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聖女と巡礼
闇の先(セイクリオン家)
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「あぁそうじゃ。ふふっ…久しいの。」
そう言って現れたのは、不思議な服装の…
「お久しぶりです。まさか貴方様が…神アルメルア。」
「「「「ええっ~!!!」」」」
声を出して驚くも者や出せずに驚愕する者とさまざまだ。
いくら結界を張って、外部に漏れないように注意はしているが…
「ふむ。なかなか良い反応じゃ。」
そう言って、コロコロと笑っている。
少女のようなお姿だが、この神は決して怒らせてはいけない者だ。
機嫌を取る必要性は無いのだが、取り扱い要注意だ。一歩間違えたら…想像するだけで恐ろしい…
「そなたらの息子には、あの者がついておるから大丈夫じゃ。まぁ、我が下手に手を出せば、どうなるかわからぬがな。」
「えっと…」
「このお方は、この世界をお作りになった二神の…」
「この世界を構築したリーミエとカーミエの…この世界で言う上司だな。お前達の両親は見知っておるがな。ふふっ…そう固くならずとも良い。世界のことわりを全て教える事は出来ぬ。これはまぁ、秘密じゃ。お前達が関係していないとは言わんぬがな。」
そう言って、ぽんと椅子を出し、素知らぬ顔でそこに座った。
「もう一人の、そう、竜人族の者は我が預かっておるから心配するな。彼奴がちょっかいをかけておるからの。まさか今回の聖女召喚に介入するとはの~」
何とも言えない表情をこぼす。
「アレも竜人に興味を持ったようだ。なかなか美しいからの。ペットにでもして愛でようと思ったのかも知れぬ。過去のも、確かそのような事があったからの。飽きたら適当に放置していたが…聖女と言われる者も、好んでいたようじゃ。そなたの息子と多少の関係はあったようじゃ。そなたらなら何となく理解できるのでは無いか?」
そう言って、我が妻とその姉に視線をよこした。
もしかしたら、彼女達の世界の事か?
だが、我が息子はこの世界で生まれ育った。
母親が異世界から来た者と言っても、関係ないのでは?
「そなたらの世界の書き物。小説と言うものか?それによくでたりするのであろう?その世界の神が確かそう言っていたが…」
そう言うと、優里とサヤカが何やら気づいたようだ。
それが何かはわからなかったが…
「それは…、もしかして、異世界転生というもの?嘘でしょ??そんな事」
「えっと…甥っ子が特殊だとは思ったけれど、そっち??でも、そんな…そう言えば…あの子は異世界転生者よ。確か…」
そう言ったかと思うと、サヤカは夫であるエドワードに耳打ちして、『ちょっと取ってくる』と言って姿を消した。
ものの数分で戻ってきた彼女の手には、ノートの様な物が握られていた。
そう言って現れたのは、不思議な服装の…
「お久しぶりです。まさか貴方様が…神アルメルア。」
「「「「ええっ~!!!」」」」
声を出して驚くも者や出せずに驚愕する者とさまざまだ。
いくら結界を張って、外部に漏れないように注意はしているが…
「ふむ。なかなか良い反応じゃ。」
そう言って、コロコロと笑っている。
少女のようなお姿だが、この神は決して怒らせてはいけない者だ。
機嫌を取る必要性は無いのだが、取り扱い要注意だ。一歩間違えたら…想像するだけで恐ろしい…
「そなたらの息子には、あの者がついておるから大丈夫じゃ。まぁ、我が下手に手を出せば、どうなるかわからぬがな。」
「えっと…」
「このお方は、この世界をお作りになった二神の…」
「この世界を構築したリーミエとカーミエの…この世界で言う上司だな。お前達の両親は見知っておるがな。ふふっ…そう固くならずとも良い。世界のことわりを全て教える事は出来ぬ。これはまぁ、秘密じゃ。お前達が関係していないとは言わんぬがな。」
そう言って、ぽんと椅子を出し、素知らぬ顔でそこに座った。
「もう一人の、そう、竜人族の者は我が預かっておるから心配するな。彼奴がちょっかいをかけておるからの。まさか今回の聖女召喚に介入するとはの~」
何とも言えない表情をこぼす。
「アレも竜人に興味を持ったようだ。なかなか美しいからの。ペットにでもして愛でようと思ったのかも知れぬ。過去のも、確かそのような事があったからの。飽きたら適当に放置していたが…聖女と言われる者も、好んでいたようじゃ。そなたの息子と多少の関係はあったようじゃ。そなたらなら何となく理解できるのでは無いか?」
そう言って、我が妻とその姉に視線をよこした。
もしかしたら、彼女達の世界の事か?
だが、我が息子はこの世界で生まれ育った。
母親が異世界から来た者と言っても、関係ないのでは?
「そなたらの世界の書き物。小説と言うものか?それによくでたりするのであろう?その世界の神が確かそう言っていたが…」
そう言うと、優里とサヤカが何やら気づいたようだ。
それが何かはわからなかったが…
「それは…、もしかして、異世界転生というもの?嘘でしょ??そんな事」
「えっと…甥っ子が特殊だとは思ったけれど、そっち??でも、そんな…そう言えば…あの子は異世界転生者よ。確か…」
そう言ったかと思うと、サヤカは夫であるエドワードに耳打ちして、『ちょっと取ってくる』と言って姿を消した。
ものの数分で戻ってきた彼女の手には、ノートの様な物が握られていた。
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