ファンタジー官能譚

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ファンタジー官能譚

転生令嬢は皇太子を調教する

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「どうしていつもそうなの?」

 わざとらしく大きな溜息を吐いて彼女はベッドで寝転ぶ男の逸物を足で軽く小突いた。

「うっ、あぁ、すまない」

 ペニスを小突かれた恐怖心より快感が勝っているのか、男根が快感にピクリと反応する。

「足で感じちゃうの? 仕方のない人」

 呆れるように言うが、彼女の顔は満足げだった。

「あぁ、エリザベス……!」

 エリザベス・ファース。
 それは彼女の今生の名前だ。
 元々エリザベスは日本という国で生まれた凡庸な女性だった。
 可もなく不可もない生活を送り、恋人とも当たり障りない交際を続けていた。
 このまま結婚するのだろう、そしてまた変哲もない人生を送るのだ、と思っていた。
 しかし仕事帰りに交通事故に合い死んでしまった。
 次に目が冷めたときには心の準備もなくエリザベス・ファースとしての人生が始まったのだ。
 エリザベス・ファースは彼女が生前プレイしていたゲームの主人公の名前だった。なんの因果か、彼女はゲームの主人公として、この世界に転生したのだ。

「エリザベス、エリィ! ダメだ、もう……!」
「足で達してしまうの? 情けない……」
「すまないエリィ……!」
「良いわ。ほら! 足で達してなさい!」

 先走りで濡れた肉棒を足の裏で擦り上げ、快感を耐えるうめき声を漏らしながら、ビュクビュクと尿道口から白い体液を噴き出すと、男の身体はビクビクと痙攣した。

「ホント、あっけない」

 エリザベスは足に滴る精液を見ながらニヤける。
 前世の記憶を思い出したエリザベスはゲームの舞台となるアカデミーに入学した当初から攻略対象である男性と繋がりを持った。
 その中でも最大のお気に入りキャラクターを婚約者の令嬢から奪ったのだ。
 エリザベスからすれば、それは決められたシナリオであった。

「もう、ハルったら……」

 そうヴァンヒリ王国の皇太子ラインハルト。
 それがエリザベスのお気に入りであり、今ベッドの上で吐精の喜びに打ち震えている男だ。
 この世界がエリザベスために用意された現実でも彼女はあらゆる手を使ってラインハルトを手に入れた。
 男心を擽る可憐な令嬢を演じ、皇太子という立場のラインハルトを優しい言葉で癒やし、そして何より、ラインハルトに快楽の手ほどきをしてやったのだ。
 高貴な生まれでも所詮は男子学生だ。前世でとっくに成人を迎えていたエリザベスの手練手管に、ラインハルトが適うはずがなかった。
 そして転がり落ちるように、ラインハルトはエリザベスに夢中になったのだ。

「エリィ……! お願いだ、もう君の中に……!」

 懇願するラインハルトにエリザベスはピシャリと言う。

「まだダメよ。私も気持ちよくしてくれなきゃ」

 エリザベスはラインハルトの顔を跨ぎ、下着の紐をスルリと解いた。

「あぁ……」

 痴態に濡れた愛液がラインハルト口端にトロリと落ちる。その官能的な光景に、ラインハルトの表情は恍惚に染まった。

「舐めて」
 ラインハルトの答えも待たずにエリザベスは恥裂を押し付ける。
「エリィ……! 美しいよ……!」
「ふふ」

 エリザベスの淡い色をした花園に、ラインハルトはしゃぶりついた。

「ジュパ、ジュプ」

 ラインハルトの口元が愛液で濡れていく。
 エリザベスは与えられる生ぬるい感触に喜悦の笑みを浮かべた。
 この王国の唯一の後継者である皇太子のラインハルトに性技を仕込み、夢中にさせるのは気分が良かった。
 エリザベスにとって、転生して一番良かったと思ったのは、自らの性癖を自覚したことだ。

「あぁ、良いわハル……」
「エリィのクリトリス凄く固くなっているね……」
「あぁん! コリコリされたらもっと濡れちゃう」
「良いんだ、もっと僕を汚してくれ……」

 エリザベスは生前、性への悩みを抱いていた。交際した人数はそれなりにいたし、その中には特殊な性技を持った恋人もいた。
 しかしいつも気持ちよくなれなかった。
 我を忘れるほどの快感と刺激を求め、何度もセックスをしたが、終ぞそれは叶わなかったのだ。

「気持ち良い! ハルの舌が私のナカに入ってる!」

 だが、今は違う。
 突き抜けるような快感は瞳を蕩けさせ、心を満たしている。
 エリザベスはサディズムの性癖があったのだ。
 それを自覚したのはアカデミー時代、ラインハルトにフェラチオをした時だった。
 頬を染めながら快楽に耐える地位のあるラインハルトが成すがままになっている姿は、今まで感じたことのない愉悦をエリザベスに与えたのだ。
 そしてエリザベスに与えられる抗いがたい快感の数々はラインハルトに解放感と背徳感を与え、生来の気質か、エリザベスのせいか、マゾヒズムが開花した。
 そんな対象的であっても理想的な相性は二人にとって素晴らしいものになった。

「ひあん! あ、もっと、もっとしてぇ!」

 ラインハルトの舌技では足りないのか、エリザベスは恥裂をパックリと指で開くと、クリトリスの包皮を自ら剥いた。
 ぷっくりと肥大したクリトリスは食べごろの果実のように美味しそうに濡れ、ラインハルトは恥丘まで食べるように大きな口を開けて迎え入れる。
 舌でベロリと舐め、溢れ出た愛液を味わう。無数の突起で構成されたざらつく海綿体で花芯を削るように動かした。

「ひぃん! あ、あ、あ~~! 気持ちいい! ハルの舌でクリトリス舐められるのたまらない!」

 ラインハルトの頭を掴み、秘部を押し付ける。自ら腰を動かし、ラインハルトの舌に肉芽を擦りつけた。

「皇太子殿下をオナニーの道具にするの最高……!」

 エリザベスの下で秘部を舐め回すラインハルトは嬉しそうにしている。
 その光景を見ながら、エリザベスはラインハルトの股間をチラリと見て舌なめずりした。

「もう勃ってるの? こんなに我慢汁垂らして、まるで泣いてるみたい」
「はあ、エリィ触ってくれ……」
「いやよ、私をイカせて」
「そんな……!」

 ラインハルトは先程達したばかりだというのに腹に着くくらいに勃起していた。尿道口からカウパーが溢れ出し、吐き出した白濁と混じって滴っている。

「おまんこ舐めて勃起する淫乱王子様なんだから、このまま達せるんじゃないかしら?」
「そんなこと言わないでくれエリィ!」

 泣きそうな顔をするラインハルトだが、屹立した肉竿の膨張率が下がることはない。
 そう、彼は期待しているのだ。
 既に見抜いているエリザベスはいやらしい笑みを浮かべてラインハルトの口元に秘部を押し付けて腰を揺らす。

「ハルならイケるわ、ほらほら! イキなさい! おまんこ舐めながらちんぽからザーメン出しなさい!」
「うぅ……んん!」
「あ、あ、イク! クリトリスイクぅ!!」

 ビクン! と一際大きく身体を痙攣させて、エリザベスは絶頂の快感に震える。
 そしてラインハルトはエリザベスの絶頂とともに自身も達していた。
 筋肉で隆起した腹にピュクピュクと細かい吐精が水溜りを作っている。

「ハルも上手にイケたわね」
「はあ、はあ、エリィ……」

 ラインハルトの白昼に輝くプラチナブロンドは乱れ、普段は凛々しい顔が喜悦に染まっている。その姿はエリザベスの所有欲を満たし、そして更なる嗜虐心をくすぐった。

「ねえ、私のこと愛してる?」
「勿論だよ」
「なら、そこで見てて」

 エリザベスが達したことでラインハルトは挿入の期待をしていたが、それはまだ叶わないようだ。
 お預けをくらったラインハルトは悲しみに濡れた声を上げたが、その表情はどこか嬉しそうだ。

「ほら、ハルが挿れたくて仕方ないおまんこよ」

 エリザベスは恥裂を指先で左右に開き、クパァとラインハルトに見せつける。
 そして唾液が混じった愛液を指で掬い、達したばかりのクリトリスにまぶした。

「うん、ほら……ハルがイカせてくれたクリトリス、こんなに大きくなってるの」
「エリィのクリトリス……また舐めさせてくれ……!」
「ダメ、ハルはそこで見てるだけよ」

 コリコリと固くなった花芯を指先で摘むと、ペニスを扱くように擦り上げる。
 ビリビリと電流のような強い刺激に、口から淫らな声を上げてラインハルトを見れば食い入るようにエリザベスの痴態を見ている。

「あぁ、エリィ……エリィ……!」

 そしてまた屹立した自身の肉棒を両手で扱いていた。
 エリザベスは二本の指を蜜壺挿れる。興奮で熱く泥濘んだナカは指を挿れただけでも気持ちよく、かき回せば声が我慢できないほどの快感が背中を走った。

「あん、あ、あ、あ、気持ち良い……! ほらハル見て、貴方がベチョベチョになるまで舐めたおまんこ。ちんぽ欲しいってこんなに泣いてるの……!」
「なんて淫らで美しいんだ……」

 息を上げながらペニスを扱くラインハルトは興奮しきっているようだった。
 初めてフェラチオした時は綺麗だった肉棒が、今では使い込まれた雄のペニスだ。赤黒く、雁が張り詰め、無数の血管は興奮のあまりはち切れてしまいそうなほど。

「ほらハルのはどうなってるの?」

 ジュポジュポとわざと音を上げながら、エリザベスはラインハルトの言葉を急く。

「あ、僕のすごく大きくなって……!」
「ちゃんと言ってくれないと分からないわ」

 ラインハルトの口から発せられる言葉を心待ちにしているエリザベスは緩む口元を隠そうともしない。
 ラインハルトはおずおずと薄い唇を開き、その上品な見た目とは正反対な卑猥な言葉を発した。

「ち、ちんぽ気持ちいい! エリザベスのオナニー見ながらちんぽ扱くの止まらない……!」
「あぁハル……! なんて可愛いの……!」

 涙目になりながら必死で肉竿に添えた手を上下させる姿はエリザベスにとって最高のオナニーの材料だ。

「あぁ、イきそう!」

 無遠慮に肉壷の中を刺激し、蠢く肉壁を指の腹で押し上げ擦り付ける。
 濡れきった秘部の下には目を血走らせたラインハルトの視線が突き刺さり、相手がいるというのに自分で高ぶる熱を発散できない悲壮さが、エリザベスを追い立てた。

「あぁ! イク! イク! 潮出ちゃう! あ、あ! イキまんこから潮出るぅ!」
「エリィ! エリザベス!」

 肉棒を扱くラインハルトの手の動きが早まる。カウパーでベトベトになった男根を強く擦り上げ、まるで肉穴に抽挿しているように腰をカクカクと動かす。

「イク! イグ! あ、あぁぁ!」

 プシャ! と勢いよく出た大量の潮がラインハルトの顔を濡らした。

「あぁ! エリザベスの潮……!」

 恍惚に染まったラインハルトはエリザベスの潮を顔にかけられて何度目になるか分からない精液を迸らせる。

「あ、はー、」

 腰を撓らせて潮を最後の一滴まで出すと、エリザベスは美しく微笑んだ。

「またイッたのハル?」
「すまない……その、エリィが綺麗で……」
「仕方ないちんぽね」

 エリザベスはラインハルトの顔から退くと、その身体をラインハルトの肉棒の前へ移動した。

「これが出来たらご褒美あげるわ」
「な、何をするんだ……?」

 ラインハルトは困惑しながら隠せない期待に胸を高鳴らせている。
 エリザベスもそんなラインハルトの気持ちに応えるように巨根に手を伸ばした。
 ギョッとするラインハルト。

「ま、待ってくれ! 今イッたばかりだから……!」
「だからよ」

 エリザベスは達して幾分か力がなくなった肉棒を手にすると、片方は竿に、片方の手のひらは亀頭に添える。
 そして、肉竿は扱き、亀頭は手のひらで精液と我慢汁を混ぜるように激しく擦り始めた。

「あ! あぁ! ああああ!」

 達したばかりのラインハルトは暴力的なまでの刺激から本能的に抗おうと身を捩る。
 しかし逃げないのは、この快楽に喜びを感じるからだ。

「エリィ! ダメだ! あ! あぁぁ! 強い! 強すぎる……!」
「ふふふ。情けない王子様、ただの男爵令嬢にちんぽ良いようにされて、オナニーの道具にされて、それが気持ち良いなんて、ほーんと変態なんだから」
「あぁ! エリザベス! その呼び方は……!」

 エリザベスはわざとラインハルトを王子様下と呼び、その地位を思い出せて快楽に悶えるラインハルトをなじった。

「王子様なのにちんぽとかおまんこって言って! 恥ずかしくないの? この国の王子なのに! 皆を導く高貴な方が! この変態!」
「あひ! あぁごめんなさい! 変態王子でごめんなさい!」

 痛いくらい激しく逸物を扱われても、ラインハルトの肉棒は固くなっていく一方だ。

「何を見て興奮したの王子様! ほら! ほら! 言いなさい!」
「あう! まんこ見ながらオナニーして興奮した! しお、潮を顔にかけられながらイった!」

 快楽地獄に涙を流しながら、ラインハルトは喜びの声を上げる。

「ぉ、あぁあ、イグ! ダメだ、イグイグ! ちんぽイグ! エリィに躾けられたちんぽイグううう!」

 その瞬間、今までにない快感がラインハルトを襲った。
 プシャアア! と噴水ように大量の潮が噴き上がったのだ。その飛沫はエリザベスにかけられた潮と混ざってラインハルトの顔を濡らした。

「あは! 王子様なのに潮噴いてイッちゃったのね」

 ラインハルトは腰を弓なりにしならせ、ガクガクと膝が笑わせている。
 その姿があまりにも愛おしくて、エリザベスは喜悦の笑みを堪えられない。

「あぁ、可愛い私のハル……」
「エリィ、ダメだ! 今挿れられたら!」

 エリザベスは潮を噴いた男根を掴み、ラインハルトの静止も聞かず、己の肉壺に潮で濡れた男茎を迎え入れる。

「あ! ああああ!」
「柔らかいちんぽも気持ちいい……!」

 うっとりした声を出すエリザベスは、豊かな双丘に手を這わせて突起を弄る。乳首を引っ張ってコリコリと捻じり、その痴態をラインハルトに見せつけた。

「あぁん! 王子様の肉ディルドオナニー止まらない! 乳首イイ!」

 腰を揺らし、エリザベスはラインハルトの下生えに勃起したクリトリスを擦り付けるように動く。

「あ~! 気持ちいいのぉ! ちんぽちんぽ! まんこグチュグチュいってる……!」

 エリザベスは我を忘れたように、その清楚で可憐な姿を痴女へと変えていた。
 自分勝手に腰を激しく動かし、小さな舌を口から出して犬のようにヘッヘッヘと息をする。
 そして快楽に悶え狂うラインハルトを弄ぶ嗜虐心に陶酔した。

「エリィぃ ぉおお、ちんぽ馬鹿になる! あ、あ、ああ」
「今誰かに部屋を開けられたらハルはお終いね。ちんぽ嬲られて悦ぶ変態ってバレちゃう」

 想像を掻き立てさせると、柔らかくなったはずの肉竿に硬度が増していく。

「あは! 見られるのを想像して勃起させたのね」
「あぁあ! 勃起、ちんぽ勃起した! 見られると思ったらちんぽ大きくなった……!」
「いい子ね、王子様」

 バチュ! バチュン! と大きく音を立ててピストンすれば子宮口に亀頭があたり、ラインハルトは大きく仰け反る。

「あぁああ! まんこすごい! ヌルヌルまんこにちんぽ扱かれて気持ちいい!」

 もうラインハルトには皇太子の威厳はまるでない。
 エリザベスの性奴隷のように躾けられたラインハルトは、しかしそのことを幸福に感じるほど、彼女との情事に酔いしれていた。

「も、イク! ちんぽイク! まんこ、エリィのまんこに出させて! ちんぽミルク出させてくれ!」
「私もイク! 変態王子の変態ちんぽでまんこイク!」

 騎乗位のまま子宮口に亀頭を押し付けて大きくグラインドさせる。

「あ、ぉぉおお」

 ヌメる蜜壺の肉襞が男茎に纏わりつき、子宮口が精子を欲しがって亀頭に吸いつけば、ラインハルトは獣のようなうめき声をあげる。

「イグ! イグイグイグ! ちんぽイグぅ!!」
「あぁあん! 私も、ガチガチちんぽでまんこ突かれながらイク! あひぃ!」
「あ、あ、あ、あぁあぁっぁ」

 絶叫のような嬌声をあげながらラインハルトは精液を迸らせ、そしてあまりの快感にエリザベスのナカでまた潮を噴く。

「あ、ああぁあああぁあ! 王子様にまんこのナカで潮吹きされながらイク! 潮吹きちんぽにイカされる! いひぃぃいいぃ!」

 蜜壺から流れ出した潮の飛沫を感じながら、エリザベスは大きく痙攣するほどの快楽に喉を反らした。


「最高だったよエリィ……」

 未だ息を整えきれないラインハルトは胸を荒く弾ませながら、自身の腕の中で横たわるエリザベスを愛しげに見つめた。

「私もよ、ハル……」

 エリザベスも至福の時を過ごした余韻に浸りながら幸せそうに微笑む。

「この世界で僕を理解してくれるのは君だけだ」
「それは私も同じよ」

 微笑み合う二人は互いを代えがたい存在と思い合い、そして愛し合う。
 例え周りからは歪に見えても、その歪がピタリと合った二人には、これが愛以外には思えないのだ。
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