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第二章
婚約の申し込み
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その日は明け方から雨が降っていた。時折途切れながらもぱらぱらと降り続く雨は、室内から眺める分にはいいが、外出するには少し煩わしい。
朝食を終えて、ヴィクトリアはユージェニーをサンルームへ案内した。天気は悪いが、ガラスに囲まれた部屋はやはりどこよりも明るい。雨の日はここへ来て、読書や刺繍を楽しむのがヴィクトリアの過ごし方だった。
「雨粒の音がね、とても心地よいのよ。無心で針を刺していると落ち着くの」
「素敵ですわ。ここからだと、裏庭が一望できますのね」
「また晴れている時に案内するわ。景色はその方が綺麗だから」
リアムが刺繍用の布と糸、それと膝掛けを用意していた。「夏とはいえ、雨の日は足元が冷えますから」と言う従者に礼を言い、ヴィクトリアたちは刺繍を始めた。
のんびりと会話を楽しみながら、時々お互いの手元を覗き込む。
「さすがヴィクトリア様ですわね。なんと優雅なダリアでしょう」
「いえ、あの……、ユージェニー、あなたの方がとんでもないというか、この短時間でよくそこまで緻密な……、ドラゴン……」
ユージェニーの意外な趣味と刺繍の腕に驚く一幕はあったものの、おおむね平和な時間を過ごしていた。
執事が一通の手紙を持ってくるまでは。
「おくつろぎの所を申し訳ございません。ヴィクトリアお嬢様、お手紙が届いております」
丁寧に頭を下げた執事の声に、僅かばかりの緊張が混じっていた。
ヴィクトリアは布と針を置き、差し出された手紙を受け取る。
「……なるほど」
差出人の名前を見て、ヴィクトリアはぽつりと呟いた。
「すぐに持ってきてくれてありがとう。お父様は今日、お屋敷におられたわよね」
「はい」
「お会いできるかしら」
「すぐに手配いたします」
退出した執事を見送り、リアムが差し出したペーパーナイフを手に取る。
封筒から引き出した紙の束を広げ、ヴィクトリアは小さく息を呑んだ。次いで、これ以上ないというほどに顔をしかめる。
「そう来たのね」
ユージェニーも布を置き、気遣わしげに口を開いた。
「私も退出いたしましょうか。聞いてはいけない内容でしたら、手紙があったことも記憶から消しますが」
「……いいえ、あなたなら構わないわ」
ため息をつき、ヴィクトリアは開いた封筒をユージェニーの手元に差し出した。
差出人の名前を読み上げ、ユージェニーは驚きの声を上げる。
「エルベール・フォルジュ……!? イザリア帝国の侯爵令息ではありませんか! 現軍務大臣の息子で、その後継だと……」
「そうね。帝国領土を広げるため、開戦を画策しているとの噂もあるわ」
「そのような男が、ヴィクトリア様にいったい何を……?」
ヴィクトリアは珍しく、少し言葉を躊躇った。忌々しい、と言わんばかりに眉を寄せ、吐き捨てる。
「婚約の申し込みよ」
「は?」
地を這うような低音を響かせたのは、ユージェニーではなく控えていたリアムだった。振り返ると、常の暗い表情どころか、一切の感情を消し去った顔で手紙を凝視している。
ヴィクトリアは無意識に強張っていた体から力を抜いて、リアムを宥めるように腕を叩いた。
「断るわよ」
「当然です」
そのやり取りを見ていたユージェニーが、感心したように言った。
「リアム卿、随分と自己主張なさるようになったのですねえ」
途端に耳を赤くしたリアムに笑い、改めてヴィクトリアは手紙を読み込んだ。
婚約の申し込みとしては正式な形式の文章だが、ところどころ相手の傲慢さが見える。こちらを見下す空気が漂っているのだ。
「『我が妻として相応しい優秀な女性を探していたところ、アイラ公爵令嬢の評判を耳にし、フォルジュ家に迎え入れるにあたって申し分ないと判断した』ですって。どこまでもわたくしたちを馬鹿にしてるわ」
「家格を見ればアイラ公爵家の方が爵位は上ですし、あちらは領地も持たない宮廷貴族でしょう。何故このような……」
「確かフォルジュ家は、先々代が降嫁した皇女を迎えているはずよ。このエルベールも、かなり低いとはいえ皇位継承権を持っていたはず」
「だからと言って、少なくとも婚約を申し込もうという相手に対する敬意が無さ過ぎますわ」
問題はほかにもある。
ヴィクトリアはユージェニーに渡した封筒を指さした。
「その封蝋。フォルジュ家の紋が捺されてはいるけれど、手紙のどこにも魔法印がないわ」
テーブルの上に手紙をすべて広げる。
貴族の家には、当主にしか使えない魔法印がある。術式を刻むペンと同じ仕組みで血を吸い上げ、魔力の込められた判を捺すことができるのだ。タディリス王国では指輪の形をしたものが主流だ。
国によって多少の違いはあるが、魔力による印で家門の証明を行うのはどこも同じ。魔法印が無いだけで信頼性は落ちる。国を跨ぐとなればなおさらだ。
「魔法印がないということは、フォルジュ家当主はこの件に関わっていないか、承認していない。お父様ではなくわたくし宛てに手紙が来たのもそのためでしょう。アイラ家たった一人の後継であるわたくしを、お父様が他国に嫁がせるなどありえないから」
「ヴィクトリア様ならば、篭絡できると考えた?」
「そうでしょうね。本人を説得してしまえばそれでいいなんて、随分と浅はかで傲慢な発想だわ」
アイラ公爵家を丸ごと舐めているとしか思えない。エルベールが持つ血筋に加え、国力差がある王国のことも下に見ているのだろう。
「ともかく、断りの返事を出さなければ。ユージェニー、せっかくの休暇なのに、厄介なことになってごめんなさい」
「私のことはお気になさらず。むしろ、ヴィクトリア様のお手伝いをさせていただきたいですわ。大したお力にはなれませんが」
にっこりと笑ったユージェニーが、随分と頼もしく見える。ヴィクトリアはその笑顔に一瞬見惚れて、ほう、と恍惚の息をついた。
「ユージェニー、あなたって本当に美しいわ」
「リアム卿に刺されかねないのでやめてくださいませ」
「刺しません」
思わず、といった風情でリアムが訂正した時、執事がヴィクトリアを呼びに来た。
「お父様と話してくるわ。ユージェニーはゆっくりしていて」
「ええ。身を護る盾でも刺繍しておりますわ」
「刺しません」
朗らかに冗談を言って場を和ませてくれるユージェニーに礼を告げ、ヴィクトリアはリアムを連れて、サンルームを後にした。
朝食を終えて、ヴィクトリアはユージェニーをサンルームへ案内した。天気は悪いが、ガラスに囲まれた部屋はやはりどこよりも明るい。雨の日はここへ来て、読書や刺繍を楽しむのがヴィクトリアの過ごし方だった。
「雨粒の音がね、とても心地よいのよ。無心で針を刺していると落ち着くの」
「素敵ですわ。ここからだと、裏庭が一望できますのね」
「また晴れている時に案内するわ。景色はその方が綺麗だから」
リアムが刺繍用の布と糸、それと膝掛けを用意していた。「夏とはいえ、雨の日は足元が冷えますから」と言う従者に礼を言い、ヴィクトリアたちは刺繍を始めた。
のんびりと会話を楽しみながら、時々お互いの手元を覗き込む。
「さすがヴィクトリア様ですわね。なんと優雅なダリアでしょう」
「いえ、あの……、ユージェニー、あなたの方がとんでもないというか、この短時間でよくそこまで緻密な……、ドラゴン……」
ユージェニーの意外な趣味と刺繍の腕に驚く一幕はあったものの、おおむね平和な時間を過ごしていた。
執事が一通の手紙を持ってくるまでは。
「おくつろぎの所を申し訳ございません。ヴィクトリアお嬢様、お手紙が届いております」
丁寧に頭を下げた執事の声に、僅かばかりの緊張が混じっていた。
ヴィクトリアは布と針を置き、差し出された手紙を受け取る。
「……なるほど」
差出人の名前を見て、ヴィクトリアはぽつりと呟いた。
「すぐに持ってきてくれてありがとう。お父様は今日、お屋敷におられたわよね」
「はい」
「お会いできるかしら」
「すぐに手配いたします」
退出した執事を見送り、リアムが差し出したペーパーナイフを手に取る。
封筒から引き出した紙の束を広げ、ヴィクトリアは小さく息を呑んだ。次いで、これ以上ないというほどに顔をしかめる。
「そう来たのね」
ユージェニーも布を置き、気遣わしげに口を開いた。
「私も退出いたしましょうか。聞いてはいけない内容でしたら、手紙があったことも記憶から消しますが」
「……いいえ、あなたなら構わないわ」
ため息をつき、ヴィクトリアは開いた封筒をユージェニーの手元に差し出した。
差出人の名前を読み上げ、ユージェニーは驚きの声を上げる。
「エルベール・フォルジュ……!? イザリア帝国の侯爵令息ではありませんか! 現軍務大臣の息子で、その後継だと……」
「そうね。帝国領土を広げるため、開戦を画策しているとの噂もあるわ」
「そのような男が、ヴィクトリア様にいったい何を……?」
ヴィクトリアは珍しく、少し言葉を躊躇った。忌々しい、と言わんばかりに眉を寄せ、吐き捨てる。
「婚約の申し込みよ」
「は?」
地を這うような低音を響かせたのは、ユージェニーではなく控えていたリアムだった。振り返ると、常の暗い表情どころか、一切の感情を消し去った顔で手紙を凝視している。
ヴィクトリアは無意識に強張っていた体から力を抜いて、リアムを宥めるように腕を叩いた。
「断るわよ」
「当然です」
そのやり取りを見ていたユージェニーが、感心したように言った。
「リアム卿、随分と自己主張なさるようになったのですねえ」
途端に耳を赤くしたリアムに笑い、改めてヴィクトリアは手紙を読み込んだ。
婚約の申し込みとしては正式な形式の文章だが、ところどころ相手の傲慢さが見える。こちらを見下す空気が漂っているのだ。
「『我が妻として相応しい優秀な女性を探していたところ、アイラ公爵令嬢の評判を耳にし、フォルジュ家に迎え入れるにあたって申し分ないと判断した』ですって。どこまでもわたくしたちを馬鹿にしてるわ」
「家格を見ればアイラ公爵家の方が爵位は上ですし、あちらは領地も持たない宮廷貴族でしょう。何故このような……」
「確かフォルジュ家は、先々代が降嫁した皇女を迎えているはずよ。このエルベールも、かなり低いとはいえ皇位継承権を持っていたはず」
「だからと言って、少なくとも婚約を申し込もうという相手に対する敬意が無さ過ぎますわ」
問題はほかにもある。
ヴィクトリアはユージェニーに渡した封筒を指さした。
「その封蝋。フォルジュ家の紋が捺されてはいるけれど、手紙のどこにも魔法印がないわ」
テーブルの上に手紙をすべて広げる。
貴族の家には、当主にしか使えない魔法印がある。術式を刻むペンと同じ仕組みで血を吸い上げ、魔力の込められた判を捺すことができるのだ。タディリス王国では指輪の形をしたものが主流だ。
国によって多少の違いはあるが、魔力による印で家門の証明を行うのはどこも同じ。魔法印が無いだけで信頼性は落ちる。国を跨ぐとなればなおさらだ。
「魔法印がないということは、フォルジュ家当主はこの件に関わっていないか、承認していない。お父様ではなくわたくし宛てに手紙が来たのもそのためでしょう。アイラ家たった一人の後継であるわたくしを、お父様が他国に嫁がせるなどありえないから」
「ヴィクトリア様ならば、篭絡できると考えた?」
「そうでしょうね。本人を説得してしまえばそれでいいなんて、随分と浅はかで傲慢な発想だわ」
アイラ公爵家を丸ごと舐めているとしか思えない。エルベールが持つ血筋に加え、国力差がある王国のことも下に見ているのだろう。
「ともかく、断りの返事を出さなければ。ユージェニー、せっかくの休暇なのに、厄介なことになってごめんなさい」
「私のことはお気になさらず。むしろ、ヴィクトリア様のお手伝いをさせていただきたいですわ。大したお力にはなれませんが」
にっこりと笑ったユージェニーが、随分と頼もしく見える。ヴィクトリアはその笑顔に一瞬見惚れて、ほう、と恍惚の息をついた。
「ユージェニー、あなたって本当に美しいわ」
「リアム卿に刺されかねないのでやめてくださいませ」
「刺しません」
思わず、といった風情でリアムが訂正した時、執事がヴィクトリアを呼びに来た。
「お父様と話してくるわ。ユージェニーはゆっくりしていて」
「ええ。身を護る盾でも刺繍しておりますわ」
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