96 / 98
第四章 日常編
復活、赤き流星
しおりを挟む
「メガネ隊長、このままではジリ貧です。ハネケ、夜桜、心乃助、ライト君、桐野さん、天海さんたち聖刀組は殲滅、攻城刀技の力を溜めてます。もう、一気にいくしかない」
副隊長のザクロから通信がくる。
背後には人型機動兵器ボトムストライカーの攻撃部隊800機がメガネの号令を待ちつつ、静かに待機している。
メガネは聖刀<真田丸>で前線に鉄壁の防御陣を展開して、西郷隆盛の率いる不死身の<天牛>部隊で、ボトムストライカー隊の百倍にも及ぶ超巨大機動兵器<ジャイアント>の攻撃を防ぎ切っていた。
だが、こちらの攻撃も物理、エネルギー攻撃を吸収してしまう伝説の<エンリルの盾>で完璧に防御されてしまっていた。
「いや、あの盾を確実に突破できる威力がなければ仕掛けられない」
すでに一度、攻撃部隊500機で<ジャイアント>に対して飽和攻撃をかけたのだが、全くその防御が崩れる気配はなかった。
さらなる増援300機が加わったとはいえ、<エンリルの盾>の防御を崩せる気がしない。
「メガネ隊長の聖刀<真田丸>が攻撃に使えたら。三成さんの殲滅旗技<大一大万大吉>があればなあ」
ザクロが珍しく弱音を吐く。
だが、<真田丸>の防御陣が崩れたら、一気に前線は崩壊する。
石田三成の殲滅旗技<大一大万大吉>があれば、メガネたちの力は何倍も膨れ上がっただろう。
それぐらいメガネにも痛いほど分かっている。
そして、ふたりの武将の偉大さを思い知る。
「ザクロ、それは言わない約束だぞ」
メガネはそういいながら、今はもういない真田幸村と石田三成の死に様を
思い出した。
俺もああいう死に方をしたいものだ。
メガネが半ば、死を覚悟した時、奇跡は起きた。
凄まじい衝撃波で月面が揺れた。
メガネの<真田丸>の前に、懐かしい真紅の機体が降臨していた。
真田幸村の機体、<ニンジャハインド クリムゾンソード>である。
「メガネ君、俺の渡した聖刀<真田丸>をまだ、使いこなしてないようだな?」
それは確かに、真田幸村の声である。
その時、<ジャイアント>が伝説の光槍<ドラゴンキラー>を幸村に向けて放つ。
が、光槍が<ニンジャハインド クリムゾンソード>に届く前に、空中で何か見えない壁に阻まれたように落下した。
「三成、いつもすまんな」
幸村の声の先に、石田三成の白色の愛機<ホワイトナイト ドローンマスター>が出現していた。
光槍は無数のドローンでその威力をゼロにされて大地に突き刺さっていた。
「いつものことです」
石田三成が答える。
(全く成長しないとは嘆かわしいのう)
思念通信にあまりにも懐かしい声が響いた。
攻撃部隊800機の背後に、織田信長の機体、式鬼<金鋼 零>が現れる。
宇宙船モードのネオUボートも着陸している。
オタクたちや歴戦の武将の目にも思わず涙が溢れてくる。
織田信長、真田幸村、石田三成三人の背中をみて、オタクたちはこの戦いに身を投じ、西郷隆盛、桐野利秋こと人斬り半次郎などのような武将たちは織田信長のスカウトでやってきた者も多い。
何より皆が織田信長の最後の言葉を支えに今まで戦ってきたと言える。
「とりあえず、あの盾を壊せばいいのかな?」
幸村はことのなげにいう。
「三成、いくぞ! 千本桜<真田丸>!」
「殲滅旗技<大一大万大吉>!」
幸村のもうひとつの聖刀<真田丸>と三成の聖旗<大一大万大吉《ワンフォーオール》>のふたつの聖刀の力が解放され、<真田丸>がまるで桜の花弁のように大量複製されていく。
そして、その花びらが超巨大機動兵器<ジャイアント>の<エンリルの盾>に殺到し、跡形もなく盾を破壊した。
「夜桜、後は任せる」
幸村の言葉に、夜桜が聖刀<天羽羽斬剣《あまのはばきりのつるぎ》>を引き抜いて、漆黒の機体<ニンジャハインドGR>を駆って、一気に<ジャイアント>に肉薄する。
光槍<ドラゴンキラー>が大量に夜桜の機体に殺到する。
夜桜は機体を分身させてかわす。
<真田影流>の秘伝のひとつ、<影月>という技である。
「百八連斬!」
夜桜は自分の機体の百倍ほどの<ジャイアント>を連撃で斬っていく。
殲滅、攻城刀技を分割使用して、一気に敵に叩き込む高等刀技である。
<真田影流>の秘伝の<風雷連山>からヒントを得たオリジナル刀技である。
ついに<ジャイアント>の巨体が月の大地に倒れて地震のような衝撃波が広がっていった。
「なかなか成長したな、夜桜」
幸村の言葉に、夜桜の目からも涙が少し流れた。
憧れて背中を追い続けた師匠からの最高の賞賛の言葉だった。
(ひとり舞台かよ)
と桐野利秋こと人斬り半次郎。
(幸村殿とまた一緒に戦ゆっ)
と西郷隆盛。
(幸村さんらしい)
と心之助。
(まあ、仕方ないか)
とライト君。
(心強い味方が増えたな)
と明智光秀こと天海。
(いや、ほっとしたよ)
とメガネ君。
(美味しいとこ取っていくわね)
とハネケが言うと、
((((((お前が言うな!))))))
と全員から突っ込まれてしまった。
関ヶ原の戦いの最後にそんなことがあった。
真田幸村たちのあまりの頼もしさに、ほっとしてしまって力が抜けるメガネ君であった。
(あとがき)
赤い流星、真田幸村/第三章 飛鳥戦国時代編/安倍晴明と安東総理のやり直し転生譚 作者:坂崎文明
https://ncode.syosetu.com/n3265cr/41/
副隊長のザクロから通信がくる。
背後には人型機動兵器ボトムストライカーの攻撃部隊800機がメガネの号令を待ちつつ、静かに待機している。
メガネは聖刀<真田丸>で前線に鉄壁の防御陣を展開して、西郷隆盛の率いる不死身の<天牛>部隊で、ボトムストライカー隊の百倍にも及ぶ超巨大機動兵器<ジャイアント>の攻撃を防ぎ切っていた。
だが、こちらの攻撃も物理、エネルギー攻撃を吸収してしまう伝説の<エンリルの盾>で完璧に防御されてしまっていた。
「いや、あの盾を確実に突破できる威力がなければ仕掛けられない」
すでに一度、攻撃部隊500機で<ジャイアント>に対して飽和攻撃をかけたのだが、全くその防御が崩れる気配はなかった。
さらなる増援300機が加わったとはいえ、<エンリルの盾>の防御を崩せる気がしない。
「メガネ隊長の聖刀<真田丸>が攻撃に使えたら。三成さんの殲滅旗技<大一大万大吉>があればなあ」
ザクロが珍しく弱音を吐く。
だが、<真田丸>の防御陣が崩れたら、一気に前線は崩壊する。
石田三成の殲滅旗技<大一大万大吉>があれば、メガネたちの力は何倍も膨れ上がっただろう。
それぐらいメガネにも痛いほど分かっている。
そして、ふたりの武将の偉大さを思い知る。
「ザクロ、それは言わない約束だぞ」
メガネはそういいながら、今はもういない真田幸村と石田三成の死に様を
思い出した。
俺もああいう死に方をしたいものだ。
メガネが半ば、死を覚悟した時、奇跡は起きた。
凄まじい衝撃波で月面が揺れた。
メガネの<真田丸>の前に、懐かしい真紅の機体が降臨していた。
真田幸村の機体、<ニンジャハインド クリムゾンソード>である。
「メガネ君、俺の渡した聖刀<真田丸>をまだ、使いこなしてないようだな?」
それは確かに、真田幸村の声である。
その時、<ジャイアント>が伝説の光槍<ドラゴンキラー>を幸村に向けて放つ。
が、光槍が<ニンジャハインド クリムゾンソード>に届く前に、空中で何か見えない壁に阻まれたように落下した。
「三成、いつもすまんな」
幸村の声の先に、石田三成の白色の愛機<ホワイトナイト ドローンマスター>が出現していた。
光槍は無数のドローンでその威力をゼロにされて大地に突き刺さっていた。
「いつものことです」
石田三成が答える。
(全く成長しないとは嘆かわしいのう)
思念通信にあまりにも懐かしい声が響いた。
攻撃部隊800機の背後に、織田信長の機体、式鬼<金鋼 零>が現れる。
宇宙船モードのネオUボートも着陸している。
オタクたちや歴戦の武将の目にも思わず涙が溢れてくる。
織田信長、真田幸村、石田三成三人の背中をみて、オタクたちはこの戦いに身を投じ、西郷隆盛、桐野利秋こと人斬り半次郎などのような武将たちは織田信長のスカウトでやってきた者も多い。
何より皆が織田信長の最後の言葉を支えに今まで戦ってきたと言える。
「とりあえず、あの盾を壊せばいいのかな?」
幸村はことのなげにいう。
「三成、いくぞ! 千本桜<真田丸>!」
「殲滅旗技<大一大万大吉>!」
幸村のもうひとつの聖刀<真田丸>と三成の聖旗<大一大万大吉《ワンフォーオール》>のふたつの聖刀の力が解放され、<真田丸>がまるで桜の花弁のように大量複製されていく。
そして、その花びらが超巨大機動兵器<ジャイアント>の<エンリルの盾>に殺到し、跡形もなく盾を破壊した。
「夜桜、後は任せる」
幸村の言葉に、夜桜が聖刀<天羽羽斬剣《あまのはばきりのつるぎ》>を引き抜いて、漆黒の機体<ニンジャハインドGR>を駆って、一気に<ジャイアント>に肉薄する。
光槍<ドラゴンキラー>が大量に夜桜の機体に殺到する。
夜桜は機体を分身させてかわす。
<真田影流>の秘伝のひとつ、<影月>という技である。
「百八連斬!」
夜桜は自分の機体の百倍ほどの<ジャイアント>を連撃で斬っていく。
殲滅、攻城刀技を分割使用して、一気に敵に叩き込む高等刀技である。
<真田影流>の秘伝の<風雷連山>からヒントを得たオリジナル刀技である。
ついに<ジャイアント>の巨体が月の大地に倒れて地震のような衝撃波が広がっていった。
「なかなか成長したな、夜桜」
幸村の言葉に、夜桜の目からも涙が少し流れた。
憧れて背中を追い続けた師匠からの最高の賞賛の言葉だった。
(ひとり舞台かよ)
と桐野利秋こと人斬り半次郎。
(幸村殿とまた一緒に戦ゆっ)
と西郷隆盛。
(幸村さんらしい)
と心之助。
(まあ、仕方ないか)
とライト君。
(心強い味方が増えたな)
と明智光秀こと天海。
(いや、ほっとしたよ)
とメガネ君。
(美味しいとこ取っていくわね)
とハネケが言うと、
((((((お前が言うな!))))))
と全員から突っ込まれてしまった。
関ヶ原の戦いの最後にそんなことがあった。
真田幸村たちのあまりの頼もしさに、ほっとしてしまって力が抜けるメガネ君であった。
(あとがき)
赤い流星、真田幸村/第三章 飛鳥戦国時代編/安倍晴明と安東総理のやり直し転生譚 作者:坂崎文明
https://ncode.syosetu.com/n3265cr/41/
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママはヤンママ女子高生! ラン&ジュリー!!
オズ研究所《横須賀ストーリー紅白へ》
キャラ文芸
神崎ランの父親の再婚相手は幼馴染みで女子高生の高原ジュリーだった。
ジュリーは金髪美少女だが、地元では『ワイルドビーナス』の異名を取る有名なヤンキーだった。
学校ではジュリーは、ランを使いっ走りにしていた。
当然のようにアゴで使われたが、ジュリーは十八歳になったら結婚する事を告白した。
同級生のジュリーが結婚するなんて信じられない。
ランは密かにジュリーの事を憧れていたので、失恋した気分だ。
そう言えば、昨夜、ランの父親も再婚すると言っていた。
まさかとは思ったが、ランはジュリーに結婚相手を聞くと、ランの父親だと判明した。
その夜、改めて父親とジュリーのふたりは結婚すると報告された。
こうしてジュリーとの同居が決まった。
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる