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1章 パーティー追放からざまぁするまで
12話 女騎士との決闘が始まりました その1
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アナベルの案内で、俺たちは決闘場にやってきた。
どうやらこの決闘場には観客席があるようで、アナベルたちはそこで観戦している。
そして、俺はというと。
「――ほう。オレ様を前にして、逃げずにやってきたみたいだな。アルトといったか? その度胸は認めてやろう」
オルガと対峙していた。
どうやらオルガは準備万端らしい。「早く殺り合おうぜッ」と息巻いている。
だが、オルガの腰に剣の姿はない。まさかこいつ、拳で俺と戦う気か?
確かに剣に覚えのない奴は己の拳で戦った方が強い気はするが、俺と戦う場合、それは愚策だ。
何せ、俺に打撃かつ近距離戦は無意味。
俺の主な戦闘スタイルなスライムを複数作り出して戦わせることだからだ。
「おいッ! 早く剣を構えろ!」
……何で俺は上から目線で話しかけられてるんだろう。別に偉くもないくせに。
こういう奴を見てると、一発ブン殴ってやりたくなる。
たとえ決闘に負けたとしても……。
毛頭負けるつもりはないが。
「その前に、決闘のルールはどうする?」
「あぁ? そんなもの何でもありに決まってんだろうがッ! 決着はどちらかが戦闘不能になるまでだ」
「なるほど。分かりやすくていいな」
「なら早く殺り合おう! オレ様が負けることなんざ絶対にあり得ないがな」
ふむ。流石はアルトリア騎士団序列十位といったところか。俺に負ける未来は見えてないらしい。
それほどまでに自分に自信があるってことだろう。
「それじゃあ二人とも、準備はいいなっ!」
観客席にいるアナベルの声が響いた。
そして。
「――始めっ!」
決闘開始の合図とともに、オルガが動き始める。
だが、それは俺も同じことだ。
俺は【魔物生産】を発動していた。
しかし前回と違って、座標を掌握する時間はない。
だから、とりあえず。
「もらった――ッ!」
オルガの攻撃が顔面に届く寸前にスライムを作り出し、防いだ。流石は防御力最強のスライム。
鋭く重いパンチは勿論のこと、その衝撃すらも吸収し、俺に一切のダメージはない。
「何ッ!? オレ様の攻撃が止められただとッ!?」
どうやらさっきの速攻には自信があったみたいだ。
確かにあれを初見で防ぐのは困難だっただろう。
だが、俺は【魔物生産】を使い続けてきたお陰で、ほぼノータイムでスライムを作り出せる。
そのためオルガが動き出した後でも余裕で対処することができた。
それに。
「動揺してくれてありがとな」
俺はその隙に三十二匹ものスライムを作り出していた。勿論、それだけじゃない。
そのうちの二十匹は俺たちをぐるりと囲むように待機させている。
残りの十二匹の使い道は防御。俺はスライムを密集させてドーム状の壁を作った。
そして。
「――ファイア」
俺は待機させていたスライムと感覚を共有し、初級の火属性魔法を使用した。
その瞬間、全方位から全てを焼き尽くさんとする炎が押し寄せる。その様はまるで津波のようだ。
轟々と燃え上がる炎はしばし止むことはなかった。
……流石にこれはやりすぎたか?
俺は周りのスライムで炎どころか熱すらも防げているが、オルガは生身だ。火傷で済まないかもしれない。
――そうオルガを心配していたのが間違いだった。
「クフ、クハハハハッ! いいッ! 実にいい……ッ! オレ様はお前を見くびっていたらしい。素直に詫びよう。悪かった。お前は……強いッ!」
そして――空間が爆ぜた。
どうやらこの決闘場には観客席があるようで、アナベルたちはそこで観戦している。
そして、俺はというと。
「――ほう。オレ様を前にして、逃げずにやってきたみたいだな。アルトといったか? その度胸は認めてやろう」
オルガと対峙していた。
どうやらオルガは準備万端らしい。「早く殺り合おうぜッ」と息巻いている。
だが、オルガの腰に剣の姿はない。まさかこいつ、拳で俺と戦う気か?
確かに剣に覚えのない奴は己の拳で戦った方が強い気はするが、俺と戦う場合、それは愚策だ。
何せ、俺に打撃かつ近距離戦は無意味。
俺の主な戦闘スタイルなスライムを複数作り出して戦わせることだからだ。
「おいッ! 早く剣を構えろ!」
……何で俺は上から目線で話しかけられてるんだろう。別に偉くもないくせに。
こういう奴を見てると、一発ブン殴ってやりたくなる。
たとえ決闘に負けたとしても……。
毛頭負けるつもりはないが。
「その前に、決闘のルールはどうする?」
「あぁ? そんなもの何でもありに決まってんだろうがッ! 決着はどちらかが戦闘不能になるまでだ」
「なるほど。分かりやすくていいな」
「なら早く殺り合おう! オレ様が負けることなんざ絶対にあり得ないがな」
ふむ。流石はアルトリア騎士団序列十位といったところか。俺に負ける未来は見えてないらしい。
それほどまでに自分に自信があるってことだろう。
「それじゃあ二人とも、準備はいいなっ!」
観客席にいるアナベルの声が響いた。
そして。
「――始めっ!」
決闘開始の合図とともに、オルガが動き始める。
だが、それは俺も同じことだ。
俺は【魔物生産】を発動していた。
しかし前回と違って、座標を掌握する時間はない。
だから、とりあえず。
「もらった――ッ!」
オルガの攻撃が顔面に届く寸前にスライムを作り出し、防いだ。流石は防御力最強のスライム。
鋭く重いパンチは勿論のこと、その衝撃すらも吸収し、俺に一切のダメージはない。
「何ッ!? オレ様の攻撃が止められただとッ!?」
どうやらさっきの速攻には自信があったみたいだ。
確かにあれを初見で防ぐのは困難だっただろう。
だが、俺は【魔物生産】を使い続けてきたお陰で、ほぼノータイムでスライムを作り出せる。
そのためオルガが動き出した後でも余裕で対処することができた。
それに。
「動揺してくれてありがとな」
俺はその隙に三十二匹ものスライムを作り出していた。勿論、それだけじゃない。
そのうちの二十匹は俺たちをぐるりと囲むように待機させている。
残りの十二匹の使い道は防御。俺はスライムを密集させてドーム状の壁を作った。
そして。
「――ファイア」
俺は待機させていたスライムと感覚を共有し、初級の火属性魔法を使用した。
その瞬間、全方位から全てを焼き尽くさんとする炎が押し寄せる。その様はまるで津波のようだ。
轟々と燃え上がる炎はしばし止むことはなかった。
……流石にこれはやりすぎたか?
俺は周りのスライムで炎どころか熱すらも防げているが、オルガは生身だ。火傷で済まないかもしれない。
――そうオルガを心配していたのが間違いだった。
「クフ、クハハハハッ! いいッ! 実にいい……ッ! オレ様はお前を見くびっていたらしい。素直に詫びよう。悪かった。お前は……強いッ!」
そして――空間が爆ぜた。
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