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聖女と巡礼
聖女巡礼メンバーと別行動です。
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全員が戻り、お互いに情報を開示していった。
僕に横にはディが座り、頷きながら情報を聞いていく。
アルストが進行役を務め、ディアブロとディアがいつの間にか黒板のようなものを出し、チョークのようなもので記載していった。
まるで本格的な会議だ。
でも、いつの間にそんな物作ったんだろうか?
この世界にあったっけ??
「本当はホワイトボードを作って、マーカーで書くようにしたかったんだけどね。間に合わなかったんだ。こっちは意外と簡単に作ってくれたんだよ。ほら、黒板消しもね。」
「向こうの知識をこっちに提供して、魔塔の者や他の研究者が楽しんで作る事はよくあるから。」
「そう言う問題でいいのだろうか…」
「良いのよ。危険な物でなければね。多分だけど…」
「向こうの世界から渡ってきた異世界人知識利用あるあるなんでしょうね…」
「向こうの知識も、割りかし面白い物だし…」
アルストもノリノリなんだろう。気にするのはやめておこう。
ダメな物であれば、世界が排除するんだろうな…多分でしかないけど…
そんなたわいもない話も交えて、情報を共有していった。
今回の聖女達巡礼メンバーは、やはりロザリアン神聖国に一時戻っているようだった。
聖女アイが、僕が巡礼の邪魔をして、やや行き詰まっているみたいなことを言っているらしい。
また、あり得ない事だが、僕が彼女に不埒な行いを行おうとして、聖女の力を奪っているとも言っているとか。
僕達が別に行動しながら浄化を行なっているのは、彼女の力を奪っての行為。
ディの実際の番が、聖女である自分自身だと言う事がわかり、それに嫉妬して聖女である自分を襲って力を奪っていると言っているのだとか。
ディは僕が魅了の力を使った事で、無理やり離れられない状態なのだとか。
そして、僕が『扉』を開こうとして、ディール帝国の障壁を破壊するために画策。魔族の力も使っている反逆者扱いなのだとか。
自分達は、この事実を召喚国でり、神を祀る神聖国家であるロザリアン神聖国に報告して、今後の対策を練るために急遽戻ってきた…
そう言っているのだとか…
あの時庇ってくれていたメンバー達も、今では彼女を崇拝し、僕は悪役とかしているとか…
あの、友人のスレインさえも、僕を見限る発言をしているらしい。
やはり、矯正力が働いているのだろうか…
モブである僕は、淘汰されるべきなのだろうか…
僕の母国、アステード王国は中立。両親や兄達家族は領土に戻って、自領の防衛に勤しむ体制になっているらしい。
城に勤めていた兄達も、留まるよう説得されたが、自領に戻ったらしい。
全て、僕のせい…
教会側は、マスターを捕らえて地下牢獄に監禁を提案してくる者がいるみたいです。言っているのは、聖女に共感している一部のみ。バカバカしい。
「魔塔の方も、その動きを見せる者が現れ始めたようです。こちらはせっかくの黒髪のヒト族ですから、力の搾取目的ですね。」
「僕は…この世界に不必要な者になってきてると言う事ですね。排他されるべき存在と…」
小さく呟く。
僕は…
「ディ…」
「私は離れるつもりはない。」
そう言って、かき抱かれるように抱きしめられる。
ディが会得している以上の最悪な情報ばかりだ。
「うん、ありがとう…」
余りの情報で、対策という対策は立てられなかった。
ディアブロがみんなが揃った時に伝えると言っていたことも、結局は話されることもなかった。
僕に横にはディが座り、頷きながら情報を聞いていく。
アルストが進行役を務め、ディアブロとディアがいつの間にか黒板のようなものを出し、チョークのようなもので記載していった。
まるで本格的な会議だ。
でも、いつの間にそんな物作ったんだろうか?
この世界にあったっけ??
「本当はホワイトボードを作って、マーカーで書くようにしたかったんだけどね。間に合わなかったんだ。こっちは意外と簡単に作ってくれたんだよ。ほら、黒板消しもね。」
「向こうの知識をこっちに提供して、魔塔の者や他の研究者が楽しんで作る事はよくあるから。」
「そう言う問題でいいのだろうか…」
「良いのよ。危険な物でなければね。多分だけど…」
「向こうの世界から渡ってきた異世界人知識利用あるあるなんでしょうね…」
「向こうの知識も、割りかし面白い物だし…」
アルストもノリノリなんだろう。気にするのはやめておこう。
ダメな物であれば、世界が排除するんだろうな…多分でしかないけど…
そんなたわいもない話も交えて、情報を共有していった。
今回の聖女達巡礼メンバーは、やはりロザリアン神聖国に一時戻っているようだった。
聖女アイが、僕が巡礼の邪魔をして、やや行き詰まっているみたいなことを言っているらしい。
また、あり得ない事だが、僕が彼女に不埒な行いを行おうとして、聖女の力を奪っているとも言っているとか。
僕達が別に行動しながら浄化を行なっているのは、彼女の力を奪っての行為。
ディの実際の番が、聖女である自分自身だと言う事がわかり、それに嫉妬して聖女である自分を襲って力を奪っていると言っているのだとか。
ディは僕が魅了の力を使った事で、無理やり離れられない状態なのだとか。
そして、僕が『扉』を開こうとして、ディール帝国の障壁を破壊するために画策。魔族の力も使っている反逆者扱いなのだとか。
自分達は、この事実を召喚国でり、神を祀る神聖国家であるロザリアン神聖国に報告して、今後の対策を練るために急遽戻ってきた…
そう言っているのだとか…
あの時庇ってくれていたメンバー達も、今では彼女を崇拝し、僕は悪役とかしているとか…
あの、友人のスレインさえも、僕を見限る発言をしているらしい。
やはり、矯正力が働いているのだろうか…
モブである僕は、淘汰されるべきなのだろうか…
僕の母国、アステード王国は中立。両親や兄達家族は領土に戻って、自領の防衛に勤しむ体制になっているらしい。
城に勤めていた兄達も、留まるよう説得されたが、自領に戻ったらしい。
全て、僕のせい…
教会側は、マスターを捕らえて地下牢獄に監禁を提案してくる者がいるみたいです。言っているのは、聖女に共感している一部のみ。バカバカしい。
「魔塔の方も、その動きを見せる者が現れ始めたようです。こちらはせっかくの黒髪のヒト族ですから、力の搾取目的ですね。」
「僕は…この世界に不必要な者になってきてると言う事ですね。排他されるべき存在と…」
小さく呟く。
僕は…
「ディ…」
「私は離れるつもりはない。」
そう言って、かき抱かれるように抱きしめられる。
ディが会得している以上の最悪な情報ばかりだ。
「うん、ありがとう…」
余りの情報で、対策という対策は立てられなかった。
ディアブロがみんなが揃った時に伝えると言っていたことも、結局は話されることもなかった。
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