竜の国のご都合主義?

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未来に向けて

エピローグ

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粛々と卒業式は執り行われ、最後の方は一部涙を流す者達がいた。
卒業生であったり、来賓の方、また、それらを見守る家族達だ。
僕も一瞬グッときたけれど、そこはどうにか堪えた。

だって、泣いているのはだいたい女子生徒。
まぁ、家族に至っては…まちまちだ。
ちなみに、僕の家族はなぜか全員勢揃い。
末っ子の僕の卒業式だからか?それとも、今までにやらかしてしまった事を思い出して?
でもってだ、何でお前達も一緒に泣いてるんだろうか??

僕の英霊達が家族のそばでハンカチで涙を抑えながら見守ってるよ。
うん、ものすごく目立つ…

「お前の家族、相変わらずだな…」
「そういう君だって…」

そこから少し離れた場所にいるシルビィの両親も…うん、号泣だ。

「お互い愛されてるね…」
「恥ずかしいけど、そうだね…」

そんな感じで無事終了した。
家族達は、「気をつけて帰っておいで」とだけ言って、家令や侍従達に馬車に詰め込まれて帰っていった。

僕達にはまだする事があるから、一緒の帰宅にはならないんだ。
遠方から来てくれたのには感謝だけどね。

「さてと、一旦寮に帰って着替えないとな。」

卒業パーティーがこの後控えているから、急いで戻った。
幼馴染であり、良き従者だジャス達も参加だから、急いで二人で戻った。
ディアブロが常日頃僕についていたから、ジャスはこれ幸いと空いた時間を有効に今まで使っていたらしく、かなり体も逞しくなっていた。

「アカデミーに来た時は、勉強とカルの世話で私の時間が取れないと思っていたのですが、ディアブロさんが自分が付くのでお構いなく。その分体を鍛えたり知識を習得して後に役立てて下さいと何度も言われたから、結局甘えさせてもらったよ。ご主人様方もそうしなさいって言ってくださってたしね。おかげで騎士科の人とも交流が持てて、しっかり鍛えられたよ。」

ジャスはいつの間騎士科の人と仲良くなっていたようだ。アカデミーでは僕が主人なのに、いつの間にか相手できなくなってたけど…忘れてたわけじゃないよ。ディアブロがしっかり仕事交代してたから、そんなもんかって…

まぁ、今更なんだけどね…

「マスター。ご卒業おめでとうございます。あぁ、あなたもおめでとう。ここからはこの私がお世話させていただきますので、もう良いですよ。」

いつの間に側に来たのか、ディアブロにそう言われ、ジャスは「はい。失礼します」と頭を下げてさっさと自分の部屋に行ってしまった。
もしかして、今までもこんな感じでジャスを遠ざけた?ディアブロならあり得そうな気がするが…
まぁ、今更か。

「マスター。入浴の準備もできています。一旦入られてから着替えましょう。」
「そうだね…」

ディアブロに促されてさっさと入浴を済まし、着替えることにした。
ディが迎えにくるまでまだ時間があるからな。
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