竜の国のご都合主義?

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未来に向けて

友人とのちょっとした旅で巻き込まれました(英霊達の…)

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マスター達と情報交換を行なっていたが、何とも気分が悪い。
確かに、魔力は血液のように身体中を巡っている。
魔力枯渇を引き起こした場合、緊急措置として、ポーション等がない場合は体を重なると言う行為があることも知っているし、魔力を増やす行為として、そのような修行もある事は知識として知っていた。

私の弟子達の中にもそのような事をしている者達もいたにはいたが、あれはお互い好意も持っていたと…
だが、自分達の都合のように、まるで『ヒト族』を魔力アップの為の道具か、自分達の中に『ヒト族』を増やしたいとの考えで、好意を持つ者を引き離し、自分達の都合で引き入れる行為はどうかと思う。
しかも、また『神』の都合が関与しているなど。

どれだけ我らを…しかも、今回の対象者がマスターのご友人。そして、あの男は密かにマスターを狙った。
許せるわけがない。

「ディアブロ殿…」
「アルスト殿」

二人で頷きあうと、『我らも行く』と他の英霊達も言い出した。
言い出したら話は早い。

「ちょっと私、先に教会本部に行って来る。後々面倒にならないようにね。」
「アカリ殿、よろしく頼む。」

そう言うと、アカリはふっと姿を消した。

「神々の方は僕の方で言っておくよ。」

そう言って、いつの間にか同席したマスターのご友人であり元神の当事者の一人であるスレインが姿を表してそう言った。

「迷惑をかけるね。」

それだけ言って姿を消す。

「神々の世界の方に行かれたようですね。では、我々も…」

ディアブロがパチンと指を鳴らすと、扉が浮かび上がった。
あの時の扉とはまた違った形で…

「こちらの方が転移には便利なので…マスター達には内緒ですよ。」

なぜこの力を隠すのかはわからないが…彼も神の一人だったか…

みんなで移動すると、そこは例の目的地中心部。
周りは夜のせいか静まってはいるが…

ドン!!

いきなりディアブロが魔法行為で建物をぶっ飛ばした。
ガラガラと崩れる建物。

「あそこには人の気配はありませんでしたから。ただ、忌々しい者を感じましたので…」
「もしかして、祭壇か何か?」

いつの間にか戻って来たアカリがそう問うと、何とも悪い笑顔で肯定していた。

アカリの移動の速さにも驚くが…
この男は怒らせるべきではないと再度納得。
そこを皮切りに、みんなで一気に叩き壊しながら、慌てふためく者達をせっせと別の場所に転移させて行った。

「転移先は、私が交渉して来た場所だから大丈夫。しっかり教育するように言っておいたから。」

アカリも怒らせてはいけない人物だったようだ。
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