竜の国のご都合主義?

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未来に向けて

エピローグ

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僕もディに手を引かれて部屋まで…と思っていた。
思っていたら。

「カル…」

僕の名を呼んで、そっと引っ張られ、ディの腕の中に飛び込む形になる。
すると、どこをどうやったのか、ディはキラキラした白金色に輝いて見える竜体に変貌し、僕はその背に乗せられていた。竜人族の者は、番いを竜体の姿で飛ぶ事は良くあるのは知っている。しかも、乗せて飛ぶときは絶対に落とすこともない。寝転ぼうがゴロゴロしようが、どんな魔力の加減かは知らないけれども。
今はそんな感じだった。

ぐんぐん上昇して、眼下に広がる建物の光が綺麗に見える。また、夜空の星々も手が届きそうなぐらいに澄んで見え、思わず手を伸ばしてしまった。

「綺麗。綺麗だ。ディ、ありがとう。」

卒業を祝ってのディからの空中散布。ディの魔力を感じてほかほかしているから、肌寒くもない。
そのままどんどん飛んでいき…

「ディ?えっと…」

どう考えてもアカデミーから離れていっている。もう少しだけ散歩するのか?えっと??

『もう卒業したのだから良いだろう。私達の領地に、家に帰ろう。荷物は全て運び込む様に指示を出しているし、手続きも済ませているから大丈夫。』


それだけ頭の中に響かされて…
速度はぐんぐん加速されて…

気がつけば、見知った領地が見えて来た。
そう、あれはディが治めている領地であり、僕が彼と生涯を過ごす場所だ…
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