父は異世界で魔王してます。

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単身赴任中(異世界)から帰ってきた。

ちょっと出かけます。

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子供達をお送り出して、洗濯・掃除と家事仕事をこなしていく。
しばらくして、阿佐美さんが起きてきた。
「おはよー」
「おはよー」
すかさず抱き締める。

「昨日は聞きそびれたけど、どれだけいれるの??」
「ん~それはどういう意味でかな?」

少し目を細めながら聞き返す。場合によってはお仕置きかな??

「この前は帰ってきて、すぐに向こうに行ったでしょ?今回は少し長くいれるのかなぁ……って。」

クスクスと笑って見せる。

「寂しかった??」

ぷぃっとそっぽを向く妻は可愛い。

「今回は長く居れるよ。後、子供達の学校休暇で予定が空いてたら、向こうに連れていこうかとも思ってるんだ。勿論阿佐美さんもね。」
「ふ~ん」
「子供達にはまだ言ってないよ。阿佐美さんの意見を聴いてからと思ってたからね。それより、朝食食べれる?」
「食べる。」

彼女をダイニングテーブルの椅子に座らせて、食事を準備する。

「いつも、美味しそうだね。ありがとー」
「いえいえ、どういたしまして。」

2人で食卓を、囲む。
「あれ?」
「なに?」
「いつもしてたブレスレットは?」
「あぁ、あれね。美咲に持たせた。」
「なんで??あれ、大事なものだよね。何かあるの??」

これは母親の感かなぁ?
何かありそうって思ってるね。

「ん~気にすることではないよ。どうにかなるから。」

口元をかすかに上げる。

ん~、何かが美咲に近づいてるね。
というか、美咲の乗っている電車に??

さてと……

「どこ行くの??」
「ちょっと野暮用が出来たから、出かけてくるね。」

エプロンを外して、ジャケットを羽織る。

妻のつむじに、頬に口付けて

「お土産、何がいい??プリンでも買ってこようか?」
「よろしく。」
「行ってくるよ。」

そう言って、玄関先で靴を履いて、魔力を使って目的地まで飛ぶ。

とある駅のホームの頭上。
こんなところに人が浮かんでたら騒ぎになるから、姿と気配は勿論消してある。

美咲が乗っている車両は現在駅のホームで停車中。
対向車両に感じるのは………

「あまり良くないね。」

それは人には見えない黒い霧の様なものに包まれていた。

「はぐれ者の仕業かなぁ、困ったもんだ。」

これを止めるだけなら簡単なんだけどなぁ…
これを操った者を仕留めないとなぁ…
遊び過ぎだよね~

心の底で文句を言う。
でも、いくら美咲にあれを持たせてるからって、元をたたないと………

「さて、やりますか。ほんと、おいたが過ぎるよね~」
舌舐めずりをして、クスクスと笑う。

「覚悟してくださいね。わざわざこの私自ら相手するのですから!」

そう呟いて、幾重の魔方陣を展開する。
遊びましょか!!!




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