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新たな影
これは…
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促されるまま、次の間に向かう。
「さぁ、殿下。今度はこちらに」
そう言って、ソファーベットのような長椅子を勧められる。
身体は自分の意思とは関係なく、言われるがままに動かされた。
まるで…そう、生き人形のようだ。
「あぁ、何て麗しいのでしょうか…」
それだけ言うと、その男は出て行った。
後は、数人の神官のみ…
まるで見張られているようだ。
それも、人形のように表情が読み取れない神官に囲まれて…
声は……出そうと思うのに、やはり出ない。
何やら嫌な予感しかない。
逃げ出したいのに…
また、クロさんに怒られるのか…
ふとそんな考えがよぎった。
気をつけてはいたんだけど…
それよりも、この拘束具は何なんだろうか…
時間が経つに従って、少し冷静になってくる。
不安がないわけではないが…今までの経験上か?
あまりいい経験の方ではないが…
そういえば…思い出した。
あの黒のローブ
今それ?何て思うかもしれないが、あれは確か今は地図にもない某国の信仰する神官や、そこに訪れるときに身につける衣装。そして…そうだ、あの忌まわしい団体は、そこから袂を別れた宗教団体。
そして、この拘束具は……
ならば、クロさんは大丈夫なのだろうか…
この拘束具。クロさんがいた国の物だ。
実物は初めて見たが、確か図書室の資料の中で描かれていた…
宗教的に使われていた……
だが、なぜそれが今ここに。それも、私に付けられてるのか…
これの外し方は?
これの用途は…宗教的に、どのように使われていた???
必死で脳内の資料を探る。
何か解決策はないのか。
このままだと、どうなる?あの夢が現実になるのか?
それは…嫌だ。
なら、思い出せ!考えろ!
必死で考えを巡らしていった…
「さぁ、殿下。今度はこちらに」
そう言って、ソファーベットのような長椅子を勧められる。
身体は自分の意思とは関係なく、言われるがままに動かされた。
まるで…そう、生き人形のようだ。
「あぁ、何て麗しいのでしょうか…」
それだけ言うと、その男は出て行った。
後は、数人の神官のみ…
まるで見張られているようだ。
それも、人形のように表情が読み取れない神官に囲まれて…
声は……出そうと思うのに、やはり出ない。
何やら嫌な予感しかない。
逃げ出したいのに…
また、クロさんに怒られるのか…
ふとそんな考えがよぎった。
気をつけてはいたんだけど…
それよりも、この拘束具は何なんだろうか…
時間が経つに従って、少し冷静になってくる。
不安がないわけではないが…今までの経験上か?
あまりいい経験の方ではないが…
そういえば…思い出した。
あの黒のローブ
今それ?何て思うかもしれないが、あれは確か今は地図にもない某国の信仰する神官や、そこに訪れるときに身につける衣装。そして…そうだ、あの忌まわしい団体は、そこから袂を別れた宗教団体。
そして、この拘束具は……
ならば、クロさんは大丈夫なのだろうか…
この拘束具。クロさんがいた国の物だ。
実物は初めて見たが、確か図書室の資料の中で描かれていた…
宗教的に使われていた……
だが、なぜそれが今ここに。それも、私に付けられてるのか…
これの外し方は?
これの用途は…宗教的に、どのように使われていた???
必死で脳内の資料を探る。
何か解決策はないのか。
このままだと、どうなる?あの夢が現実になるのか?
それは…嫌だ。
なら、思い出せ!考えろ!
必死で考えを巡らしていった…
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