でシーマのフカフカの頭を優しく撫でた。
「大丈夫だぁよ、シマちゃん。べべちゃんがしっかり捕まえててくれてるから、落ちやしねぇだぁよ」
「うん。ヴィヴィアンさんも、アタクシにお任せいだければ恐れることなど何もございませんわ、って言ってるよ!」
「別に怖くはない!ち、ちょっとだけビックリしただけだ!……それよりも、三人ともあそこを見てみろ!」
怖がっていたのを誤魔化すようにシーマが指差した先には、整然とたちならぶ暗緑色林の中にぽっかりと穴が開くように、草地が広がっていた。そこには丸太を組み上げて造られた小さな家が見えた。
「あれまぁよ!あんな所にお家があるね!」
「本当だ!あ、見て誰かいるよ!」
シーマが目を凝らしてモロコシが指差した方向を見ると、薪割り用の切り株の上に黒装束の人物が腰掛けていた。
「ヴィヴィアン、あれはさっきの奴で間違いないんだな!?」
シーマが上を向きながら尋ねると、ヴィヴィアンは羽ばたきながらカクカクと首を左右に傾げる。
「えーとね、アタクシの嗅覚には一塵の誤謬もございませんわ、だって!さすがヴィヴィアンさん!」
「そうかいそうかい!べべちゃんは凄いんだねぇ!」
「ああ、まったくだ!ありがとうヴィヴィアン!」
三人に褒められて、ヴィヴィアンの体がほんのりと赤みを帯びた。そして、ヴィヴィアンは再び首をカクカクと首を左右に傾げた。
「えーと、うん!分かった!」
「モロコシちゃん、べべちゃんは何て言ってるんだい?」
上を向いてから数回頷いたモロコシに向かって、はつ江がキョトンとした顔で尋ねる。するとモロコシは、平然とした表情でヴィヴィアンの言葉を訳した。
「えーとね、今から急降下いたしますのでしっかりお掴まりあそばせ、だって」
モロコシがそう言うと、はつ江はカラカラと笑い出し、シーマは黒目を大きくして再び耳をペタリと伏せた。
「はいよ!べべちゃん、よろしくね!」
「な、何も急降下にしなくたって、ちょっと待て……えぇぇぇ!?」
言い終える前にヴィヴィアンが一旦翅を畳んで急降下を始めたため、シーマの言葉は後半が悲鳴になってしまった。
その頃、鬱蒼とした林に囲まれた小さな家の敷地の中で、黒装束の人物がはあはあと息を切らしながら、薪割り用の切り株に腰掛けていた。
「……ここまで来れば、あの少年達も追いつけぬでござろう」
そう言って彼は頭巾と覆面を外し、深呼吸をした。
その容貌は……
尖った三角形の耳。
少しだけつり気味の黒い円らな目。
眉のあたりと口元にかけては色が薄くなったフサフサの小麦色の毛並み。
尖った鼻筋の先についた黒い鼻。
……柴犬そのものであった。
柴犬は呼吸が整うと、すっくと立ち上がり伸びをした。
「あの少年には悪いことをしてしまったが……これで、母上の具合も良くなるでござろう……ん?」
上空から何かの気配を感じた柴犬が空を見上げた。
「待て……えぇぇぇ!?」
柴犬の目には、悲鳴を上げる子猫達を抱えて、赤い空から猛スピードで降下して来る紫色の大きなイナゴ……シーマ一行を抱えたヴィヴィアンの姿が映った。
「ぬわっ!?」
柴犬が驚いていると、ヴィヴィアンは家の屋根付近で翅を再び開いて、バサバサと音を立てながらゆっくりと地面に近づいた。そして、後肢が地面に着くと、シーマ達をそっと放した。
「ヴィヴィアンさんありがとう!凄く楽しかったよ!」
「ありがとね!べべちゃん!」
「世話になったな……ヴィヴィアン……」
楽しげに笑いながら礼を言うモロコシとはつ江をよそに、シーマはグッタリとしながらペコリと頭を下げた。その様子を見た柴犬は、心配そうに首を傾げてシーマを見つめた。
「少年……泣きそうな顔をしているが、大丈夫でござるか?」
シーマは耳を後ろに反らして、心配そうに見つめる柴犬をキッと睨み付けると、尻尾を縦に大きく振った。
「うるさい!お前がボクの荷物を盗るから、こんな怖い目に遭ったんじゃないか!」
鼻筋にシワを寄せながら小さな牙を剥いて怒るシーマに、柴犬が尻込みをする。
「う……しかし、これには深い訳が……」
「しかも、お前がボクを突き飛ばしたおかげで、モロコシの飴のビンも割れちゃったんだぞ!」
「それは……でも、一度話を聞いてくだされ……」
「黙れ!」
必死に事情を説明しようとする言葉に耳を傾けることなく、シーマは柴犬に向かって腕を伸ばし、ムニャムニャと呪文を唱え始めた。すると、シーマのフカフカな手のそばにつむじ風が発生した。どんどんと勢いを増すつむじ風を見たモロコシが、焦った顔をしてシーマにしがみつく。
「ダメだよ殿下!?そんな呪文を使ったら、お家ごと飛ばされちゃうよ!?」
「放せモロコシ!盗みを働いた奴を放っておけないだろ……」
怒りに我を忘れて強力すぎる魔法を使おうとするシーマを見て、ヴィヴィアンはオドオドし、はつ江は真剣な表情をしながら息を大きく吸い込んだ。
「これ!!あんた達いい加減にしなさい!!」
あまりの大声に、その場にいた全員がビクっと身を震わせて、はつ江の方を向いた。はつ江は強張った表情のまま、スタスタと柴犬に近づいて足を止めた。
「そこのワンちゃん!」
「は、はい!」
「何か事情があるみてぇだけど、悪いことしたと思ってんなら、まずはちゃんと謝んなさい!」
「……そうでござるな……」
はつ江から物凄い剣幕で叱られた柴犬は、シュンとした表情をしてうな垂れた。その様子を見たはつ江は軽く頷くと、今度はシーマに振り返り厳しい表情を向けた。
「シマちゃんも、怒るのは分かるけど、やり過ぎはダメだぁよ!お家が壊れるくらいのつむじ風なんて、当たったら怪我どころじゃ済まねぇだろ!?」
「……そうだな……」
厳しく叱られたシーマもシュンとした表情で肩を落として、つむじ風の魔法を取りやめた。
つむじ風が収まると、柴犬はシーマに駆け寄って勢い良く頭を下げた。
「少年!誠に申し訳のうござる!」
シーマもシュンとした表情で頬を掻いてから、軽く頭を下げた。
「ボクの方も、やりすぎてすまなかったよ……」
素直に謝る二人を見て、はつ江は厳しい表情を解いて、にっこりと微笑んだ。そして、二人の側にスタスタと近づき、柴犬の顔を見上げて首を傾げた。
「それで、ワンちゃん。どうしてシマちゃんの荷物を盗ったりなんかしたんだい?」
はつ江がそう言いながら、両手を伸ばして頬のあたりをワシワシと撫でると、柴犬は目を細めて尻尾を振った。はつ江が両手を放すと、柴犬はハッとした表情を浮かべてから、ふぉん、と咳払いをした。
「それには……深い事情があったのでござる……」
そして、申し訳なさそうな表情を浮かべながら、ポツリポツリと事情を話し始めた。
眼下に広がる暗緑色の林に囲まれた馬車道が猛スピードで過ぎ去って行くのを見て、ヒゲをなびかせたシーマが耳を伏せながらうわずった声を上げる。
「は、はつ江、モロコシ、怖くないか!?」
シーマの問いかけに、モロコシは丸みを帯びた小さな耳をピコピコと動かして答える。
「ぼくは平気だよー。はつ江おばあちゃんは大丈夫ー?」
「私かい?景色が良くて楽しいだぁよ!それよりも、シマちゃんは平気かい?」
「べ、べ別に、ボクはこのくらいなんてことな……うわぁ!?」
うわずった声でシーマが強がっていると、それまで馬車道に沿って飛んでいたヴィヴィアンが急に旋回し、林の上空を飛び出した。
驚いて声を上げてしまったシーマに、はつ江がにっこりと笑いながらシワと節が目立つ手でシーマのフカフカの頭を優しく撫でた。
「大丈夫だぁよ、シマちゃん。べべちゃんがしっかり捕まえててくれてるから、落ちやしねぇだぁよ」
「うん。ヴィヴィアンさんも、アタクシにお任せいだければ恐れることなど何もございませんわ、って言ってるよ!」
「別に怖くはない!ち、ちょっとだけビックリしただけだ!……それよりも、三人ともあそこを見てみろ!」
怖がっていたのを誤魔化すようにシーマが指差した先には、整然とたちならぶ暗緑色林の中にぽっかりと穴が開くように、草地が広がっていた。そこには丸太を組み上げて造られた小さな家が見えた。
「あれまぁよ!あんな所にお家があるね!」
「本当だ!あ、見て誰かいるよ!」
シーマが目を凝らしてモロコシが指差した方向を見ると、薪割り用の切り株の上に黒装束の人物が腰掛けていた。
「ヴィヴィアン、あれはさっきの奴で間違いないんだな!?」
シーマが上を向きながら尋ねると、ヴィヴィアンは羽ばたきながらカクカクと首を左右に傾げる。
「えーとね、アタクシの嗅覚には一塵の誤謬もございませんわ、だって!さすがヴィヴィアンさん!」
「そうかいそうかい!べべちゃんは凄いんだねぇ!」
「ああ、まったくだ!ありがとうヴィヴィアン!」
三人に褒められて、ヴィヴィアンの体がほんのりと赤みを帯びた。そして、ヴィヴィアンは再び首をカクカクと首を左右に傾げた。
「えーと、うん!分かった!」
「モロコシちゃん、べべちゃんは何て言ってるんだい?」
上を向いてから数回頷いたモロコシに向かって、はつ江がキョトンとした顔で尋ねる。するとモロコシは、平然とした表情でヴィヴィアンの言葉を訳した。
「えーとね、今から急降下いたしますのでしっかりお掴まりあそばせ、だって」
モロコシがそう言うと、はつ江はカラカラと笑い出し、シーマは黒目を大きくして再び耳をペタリと伏せた。
「はいよ!べべちゃん、よろしくね!」
「な、何も急降下にしなくたって、ちょっと待て……えぇぇぇ!?」
言い終える前にヴィヴィアンが一旦翅を畳んで急降下を始めたため、シーマの言葉は後半が悲鳴になってしまった。
その頃、鬱蒼とした林に囲まれた小さな家の敷地の中で、黒装束の人物がはあはあと息を切らしながら、薪割り用の切り株に腰掛けていた。
「……ここまで来れば、あの少年達も追いつけぬでござろう」
そう言って彼は頭巾と覆面を外し、深呼吸をした。
その容貌は……
尖った三角形の耳。
少しだけつり気味の黒い円らな目。
眉のあたりと口元にかけては色が薄くなったフサフサの小麦色の毛並み。
尖った鼻筋の先についた黒い鼻。
……柴犬そのものであった。
柴犬は呼吸が整うと、すっくと立ち上がり伸びをした。
「あの少年には悪いことをしてしまったが……これで、母上の具合も良くなるでござろう……ん?」
上空から何かの気配を感じた柴犬が空を見上げた。
「待て……えぇぇぇ!?」
柴犬の目には、悲鳴を上げる子猫達を抱えて、赤い空から猛スピードで降下して来る紫色の大きなイナゴ……シーマ一行を抱えたヴィヴィアンの姿が映った。
「ぬわっ!?」
柴犬が驚いていると、ヴィヴィアンは家の屋根付近で翅を再び開いて、バサバサと音を立てながらゆっくりと地面に近づいた。そして、後肢が地面に着くと、シーマ達をそっと放した。
「ヴィヴィアンさんありがとう!凄く楽しかったよ!」
「ありがとね!べべちゃん!」
「世話になったな……ヴィヴィアン……」
楽しげに笑いながら礼を言うモロコシとはつ江をよそに、シーマはグッタリとしながらペコリと頭を下げた。その様子を見た柴犬は、心配そうに首を傾げてシーマを見つめた。
「少年……泣きそうな顔をしているが、大丈夫でござるか?」
シーマは耳を後ろに反らして、心配そうに見つめる柴犬をキッと睨み付けると、尻尾を縦に大きく振った。
「うるさい!お前がボクの荷物を盗るから、こんな怖い目に遭ったんじゃないか!」
鼻筋にシワを寄せながら小さな牙を剥いて怒るシーマに、柴犬が尻込みをする。
「う……しかし、これには深い訳が……」
「しかも、お前がボクを突き飛ばしたおかげで、モロコシの飴のビンも割れちゃったんだぞ!」
「それは……でも、一度話を聞いてくだされ……」
「黙れ!」
必死に事情を説明しようとする言葉に耳を傾けることなく、シーマは柴犬に向かって腕を伸ばし、ムニャムニャと呪文を唱え始めた。すると、シーマのフカフカな手のそばにつむじ風が発生した。どんどんと勢いを増すつむじ風を見たモロコシが、焦った顔をしてシーマにしがみつく。
「ダメだよ殿下!?そんな呪文を使ったら、お家ごと飛ばされちゃうよ!?」
「放せモロコシ!盗みを働いた奴を放っておけないだろ……」
怒りに我を忘れて強力すぎる魔法を使おうとするシーマを見て、ヴィヴィアンはオドオドし、はつ江は真剣な表情をしながら息を大きく吸い込んだ。
「これ!!あんた達いい加減にしなさい!!」
あまりの大声に、その場にいた全員がビクっと身を震わせて、はつ江の方を向いた。はつ江は強張った表情のまま、スタスタと柴犬に近づいて足を止めた。
「そこのワンちゃん!」
「は、はい!」
「何か事情があるみてぇだけど、悪いことしたと思ってんなら、まずはちゃんと謝んなさい!」
「……そうでござるな……」
はつ江から物凄い剣幕で叱られた柴犬は、シュンとした表情をしてうな垂れた。その様子を見たはつ江は軽く頷くと、今度はシーマに振り返り厳しい表情を向けた。
「シマちゃんも、怒るのは分かるけど、やり過ぎはダメだぁよ!お家が壊れるくらいのつむじ風なんて、当たったら怪我どころじゃ済まねぇだろ!?」
「……そうだな……」
厳しく叱られたシーマもシュンとした表情で肩を落として、つむじ風の魔法を取りやめた。
つむじ風が収まると、柴犬はシーマに駆け寄って勢い良く頭を下げた。
「少年!誠に申し訳のうござる!」
シーマもシュンとした表情で頬を掻いてから、軽く頭を下げた。
「ボクの方も、やりすぎてすまなかったよ……」
素直に謝る二人を見て、はつ江は厳しい表情を解いて、にっこりと微笑んだ。そして、二人の側にスタスタと近づき、柴犬の顔を見上げて首を傾げた。
「それで、ワンちゃん。どうしてシマちゃんの荷物を盗ったりなんかしたんだい?」
はつ江がそう言いながら、両手を伸ばして頬のあたりをワシワシと撫でると、柴犬は目を細めて尻尾を振った。はつ江が両手を放すと、柴犬はハッとした表情を浮かべてから、ふぉん、と咳払いをした。
「それには……深い事情があったのでござる……」
そして、申し訳なさそうな表情を浮かべながら、ポツリポツリと事情を話し始めた。
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