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白日
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内線電話を鈴音のところにかけた。
「着更えを手伝ってほしいんだがね」
「すぐに参ります」
待つ間もなく戸口に現れた鈴音を見たとき,
(これをはっとするような美女と言うのだろうな)
と南川は思った。鈴音の美しさは,日本の風景にある自然に溶け込むような,温かな日差しで包み込んでくる美しさだ。障子をすかしてさし込む光の中に浮き出たような幽玄さと奥ゆかしさが,魂まで吸い込んでいきそうだった。
むろん和服姿で,黒っぽい地味な紬の襟からのぞくほっそりした襟足の白さが,いつものことながら,南川の視線を吸いつけて離さない。
「優花ちゃんと話があったのではないかね」
「いえ,優花は部屋に引き取りました。優花のことなどおかまいなく,いつでもご用のときは呼びつけて下さいまし」
その方が何もしないでいるより張りができる,と鈴音は言いたかったのだが,南川はそれを別の意味に取ったフリをした。
「いつでも呼びつけろとはうれしいね。やっとそんな気持ちになってくれたのだね。女中たちの眼があるからと言って渋ったのは,つい昨日のことだったと思うが」
「いえ,あの……そのような意味で申したのでは……」
鈴音は見る見る赤くなった。身体の関係を持っても,いつまえも恥じらいを忘れないところが,鈴音の良さであり,南川にとって好ましい所であった。日本女性としての奥ゆかしさが絶滅寸前のこの時代に,頬を赤めるしぐさは,かえって南川の欲情を高めた。
「知ってる。ちょっとからかってみただけさ」
「意地悪ですわ」
鈴音はちょっと拗ねたように言った。
「でも,すぐ鈴音を抱きたいのは本当だよ。君はそれだけ魅力的だから…」
「そ,そんなこと言われましても…」
鈴音の羞じらいはいよいよ深まり,面もあげられない風情だ。南川は立って行ってその肩を抱き寄せ,あごに指をかけて,美しく染まった貌を仰向かせた。鈴音の手が南川の背にすがった。
「本当のことさ。せめてぼくの気持ちだけは分かって欲しい」
「……分かりました……鈴音は何事も,南川さまのお心のままですわ……」
胸にしみとおるように囁きつつ,長く反った睫毛をハタと伏せた。
(鈴音の本音はどうなんだろう……わたしのことを愛しているのか,それとも諦めか・・・・・・)
そんなことを頭の隅で考えながら,南川はいい匂いのする柔かな唇を吸った。南川の腕の中で,昨夜すべてを剥き出しにして悶え狂った肉が,処女のようにおののいていた。このキッチリ着付けた着物を乱し,悶絶するまで犯してやりたい衝動がこみ上がってきた。
「やっぱり我慢できないな」
「いけません……ゆるしてくださいまし……」
白足袋のまま庭園に,手を引っ張られながら,鈴音はあらがった。よもやと思っていたことが実現しそうなのにおびえた。こんな明るい中,しかも家の者にいつ見られるとも分からない場所で何をしようというのか。
南川は,それを気にした様子もなく,荒っぽく鈴音を扱った。腕を背中に捻じり上げて抵抗を封じておい,後ろ手に縄で縛ると,庭園の端にある銀杏の木の枝に縄を固定した。まるで囚人のように,木に吊り下げられた格好に,鈴音は,南川に許しを乞う。
「お願いです,お止めください。部屋で……部屋でなら……」
庭園は,腕の良い庭師に管理させている。日本庭園の模範のように美しい造形をしていて,それが縛られた和服美女と感嘆な声をあげそうになるほど絵になっていた。
銀杏の葉が,風に吹かれて,ユラユラと舞い落ちている。黄色い銀杏の葉に鮮やかな和服がこれほどの美しさを奏でるとは思わなかった。そして,何より若い女性にはない,色気と気品さが滲み出ているからこそ,よりこの風情に映えるのだろう。
思わず生唾を飲み,下半身へ熱いものを感じた。興奮したまま,着物の裾をめくり上げた。
「ああ……こんなの,いやです……」
白足袋をはいた白い脛から太腿の裏が,ほのめく裾よけのピンクの奥からこばれ出た。ゾクッとするほどの艶めかしさに,肉棒が正直に反応した。
「あばれると着付けがバラバラになって人前に出られなくなるよ」
大きくめくり上げて,下着を履いていない下半身を曝した。暖かな秋の日差しの元,着物から白雪のような真っ白な肌が,南川の目の前にあった。
「さ,足を拡げて」
「ここではいや。せめてお部屋でなさって……」
ツツジの向こうから,女性の賑やかな声が聞こえてきた。すぐ近くで痴態を晒されることは,鈴音にとって,自尊心を徹底的に傷つけることであり,きえいほど恥ずかしいことであった。鈴音としては,何としても縛りを解き,解放されたいのだ。
「恥ずかしいのでしょう?なら,目を隠しましょう。何も見えなければ,気にすることもないでしょう」
鈴音が何か言う前に,ポケットから取り出した目隠しで,鈴音の視覚を奪った。
どうですかなと問うと,何も見えなくて怖いです,と所在なさげに太腿を閉じて,大事なところを隠そうとしている。
「ぁああっ,だ,だめぇ」
「足を開くんだ。ほら,早く」
太腿をよじり合わせるのを見て,お尻をパチンパチンと叩いた。昼だからか,それとも室内でに広々した庭園だからか,皮膚を叩く音が,妖しく響いた。年齢を感じさせない手のひらが吸い付くような肌触りに満足し,南川は,お尻を叩く手を強める。
パチーーン パチーーーーーーーン
「ひっ,ひぃいいいーーーだ,だめです…き,聞こえてしまいます…」
「誰にも聞こえやしないさ。それよりも,もっと大きく足を拡げるんだ」
「き,聞こえないはずは・・・・・・ひっ,ひっ,ひぃいい」
それ以上しゃべるなと言わんばかりに,成熟したお尻を左右交互に打ち据えていく。柔らかな日差しが当たり,眩しいくらいの白い臀部が,瞬く間に真っ赤に染まっていった。
鈴音は,仕方なく胸を引き裂かれる思いで,ゆっくりと足を開いていった。両手を後ろ手に縛られ,下半身を丸裸にしながら羞恥に耐える自分は,まるで奴隷のように哀れに感じた。
南川の手は,熱湯を浴びたように熱いお尻を優しく撫でると,やがてお尻から割れ目に沿って下に滑っていった。
「ふふふ。これは,これは。ずごい濡れようじゃないか」
鈴音は白昼下半身を晒し,お尻を叩かれるという消え入りたいほどの恥ずかしさにさいなまれてるのに,そうしたことか秘部は熱く火照り,ポタポタと愛液を垂らさんばかりに濡れているのだ。
どうしてこんなことになっているのか,鈴音自身も分からなかった。恥ずべきことと分かっているのに,痛みとともに身体の奥底から痺れるような快感が,湧き上がってくるのだ。まるで,痛みこそ快楽の源泉とでも言いたげで,困ったことに,身体がさらなる刺激を求めてしまうのだ。
「み,見ないで・・・・・・見ないでください」
「これだけ感じていると,日頃の清楚さが嘘のように感じるよ。もっと淫らな鈴音を見てもらいたいだろう?」
目隠しで真っ暗な中,耳元に熱く卑猥な言葉を囁かれ,腰が自然にうごめきだしていた。とても現実のこととは思えなかった。南川が言うように,心から嬲られることを望んでいる。それを見透かしたように,耳元に熱い言葉をかける
「もっと叩いて,と言うんだ」
「いや」
「何がいやだ。叩いて欲しいくせに」
パチーーーーン パチーーーーーーン パチーーーーーーーーン
「ぁああああっ,ぅぅぅうんん,ひぃ,ひぃいいいいーー」
「まるでケダモノだな。ほらっ,入れて欲しいだろう?」
尻をたたかれ,鈴音はこみ上がる発情と恥ずかしさにすすり泣きながら,消え入るように「入れてください」と口にした。南川はさらに裾を背中にたくし上げ,見惚れるばかりの白い尻を両腕に抱え込んだ。
「あ,う,うむ……」
後ろ手に縛る縄がキリキリと皮膚に食い込む。白足袋の爪先で地面を掻きむしり,後ろからたぎった肉棒でズンと突かれた。目隠しをされてもなお美女と分かる美貌が反り上がった。
窮屈な締めつけに,八つ口から両手を差し込んで,たわわな乳ぶさを掴み締めつつ,御した。
「ああ……はずかしい……ぁぁあああっ」
鈴音は美しく結い上げた黒髪がバラバラになるのも忘れてかぶりを振りたてた。
「ゆうべの今日だというのに,ずいぶんうれしそうにこたえるじゃないか」
「ぅ,んっ,ぅんんっ,ぁ,ああっ,はぁっ,ああああっ……」
鈴音は近くを通る家人に気付かれないよう,声を殺そうと唇を噛んだ。それでも,次々に押し寄せる快感の波に逆らえるわけもなく,自分の声でないような艶めかしい声が漏れてしまう。
この異常な行為が,かえって鈴音の昂まりを,高めたようだった。後ろから牝犬のようにやられているという屈辱が,かえって刺激になった。奥へのとどき方が,いつもより深く感じられ,鈴音は開きっぱなしの朱唇から,耐えきれずによがり歔きを噴きこばした。
(どうしてこんなに気持ちいいの……)
これまでに仕えた二人の夫との行為では,味わったこともない官能の昂ぶりだった。
「もっと尻を振るんだよ」
「ああっ……ああんっ,ぁあああっ,南川様」
あでやかな着物を捲られて,後ろ手にいましめられた鈴音は,肩も乳ぶさも剥き出しにされ,腰から下も大きく引きはだけられて,木から吊り下げられながら狂わされていた。
自分から足を開いた白い股の奥,艶やかな野太い肉棒が埋まって,鈴音を翻弄しているのだ。南川の腰が「の」の字を描き始めると,鈴音の腰も自然とそれに合わせて動いた。
「ああ,もう,おなぶりにならないで……ひと思いにイカせて下さいまし……」
汗に光る鳩尾を喘がせ,腰をゆすり上げながら,鈴音はあられもないことを泣き声まじりに訴えている。
蜜壺に出入りする肉棒は妖しく濡れ光り,それを食い締めつつうごめく秘肉も潮を噴かんばかりに色づいて,とめどなく愛液を溢れさせている。
さっきから絶頂近くまで引き上げられては,また引きずり降ろされるという死ぬような苦しみを,何度となく味あわされているのだ。
「あ・・・・・・・・感じる,感じます・・・・・あぁぁ・・・・・・そんな・・・・・・そんなにされたらわたし・・・・・・ああんっ,あんっ・・・・・・も,もうっ」
「いきたいのかね」
「あああっ……お,おねがい……」
「なら,オマンコ好きって言うんだ」
「はぅっっ,ぁ,ああんっ,そ,そんな……恥ずかしいこと,ぅぅんっ,ぁああ」
口走りながら鈴音は浅く小突かれる焦れったさにキリキリ唇を噛みつつ腰を自らゆすり上げる。
みずから股を大きく拡げて,腰を後ろに打ちつけて,さらに深く受け入れようと焦る。木立ちから日差しが漏れ,照らし出される内股は愛液でずっぽり濡れそぼっている。そんな白い下半身にまつわりつく絹の長襦袢の色っぽさが,南川にはたまらない。
鈴音は南川好みの女に次第に変貌しつつあった。平素はあくまでつつましやがに羞じらい多く,そしていったん閨房に入るとおのれの欲望のに忠実になり,全身で悦びを感じる女になってきている。
「言うんだよ,鈴音」
南川は肉棒を浅く小刻みに動かしながら,固く充血しているクリトリスを剥き上げた。
「ぁぁぁあああっ,そ,そこだめぇ・・・・・・」
「オマンコ・・・・・・オマンコ大好き」
大きくふくれてあざやかな色を剥き出しにしたものを嬲られると,ついに卑猥な言葉を並べる。一度言葉にすると,それが,妙に心地よかった。南川は,ご褒美とばかりに,深く子宮口をえぐった。
「あぐっっ!ヒィイイイッッ」
鈴音は,縛られた後ろ手に縄が食い込むのも気にせず,ぐいっと仰け反って白目をむいた。覚えたてのボルチオ性感に全身が痺れる。骨の髄まで痺れきって,双臀をガクガクと震わせた。
「こうやって突かれながら,クリトリスを弄られるの好きだもんな」」
南川の指弄の下で,敏感なクリトリスは悲鳴をあげんばかりにおののき,腰が狂おしくよじりたてられる。
「いいっ,いいっ!たまらないぃぃいい!」
鈴音のあげる声はうわずりっぱなしだ。
陰核をいたぶりながら徐々に肉棒をさらに奥まで責めると,鈴音の声が引き痙れた。今度こそ絶頂に駆け昇ろうと,激しく腰をグラインドさせる。が,今度のはあまりにもゆっくりした侵入で,はやりたつ気持ちがはぐらかされてしまう。わずかに行きどまりの肉を突かれて唇を血の出るばかりに噛みしばり,呻いた。
「ねぇ・・・・・・ねぇ・・・・・・いやぁ,い,いじわるっ」
ハアハア胸を喘がせつつ,ねっとり絡みつくような眼差しで,後ろを振り向いて,南川を睨んだ。ほつれ毛をいっぱいまといつかせ,上気した美貌が凄艶だ。とどめを刺されたくて最奥がヒクつく。
上品さをかなぐり捨てて,浅ましく腰を振った。もう恥も外聞もない。
「もっとエッチな鈴音を見せてよ。そしたらイカせてあげる」
そう言うと,焦らしから一転して,ズンズンと激しく突き始めた。激しい責めに鈴音は狂喜した。
「ぁああっ,オマンコ・・・・・オマンコ大好き・・・・・・ァヒィイイイーーー」
後ろから腰を叩きつけながら,クリトリスを愛液をまぶしながら,シコシコと扱き上げる。
「やめないで,もっとして。南川様,あぁぁ,南川さまぁああ」
ヒギィ,ィィイイッっと喉を絞ってケモノのような声を出し,咳を切ったように腰を振る。絶頂の一歩手前で上げ下げを繰り返され,鈴音は気が狂いそうだった。
南川が,腰を緩やかにすると,
「オマンコ好き!オマンコ大好き!」
気を遣りたい一心で何度も口走った。それでも,南川による調教は続いた。焦らしと絶頂,そしてまた焦らし。
(もうだめ,死ぬ,死んじゃうぅ)
意識は飛んで,もう声が出ない。腰をヘコヘコと振って,鈴音は折れ曲がらんばりにのけぞった。頭を振るたびに,乱れ切った黒髪が,剥き出しのうなじと肩の上でうねる。
「あぁぁぁぁぁ,ィ,ィくぅぅぅううううーーーー」
大きな官能の波に呑み込まれ,双臀がガクガクと跳ねた。足の爪先が反り返って,キリキリと指がまがった。
すでに家人などとうに頭の片隅にもなく,絶叫を迸ると同時に,南川の精液を子宮に噴射した。情熱のこもった熱い精液が,膣の中を埋め尽くしていた。
鈴音は白目を剥いて,全身を痙攣させた。総身がおそろしいまでに引き痙れた。ゆったり高まってゆく快感とはまるで違って,それは電撃的に鈴音を貫いた。とろけるというより灼き滅ぼされるような感覚であった。
鈴音は呻きをあられもなく絞り出しながら何度も激しく痙攣し,汗まみれの体をのたうたせた。
気息えんえんの情態のまま,鈴音はいったんいましめを解かれ,一糸まとわぬ姿に引き剥かれた。それからふたたび素肌に繩がけされた。
鈴音はおどろに髪を乱した頭を胸にガックリ折って,為すがままにまだ肩を喘がせている。観念しきったというより,まだ陶酔の余韻を噛みしめているといった風情だ。それが南川にはゾクゾクするほど好もしい。
むっとするほどの匂いを発散する色づいた体を南川は膝の上に乗せた。そのまま,家人が鈴音に気付かれぬようにもってきたソファーに座り,背後から寄り添い,絞り出された乳ぶさを握りしめた。
「まだまだこれからだよ」
濃厚な黒髪の香りに鼻を埋めて囁いた。
「着更えを手伝ってほしいんだがね」
「すぐに参ります」
待つ間もなく戸口に現れた鈴音を見たとき,
(これをはっとするような美女と言うのだろうな)
と南川は思った。鈴音の美しさは,日本の風景にある自然に溶け込むような,温かな日差しで包み込んでくる美しさだ。障子をすかしてさし込む光の中に浮き出たような幽玄さと奥ゆかしさが,魂まで吸い込んでいきそうだった。
むろん和服姿で,黒っぽい地味な紬の襟からのぞくほっそりした襟足の白さが,いつものことながら,南川の視線を吸いつけて離さない。
「優花ちゃんと話があったのではないかね」
「いえ,優花は部屋に引き取りました。優花のことなどおかまいなく,いつでもご用のときは呼びつけて下さいまし」
その方が何もしないでいるより張りができる,と鈴音は言いたかったのだが,南川はそれを別の意味に取ったフリをした。
「いつでも呼びつけろとはうれしいね。やっとそんな気持ちになってくれたのだね。女中たちの眼があるからと言って渋ったのは,つい昨日のことだったと思うが」
「いえ,あの……そのような意味で申したのでは……」
鈴音は見る見る赤くなった。身体の関係を持っても,いつまえも恥じらいを忘れないところが,鈴音の良さであり,南川にとって好ましい所であった。日本女性としての奥ゆかしさが絶滅寸前のこの時代に,頬を赤めるしぐさは,かえって南川の欲情を高めた。
「知ってる。ちょっとからかってみただけさ」
「意地悪ですわ」
鈴音はちょっと拗ねたように言った。
「でも,すぐ鈴音を抱きたいのは本当だよ。君はそれだけ魅力的だから…」
「そ,そんなこと言われましても…」
鈴音の羞じらいはいよいよ深まり,面もあげられない風情だ。南川は立って行ってその肩を抱き寄せ,あごに指をかけて,美しく染まった貌を仰向かせた。鈴音の手が南川の背にすがった。
「本当のことさ。せめてぼくの気持ちだけは分かって欲しい」
「……分かりました……鈴音は何事も,南川さまのお心のままですわ……」
胸にしみとおるように囁きつつ,長く反った睫毛をハタと伏せた。
(鈴音の本音はどうなんだろう……わたしのことを愛しているのか,それとも諦めか・・・・・・)
そんなことを頭の隅で考えながら,南川はいい匂いのする柔かな唇を吸った。南川の腕の中で,昨夜すべてを剥き出しにして悶え狂った肉が,処女のようにおののいていた。このキッチリ着付けた着物を乱し,悶絶するまで犯してやりたい衝動がこみ上がってきた。
「やっぱり我慢できないな」
「いけません……ゆるしてくださいまし……」
白足袋のまま庭園に,手を引っ張られながら,鈴音はあらがった。よもやと思っていたことが実現しそうなのにおびえた。こんな明るい中,しかも家の者にいつ見られるとも分からない場所で何をしようというのか。
南川は,それを気にした様子もなく,荒っぽく鈴音を扱った。腕を背中に捻じり上げて抵抗を封じておい,後ろ手に縄で縛ると,庭園の端にある銀杏の木の枝に縄を固定した。まるで囚人のように,木に吊り下げられた格好に,鈴音は,南川に許しを乞う。
「お願いです,お止めください。部屋で……部屋でなら……」
庭園は,腕の良い庭師に管理させている。日本庭園の模範のように美しい造形をしていて,それが縛られた和服美女と感嘆な声をあげそうになるほど絵になっていた。
銀杏の葉が,風に吹かれて,ユラユラと舞い落ちている。黄色い銀杏の葉に鮮やかな和服がこれほどの美しさを奏でるとは思わなかった。そして,何より若い女性にはない,色気と気品さが滲み出ているからこそ,よりこの風情に映えるのだろう。
思わず生唾を飲み,下半身へ熱いものを感じた。興奮したまま,着物の裾をめくり上げた。
「ああ……こんなの,いやです……」
白足袋をはいた白い脛から太腿の裏が,ほのめく裾よけのピンクの奥からこばれ出た。ゾクッとするほどの艶めかしさに,肉棒が正直に反応した。
「あばれると着付けがバラバラになって人前に出られなくなるよ」
大きくめくり上げて,下着を履いていない下半身を曝した。暖かな秋の日差しの元,着物から白雪のような真っ白な肌が,南川の目の前にあった。
「さ,足を拡げて」
「ここではいや。せめてお部屋でなさって……」
ツツジの向こうから,女性の賑やかな声が聞こえてきた。すぐ近くで痴態を晒されることは,鈴音にとって,自尊心を徹底的に傷つけることであり,きえいほど恥ずかしいことであった。鈴音としては,何としても縛りを解き,解放されたいのだ。
「恥ずかしいのでしょう?なら,目を隠しましょう。何も見えなければ,気にすることもないでしょう」
鈴音が何か言う前に,ポケットから取り出した目隠しで,鈴音の視覚を奪った。
どうですかなと問うと,何も見えなくて怖いです,と所在なさげに太腿を閉じて,大事なところを隠そうとしている。
「ぁああっ,だ,だめぇ」
「足を開くんだ。ほら,早く」
太腿をよじり合わせるのを見て,お尻をパチンパチンと叩いた。昼だからか,それとも室内でに広々した庭園だからか,皮膚を叩く音が,妖しく響いた。年齢を感じさせない手のひらが吸い付くような肌触りに満足し,南川は,お尻を叩く手を強める。
パチーーン パチーーーーーーーン
「ひっ,ひぃいいいーーーだ,だめです…き,聞こえてしまいます…」
「誰にも聞こえやしないさ。それよりも,もっと大きく足を拡げるんだ」
「き,聞こえないはずは・・・・・・ひっ,ひっ,ひぃいい」
それ以上しゃべるなと言わんばかりに,成熟したお尻を左右交互に打ち据えていく。柔らかな日差しが当たり,眩しいくらいの白い臀部が,瞬く間に真っ赤に染まっていった。
鈴音は,仕方なく胸を引き裂かれる思いで,ゆっくりと足を開いていった。両手を後ろ手に縛られ,下半身を丸裸にしながら羞恥に耐える自分は,まるで奴隷のように哀れに感じた。
南川の手は,熱湯を浴びたように熱いお尻を優しく撫でると,やがてお尻から割れ目に沿って下に滑っていった。
「ふふふ。これは,これは。ずごい濡れようじゃないか」
鈴音は白昼下半身を晒し,お尻を叩かれるという消え入りたいほどの恥ずかしさにさいなまれてるのに,そうしたことか秘部は熱く火照り,ポタポタと愛液を垂らさんばかりに濡れているのだ。
どうしてこんなことになっているのか,鈴音自身も分からなかった。恥ずべきことと分かっているのに,痛みとともに身体の奥底から痺れるような快感が,湧き上がってくるのだ。まるで,痛みこそ快楽の源泉とでも言いたげで,困ったことに,身体がさらなる刺激を求めてしまうのだ。
「み,見ないで・・・・・・見ないでください」
「これだけ感じていると,日頃の清楚さが嘘のように感じるよ。もっと淫らな鈴音を見てもらいたいだろう?」
目隠しで真っ暗な中,耳元に熱く卑猥な言葉を囁かれ,腰が自然にうごめきだしていた。とても現実のこととは思えなかった。南川が言うように,心から嬲られることを望んでいる。それを見透かしたように,耳元に熱い言葉をかける
「もっと叩いて,と言うんだ」
「いや」
「何がいやだ。叩いて欲しいくせに」
パチーーーーン パチーーーーーーン パチーーーーーーーーン
「ぁああああっ,ぅぅぅうんん,ひぃ,ひぃいいいいーー」
「まるでケダモノだな。ほらっ,入れて欲しいだろう?」
尻をたたかれ,鈴音はこみ上がる発情と恥ずかしさにすすり泣きながら,消え入るように「入れてください」と口にした。南川はさらに裾を背中にたくし上げ,見惚れるばかりの白い尻を両腕に抱え込んだ。
「あ,う,うむ……」
後ろ手に縛る縄がキリキリと皮膚に食い込む。白足袋の爪先で地面を掻きむしり,後ろからたぎった肉棒でズンと突かれた。目隠しをされてもなお美女と分かる美貌が反り上がった。
窮屈な締めつけに,八つ口から両手を差し込んで,たわわな乳ぶさを掴み締めつつ,御した。
「ああ……はずかしい……ぁぁあああっ」
鈴音は美しく結い上げた黒髪がバラバラになるのも忘れてかぶりを振りたてた。
「ゆうべの今日だというのに,ずいぶんうれしそうにこたえるじゃないか」
「ぅ,んっ,ぅんんっ,ぁ,ああっ,はぁっ,ああああっ……」
鈴音は近くを通る家人に気付かれないよう,声を殺そうと唇を噛んだ。それでも,次々に押し寄せる快感の波に逆らえるわけもなく,自分の声でないような艶めかしい声が漏れてしまう。
この異常な行為が,かえって鈴音の昂まりを,高めたようだった。後ろから牝犬のようにやられているという屈辱が,かえって刺激になった。奥へのとどき方が,いつもより深く感じられ,鈴音は開きっぱなしの朱唇から,耐えきれずによがり歔きを噴きこばした。
(どうしてこんなに気持ちいいの……)
これまでに仕えた二人の夫との行為では,味わったこともない官能の昂ぶりだった。
「もっと尻を振るんだよ」
「ああっ……ああんっ,ぁあああっ,南川様」
あでやかな着物を捲られて,後ろ手にいましめられた鈴音は,肩も乳ぶさも剥き出しにされ,腰から下も大きく引きはだけられて,木から吊り下げられながら狂わされていた。
自分から足を開いた白い股の奥,艶やかな野太い肉棒が埋まって,鈴音を翻弄しているのだ。南川の腰が「の」の字を描き始めると,鈴音の腰も自然とそれに合わせて動いた。
「ああ,もう,おなぶりにならないで……ひと思いにイカせて下さいまし……」
汗に光る鳩尾を喘がせ,腰をゆすり上げながら,鈴音はあられもないことを泣き声まじりに訴えている。
蜜壺に出入りする肉棒は妖しく濡れ光り,それを食い締めつつうごめく秘肉も潮を噴かんばかりに色づいて,とめどなく愛液を溢れさせている。
さっきから絶頂近くまで引き上げられては,また引きずり降ろされるという死ぬような苦しみを,何度となく味あわされているのだ。
「あ・・・・・・・・感じる,感じます・・・・・あぁぁ・・・・・・そんな・・・・・・そんなにされたらわたし・・・・・・ああんっ,あんっ・・・・・・も,もうっ」
「いきたいのかね」
「あああっ……お,おねがい……」
「なら,オマンコ好きって言うんだ」
「はぅっっ,ぁ,ああんっ,そ,そんな……恥ずかしいこと,ぅぅんっ,ぁああ」
口走りながら鈴音は浅く小突かれる焦れったさにキリキリ唇を噛みつつ腰を自らゆすり上げる。
みずから股を大きく拡げて,腰を後ろに打ちつけて,さらに深く受け入れようと焦る。木立ちから日差しが漏れ,照らし出される内股は愛液でずっぽり濡れそぼっている。そんな白い下半身にまつわりつく絹の長襦袢の色っぽさが,南川にはたまらない。
鈴音は南川好みの女に次第に変貌しつつあった。平素はあくまでつつましやがに羞じらい多く,そしていったん閨房に入るとおのれの欲望のに忠実になり,全身で悦びを感じる女になってきている。
「言うんだよ,鈴音」
南川は肉棒を浅く小刻みに動かしながら,固く充血しているクリトリスを剥き上げた。
「ぁぁぁあああっ,そ,そこだめぇ・・・・・・」
「オマンコ・・・・・・オマンコ大好き」
大きくふくれてあざやかな色を剥き出しにしたものを嬲られると,ついに卑猥な言葉を並べる。一度言葉にすると,それが,妙に心地よかった。南川は,ご褒美とばかりに,深く子宮口をえぐった。
「あぐっっ!ヒィイイイッッ」
鈴音は,縛られた後ろ手に縄が食い込むのも気にせず,ぐいっと仰け反って白目をむいた。覚えたてのボルチオ性感に全身が痺れる。骨の髄まで痺れきって,双臀をガクガクと震わせた。
「こうやって突かれながら,クリトリスを弄られるの好きだもんな」」
南川の指弄の下で,敏感なクリトリスは悲鳴をあげんばかりにおののき,腰が狂おしくよじりたてられる。
「いいっ,いいっ!たまらないぃぃいい!」
鈴音のあげる声はうわずりっぱなしだ。
陰核をいたぶりながら徐々に肉棒をさらに奥まで責めると,鈴音の声が引き痙れた。今度こそ絶頂に駆け昇ろうと,激しく腰をグラインドさせる。が,今度のはあまりにもゆっくりした侵入で,はやりたつ気持ちがはぐらかされてしまう。わずかに行きどまりの肉を突かれて唇を血の出るばかりに噛みしばり,呻いた。
「ねぇ・・・・・・ねぇ・・・・・・いやぁ,い,いじわるっ」
ハアハア胸を喘がせつつ,ねっとり絡みつくような眼差しで,後ろを振り向いて,南川を睨んだ。ほつれ毛をいっぱいまといつかせ,上気した美貌が凄艶だ。とどめを刺されたくて最奥がヒクつく。
上品さをかなぐり捨てて,浅ましく腰を振った。もう恥も外聞もない。
「もっとエッチな鈴音を見せてよ。そしたらイカせてあげる」
そう言うと,焦らしから一転して,ズンズンと激しく突き始めた。激しい責めに鈴音は狂喜した。
「ぁああっ,オマンコ・・・・・オマンコ大好き・・・・・・ァヒィイイイーーー」
後ろから腰を叩きつけながら,クリトリスを愛液をまぶしながら,シコシコと扱き上げる。
「やめないで,もっとして。南川様,あぁぁ,南川さまぁああ」
ヒギィ,ィィイイッっと喉を絞ってケモノのような声を出し,咳を切ったように腰を振る。絶頂の一歩手前で上げ下げを繰り返され,鈴音は気が狂いそうだった。
南川が,腰を緩やかにすると,
「オマンコ好き!オマンコ大好き!」
気を遣りたい一心で何度も口走った。それでも,南川による調教は続いた。焦らしと絶頂,そしてまた焦らし。
(もうだめ,死ぬ,死んじゃうぅ)
意識は飛んで,もう声が出ない。腰をヘコヘコと振って,鈴音は折れ曲がらんばりにのけぞった。頭を振るたびに,乱れ切った黒髪が,剥き出しのうなじと肩の上でうねる。
「あぁぁぁぁぁ,ィ,ィくぅぅぅううううーーーー」
大きな官能の波に呑み込まれ,双臀がガクガクと跳ねた。足の爪先が反り返って,キリキリと指がまがった。
すでに家人などとうに頭の片隅にもなく,絶叫を迸ると同時に,南川の精液を子宮に噴射した。情熱のこもった熱い精液が,膣の中を埋め尽くしていた。
鈴音は白目を剥いて,全身を痙攣させた。総身がおそろしいまでに引き痙れた。ゆったり高まってゆく快感とはまるで違って,それは電撃的に鈴音を貫いた。とろけるというより灼き滅ぼされるような感覚であった。
鈴音は呻きをあられもなく絞り出しながら何度も激しく痙攣し,汗まみれの体をのたうたせた。
気息えんえんの情態のまま,鈴音はいったんいましめを解かれ,一糸まとわぬ姿に引き剥かれた。それからふたたび素肌に繩がけされた。
鈴音はおどろに髪を乱した頭を胸にガックリ折って,為すがままにまだ肩を喘がせている。観念しきったというより,まだ陶酔の余韻を噛みしめているといった風情だ。それが南川にはゾクゾクするほど好もしい。
むっとするほどの匂いを発散する色づいた体を南川は膝の上に乗せた。そのまま,家人が鈴音に気付かれぬようにもってきたソファーに座り,背後から寄り添い,絞り出された乳ぶさを握りしめた。
「まだまだこれからだよ」
濃厚な黒髪の香りに鼻を埋めて囁いた。
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