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聖女と巡礼
聖女巡礼メンバーと別行動です。(アイ)
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あの後、夢ならどんどんとゲームみたいに展開していくと思っていたのに、日本にいた時と同じように時間が経過していき、これは夢ではないと確証せざるを得なかった。
なら、私はゲームの世界に転移したのか?なんて気軽に考えた。
だって、内容は覚えているから、その通りに動いていけば良いだけだもの。
多少の危険はあるかもしれないけれど、ゲーム上で主人公である自分が死亡する事はなかったし、大怪我をすることもなかった。
なら、プレイして楽しむのも良いんじゃないかって思えて来てしまう。
あれ?私、こんな性格では無かったはずなんだけどな…
何だかおかしい…
でも、気にしなくても良い気になって、悩むのを放棄した。
翌日、魔素溜まりを浄化し、魔獣の活性化を止めるながら、『異世界の扉』が開く事を阻止するための浄化巡礼の旅のメンバーに紹介すると言われ、ついて行く。
案内されたのは、校長室ぐらいの部屋の広さだった。
それなりの重厚感のある家具が置かれてって感じ。
よく執務室とか何とか言う描写があるけど、そんな部屋には入った事ないから例えようがない。
校長室は入った事が一度だけあるんだよね。
まぁ、それは良いとしてだ…
案内されたら、自己紹介だよね。
もう、ゲームでのセリフでなくても良いかと、自己流にチェンジした。
だって、そこまでゲームにはセリフがたくさん載っている訳ではない。
どこでいつもの自分が出るかわからないなら、最初からいつもの自分でいいよねって思う事にしたんだ。
まぁ、多少は注意するよ。勿論ね。
「初っじめまして~。どうもどうも。私、暁月 愛です。こっちで言うと、アイ•アカツキで~す。年齢は十六歳。高校一年生と言っても、この世界は高校って無いんですよね。趣味はゲームと読書。マンガですよ~。えっと、マンガはないから、そう、絵草紙かな?転生モノとか転移モノ大好き女子高生。よろしくネ。」
周りの人たちを見ながらワクワクが止まらない。
だって、攻略対象がいるのだからね。
でも…彼がいない…
何でだ??それに、私ヒロインなんだよね。ちやほやされるはずの。
いつもの調子で話しても、そこはゲーム補正でスムーズだよね?
なのに、周囲に集まっている攻略対象者のメンバーがお互い顔を見合わせていた。
「えっと、ここのお偉い方?から説明は受けたんだけど、一緒に行ってくれるんですよね?お名前教えてくれてもいいかな?何て呼んだらいい??」
思わず焦る。
でも、素の自分だと思った自分は何だか違う気もする。
私の素は、こんなにチャラい感じじゃない。
『ここは異世界。別の世界から無理やり連れて来られたんだから気にする事ないよ~』
頭の中でそう響く。
声は私…そうだよね、気にする事ないか…
この世界の常識なんて知らないもの…いゃ、ゲームで少し知っている…いゃ、知らない…
ゲーム上の主人公も、もう少し大人しい感じが…
『そんな事気にしてたら、楽しくないよ。楽しんじゃえ!』
もう一人の私に意識が乗っ取られそうだ。
でも…
そうこうしていたら、攻略対象者の一人が前に出て来た。
「それでは、まず私から。ルディウス•ロザリアン。この国ロザリアン神聖国の第二皇子。現在光魔法保持者であるから、聖職者として国に貢献している。癒しの魔法が得意だから、聖女様及びみんなの怪我をした場合は即座に治癒するつもりだから安心してほしい。また、皇族であるから、他国との交渉が必要な場合は私が対応となるだろう。よろしく。」
「ルディウス…なら、ルディね。じゃ次。」
うん、平常心平常心。
少し緊張しておかしい事を言いそうになるから抑え気味にして、自分が仕切ってしまえばボロはでない…。
それに、彼、ルディウス様も満更じゃないようだ。
うん、ルディ決定だよ。
ゲームしながらこの呼び方をいつもしていた。
周りのゲーム仲間も、ネットとかでもそう呼んでいる人多かったしね。
「ルディか…なら、このメンバーの者も私の事はそう呼んでほしいな。友人に接する感じで構わない。」
うん、実際喜んでるなら良いだろう。
「なら、次は俺か。獣人の国エステバン王国から来たマルクス•ベルナール。見ての通り、獅子族だ。王国では黒騎士団に所属している。ベルナール侯爵系嫡男であり、元々騎士の家系だ。よろしくな!」
「マルクスか。マルクスはそのままでも良いよね。うん、マルクス黒の騎士服カッコいいね。尻尾も耳も良い感じ。これって本物?」
「あぁ、本物だけどむやみに触るなよ。耳と尻尾は獣人族にとっては繊細な場所だ。触らせるのは家族と番の者ぐらいだと思ってくれ。怪我とかの余程のことは別としてな!」
そう言ってニカッと笑った感じは好青年って感じだ。
でも、あのモフモフ感は触れたいよ。
かなり仲良くなったら触れさせてもらえるんだよね。
うん、楽しみだ。
それに、時に野生みを見せたスチルも人気があったしね…
何たって、獣人特有の鍛えられた筋肉質の身体もみものだったものね。
なら、私はゲームの世界に転移したのか?なんて気軽に考えた。
だって、内容は覚えているから、その通りに動いていけば良いだけだもの。
多少の危険はあるかもしれないけれど、ゲーム上で主人公である自分が死亡する事はなかったし、大怪我をすることもなかった。
なら、プレイして楽しむのも良いんじゃないかって思えて来てしまう。
あれ?私、こんな性格では無かったはずなんだけどな…
何だかおかしい…
でも、気にしなくても良い気になって、悩むのを放棄した。
翌日、魔素溜まりを浄化し、魔獣の活性化を止めるながら、『異世界の扉』が開く事を阻止するための浄化巡礼の旅のメンバーに紹介すると言われ、ついて行く。
案内されたのは、校長室ぐらいの部屋の広さだった。
それなりの重厚感のある家具が置かれてって感じ。
よく執務室とか何とか言う描写があるけど、そんな部屋には入った事ないから例えようがない。
校長室は入った事が一度だけあるんだよね。
まぁ、それは良いとしてだ…
案内されたら、自己紹介だよね。
もう、ゲームでのセリフでなくても良いかと、自己流にチェンジした。
だって、そこまでゲームにはセリフがたくさん載っている訳ではない。
どこでいつもの自分が出るかわからないなら、最初からいつもの自分でいいよねって思う事にしたんだ。
まぁ、多少は注意するよ。勿論ね。
「初っじめまして~。どうもどうも。私、暁月 愛です。こっちで言うと、アイ•アカツキで~す。年齢は十六歳。高校一年生と言っても、この世界は高校って無いんですよね。趣味はゲームと読書。マンガですよ~。えっと、マンガはないから、そう、絵草紙かな?転生モノとか転移モノ大好き女子高生。よろしくネ。」
周りの人たちを見ながらワクワクが止まらない。
だって、攻略対象がいるのだからね。
でも…彼がいない…
何でだ??それに、私ヒロインなんだよね。ちやほやされるはずの。
いつもの調子で話しても、そこはゲーム補正でスムーズだよね?
なのに、周囲に集まっている攻略対象者のメンバーがお互い顔を見合わせていた。
「えっと、ここのお偉い方?から説明は受けたんだけど、一緒に行ってくれるんですよね?お名前教えてくれてもいいかな?何て呼んだらいい??」
思わず焦る。
でも、素の自分だと思った自分は何だか違う気もする。
私の素は、こんなにチャラい感じじゃない。
『ここは異世界。別の世界から無理やり連れて来られたんだから気にする事ないよ~』
頭の中でそう響く。
声は私…そうだよね、気にする事ないか…
この世界の常識なんて知らないもの…いゃ、ゲームで少し知っている…いゃ、知らない…
ゲーム上の主人公も、もう少し大人しい感じが…
『そんな事気にしてたら、楽しくないよ。楽しんじゃえ!』
もう一人の私に意識が乗っ取られそうだ。
でも…
そうこうしていたら、攻略対象者の一人が前に出て来た。
「それでは、まず私から。ルディウス•ロザリアン。この国ロザリアン神聖国の第二皇子。現在光魔法保持者であるから、聖職者として国に貢献している。癒しの魔法が得意だから、聖女様及びみんなの怪我をした場合は即座に治癒するつもりだから安心してほしい。また、皇族であるから、他国との交渉が必要な場合は私が対応となるだろう。よろしく。」
「ルディウス…なら、ルディね。じゃ次。」
うん、平常心平常心。
少し緊張しておかしい事を言いそうになるから抑え気味にして、自分が仕切ってしまえばボロはでない…。
それに、彼、ルディウス様も満更じゃないようだ。
うん、ルディ決定だよ。
ゲームしながらこの呼び方をいつもしていた。
周りのゲーム仲間も、ネットとかでもそう呼んでいる人多かったしね。
「ルディか…なら、このメンバーの者も私の事はそう呼んでほしいな。友人に接する感じで構わない。」
うん、実際喜んでるなら良いだろう。
「なら、次は俺か。獣人の国エステバン王国から来たマルクス•ベルナール。見ての通り、獅子族だ。王国では黒騎士団に所属している。ベルナール侯爵系嫡男であり、元々騎士の家系だ。よろしくな!」
「マルクスか。マルクスはそのままでも良いよね。うん、マルクス黒の騎士服カッコいいね。尻尾も耳も良い感じ。これって本物?」
「あぁ、本物だけどむやみに触るなよ。耳と尻尾は獣人族にとっては繊細な場所だ。触らせるのは家族と番の者ぐらいだと思ってくれ。怪我とかの余程のことは別としてな!」
そう言ってニカッと笑った感じは好青年って感じだ。
でも、あのモフモフ感は触れたいよ。
かなり仲良くなったら触れさせてもらえるんだよね。
うん、楽しみだ。
それに、時に野生みを見せたスチルも人気があったしね…
何たって、獣人特有の鍛えられた筋肉質の身体もみものだったものね。
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