竜の国のご都合主義？

聖女と巡礼

聖女巡礼メンバーと別行動です。(アイ)

最初の浄化は大成功に収めて、ルンルンで帰城した。
だけど、あのモブ男のせいで、少し揉めたみたいだ。
ちょっと役に立たせてあげたのにと思う。
まぁ、やりすぎと言えばやりすぎかも知れないけどさ…


いゃ、やり過ぎだよね…
そんなわけない。結果オーライ。
あれはモブ男何だから、あの対応でいいよ。
いや、良くない…


自分の中のもう一人の自分。
二人の意見が対立する。
一致するのは、あの男はモブ男であり、私はディと一緒になりたいと言う気持ち。
そこはなかなか上手くいかず、これを機にチェンジしてもらおうと思ったけれど、却下され、推しのディ自身が同行を拒否した。
モブ男の側に入りと公言したとかで。
それは、当たり前の発言だとされたが、私が納得できないと発言した。

無理やりこの世界に引き込んで浄化の力を振るえというなら、自分の願いを優先するのが当たり前だと。

確かにそうも思ったけれど、それは思うだけで留めておきたかったセリフだ。なのに口から出た。
出たものは取り戻せない。

結果、モブ男は離脱。
これには賛同するけど、ディも一緒に離脱となった。
一部メンバーの対応がよそよそしくなったが、他の人たちは熱烈に私を応援してくれているから…
とりあえず、頑張ろう。

頑張れば、ディだって私を認めてくれるはず。
モブ男は命を落とす設定なんだから、気にする必要はないだろう。


『魅了の効きが悪いな…もっと力を必要か…』

もう一人の自分がそう呟いたのには、この時の私は気が付かなかった。