竜の国のご都合主義?

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未来に向けて

友人とのちょっとした旅

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鍛錬中はアルスト達には一旦戻ってもらっていた。
友人との旅行だ。アルスト達には英霊が居るのはどうかと思ったからだ。
で、代わりに精霊召喚で契約した精霊に力を使っての鍛錬を行ったんだ。
連携わざとか、彼らの力を自分の力として使えるようにね。
うん、今回も良い汗かいたよ。
友人達の魔法なども凄いな~なんて思いながらね。

朝練も終わって一旦汗を流しに行く。
この屋敷には大浴場もあると言うから、皆んなで入りに行った。

「祖父母がお風呂付きで、結構大きめの浴槽を作ったんだ。近くから温泉も引き込んでる。筋肉疲労もとれて良いぞ。他にも色々と効能があるんだ。」
「結構しっとりしてるしね。しかも泳げるぐらいだからね。」
「よく泳いでいたよな。それで俺の家族に怒られたりして。」
「うん、良い思い出だよね。よくこっちに逃げてきたりもしてたんだ。」
「そう言えばそんな事言ってたよな。そのやっぱ『ヒト族』だから?」
「多分そうだと思うよ。でも、カルバンがいつも守ってくれたんだ。小竜の姿も可愛いし、かっこよかったんだ。」

みんなで湯船に浸かりながら、シルビィが頬を染めて話す昔話を聞いていた。

「さて、そろそろ出よう。朝食に遅れそうだ。」

急にカルバンが話を切り、そうだねとみんなで浴室を後にした。
カルバンの耳の後ろが赤く染まっていたから多分照れだと思うよ。
シルビィの何とも言えない熱烈な褒め言葉が炸裂していたからな。
二人が仲がいい事はいいことだと。
これは婚姻が早いかもしれないな。

思わずニヤけてしまいながら朝食の席に着いた。

テーブルに並べられた朝食を美味しくいただく。
僕たち以外は先に済ませていたり、後で取るそうだ。
まぁ、仕事やその他の関係で忙しいんだと思う。夕食は一緒らしい。

ちょっとした会話を楽しみながらいただいた後、場所を変えてお茶をいただいていたら、この屋敷の家令である男性がカルバンに耳打ちした。
にこやかな表情から一変して氷のような冷たさを感じる表情になる。
一体どうしたんだろうか?

「カルバン、何か不都合があった?」

シルビィがカルバンを心配してそばに行く。
二人で話しながら、家令の者に指示を出していた。
一体何が起こったんだろう??

「皆んなちょっと聞いて欲しい。」

カルバンが真剣な表情で口を開いた。
その内容は、何とも言えないトラブルの幕開けとも言えた。
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