竜の国のご都合主義?

文字の大きさ
上 下
175 / 269
聖女と巡礼

聖女巡礼メンバーと別行動です。

しおりを挟む
「お帰り。」

宿に帰ると、すでにディが帰っていた。
優しく微笑んで迎えられる。
もう、だいぶと絆されてしまっているから、素直に彼の腕の中に治る。

「ただいま。」

腕の中から見上げて…

「ディ、お仕事済んだの?忙しいんじゃ?」
「ん?大丈夫だ。国からの報告やら連絡とかだったからな。で、買い物はどうだった?困ったこととかは?」
そう言いながら、部屋についているソファーに一緒に座った。
向かい合わせか、せめてお隣にして欲しいのに、相変わらずの膝の上だ。

ディアブロがお茶を入れてくれて、ディアがお菓子を置いてくれた。
ディアのお手伝いのような従者見習い姿が可愛らしい。

「転送魔法陣の紙を数枚買ってきた。父や兄に送ってもらうのがもう枚数が少なくなってきたからね。この後魔力付与させて送ろうと思う。後お土産も添えてね。母や姉も心配しているだろうし。」

「そうか」

そう言いながら、僕の髪を一房とって指に絡めて遊んでる。
時折首筋に顔を埋めて匂いを嗅がれるのは、恥ずかしいからやめて欲しいんだけれど…

「マスターは色んな人に見つめられてたよ。マスターだから仕方ないけれど、僕達がお側にいたから大丈夫だった。」

そう言って、ディアがディに報告していた。

「僕みたいなのを見つめる奴なんていないよ。僕を甘やかせるんは、家族以外でディだけだ。後は…友人もいたか…そういえば、あいつどうしてるんだろうか…」

結局僕とは別行動になってしまった友人。
アカデミーで知り合って、仲良くみんなと過ごしていたあの友人仲間の一人。
『エルフ族』のスレイン。スレイン•オリハルトだ。
妖精国のオリクサ王国から竜人の国、アステードのアカデミーの留学生だ。
青い髪に、エメラルド色の瞳が特徴な大切な友人。
羽は綺麗な青色だが、いつもは隠していて見えなくて、無理を言って見せてもらった事がある。
触らせてはもらえなかったけれどね。とても敏感な特別なものであるから、ダメだと。
女性のように見える美丈夫で、女性扱いしたらものすごく怒るんだよね。
地に沈められた者たちを何人も見たな…

今の巡礼メンバーに関しても情報を得ている。
君のご学友は元気にしているようだ。
聖女から少し間をあけているようだがな。

「そういえば、聖女達。アイ達はロザリアン神聖国に戻ってきたと聞いたんだけど、何かあったの?」

「あったといえばあったか…」

なんだか嫌な予感満載なんだけれど…
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!

めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。 ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。 兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。 義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!? このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。 ※タイトル変更(2024/11/27)

異世界転移して美形になったら危険な男とハジメテしちゃいました

ノルジャン
BL
俺はおっさん神に異世界に転移させてもらった。異世界で「イケメンでモテて勝ち組の人生」が送りたい!という願いを叶えてもらったはずなのだけれど……。これってちゃんと叶えて貰えてるのか?美形になったけど男にしかモテないし、勝ち組人生って結局どんなん?めちゃくちゃ危険な香りのする男にバーでナンパされて、ついていっちゃってころっと惚れちゃう俺の話。危険な男×美形(元平凡)※ムーンライトノベルズにも掲載

親友と同時に死んで異世界転生したけど立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話

gina
BL
親友と同時に死んで異世界転生したけど、 立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話です。 タイトルそのままですみません。

幽閉王子は最強皇子に包まれる

皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。 表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

一人の騎士に群がる飢えた(性的)エルフ達

ミクリ21
BL
エルフ達が一人の騎士に群がってえちえちする話。

【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします

  *  
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!? しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが吃驚して憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です! めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので! 本編完結しました! 時々おまけを更新しています。

ハイスペックストーカーに追われています

たかつきよしき
BL
祐樹は美少女顔負けの美貌で、朝の通勤ラッシュアワーを、女性専用車両に乗ることで回避していた。しかし、そんなことをしたバチなのか、ハイスペック男子の昌磨に一目惚れされて求愛をうける。男に告白されるなんて、冗談じゃねぇ!!と思ったが、この昌磨という男なかなかのハイスペック。利用できる!と、判断して、近づいたのが失敗の始まり。とある切っ掛けで、男だとバラしても昌磨の愛は諦めることを知らず、ハイスペックぶりをフルに活用して迫ってくる!! と言うタイトル通りの内容。前半は笑ってもらえたらなぁと言う気持ちで、後半はシリアスにBLらしく萌えると感じて頂けるように書きました。 完結しました。

処理中です...