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扉
反撃?(ジャディール)♡
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その泉は、まるで禊ぎに使用するためのもののようにも思えた。
近づくと、確かに湧水のようだが、人工的に作られた泉だ。
ゆっくりと入ってく。
人工的であるから、底は滑りやすいのではと思ったが、そのような事は全然なかった。
水も冷たすぎずの心地よい水温だ。
火照った身体にはちょうど良いだろう。
そっと胸元に顔を埋める愛しい者を上から覗き込む。
こんなに愛しい者がいようとは…
もう二度と手放さない。手離さない。
ゆっくりと身体を沈める。神の像が施された岩肌の側に泉から上がるように階段があった。
足元に気をつけながらゆっくりと上がる。そこもまた小さな花が咲き乱れていた。
あの時の、愛しい者が横たわっていたものと同じ花。そう、リリアンの花が咲き乱れていた。
そこにゆっくりと横たえる。
まるであの時見たリリアンの花々が天然のベッドのようになり、愛しい者を美しく彩る。
「綺麗だ…」
そう言いながら、そっと唇を合わせる。
あの男が触れたところを重点的に唇を這わせていき、官能をあげて行く。
乱れる姿も何とも言えず、大切にしたいという気持ちは遠くに飛んでいってしまったようだ。
本能のままに貪り尽くしたいのを必死で抑える。
カルの可愛らしく愛らしい色香に惑わされ、翻弄される。
身体全体を舌で、唇で、掌でと味わい尽くし、何度も何度も奥を打つ。そして、大量の魔力と同時に奥に注ぎ込んだ。
もう二度と奪われないように孕ませたい。
自分のモノだと刻み込むだけではダメだ。
あらゆる手で奪いにくる者達が今まで多々やって来た。
守り切る自信はあったが…それでも手を伸ばして来る。
だから…
そう強く願いながら何度となく注ぎ込み、二人が絶頂を迎えるたびに、神の祝福のように光の粒子が踊り狂っていた。
不思議な光景だ。
やがてカルの息が落ち着き、そっと抱き込む。
もう媚薬の効果は十分に切れただろう。
何度もカルを絶頂に導き吐き出されたものは、不思議と消えていた。
天然のベットだからだけでは納得できない。
カルの吐き出したものの匂いもないのだから。
私が注ぎ込んだものは、カルの身体にしっかりと…不思議と漏れ出て来る事は余りなかった。抜き去る時に、ほんのわずか流れ出るだけだ。それも不思議な事に、さぁーっと消えていった。
カルの腹部がぽってりと膨らんでいるから、中に注ぎ込んだものはカルの中に残っているようだが…
そうこうすると、ついつい眠気が襲って来てしまった。
こんな所で寝るわけには行かないと強く気合いを入れるが…
『愛子達よ。今は眠りなさい。大丈夫。束の間の眠りを邪魔するものはいません。そして目覚めれば、その手にした物を使い扉を閉じるがよい。さすればこの世は救われる。そして、己が願いも叶うだろう。我は常に見守る者。導く者。そして…』
最後まで聞き留める事ができなかったが、あれは…あの声はあの神々とはまた別の…
そこで思考は止まってしまう。
愛しいカルを腕の中に囲い込み、眠りについてしまったのだった。
近づくと、確かに湧水のようだが、人工的に作られた泉だ。
ゆっくりと入ってく。
人工的であるから、底は滑りやすいのではと思ったが、そのような事は全然なかった。
水も冷たすぎずの心地よい水温だ。
火照った身体にはちょうど良いだろう。
そっと胸元に顔を埋める愛しい者を上から覗き込む。
こんなに愛しい者がいようとは…
もう二度と手放さない。手離さない。
ゆっくりと身体を沈める。神の像が施された岩肌の側に泉から上がるように階段があった。
足元に気をつけながらゆっくりと上がる。そこもまた小さな花が咲き乱れていた。
あの時の、愛しい者が横たわっていたものと同じ花。そう、リリアンの花が咲き乱れていた。
そこにゆっくりと横たえる。
まるであの時見たリリアンの花々が天然のベッドのようになり、愛しい者を美しく彩る。
「綺麗だ…」
そう言いながら、そっと唇を合わせる。
あの男が触れたところを重点的に唇を這わせていき、官能をあげて行く。
乱れる姿も何とも言えず、大切にしたいという気持ちは遠くに飛んでいってしまったようだ。
本能のままに貪り尽くしたいのを必死で抑える。
カルの可愛らしく愛らしい色香に惑わされ、翻弄される。
身体全体を舌で、唇で、掌でと味わい尽くし、何度も何度も奥を打つ。そして、大量の魔力と同時に奥に注ぎ込んだ。
もう二度と奪われないように孕ませたい。
自分のモノだと刻み込むだけではダメだ。
あらゆる手で奪いにくる者達が今まで多々やって来た。
守り切る自信はあったが…それでも手を伸ばして来る。
だから…
そう強く願いながら何度となく注ぎ込み、二人が絶頂を迎えるたびに、神の祝福のように光の粒子が踊り狂っていた。
不思議な光景だ。
やがてカルの息が落ち着き、そっと抱き込む。
もう媚薬の効果は十分に切れただろう。
何度もカルを絶頂に導き吐き出されたものは、不思議と消えていた。
天然のベットだからだけでは納得できない。
カルの吐き出したものの匂いもないのだから。
私が注ぎ込んだものは、カルの身体にしっかりと…不思議と漏れ出て来る事は余りなかった。抜き去る時に、ほんのわずか流れ出るだけだ。それも不思議な事に、さぁーっと消えていった。
カルの腹部がぽってりと膨らんでいるから、中に注ぎ込んだものはカルの中に残っているようだが…
そうこうすると、ついつい眠気が襲って来てしまった。
こんな所で寝るわけには行かないと強く気合いを入れるが…
『愛子達よ。今は眠りなさい。大丈夫。束の間の眠りを邪魔するものはいません。そして目覚めれば、その手にした物を使い扉を閉じるがよい。さすればこの世は救われる。そして、己が願いも叶うだろう。我は常に見守る者。導く者。そして…』
最後まで聞き留める事ができなかったが、あれは…あの声はあの神々とはまた別の…
そこで思考は止まってしまう。
愛しいカルを腕の中に囲い込み、眠りについてしまったのだった。
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