竜の国のご都合主義?

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聖女と巡礼

聖女巡礼メンバーと別行動です。

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「おはよう。目が覚めたか?体調はどうだ?」

そう言って、ディが僕の頬を撫でて、そっとキスを送ってきた。
ぐっすりと眠れたけれど、もともと寝起きはあまり良い方ではない僕は、少しボーツとしていたところでされたので、そこで思いっきり目が覚めた。
わなわなしながら、ほほが染まっていくのを理解する。

「ディ!!」
「ん?どうした?そんな可愛らしい顔をして。私を煽って…」
「煽ってない!!」

使っていた枕をぶつけて撃退する。
はぁはぁと肩で息をする。
うん、この所、よく甘やかされるが…これは何というべきか…

「新婚と言ってもおかしくないからな。たまには良いだろう?落ち着いたらもう少し構いたいのだがな…」
「たっ、確かにそうかもしれないけど、今はそんな事言っている場合じゃないと思う。」

ぷりぷりしながら、そう訴えてみた。
相手は僕よりも遥かに長生きな竜人族。僕ヒト族。
勝てるはずなかぁ~。

だって、父親と大して歳変わらないんだよね…
僕も、実年齢は…
向こうの世界では成人男性の社会人。
こっちの世界では…未成年ではもうないけれど、でも学生。

うん、勝てない…

「そろそろ着替えて食事にしよう。今日はゆっくりして、明日の出発になったからな。」
「えっ?そうなの??」

僕の知らない間に予定を組まれていたようだ。
何せ、経験豊富な仲間達だ。
しかも、どこでも情報をもらってくるのか、最新情報満載だったりするんだよね。

まぁ、ガラは忍者マスターだから、調べてくるとしてだ。
サヤカとアカリは教会関係から入手。
ディは、王弟殿下だから、そっちだよね。

僕だって、それなりの家だし。兄は皇太子殿下の側近で、兄達だって…
でも、あまり最初の頃は情報を渡し渋っていた。
どちらかというと、関わらない方向に舵を切られていたような…

「そうだ。ちょっと兄や父に伝達魔法で連絡してみよう。確か…」

アイテムボックスならぬ鞄から、ゴソゴソと探して…

「あった。でも、枚数が減ったなぁ。また貰わないといけないよね。それも一緒に連絡しよう。現状も気にしてるだろうから、それも…」

色々と頭の中で今日の予定を組み立てる。
うん、そうだ。今日は少し買い物にも行って良いよね。
確かこの近くに町があったはず。

そう考えて、急いで身支度を終えて、食事に向かい、ディに今日の予定を伝える事にした。
ほら、内緒で買い物とか行ったら、後が怖いからね…
既に何度か経験済みだし…


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