父は異世界で魔王してます。

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父とアルフレッドと私

アルフレッドと学校で

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講義中、初めは集中できなかったが、しばらくして気にならなくなった。

あれから特に何かしてくることもなかったから……
ただ、隣の席はどんなに満席になりそうでも、女性しか座らない。隣が空いてても、男性が座ることはなかった。

いつもなら、座るのに…
まぁ、たまたまかもしれないし……
そう思って気にすることをやめた。

講義が終わり、友人と移動するが、その時も男性の友人に声をかけてもスルーだ。

ん????さすがにこれはおかしいよね……
少しイラつく

「アルフレッド!側にいるのよね。」

敷地内の木陰近くにあるベンチ座り、小声で声かけると、すーっと姿をあらわしながら、ニコニコしている。

「美咲、どうしましたか?」
「どうしたもないけど、私に何かした?」
隣に座るアルフレッドに聞いてみた。

「何かとは?独り占めしたいとは思いますが…」
「独り占めはしなくていいから、なぜか今日は男性から避けられてるような…」
「他の男性に側にいてもらいたいのですか?私がいるのに?」

少し冷気を感じる。
アルフレッドから発せられてる???
笑顔が怖い。何故に???

「いやいやいや、側にいてもらいたいとかじゃなくて、友人とかもいるから、挨拶ぐらいは……ね。」
両手をぶんぶんふってジェスチャーで、訴えてみる。

「美咲の側に男がいるのは我慢できませんでしたから…そうですね、挨拶ぐらいはよしとしましょう。」

仕方ないですね…みたいな態度でいわれた。
父も独占欲強いけど、魔族ってどんだけ強いの?もしかして、私も半分そうだから、強いのか???


「美咲、今日はもう講義終わったのでしよ?そろそろ帰りませんか?」
そう言って、立ち上がらされた。

「そんなに急がなくても……」

そう言いかけると、抱き込まれて……なぜか自宅の玄関先についた。

なぜに??学校でそんなことしたら大騒ぎになる~~~!!

「大丈夫ですよ。誰にもばれてませんから。」
そんなに微笑まないで…怪しい…

ちょっと厄介なのがいたから……

その呟きは聞き取れなかった。

そして、一瞬の厳しい表情が、すぐに消え、いつものほがらかな笑顔に戻ったため、気にも止めなかった。

アルフレッドと別れ部屋に入る。アルフレッドはそのまま父の所に行ったみたいだ。
何か伝えることがあるらしくて…

アルフレッドからの甘い視線にたえれなくて、部屋に逃げたとも言えるんだけどね。
心臓が持たないよ~~~





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