父は異世界で魔王してます。

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父とアルフレッドと私

アルフレッドと

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父の友人、アルフレッドはしばらくお泊まりらしいです。
母が部屋に案内しています。

弟たち達は何か感じたようで、部活を理由に逃げてった。

私はどこに行こうかなぁ……
今のうちに……

こそっと出かけようと玄関へ
忍びあ~し、忍びあ~し……

にゃんこが足元に鳴きながら近よりそうなので、人差し指でし~って合図。
にゃんこは普通の猫じゃないから、察してくれた。

ほっ

そ~っと玄関を開けると…

「待ってましたよ美咲。久しぶりなので、いろいろと案内してくれるんですよね。」
ニコニコ笑顔のアルフレッドがいた。

そうそう、アルフレッドから「様」付け禁止を言われて、呼び捨てです。

父と同じ魔王なのにいいのかなぁ…と思ったんだけど、父が笑ってたからいいみたい。
下手に逆らうと後が怖いからね…

それはさておき、なぜ??そこに??
さっき母に案内されて部屋に行き、父と話をするのでは?

「ふふっ、さっきもお話ししましたよね?アプローチするって。せっかくの2人きりのチャンスでもありますからね。」

クスクス笑いながら手を伸ばされた。
右手を手つなぎされます。
しっかり恋人つなぎです。

初めてだから、ついついドキドキするのは許してもらおう…

「何処から行きますか?私的には美咲の学校やいつも行っている所とこを見てみたいですね。途中で何かしら美味しいものでも食べませんか?美咲は甘いもの好きでしたよね。」

ほぼ決定と言わんばかりです。
こうなったら逃げ切る自信はありません。絶対に捕まる。

「美咲?」
顔を近づけて、覗いてくる。
お綺麗な顔が近づく~~~。

思わずプルプルしてしまう。
「ふふっ、可愛い。」
玄関先で抱き締められました。
恥ずかしい……

「さて、行きましょう。それともお部屋に戻りますか?私的にはそれでも良いのですが。可愛い美咲を堪能できますし……」

どうします?
耳元で呟かれます。
急いで両手で突っぱねます。

「い…行きましょう。電車とかも乗りますけど…」
「ふふっ、楽しみです。」

ため息をつきながらいつも行く道筋でとりあえず学校へ
アルフレッドはニコニコしながら、手を離してくれませんでした。
どうか、友人達に会いませんように…
なに言われるか…後が怖いからね…





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