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聖女と巡礼
聖女巡礼メンバーと別行動です。
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みんなが口々に言ってくれることが少し嬉しい。
でも、果たして良いのだろうか?
確かに、この英霊達がいれば出来そうな気がしてきたけど…
静かに見守っていたディが、僕の肩をそっと抱く。
「良いんじゃないか?この方々のお力をお借りすれば出来るだろう。懸念する事が全然ないわけではないがな。」
そう言って僕の顔を覗き込み、英霊達を見据えた。
「懸念とは?」
大賢者であるアルストが、ディにそう問う。
アルスト自身は何となくは推察できている様子ではあるが、他の者達に納得させるために、あえてそう言ったのだろう…
「大賢者アルスト。私が懸念する事は、あなた方英霊をカル…カルロス・セイクリオン。正式にはカルロス・アステードの魔力を使用して召喚し使役しているはずだ。もし浄化をしていくにあたり、彼の魔力消費が多くなり、魔力枯渇を引き起こさないかという事を懸念した。あの聖女が浄化する際に、不当に扱ったのもあるが、多くに魔力を奪われ、二度も魔力枯渇の状態に陥ったのだ。懸念しても仕方ないと思うが?」
そうそう、僕は既にカルロス・アステードなんだよね。でも、学生だからまだセイクリオンの家名を名乗っていた。英霊達は既に理解できてるんだけど、あえてそう言い直したんだね…。
「ふむ。確かに我らは、マスターから魔力を頂き召喚された身だ。その懸念…理解はできるが、心配は無用。」
そう言ってハハハッ…と笑い出した。
「そこ、笑うところ?僕も少しは気になってたんだけど…みんな平気に活動してくれているし、僕自身特に変わった感じがしなかったから、ついつい忘れがちだったんだけどさ…」
そうなんだよね。確かにこの英霊を呼び出したのは僕。その魔力提供も僕だったはず。
本来ならそんなに幅広い活動ができるとは思えない。
しかも同時に数人も…
ディアブロみたいに影に潜んでくれてる場合はほぼ魔力譲渡ゼロに近いと思うんだけどさ…
「そこはご心配要りません。元々この世界に魔力がない場所などございません。確かに召喚された時や、召喚された当初はマスターの魔力を分け与えられての活動でしたが、もう個々で魔力を補充する事が可能になっておりますれば、各自判断で活動可能です。ただし、マスターのご存命が必須ですがね。」
そう言って、アルストがドヤ顔をしている。
他の面々も頷いていた。
この英霊達。元々も凄い英雄達だけれど、どれだけチート能力を保持しているのだろうか???
でも、果たして良いのだろうか?
確かに、この英霊達がいれば出来そうな気がしてきたけど…
静かに見守っていたディが、僕の肩をそっと抱く。
「良いんじゃないか?この方々のお力をお借りすれば出来るだろう。懸念する事が全然ないわけではないがな。」
そう言って僕の顔を覗き込み、英霊達を見据えた。
「懸念とは?」
大賢者であるアルストが、ディにそう問う。
アルスト自身は何となくは推察できている様子ではあるが、他の者達に納得させるために、あえてそう言ったのだろう…
「大賢者アルスト。私が懸念する事は、あなた方英霊をカル…カルロス・セイクリオン。正式にはカルロス・アステードの魔力を使用して召喚し使役しているはずだ。もし浄化をしていくにあたり、彼の魔力消費が多くなり、魔力枯渇を引き起こさないかという事を懸念した。あの聖女が浄化する際に、不当に扱ったのもあるが、多くに魔力を奪われ、二度も魔力枯渇の状態に陥ったのだ。懸念しても仕方ないと思うが?」
そうそう、僕は既にカルロス・アステードなんだよね。でも、学生だからまだセイクリオンの家名を名乗っていた。英霊達は既に理解できてるんだけど、あえてそう言い直したんだね…。
「ふむ。確かに我らは、マスターから魔力を頂き召喚された身だ。その懸念…理解はできるが、心配は無用。」
そう言ってハハハッ…と笑い出した。
「そこ、笑うところ?僕も少しは気になってたんだけど…みんな平気に活動してくれているし、僕自身特に変わった感じがしなかったから、ついつい忘れがちだったんだけどさ…」
そうなんだよね。確かにこの英霊を呼び出したのは僕。その魔力提供も僕だったはず。
本来ならそんなに幅広い活動ができるとは思えない。
しかも同時に数人も…
ディアブロみたいに影に潜んでくれてる場合はほぼ魔力譲渡ゼロに近いと思うんだけどさ…
「そこはご心配要りません。元々この世界に魔力がない場所などございません。確かに召喚された時や、召喚された当初はマスターの魔力を分け与えられての活動でしたが、もう個々で魔力を補充する事が可能になっておりますれば、各自判断で活動可能です。ただし、マスターのご存命が必須ですがね。」
そう言って、アルストがドヤ顔をしている。
他の面々も頷いていた。
この英霊達。元々も凄い英雄達だけれど、どれだけチート能力を保持しているのだろうか???
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